告示令和8年3月31日
一時保護施設の設備及び運営に関する基準第二十条第四項の規定に基づきこども家庭庁長官が指定する者の一部を改正する告示(こども家庭庁告示第七号)
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心のサポーター数、住民のこころの状態、就労支援等の目標値設定基準
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一時保護施設の設備及び運営に関する基準第二十条第四項の規定に基づきこども家庭庁長官が指定する者の一部を改正する告示(こども家庭庁告示第七号)
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○こども家庭庁告示第七号
一時保護施設の設備及び運営に関する基準第二十条第四項の規定に基づきこども家庭庁長官が指定する者(令和六年こども家庭庁告示第七号)の一部を次のように改正し、告示の日から適用する。
令和八年三月三十一日
こども家庭庁長官 渡辺由美子
表中国立武蔵野学院附属人材育成センターの項の次に次のように加える。
子どもの虹情報研修センター
神奈川県横浜市戸塚区汲沢町九八三番地
○こども家庭庁告示第四号
厚生労働省
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第八十七条第一項及び児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十三条の十九第一項の規定に基づき、障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針(平成二十九年厚生労働省告示第百十六号)の全部を次のように改正する。
令和八年三月三十一日
こども家庭庁長官 渡辺由美子
厚生労働大臣 上野賢一郎
障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針
我が国の障害保健福祉施策においては、障害者及び障害児(以下「障害者等」という。)が、基本的人権の享有主体である個人の尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるよう必要な支援を行うことにより、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会(以下「共生社会」という。)の実現に寄与することを目指して、制度を整備してきた。
これまで、平成十八年度の障害者自立支援法(平成十七年法律第百二十三号)の施行により、市町村及び都道府県に対して障害福祉計画(市町村障害福祉計画(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号。以下「障害者総合支援法」という。)第八十八条第一項に規定する市町村障害福祉計画をいう。以下同じ。)及び都道府県障害福祉計画(障害者総合支援法第八十九条第一項に規定する都道府県障害福祉計画をいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)の作成を義務付け、またその後、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律(平成二十八年法律第六十五号)の施行により、市町村及び都道府県に対して障害児福祉計画(市町村障害児福祉計画(児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十三条の二十第一項に規定する市町村障害児福祉計画をいう。以下同じ。)及び都道府県障害児福祉計画(同法第三十三条の二十二第一項に規定する都道府県障害児福祉計画をいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)の作成を義務付け、サービスの提供体制を計画的に整備する仕組みを構築した上で、この指針により障害福祉計画及び障害児福祉計画(以下「障害福祉計画等」という。)の作成又は変更に当たって即すべき事項について定めてきた。
この指針は、障害者総合支援法及び児童福祉法の趣旨並びに障害者権利条約及び障害者の権利に関する委員会の総括所見における勧告の趣旨等を踏まえ、障害者等の地域生活を支援するためのサービス基盤整備等に係る令和十一年度末の目標を設定するとともに、令和九年度から令和十一年度までの第八期障害福祉計画及び第四期障害児福祉計画の作成に当たり即すべき事項を定め、障害福祉サービス及び相談支援並びに市町村及び都道府県の地域生活支援事業(障害者総合支援法第七十七条に規定する市町村の地域生活支援事業及び都道府県総合支援法第七十八条に規定する都道府県の地域生活支援事業をいう。以下同じ。)(以下「障害福祉サービス等」という。)並びに障害児通所支援(児童福祉法第六条の二の二第一項に規定する障害児通所支援をいう。以下同じ。)、障害児入所支援(同法第七条に規定する市町村の地域生活支援事業及び都道府県総合支援法第七十八条に規定する都道府県の地域生活支援事業をいう。以下同じ。)(以下「障害児相談支援等」(同法第六条の二の二第六項第二項に規定する障害児入所支援をいう。以下同じ。)及び障害児相談支援等(同法第六条の二の二第七項に規定する障害児相談支援をいう。以下同じ。)(以下「障害児通所支援等」という。)を提供するための体制の確保が総合的かつ計画的に図られるようにすることを目的とするものである。
第一 障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の提供体制の確保に関する基本的事項
一 基本的理念
市町村及び都道府県は、障害者総合支援法や児童福祉法の基本理念を踏まえつつ、次に掲げる点に配慮して、総合的な障害福祉計画等を作成する必要がある。
1 障害者等の自己決定の尊重と意思決定の支援
共生社会を実現するため、障害者等の自己決定を尊重し、その意思決定の支援に配慮するとともに、障害者等が必要とする障害福祉サービスその他の支援を受けつつ、その自立と社会参加の実現を図っていくことを基本として、障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の提供体制の整備を進める。
2
市町村を基本とした身近な実施主体と障害種別によらない一元的な障害福祉サービスの実施等
障害者等が地域で障害福祉サービスを受けることができるよう市町村を実施主体の基本とする。また、障害福祉サービスの対象となる障害者等の範囲を身体障害者、知的障害者及び精神障害者(発達障害者及び高次脳機能障害者を含む。以下同じ。)並びに難病患者等(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行令第一条に基づきこども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める特殊の疾病(平成二十七年厚生労働省告示第二百九十二号)に掲げる疾病による障害の程度が、当該障害により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける程度である者をいう。以下同じ。)であって十八歳以上のもの並びに障害児とし、サービスの充実を図り、都道府県の適切な支援等を通じて引き続き障害福祉サービスの均てん化を図る。
また、発達障害者及び高次脳機能障害者については、従来から精神障害者に含まれるものとして障害者総合支援法に基づく給付の対象となっているところであり、引き続きその旨の周知を図る。さらに、難病患者等についても、引き続き障害者総合支援法に基づく給付の対象となっている旨の周知を図るため、難病の患者に対する医療等に関する法律(平成二十六年法律第五十号)に基づき特定医療費の支給認定を行う都道府県や難病患者等の相談に応じる難病相談支援センター等において、それぞれの業務を通じて難病患者等本人に対して必要な情報提供を行う等の取組により、障害福祉サービスの活用が促されるようにする。また、各地方公共団体が策定する障害福祉計画等においても、難病患者等が障害者総合支援法に基づく給付の対象となっていることを踏まえ、難病患者等への支援を明確化し、計画を策定するに当たっては、難病患者等や難病相談支援センター等の専門機関の意見を踏まえる。
3
入所等から地域生活への移行、地域生活の継続の支援、就労支援等の課題に対応したサービス提供体制の整備
障害者等の自立支援の観点から、入所等(福祉施設への入所又は病院への入院をいう。以下同じ。)から地域生活への移行、地域生活の継続の支援、就労支援といった課題に対応したサービス提供体制を整え、障害者等の生活を地域全体で支えるシステムを実現するため、地域生活支援の拠点づくり、NPO等によるインフォーマルサービス(法律や制度に基づかない形で提供されるサービスをいう。)の提供等、地域の社会資源を最大限に活用し、提供体制の整備を進める。
特に、入所等から地域生活への移行については、適切に意思決定支援を行いつつ地域生活を希望する者が地域での暮らしを継続することができるよう、必要な障害福祉サービス等が提供される体制を整備する必要があり、例えば、医療的ケアが必要な者や強度行動障害の状態にある者などの重度障害者であっても、地域生活への移行が可能となるようサービス提供体制を確保する。
また、市町村は、地域生活に対する安心感を担保し、自立した生活を希望する者に対する支援等を進めるために、地域生活への移行、親元からの自立等に係る相談、一人暮らし、グループホーム(障害者総合支援法第五条第十八項に規定する共同生活援助(以下「共同生活援助」という。)を行う住居をいう。以下同じ。)への入居等の体験の機会及び場の提供、短期入所(同条第八項に規定する短期入所をいう。以下同じ。)の利便性・対応力の向上等による緊急時の受入対応体制の確保、人材の確保・養成・連携等による専門的的確率並びにサービス拠点の整備等(コーディネーターの配置等による地域の体制づくりを行う機能を有する地域生活支援拠点等(障害者総合支援法第七十七条第四項に規定する地域生活支援拠点等をいう。以下同じ。)を整備する必要がある。その際、障害者の重度化・高齢化や、「親なき後」を見据えて、障害種別にかかわらず、これらの機能を更に強化する必要がある。
こうした拠点等の機能強化に当たっては、相談支援を中心として、学校からの卒業、就職、親元からの自立等の生活環境が変化する節目を見据えて、中長期的視点に立った継続した支援を行う必要がある。なお、地域生活支援拠点等の整備・運営に当たっては、地域生活支援拠点等と基幹相談支援センター(障害者総合支援法第七十七条の二第一項に規定する基幹相談支援センターをいう。以下同じ。)のそれぞれの役割を踏まえた効果的な連携を確保する必要がある。
さらに、精神病床(病院の病床のうち、精神疾患を有する者を入院させるためのものをいう。以下同じ。)における長期入院患者の地域生活への移行を進めるに当たっては、精神科病院(精神科病院以外の病院で精神病室が設けられているものを含む。以下同じ。)や地域援助事業者による努力だけでは限界があり、自治体を中心とした地域精神保健医療福祉の一体的な取組の推進に加え、差別や偏見のない、あらゆる人が共生できる包摂的(インクルーシブ)な社会の実現に向けた取組の推進が必要である。これを踏まえ、精神障害者が、地域の一員として安心して自分らしい暮らしを送ることができるような、精神障害(発達障害及び高次脳機能障害を含む。以下同じ。)にも対応した地域包括ケアシステムの構築を進める。
また、地域の支援体制を構築する上では、強度行動障害の状態にある者や高次脳機能障害を有する児者、医療的ケアが必要な児者、重症心身障害児者、発達障害児者、盲重複障害児者、ろう重複障害児者など、様々な障害特性に応じた支援体制の構築が重要である。そうした地域のきめ細かいニーズを踏まえた上で、サービス提供体制の整備や専門人材の確保・育成等を図ることが必要である。
こうした体制を構築する上では、地域のニーズに応じて提供体制や支援体制を構築していくことが重要であり、例えば、中山間・人口減少地域においては、共生型サービスや基準該当障害福祉サービス、多機能型、従たる事業所等の現行制度の活用等も図りつつ、サービス提供体制を維持・確保していくことが重要である。
4 地域共生社会の実現に向けた取組
人口減少や単身世帯の増加、特に障害福祉分野では、障害者の重度化・高齢化や親なき後の生活など家族が抱える課題は複雑化・複合化している中で、地域のあらゆる住民が、「支え手」と「受け手」に分かれるのではなく、地域、暮らし、生きがいを共に創り、高め合うことができる地域共生社会の実現に向け、引き続き、地域住民が主体的に地域づくりに取り組むための仕組みづくりや制度の縦割りを超えた柔軟なサービスの確保に取り組むとともに、地域ごとの地理的条件や地域資源の実態等を踏まえながら、地域の実情に応じた包括的な支援体制の整備や推進に取り組む。その際、市町村は地域福祉計画(社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第百七条第一項に規定する市町村地域福祉計画及び同法第百八条第一項に規定する都道府県地域福祉支援計画をいう。以下同じ。)や同法第百六条の五第一項に規定する重層的支援体制整備事業実施計画との連携を図りつつ、福祉分野を超えた連携や地域との協働を進め、より一層の体制整備を進める。例えば、次に掲げる支援を一体的に実施する重層的支援体制整備事業の活用も含めて検討することなどが考えられる。
㈠ 属性にかかわらず、地域の様々な相談を受け止め、自ら対応し、又はつなぐ機能、多機関協働の中核の機能及び継続的につながり続ける伴走支援を中心に担う機能を備えた相談支援
㈡ ケアし支え合う関係性を広げ、交流や参加の機会を生み出すコーディネート機能及び住民同士が出会い参加することのできる場や居場所の確保の機能を備えた支援
㈢ 障害児の健やかな育成のための発達支援
障害児支援を支援することは、障害児本人の意見の尊重及び最善の利益を考慮しながら、障害児の健やかな育成を支援することが必要である。このため、障害児及びその家族に対し、障害の疑いがある段階から身近な地域で支援できるように、障害児通所支援及び障害児相談支
援については市町村を、障害児入所支援については都道府県を実施主体の基本とし、障害種別にかかわらず、質の高い専門的な発達支援を行う障害児通所支援等の充実を図るとともに、都道府県の適切な支援等を通じて引き続き障害児支援の均てん化を図ることにより、地域支援体制の構築を図る。
また、障害児のライフステージに沿って、地域の保健、医療、障害福祉、保育、教育、就労支援等の関係機関が連携を図り、切れ目のない一貫した支援を提供する体制の構築を図る。
さらに、障害児が障害児支援を利用することにより、地域の保育、教育等の支援を受けることができるようにすることで、障害の有無にかかわらず、全ての児童が共に成長できるよう、障害児の地域社会への参加や包容(以下「インクルージョン」という。)を推進する。
加えて、人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児(以下「医療的ケア児」という。)が保健、医療、障害福祉、保育、教育等の支援を円滑に受けられるようにする等、専門的な支援を要する者に対して、各関連分野が共通の理解に基づき協働する包括的な支援体制を構築する。
こうしたサービス提供体制の整備等については、個別の状況に応じて、関係者や障害者等本人が参画して行う議論を踏まえた上で、市町村及び都道府県が定める障害保健福祉圏域(以下「圏域」という。)ごとの整備の在り方を障害福祉計画等に位置付け、計画的に推進する。
6 障害者の社会参加を支える取組定着
障害者の地域における社会参加を促進するためには、障害者の多様なニーズを踏まえて支援すべきである。その際、文化・芸術活動や健康づくり、スポーツ等の分野を含め、地域で生き生きと安心して健康的に暮らすことができる社会を目指すことが重要である。
特に、障害者による文化芸術活動の推進に関する法律(平成三十年法律第四十七号)を踏まえ、文化行政担当等の関係部局との連携を図りつつ、合理的配慮の提供とそのための環境整備に留意しながら、障害者が文化芸術を享受鑑賞し、又は創造や発表等の多様な活動に参加する機会の確保等を通じて、障害者の個性や能力の発揮及び社会参加の促進を図る。
また、読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現のため、視覚障害者等の読書環境の整備を計画的に推進する。
さらに、障害者等による情報の取得利用・意思疎通を推進するため、障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律(令和四年法律第五十号)、手話に関する施策の推進に関する法律(令和七年法律第七十八号)等を踏まえ、デジタル担当や情報通信担当、産業政策担当等の関係部局との連携を図りつつ、行政情報のアクセシビリティの向上を進めるとともに、障害特性に配慮した意思疎通支援従事者の派遣、支援人材の持続可能な指導者の確保等に向けた研修受講の促進、障害当事者によるICT活用等の促進を図る。
二 障害福祉サービスの提供体制の確保に関する基本的考え方
障害福祉サービスの提供体制の確保に当たっては、一の基本的理念を踏まえ、次に掲げる点に配慮して、目標を設定し、計画的な整備を行う。
1 全国で必要とされる訪問系サービスの保障
訪問系サービス(居宅介護(障害者総合支援法第五条第二項に規定する居宅介護をいう。以下同じ。)、重度訪問介護(同条第三項に規定する重度訪問介護をいう。以下同じ。)、同行援護(同条第四項に規定する同行援護をいう。以下同じ。)、行動援護(同条第五項に規定する行動援護をいう。以下同じ。)及び重度障害者等包括支援(同条第九項に規定する重度障害者等包括支援をいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)の充実を図り、全国どこでも必要な訪問系サービスを保障する。
2 希望する障害者等への日中活動系サービス等の保障
希望する障害者等に日中活動系サービス等(療養介護(障害者総合支援法第五条第六項に規定する療養介護をいう。以下同じ)、生活介護(同条第七項に規定する生活介護をいう。以下同じ)、短期入所、自立訓練(同条第十二項に規定する自立訓練をいう。以下同じ)、就労移行支援(同条第十三項に規定する就労移行支援をいう。以下同じ)、就労継続支援(同条第十四項に規定する就労移行支援をいう。以下同じ)、就労継続支援(同条第十五項に規定する就労継続支援をいう。以下同じ)、就労定着支援(同条第十八項に規定する就労定着支援をいう。以下同じ)及び地域活動支援センター(同条第二十八項に規定する地域活動支援センターをいう。)で提供されるサービスをいう。以下同じ)を保障する。
3 グループホーム等の充実及び地域生活支援拠点等の整備と機能の充実
地域における居住の場としてのグループホームの充実を図るとともに、自立生活援助(障害者総合支援法第五条第十七項に規定する自立生活援助をいう。以下同じ)、地域移行支援(同条第二十一項に規定する地域移行支援をいう。以下同じ)及び地域定着支援(同条第二十二項に規定する地域定着支援をいう。以下同じ)、自立訓練等の推進により、入所等から地域生活への移行の促進、安定した地域生活の継続を進める。
障害者が希望する一人暮らし等を実現するため、これらのサービスのサービスと居住支援法人(住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成十九年法律第百二十三号。以下「住宅セーフティネット法」という。)第五十九条第一項に規定する住宅確保要配慮者居住支援法人をいう。)との連携を推進する。また、住宅部局とともに、居住支援協議会(住宅セーフティネット法第八十一条第一項に規定する住宅確保要配慮者居住支援協議会をいう。)に参画することを通じて、居住サポート住宅(住宅セーフティネット法第四十条第二項第二号に規定する居住安定援助賃貸住宅をいう。)等も活用し、希望する障害者への一人暮らし等に向けた支援等の充実を図る必要がある。
なお、入所等から地域生活への移行を進めるに当たっては、重度障害者や、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向けた精神保健医療福祉体制の基盤整備等を一層推進することにより地域移行が図られる精神障害者についての必要なサービス量を見込む等、適切に管内の支援に係るニーズの把握に努める必要がある。
また、必要な訪問系サービスや日中活動系サービス等を保障することによって、障害者等の地域における生活の維持及び継続が図られるようにする。
さらに、一の3に掲げる体制の整備による地域生活への移行の支援及び地域生活支援の機能を更に強化するため、地域生活支援拠点等に拠点コーディネーターを配置して、地域の支援ニーズの把握、社会資源の活用、人材の確保及び養成、関係機関の連携等を進めることで、地域における効果的な支援体制を構築する。
なお、障害者支援施設(障害者総合支援法第五条第十一項に規定する障害者支援施設をいう。以下同じ。)を地域生活支援拠点等とする際には、当該障害者支援施設については、小規模化等を進めるとともに、地域における関係機関との連携により、施設入所者の地域生活への移行、地域との交流機会の確保、地域の障害者等に対する支援を行うことなど、地域に開かれたものとすることが必要である。また、地域において複数の機関が分担して機能を担う体制の整備を行う場合には、個々の機関が有機的な連携の下に障害者等に対する支援を確保していることが必要である。
4 福祉施設から一般就労への移行等の推進
就労移行支援事業(就労移行支援を行う事業をいう。以下同じ)、就労定着支援事業(就労定着支援を行う事業をいう。以下同じ)等の推進により、障害者の福祉施設から一般就労への移行及びその定着を進める。
5 強度行動障害の状態にある者及び難病患者等に対する支援体制の充実
強度行動障害の状態にある者及び難病患者等に対して、障害福祉サービス等において適切な支援ができるよう、管内の支援ニーズを把握するとともに、地域における課題の整理や専門的人材の育成、地域資源の開発等を行う。このうち、強度行動障害については、行動上の課題が起きにくい環境を整える等の予防的観点からの支援や関わりが必要である。このため、地域の関係機関との連携を強化しつつ、標準的な支援を行える支援者の育成に努める。
特に、障害福祉サービス等を提供する事業所で適切なマネジメントを行い中心的な役割を果たす人材(中核的人材)の養成・配置を促進するとともに、高度な専門性を持って地域を支援する広域の支援人材による集中的支援の実施体制を確保する。
強度行動障害の状態にある者のニーズ把握に当たっては、障害支援区分認定調査の行動関連項目の点数の集計や行動関連項目の点数が特に高い者の状況把握に努める等により専門的な支援を必要とする者を把握することに加え、アンケート調査等を通して課題の把握を行うことが重要である。また、管内の基幹相談支援センターや地域生活支援拠点等と連携してサービスにつながっていない在宅の者や入院中の者の状況を把握することが重要である。
難病患者等については、多様な症状や障害等その特性に配慮しながら、難病相談支援センター、公共職業安定所、医療機関等の専門機関と連携し、障害福祉サービスの利用も含む支援体制を整備することが重要である。
6 高次脳機能障害者に対する支援
(一) 高次脳機能障害者への相談支援体制等の充実
高次脳機能障害者が可能な限り身近な場所において必要な支援を受けられるよう都道府県及び指定都市(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市をいう。以下同じ。)は、地域の実情を踏まえつつ、高次脳機能障害者支援センター(高次脳機能障害者支援法(令和七年法律第九十六号)第十九条第一項に規定する高次脳機能障害者支援センターをいう。以下同じ。)の設置や支援コーディネーターの配置等を適切に進めることが重要である。また、これらの高次脳機能障害者に対する支援については、別表第一の八に掲げる事項を指標として設定して取り組むことが適当である。
(二) 専門的な医療機関の確保
高次脳機能障害者に対する適切な支援を行うため、都道府県及び指定都市は、専門的に高次脳機能障害の診断、治療、リハビリテーション等を行うことができる医療機関を確保することが重要である。
(三) 高次脳機能障害者支援地域協議会の設置
都道府県及び指定都市は、地域における高次脳機能障害者等の課題について情報共有を図るとともに、支援体制の整備状況や高次脳機能障害者支援センターの活動状況等について検証し、地域の実情に応じた体制整備について協議を行う高次脳機能障害者支援地域協議会(高次脳機能障害者支援法第二十五条第一項に規定する高次脳機能障害者支援地域協議会をいう。以下同じ。)を設置し、活用することが重要であり、別表第一の八に掲げる事項を指標として設定して取り組むことが適当である。
地域の実情に応じた体制整備を検討する際には、管内の支援ニーズの把握が必要となるが、障害支援区分認定調査等に加え、高次脳機能障害者支援地域協議会に参加する地域の関係機関の連携により支援ニーズを把握することが重要である。
(四) 高次脳機能障害者及び家族等への支援
高次脳機能障害は外形上判断しづらく、周囲による理解が必ずしも十分でないこと等を踏まえ、当事者同士の支え合いであるピアサポートをはじめ、当事者やその家族等がお互いに支え合う取組を支援することが望ましい。また、地域の相談支援機関や障害福祉サービス事業所等、障害児通所支援等を提供する事業所との連携を図り、高次脳機能障害者及びその家族等への支援を行うことが重要である。
なお、支援に当たっては、医療(リハビリテーションを含む)、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関及び民間団体相互の緊密な連携の下に、その意思決定の支援に配慮しつつ、医療機関における医療の提供から地域での生活支援を経て社会参加の支援に至るまで、切れ目なく行われることが重要であることに留意すること。
7 依存症対策の推進
アルコール、薬物及びギャンブル等(法律の定めるところにより行われる公営競技、ぱちんこ屋に係る遊技その他の射幸行為をいう。)をはじめとする依存症対策については、依存症に対する誤解及び偏見を解消するための関係職員に対する研修の実施及び幅広い普及啓発、相談機関及び医療機関の周知及び整備並びに自助グループ等の当事者団体を活用した回復支援が重要であり、地域において様々な関係機関が密接に連携して依存症である者等及びその家族に対する支援を行う必要がある。
三 相談支援に関する基本的考え方
1 相談支援体制の充実・強化
(一) 相談支援体制の構築と関係機関との連携
障害者等、とりわけ、重度の障害者等が地域において自立した日常生活又は社会生活を営むためには、相談支援体制の構築が不可欠である。その際、関係機関との連携により、障害種別にかかわらず対応できるようにすることで、利用者と同じ目線で支援することが不安の解消に資する観点から、ピアサポートを行えるようにすることが重要である。
また、相談支援事業者等は、障害者等(頼れる身寄りがない者も含む。)及びその家族が抱える複合的な課題を把握し、家族への支援も含め、適切な保健、医療、福祉サービスにつなげる等の対応が必要であり、行政機関その他関係機関との連携に努めることが必要である。
特に、医療との連携が必ずしも進んでいないため、障害者等の生活面に配慮した医療の提供、医療の視点も踏まえた総合的なケアマネジメントの実施といった観点から、より一層の取組が重要である。精神障害者及び精神保健に課題を抱える者並びにその家族に対しても、子育て、介護、生活困窮等の包括的な支援が確保されるよう、市町村において相談に応じ、必要な支援を実施できる体制を整えることが重要である。市町村が体制整備に取り組む際には都道府県による協力や支援が求められるため、都道府県と市町村は日頃から相談支援業務に関して連携することが必要である。
(二) 相談支援の提供体制の確保
障害福祉サービスの利用に当たって作成されるサービス等利用計画(障害者総合支援法第五条第二十三項に規定するサービス等利用計画をいう。以下同じ。)については、まず、支給決定に先立ち必ず作成されるよう体制を確保し、維持することが重要である。その上で、個別のサービス等利用計画の作成に当たっては、利用者の状態像や希望を勘案し、連続性及び一貫性を持った障害福祉サービス、地域相談支援(障害者総合支援法第五条第十九項に規定する地域相談支援をいう。)等が提供されるよう総合的な調整を行うとともに、利用者の生活状況を定期的に確認の上、必要に応じた見直しを行わなければならない。
このため、都道府県及び市町村は、その前提として、相談支援に対するニーズ及び相談支援事業者等の実態把握を行うとともに、福祉に関する各般の問題について障害者等からの相談に応じる体制の整備に加えて、サービス等利用計画の作成を含めた相談支援を行う人材の育成支援、個別事例における専門的な指導や助言を行うことが必要である。
これらの取組を効果的に進めるため、市町村においては、地域における相談支援の中核機関である基幹相談支援センターを設置し、地域における相談支援体制の充実・強化を図る必要がある。特に小規模自治体における基幹相談支援センターの設置率が低い等の状況があることから、都道府県においては、複数市町村による共同設置を促したり、調整したりすることが望ましい。
加えて、基幹相談支援センター、指定特定相談支援事業者(障害者総合支援法第五十一条の十七第一項第一号に規定する指定特定相談支援事業者をいう。以下同じ。)及び指定障害児相談支援事業者(児童福祉法第二十四条の二十六第一項第一号に規定する指定障害児相談支援事業者をいう。以下同じ。)において地域の相談支援従事者の育成等を担う人材である主任相談支援専門員を計画的に確保するとともに、有効に活用することが重要である。
(三) のぞまないセルフプランの解消
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(平成十八年厚生労働省令第九十六号。以下「規則」という。)第十二条の五に規定するサービス等利用計画案及び児童福祉法施行規則(昭和二十三年厚生省令第二十号)第十八条の十五に規定する障害児支援利用計画案(以下「セルフプラン」という。)については、都道府県及び市町村が計画相談支援(障害者総合支援法第五条第十九項に規定する計画相談支援をいう。以下同じ。)等の体制整備に向けた努力をしないまま安易に介護給付費等に係る支給決定の申請者をセルフプランに誘導するようなことは厳に慎むべきである。
このため、都道府県及び市町村においてセルフプランに関する分析等を行いながら、相談支援専門員の計画的な養成等を通じて、のぞまないセルフプラン(身近な地域に指定特定相談支援事業者又は指定障害児相談支援事業者がない場合にやむを得ず作成されるセルフプランをいう。以下同じ。)の解消に向けた相談支援体制を確保する必要がある。
2 地域生活への移行や地域定着のための支援体制の確保
相談支援体制の構築が進むことに伴い、障害者支援施設の入所者へのサービス等利用計画の作成や当該計画の実施状況の把握(利用者についての継続的な評価を含む。)を行うことを通じて、地域生活への移行のための支援に係るニーズが顕在化することも考えられることから、障害者支援施設等(障害者支援施設、のぞみの園(独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法(平成十四年法律第百六十七号)第十一条第一号の規定により独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園が設置する施設をいう。)、児童福祉施設(児童福祉法第七条第一項の児童福祉施設をいう。)又は療養介護を行う病院をいう。以下同じ。)に入所又は精神科病院に入院している障害者等の数等を勘案した上で、計画的に地域移行支援に係るサービスの提供体制の確保を図る必要がある。
さらに、障害者支援施設等又は精神科病院から地域生活へ移行した後の地域への定着はもとより、現に地域で生活している障害者等がそのまま住み慣れた地域で生活できるようにするため、地域移行支援と併せて、自立生活援助や地域定着支援に係るサービスの提供体制の充実を図っていくことが重要である。
3 発達障害者等に対する支援
(一) 発達障害者等への相談支援体制等の充実
発達障害者又は発達障害児(以下「発達障害者等」という。)が可能な限り身近な場所において必要な支援を受けられるよう、都道府県及び指定都市は、地域の実情を踏まえつつ、発達障害者支援センター(発達障害者支援法(平成十六年法律第百六十七号)第十四条第一項に規定する発達障害者支援センターをいう。以下同じ。)の複数設置や発達障害者地域支援マネジャーの配置等を適切に進めることが重要である。また、これらの発達障害者等に対する支援について、市町村等での対応が困難な事例(強度行動障害やひきこもり等)に対し発達障害者支援センターや発達障害者地域支援マネジャーが助言することなど、別表第一の七に掲げる事項を指標として設定して取り組むことが適当である。
(二) 発達障害者等及び家族等への支援体制の確保
発達障害者等の早期発見・早期支援には、発達障害者等及びその家族等への支援が重要であることから、各市町村において、保護者等がこどもの発達障害の特性を理解し、必要な知識や方法を身につけ、適切な対応ができるよう、ペアレントプログラムやペアレントトレーニング等の発達障害者等及びその家族等に対する支援体制を構築することが重要である。そのためには、これらの支援プログラム等の実施者を地域で計画的に養成することが重要である。
また、発達障害者等に対して適切な支援を行うためには、発達障害を早期かつ正確に診断し、適切な発達支援を行う必要があることから、発達障害の診断等を専門的に行うことができる医療機関等を確保するなど、診断待機解消に向けた取組を進めることが重要である。
(三) 発達障害者支援地域協議会の設置
都道府県及び指定都市は、地域における発達障害者等の課題について情報共有を図るとともに、支援体制の整備状況や発達障害者支援センターの活動状況等について検証し、地域の実情に応じた体制整備について協議を行う発達障害者支援地域協議会(発達障害者支援法第十九条の二第一項に規定する発達障害者支援地域協議会をいう。)を設置し、活用することも重要である。
4 協議会の活性化
協議会等への支援体制の整備を図るため、都道府県及び市町村は、協議会(障害者総合支援法第八十九条の三第一項に規定する協議会をいう。以下同じ。)の活性化を図ることが重要であり、その活性化に向けては、基幹相談支援センターと行政が十分に協力・連携しながら協議会の事務局機能を担うことが効果的である。また、協議会の運営に当たっては、個別事例の検討等を通じて抽出された課題を踏まえ、地域の支援体制の整備を図るといった取組を継続することが重要である。多様な障害種別の当事者等が協議会の委員になることが協議会の活性化にも資するため、委員の選定に当たって検討すること。
都道府県及び市町村においては、それぞれが設置する協議会を相互に連携させ、都道府県内の各地域の取組を共有することや、課題によっては広域で支援体制を確保すること等が必要である。障害者等が安心して地域に住むことができるよう、協議会と居住支援協議会との連携に努めることも求められる。
また、発達障害者等や重症心身障害児者、医療的ケアア児、高次脳機能障害者及び難病患者等への支援体制の整備が重要な課題となってきていることを踏まえ、都道府県及び指定都市が設置する協議会においては、発達障害者支援センターや医療的ケアア児支援センター(医療的ケアア児及びその家族に対する支援に関する法律(令和三年法律第八十一号)第十四条第一項に規定する医療的ケアア児支援センターをいう。以下同じ。)、高次脳機能障害者支援センター、難病相談支援センター等の専門機関との連携を確保することが必要である。これらの支援体制の整備について検討を行うに当たっては、都道府県(発達障害者等に関する事案にあっては指定都市を含む。)が設置する協議会において、当該専門機関の出席を求め、協力を得ることが望ましい。なお、複数の分野にまたがる議題について検討する場合等は、関係する複数の協議会を合同で開催すること等により、効果的な運営の確保を図ることも重要である。
四 障害児支援の提供体制の確保に関する基本的考え方
障害児については、こども基本法(令和四年法律第七十七号)第三条第二号において、全てのこどもについて、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され保護されること、その健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他の福祉に係る権利が等しく保障される旨が規定されていること並びに同条第三号において、全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参加する機会が確保される旨が規定されていること並びにこども大綱(令和五年十二月二十二日閣議決定)において、全てのこども・若者が、日本国憲法、こども基本法及びこどもの権利条約の精神にのっとり、生涯にわたる人格形成の基礎を築き、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、ひとしくその権利の擁護が図られ、身体的・精神的・社会的に将来にわたって幸せな状態(ウェルビーイング)で生活を送ることができる「こどもまんなか社会」を目指すこととされていることに加え、子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第二条第二項において、子ども・子育て支援の内容及び水準は、全ての子どもが健やかに成長するように支援するものであって、良質かつ適切なものでなければならない旨が規定されていること並びに同法に基づく教育、保育等の利用状況を踏まえ、居宅介護や短期入所等の障害福祉サービス、障害児通所支援等の専門的な支援の確保及び共生社会の形成促進の観点から、保健、医療、保育、教育、就労支援等の関係機関とも連携を図った上で、障害児及びその家族に対して、乳幼児期から学校卒業まで一貫した効果的な支援を身近な場所で提供する体制の構築を図ることが重要である。
1 重層的な地域支援体制の構築
乳幼児期・学童期・思春期の障害児及びその家族に対する支援について、障害児通所支援等における障害児の障害種別や年齢別等のニーズに応じて、身近な場所で提供できるように、地域における支援体制の整備が必要である。児童発達支援センター(児童福祉法第四十三条に規定する児童発達支援センターをいう。以下同じ。)については、地域の障害児の健全な発達において中核的な役割を果たす機関として位置付け、障害児通所支援等を実施する事業所と緊密な連携を図り、障害児通所支援の体制整備を図ることが重要であり、次に掲げる児童発達支援センターの中核的な支援機能を踏まえ、市町村においては、点在する地域資源を重ね合わせた重層的な支援体制を整備することが必要である。
(一) 幅広い高度な専門性に基づく発達支援・家族支援機能
(二) 地域の障害児通所支援事業所に対するスーパーバイズ・コンサルテーション機能
(三) 地域のインクルージョン推進の中核としての機能
(四) 地域の障害児の発達支援の入口としての相談機能
重層的な支援体制の整備に当たっては、障害福祉主管部局等が中心となって、関係機関の連携の下で、障害のあるこどもや家族に対して、身近な地域で四つの中核的な支援機能を提供できる地域の支援体制を整備し、それを機能させることが重要である。支援体制の整備に当たっては、児童発達支援センターが四つの中核的な支援機能を包括的に有し、各機能を発揮していく中核拠点型のほか、児童発達支援センターを未設置の場合や、児童発達支援センターと事業所が連携して地域の支援体制を構築している場合等においては、その地域の実情に応じ、児童発達支援センター以外の事業所が中心となって、児童発達支援センターの中核的な支援機能と同等の機能を有する体制を地域において面的整備型により整備を進めることも可能である。また、都道府県は、広域的な調整の観点から、管内の市町村が取り組む支援体制の整備に積極的に関与していくことが必要である。地域における重層的な支援体制の整備に当たっては、母子保健、子育て支援、教育、当事者等を含む関係機関等が参画することも専門部会を協議会の下に設置し、地域の課題や支援に係る資源の状況等を踏まえながら、関係機関等の有機的な連携の下で進めていくことが重要である。
また、障害児入所施設についても同様に、専門的機能の強化を図った上で、地域において、虐待を受けた障害児等への対応を含め、様々なニーズに対応する機関としての役割を担う必要がある。その際、できる限り良好な家庭的環境において、継続的で安定した愛着関係の中での育ちを保障する観点から、ケア単位の小規模化を推進するとともに、地域との交流機会の確保や地域の障害児に対する支援を行うこと等、施設が地域に開かれたものとすることが必要である。加えて、短期入所や親子入所等の実施体制の整備に努める必要がある。これらの障害児通所支援及び障害児入所支援は、障害児支援の広域的な調整及び障害児入所支援の体制整備の双方の観点から一体的な方針を策定することが必要である。さらに、障害児通所支援や障害児入所支援から障害福祉サービスへ円滑に支援の移行が図られるよう、都道府県や市町村は緊密な連携を図る必要がある。とりわけ、障害児入所支援については、入所している児童が十八歳以降、大人にふさわしい環境へ円滑に移行できるよう、都道府県及び指定都市は支援に携わる市町村、児童相談所、障害児入所施設、相談支援事業所等の関係機関と連携し、移行調整の責任主体として「協議の場」を設けて移行調整を進めていく必要があるほか、管内の移行状況を把握し、移行先として必要な地域資源について中長期的な見通しの下、障害福祉計画等へ反映させていく必要がある。あわせて、障害児入所施設の今後の施設の在り方に関する方針を把握し、地域資源の中で障害児入所施設としての受け皿が十分であるか「協議の場」等において議論を行う必要がある。
加えて、障害児通所支援事業所及び障害児入所施設(以下「障害児通所支援事業所等」という)は、障害児に対し、質の高い専門的な発達支援を行う機関であることから、常に支援の質の向上と支援内容の適正化を図る必要があるとともに、安全の確保を図るための取組を進める必要がある。
2 保育・保健医療、教育、就労支援等の関係機関と連携した支援
障害児通所支援の体制整備に当たっては、保育所や認定こども園、放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)等の子育て支援施策との緊密な連携を図ることが重要である。
また、障害児の早期の発見及び支援並びに健全な育成を進めるため、母子保健施策や小児慢性特定疾病施策との緊密な連携を図るとともに、都道府県及び市町村の障害児支援を担当する部局においては、それぞれの子育て支援担当部局や保健医療担当部局との連携体制を確保することが必要である。あわせて、市町村に設置されるこども家庭センター(児童福祉法第十条の二第二項に規定するこども家庭センターをいう。以下同じ)と連携した支援体制を構築していくことも必要である。
さらに、障害児支援が適切に行われるために、就学時及び卒業時において、支援が円滑に引き継がれることも含め、学校、障害児通所支援事業所、障害児入所施設、障害児相談支援事業所、就労移行支援等の障害福祉サービスを提供する事業所等が緊密な連携を図るとともに、都道府県及び市町村の障害児支援を担当する部局においては、教育委員会等との連携体制を確保することも必要である。
放課後等デイサービス(児童福祉法第六条の二の二第三項に規定する放課後等デイサービスをいう。以下同じ)等の障害児通所支援の実施に当たっては、学校の空き教室の活用等、関連施策との緊密な連携の促進に資する実施形態を検討することが必要である。
難聴児の支援に当たっても、保育・保健医療、教育、当事者等を含む関係機関等との連携は極めて重要であり、都道府県又は必要に応じて指定都市においては、児童発達支援センターや特別支援学校(聴覚障害)等を活用した、難聴児支援のための中核的機能を有する体制の確保を進めるとともに、新生児聴覚検査から療育等につなげる体制整備のための協議会の設置や新生児聴覚検査から療育等に至るまでの支援を遅滞なく円滑に実施するための手引書の作成を進め、難聴児及びその家族への切れ目のない支援の充実を図ることが必要である。
地域社会への参加・インクルージョンの推進
地域共生社会の実現・推進の観点から、年少期からのインクルージョンを推進し、障害の有無にかかわらず、様々な遊び等を通じて共に過ごし、それぞれのこどもが互いに学び合う経験を持てるようにしていく必要がある。
このため、各都道府県及び各市町村において、保育、子育て支援、教育等の関係機関が連携を図るための協議の場を設置し、地域におけるインクルージョン推進に向けて、現状・課題の把握を行いながら、取組を進めることが必要である。また、市町村において、別表第一の六に掲げる事項の必要な量を見込む際には、インクルージョン推進の観点から、保育所や認定こども園、放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)、幼稚園、小学校及び特別支援学校等(以下「保育所等」という)の受入れの体制の整備状況を踏まえることが必要である。その際、市町村においても、こうした協議の場も活用しながら、障害児支援施策と子ども・子育て施策の双方から重層的に取り組むことが重要である。
児童発達支援センターは、地域におけるインクルージョン推進の中核機関として、保育所等に対し、障害児及び家族の支援に関する専門的支援や助言を行う機能が求められている。
インクルージョンを推進する観点から、児童発達支援センターをはじめとする障害児通所支援事業所等が、保育所等訪問支援(児童福祉法第六条の二の二第五項に規定する保育所等訪問支援をいう。以下同じ。)等を活用し、保育所等の育ちの場において連携・協力しながら支援を行う体制を構築していくことが必要である。
4 特別な支援が必要な障害児に対する支援体制の整備
(一) 重症心身障害児及び医療的ケア児に対する支援体制の充実
重症心身障害児が身近な地域にある児童発達支援(児童福祉法第六条の二の二第二項に規定する児童発達支援をいう。以下同じ)や放課後等デイサービス等を受けられるように、地域における重症心身障害児の人数やニーズを把握するとともに、地域における課題の整理や地域資源の開発等を行いながら、支援体制の充実を図る。ニーズの把握に当たっては、管内の障害児入所施設をはじめとして在宅サービスも含む重症心身障害児の支援体制の現状を併せて把握することが必要である。
医療的ケア児についても、身近な地域で必要な支援が受けられるように、地域における医療的ケア児の人数やニーズを把握するとともに、障害児支援等の充実を図る。ニーズの把握に当たっては、管内の短期入所事業所をはじめとした医療的ケア児の支援体制の現状を併せて把握することが必要である。
また、重症心身障害児及び医療的ケア児が利用する短期入所の実施体制の確保に当たっては、重症心身障害児及び医療的ケア児とその家族が安心して豊かな生活を送ることができるよう、家庭環境等を十分に踏まえた支援や家族のニーズの把握が必要である。ニーズが多様化している状況を踏まえ、協議会等を活用して短期入所の役割や在り方について検討し、地域において計画的に短期入所が運営されることが必要である。
さらに、心身の状況に応じた保健、医療、障害福祉、保育、教育等の各関連分野の支援を受けることができるよう、保健所、病院、診療所、訪問看護ステーション、障害児通所支援事業所、障害児入所施設、障害児相談支援事業所、保育所、学校等の関係者が連携を図るための協議の場を設けること等により、各関連分野が共通の理解に基づき協働する総合的な支援体制を構築することが重要である。なお、この場においては、障害児の支援が学齢期から成人期に円滑に引き継がれるよう、協議していくことが必要である。
加えて、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律を踏まえ、都道府県は医療的ケア児支援センターを設置し、地域における医療的ケア児等の支援ニーズを把握した上で、医療的ケア児等に対する総合的な支援体制を推進する必要がある。医療的ケア児支援センターには医療的ケア児等の支援を総合調整する医療的ケア児等コーディネーターを配置し、医療的ケア児及びその家族の相談に応じ、情報の提供、助言その他の支援を行うほか、医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関等への情報の提供及び研修等の業務や連絡調整を行うこととする。
市町村においては、関連分野の支援を調整するコーディネーターとして養成された相談支援専門員、保健師、訪問看護師等の配置を促進することが必要である。このコーディネーターは、医療的ケア児等が必要とする多分野にまたがる支援の利用を調整し、総合的かつ包括的な支援の提供につなげるとともに、協議の場に参画し、地域における課題の整理や地域資源の開発等を行いながら、医療的ケア児等に対する支援のための地域づくりを推進するといった役割を担う必要がある。
具体的には、新生児集中治療室に入院中から退院後の在宅生活を見据え、医療的ケア児とその家族の状況を踏まえた退院支援、医療的ケア児が日常生活上必要とする医療的ケアの状況を踏まえた上で、個々の発達段階に応じた発達支援を行うとともに、家族支援を含めた医療的ケア児の“育ち”や“暮らし”の支援に当たって、保健、医療、障害福祉、保育、教育等の多職種が協働できるよう支援の調整を図り、医療的ケア児とその家族が抱える課題解決に向けた個別支援を行うほか、地域で医療的ケア児の育ちを保障するため、協議の場を活用した社会資源の開発・改善を行う等の役割が求められる。
このため、コーディネーターについては、医療的ケア児等に関するコーディネーターを養成する研修を修了するとともに、必要に応じ相談支援従事者初任者研修を受講することが望ましい。なお、市町村単独での配置が困難な場合には、圏域での配置であっても差し支えない。
(二) 強度行動障害の状態にある児に対する支援体制の充実
強度行動障害の状態にある児に対して、障害児通所支援等において適切な支援ができるよう、管内の支援ニーズを把握するとともに、地域における課題の整理や専門的人材の育成、地域資源の開発等を行い、地域の関係機関との連携を図りつつ支援体制の整備を図る必要がある。
特に、障害児通所支援等を提供する事業所で適切なマネジメントを行い中心的な役割を果たす人材の配置を促進するとともに、高度な専門性を持って地域を支援する広域的支援人材による集中的支援の実施体制を確保する。
強度行動障害の状態にある児のニーズ把握に当たっては、管内の特別支援学校や障害福祉サービス事業者等とも連携して、強度行動障害判定基準表(こども家庭庁長官が定める児童等〈平成二十四年厚生労働省告示第二百七十号〉第一号の七に定める表をいう。以下この項において同じ。)の点数的集計や強度行動障害判定基準表の点数が特に高い障害児の状況把握に努める等により専門的な支援を必要とする者を把握することに加え、アンケート調査等を通じて課題の把握を行うことが重要である。また、障害児入所施設において特に支援が必要な者の把握を行い、都道府県(指定都市を含む。)が中心となって円滑な成人サービスへの移行支援を行うことが重要である。
強度行動障害の状態にある児とその家族が地域で安心して暮らすことができるようにするためには、幼児期からの個々のこどもの特性と家族の状況に応じた適切な関わりが重要であることから、乳幼児健診等において把握したこどもの状態等を踏まえ、必要に応じてこどもと家族を適切に支援につなげるとともに、母子保健施策や子育て支援施策等と連携しながら、家族を孤立させずに支えるための方策を講じていくことも必要である。
(三) 虐待を受けた障害児に対する支援体制の整備
虐待を受けた障害児に対しては、障害児入所施設において小規模なグループによる支援や心理的ケアを提供することにより、障害児の状況等に応じたきめ細かな支援を行うよう努めることが必要である。
障害児相談支援等の提供体制の確保
障害児相談支援は、障害の疑いがある段階から障害児本人や家族に対する継続的な相談支援を行うとともに支援を行うに当たって関係機関をつなぐ中心等となる重要な役割を担っている。このため、障害者に対する相談支援と同様に、障害児相談支援についても質の確保及びその向上を図りながら、相談支援専門員の計画的な養成等を通じて、のぞまないセルフプランの解消に向けた支援の提供体制の構築を図る必要がある。
また、「気付き」の段階を含めた多様な障害児及びその家族を支援する観点から、各市町村において、児童発達支援センター等が中心となって、障害児及びその家族が障害児相談支援を利用していない場合も含めた伴走的な相談支援の体制の確保を図ることが重要である。その際、各市町村においては、より包括的な支援を行う観点から、保健、医療、障害福祉、保育、教育、就労支援等の関係機関と連携を図るとともに、各市町村に設置されるこども家庭センターや基幹相談支援センターのほか、各都道府県、指定都市及び児童相談所設置市に設置される児童家庭支援センター(児童福祉法第四十四条の二第一項に規定する児童家庭支援センターをいう。)等の関係機関とも緊密な連携体制の構築を図ることが重要である。
6 障害児支援における人材育成の推進
全国どの地域においても質の高い障害児支援の提供が図られるよう、障害児支援人材の育成を進めることが重要である。国の令和二年度以降の本格実施に向けた障害児支援に係る研修の内容等も踏まえながら、都道府県及び指定都市においては、地域の実情に応じた創意工夫の下での研修づくりとその計画的な実施を進めるとともに、市町村においては、地域の児童発達支援センターをはじめとする障害児通所支援事業所、障害児入所施設及び障害児相談支援事業所並びに障害のあるこどもやその家族を支援する関係機関等と連携を図りながら、地域における学び合いを促進するためのネットワークづくりを進めることが重要である。
五 障害福祉人材の確保・定着、当事者視点に立ったケアの充実のための生産性向上に関する基本的考え方
1 障害福祉人材の確保・定着
労働力人口の減少が見込まれる一方、障害者の重度化・高齢化が進む中においても、将来にわたって安定的に障害福祉サービス等を提供し、様々な障害福祉に関する事業を実施していくためには、提供体制の確保と併せてそれを担う人材の確保・定着を図る必要がある。そのため、専門性を高めるための研修の実施、多職種間の連携の推進、障害福祉の現場が働きがいのある魅力的な職場であることの積極的な周知・広報等を行う。また、障害福祉分野の職員の賃金は改善してきたものの、他産業とはまだ差があること等も踏まえ、処遇改善等による職場環境の整備や、障害福祉現場におけるハラスメント対策等を推進する。
また、令和六年度に創設された相談支援員の活用、社会福祉士又は精神保健福祉士の養成機関等と特定相談支援事業所(障害者総合支援法第五十一条の二十第一項に規定する特定相談支援事業所をいう。)との連携の促進等を通じて、相談支援を担う人材の確保を図ることも重要である。
2 当事者視点に立ったケアの充実のための生産性向上
支援者一人一人が力を発揮しつつ、協働して、質の高い障害福祉サービスを効率的かつ効果的に提供する観点から、当事者視点に立ったケアの充実のための生産性向上の取組を一層充実する必要がある。そのため、介護テクノロジーの導入促進、手続負担の軽減、事業者間の連携・協働化等の取組により、間接業務の効率化と直接処遇業務の負担軽減・質の向上を推進することが重要である。
なお、障害福祉における生産性向上とは、支援者一人一人の力を引き出し、チームでその力を利用者に届けることで、新たな価値を生み出すことをいう。
第二 障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の提供体制の確保に係る目標
障害等の自立支援の観点から、地域生活への移行や就労支援といった課題に対応するため、令和十一年度を目標年度とする障害福祉計画等において必要な障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の提供体制の確保に係る目標として、次に掲げる事項に係る目標(以下「成果目標」という。)を設定することが適当である。また、これらの成果目標を達成するため、活動指標(別表第一の上欄に掲げる事項ごとの、成果目標を達成するために必要な量等をいう。以下同じ。)を計画に見込むことが適当である。なお、市町村及び都道府県においては、成果目標及び活動指標に加えて、独自に目標及び指標を設定することができるものとする。
一 福祉施設の入所者の地域生活への移行
地域生活への移行を進める観点から、令和七年度末時点の福祉施設に入所している障害者(以下「施設入所者」という。)のうち、今後、自立訓練等を利用し、グループホーム、一般住宅等に移行する者の数について様々なデータを活用しながら把握し、その上で、令和十一年度末における地域生活に移行する者の目標値を設定する。その際、福祉施設においては、地域移行等意向確認等に関する指針(障害者日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害者支援施設等の人員、設備及び運営に関する基準(平成十八年厚生労働省令第六十二号)第二十四条の三第一項に規定する地域移行等意向確認等に関する指針をいう。以下同じ。)に従い、必要な意思決定支援が行われ、施設入所者の地域生活への移行等に関し、本人の意思が確認されていることが重要である。このため、全ての施設入所者の地域生活移行に関する意向について、その支援となっている要因や必要とする支援を含めて把握し、適切に意思決定支援を行いつつ確認すること(この点について市町村は協議の場において共有すること)、施設入所者が地域生活に移行する上で必要な支援等について施設の担当職員等が地域生活支援拠点等の関係機関と連携して検討すること、施設の老朽化等による改築時にはその定員を見直してグループホームやショートステイの整備を併せて行うことを基本とする等の取組を推進することが求められることを考慮する。また、相談支援専門員、サービス管理責任者が把握している入所者の地域生活の希望や心身の状況等も参考にしつつ見込むことも重要である。当該目標値の設定に当たっては、
令和七年度末時点の施設入所者数の六パーセント以上が地域生活へ移行することとするとともに、これに併せて令和十一年度末の施設入所者数を令和七年度末時点の施設入所者数から五パーセント以上削減することを基本とする。なお、令和八年度末において、障害福祉計画で定めた令和八年度までの数値目標が達成されないと見込まれる場合は、未達成割合を令和十一年度末における地域生活に移行する者及び施設入所者の削減割合の目標値に加えた割合以上を目標値とする。
施設入所者数の設定のうち、新たに施設へ入所する者を見込むに当たっては、グループホーム等での対応が困難な者であるなど、真に施設入所支援(障害者総合支援法第五条第十項に規定する施設入所支援をいう。以下同じ。)が必要な場合等に限り、市町村、関係者により協議の上、その結果を踏まえて設定すべきものであることに留意する必要がある。また、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律(平成二十二年法律第七十一号。以下「整備法」という。)による改正前の児童福祉法に規定する指定知的障害児施設等(以下「旧指定施設等」という。)に入所していた者(十八歳以上の者に限る)であって、整備法による改正後の障害者総合支援法に基づく指定障害者支援施設等の指定を受けた当該旧指定施設等に引き続き入所しているもの(以下「継続入所者」という。)の数を除いて設定するものとする。
加えて、障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に係る検討会が令和七年九月二十四日に取りまとめた「障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に関するこれまでの議論のまとめ」における障害者支援施設に求められる役割・機能、あるべき姿の①利用者の意思・希望の尊重(本人の意思・希望が尊重される意思決定支援の推進等)、②地域移行を支援する機能(地域と連携した動機付け支援や地域移行の意向確認等)、③地域生活を支えるセーフティネット機能(緊急時や災害時における地域の拠点としての活用等)、④入所者への専門的支援や生活環境の向上(強度行動障害の状態にある者や医療的ケアが必要な者などへの専門的支援、居室の個室化、ユニット化、日中活動の場と住まいの場との分離等)に取り組むことが求められることに留意する。
特に、地域移行等意向確認等に関する指針に従い、本人の意思が適切に確認されることが重要であり、別表第一の十一に掲げる活動指標を明確にし、積極的に取組を推進することが重要である。
なお、障害者支援施設の整備に当たっては、設定する施設入所者数の削減割合の目標値の達成に向けて整合するものであることが求められる。また、居室は個室を基本とし、生活環境の向上に向けた取組を進めていく。
さらに、別表第一の四の施設入所支援に掲げる活動指標により、居室の個室化等の状況を把握し、取組を推進することが望ましい。
二 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築
保健、医療、福祉、住まい、就労その他の適切な支援が包括的に確保された精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向けて、市町村及び都道府県と保健・医療・福祉関係者や地域住民などが連携して精神保健福祉体制の基盤整備及び差別や偏見のない社会の実現に向けた取組を推進することにより、精神障害者や精神保健に課題を抱える者が地域の一員として安心して自分らしく生活することが可能となり、精神障害者の地域移行や定着も可能となる。そのため、別表第一の九に掲げる活動指標を明確にし、各項の取組を積極的に推進していくことが必要である。こうした取組により、精神障害者の地域生活支援の充実及び精神病床からの退院の促進を図ることとし、精神障害者(精神病床への入院後一年以内に退院した者に限る。1において同じ。)の精神病床から退院後一年以内の地域における平均生活日数、精神病床における一年以上長期入院患者数(六十五歳以上の一年以上長期入院患者数、六十五歳未満の一年以上長期入院患者数、
七十五歳以上の一年以上長期入院患者数、四十歳以上の一年以上長期入院患者のうち認知症である者の数、退院患者の精神病床への三十日以上の再入院率(退院後九十日時点の再入院率、退院後百八十日時点の再入院率、退院後三百六十五日時点の再入院率)、心のサポーター数及び住居のこころの状態に関する目標値を次に掲げるとおり設定することとする。
また、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る目標の達成に当たっては、地域の医療サービスに係る体制の整備が重要であることから、特に医療計画(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の四第一項に規定する医療計画をいう。以下同じ。)との関係に留意すること。
なお、地域の支援体制を構築する上では、第一の一の基本的理念に掲げるように、様々な障害特性に応じた支援体制の構築が重要であることや、家族が抱える課題は複雑化・複合化していること等にも留意すること。
1 精神障害者の精神病床から退院後一年以内の地域における平均生活日数
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進するためには、地域における精神保健医療福祉体制の基盤を整備する必要があることから、当該整備状況を評価する指標として、精神障害者の精神病床から退院後一年以内の地域における生活日数の平均に関する令和十一年度における目標値を設定する。
当該目標値の設定に当たっては、精神障害者の精神病床からの退院後一年以内の地域における生活日数の平均を三百十九・三日以上とすることを基本とする。なお、当該目標値の設定時点で精神障害者の精神病床からの退院後一年以内の地域における生活日数の平均が三百十九・三日以上である場合は、当該目標値の設定時点における精神障害者の精神病床からの退院後一年以内の地域における平均生活日数以上とすることを基本とする。
2 精神病床における一年以上長期入院患者数(六十五歳以上、六十五歳未満、七十五歳以上、四十歳以上の認知症である者)
地域の精神保健医療福祉体制の基盤を整備することによって、一年以上長期入院患者のうち一定数は地域生活への移行が可能になることから、別表第四の一の項に掲げる式により算定した令和十一年度末の精神病床における六十五歳以上の一年以上長期入院患者数及び令和十一年度末の精神病床における七十五歳以上の一年以上長期入院患者数 同表の二の項に掲げる式により算定した令和十一年度末の精神病床における六十五歳未満の一年以上長期入院患者数並びに同表の一の項及び二の項に掲げる式により算定した四十歳以上の一年以上長期入院患者のうち認知症であるものの数を、目標値として設定する。
3 退院患者の精神病床への三十日以上の再入院率(退院後九十日時点、退院後百八十日時点、退院後三百六十五日時点)
地域における保健、医療、福祉の連携支援体制の強化、相談支援体制の構築や障害福祉サービス等の整備等の地域の基盤が整備されることによって、退院患者の再入院率の改善が可能になることを踏まえて、精神科病院を退院した精神障害者の再入院に関する目標値として、退院後九十日時点の三十日以上の再入院率、退院後百八十日時点の三十日以上の再入院率、退院後三百六十五日時点の三十日以上の再入院率に関する令和十一年度における目標値を設定する。
目標値の設定に当たっては、退院後九十日時点の再入院率については十七・四パーセント以下とし、退院後百八十日時点の再入院率については十七・七パーセント以下とし、退院後三百六十五日時点の再入院率については二十五・七パーセント以下とすることを基本とする。なお、当該目標値の設定時点で退院患者の精神病床への三十日以上の再入院率が十七・四パーセント以下、退院後九十日時点が十八・三パーセント以下、退院後百八十日時点の再入院率が十七・七パーセント以下、退院後三百六十五日時点の再入院率が二十五・七パーセント以下である場合は、当該目標値の設定時点における退院患者の精神病床への三十日以上の再入院率以下とすることを基本とする。
4 心のサポーター数
精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが安心して自分らしく暮らすことができるためには地域住民への普及啓発を進めることが重要であることから、差別や偏見を持つことなく、正しい知識と理解に基づき、家族などの身近な人に対して、傾聴を中心とした支援を行う心のサポーターの数を、目標値として設定する。
目標値の設定に当たっては、令和十五年度末までに心のサポーター数が百万人となるよう、都道府県の将来人口を勘案し、目標値を設定することを基本とする。
5 住民のこころの状態(R6)
地域の精神保健医療福祉体制の基盤整備の状況を評価及び検討するため、住民の心理的ストレスを含む何らかの精神的な問題の程度を把握することが望ましい。
住民の心理的ストレスを含む何らかの精神的な問題の程度の把握に当たっては、K6という尺度を活用し、評価することを基本とする。
三
福祉施設の利用者のうち、就労移行支援事業等(生活介護、自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援を行う事業をいう。)を通じて、令和十一年度中に一般就労に移行する者の目標値を設定する。当該目標値の設定に当たっては、令和六年度の一般就労への移行実績の一・三一倍以上とすることを基本とする。この際、就労移行支援事業、就労継続支援A型事業(就労継続支援A型及び就労継続支援B型事業(就労継続支援A型をいう。以下同じ。)を行う事業をいう。以下同じ。)を行う事業をいう。以下同じ。)について、各事業の趣旨、目的、各地域における実態等を踏まえつつ、それぞれ令和十一年度中に一般就労に移行する者の目標値も併せて定めることとする。
具体的には、就労移行支援事業については、一般就労への移行における重要な役割を踏まえ、令和六年度の一般就労への移行実績の一・四倍以上とすることを基本とする。さらに、事業所ごとの実績の確保・向上の観点から、就労移行支援事業所のうち、就労移行支援事業を利用する者に占める一般就労へ移行した者の割合が五割以上の事業所を全体の五割以上とすることを基本とする。また、就労継続支援については、一般就労が困難である者に対し、就労や生産活動の機会の提供、就労に向けた訓練等を実施することが事業目的であること等に鑑み、就労継続支援A型事業については令和六年度の一・六七倍以上を目指すこととする。
また、障害者の一般就労への定着も重要であることから、就労定着支援事業の利用者数及び事業所ごとの就労定着率(過去六年間において就労定着支援の利用を終了した者のうち、雇用された通常の事業所に四十二月以上七十八月未満の期間継続して就労している者又は就労していた者の占める割合をいう。以下同じ。)に係る目標値を設定することとし、就労定着支援事業の利用者数については、令和六年度の実績の一・四七倍以上とすることを基本とする。
さらに、就労定着支援事業の就労定着率については、就労定着支援事業所のうち、就労定着率が七割以上の事業所を全体の二割五分以上とすることを基本とする。
令和七年十月より、本人の自立に向けた一般就労への移行を含め、本人の希望、就労能力や適性等に合った選択を支援する就労選択支援事業(就労選択支援を行う事業をいう。以下同じ。)が開始された。この就労選択支援の障害種別にかかわらない積極的な利用を促すため、就労選択支援を提供できるよう体制確保に努めるとともに、就労選択支援においては地域との連携が重要であることから、協議会の設置圏域ごとに就労選択支援事業所を一事業所以上設置することを基本とする。
加えて、都道府県等が地域の就労支援のネットワークを強化し、雇用や福祉等の関係機関が連携した支援体制の構築を推進するため、協議会(就労支援部会)等を設けて取組を進めることを基本とする。
また、就労選択支援の施行に伴い、就労継続支援B型は、令和七年十月より「就労選択支援事業者によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている者が利用対象となった(就労経験がある者等は就労選択支援を経ずに就労継続支援B型の利用が可能である。また、令和九年四月より、支援体制の整備状況を踏まえつつ、新たに就労継続支援A型を利用する場合や就労移行支援における標準利用期間を超えて利用する場合においても「就労選択支援事業者によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている者」が利用対象となる。就労選択支援の積極的な利用を促すため、令和十一年度の就労選択支援を利用する障害者の数を八万二千人以上とする。
なお、一般就労に移行する者の数に係る目標値の設定に当たり、令和八年度末において、障害福祉計画で定めた令和八年度までの数値目標が達成されないと見込まれる場合は、未達成割合を令和十一年度末における各々の目標値に加えた割合以上を目標値とする。
これらの目標値を達成するため、市町村及び都道府県の障害保健福祉担当部局は、都道府県の産業・労働担当部局、教育委員会等の教育担当部局、都道府県労働局等の関係機関との連携体制を整備することが必要である。その際、都道府県ごとに、就労支援の関係者からなる障害者雇用支援合同会議を設け、障害福祉計画の目標値の達成に向けた取組の推進等、統一的に施策を進めていくことが考えられる。なお、将来的には、圏域ごとに同様の取組を行うことが望ましい。
また、これらに加えて、就労支援については、障害保健福祉施策と労働施策の双方から重層的に取り組むため、都道府県の障害保健福祉担当部局は、都道府県の労働担当部局及び都道府県労働局と連携して、別表第一の一に掲げる事項を令和十一年度の活動指標として設定して取り組むことが適当である。
なお、一般就労中における就労系障害福祉サービスの一時的な利用についても、支援の必要性に応じて適切に利用されるよう取り組むことが必要である。この際、就労移行支援、就労継続支援及び就労定着支援の提供体制の動向や障害者雇用に係る求人の状況といった、地域における障害者の就労支援に関する状況を把握し、関係機関等と共有した上で、連携した取組を推進することが望ましい。
また、離職者や特別支援学校等の卒業者に対する就職の支援、障害者に対して一般就労や雇用支援策に関する理解の促進を図ること等、障害者雇用全体についての取組を併せて進めることが望ましい。この際、大学(四年制大学のほか、短期大学、大学院及び高等専門学校を含む。)在学中の学生についても、早期に専門的な就労支援を利用することが、その後の就職活動を円滑に進める上で効果的である場合もあることから、都道府県等においては、関係機関等と連携して取り組むことのほか、就労移行支援について、標準利用期間(二年間)を超えて支給決定を行う場合や複数回利用希望があった場合に、個々の対象者の状況を勘案して判断されるよう適切に取り組むことが望ましい。あわせて、重度障害者については、就労やその希望に関する状況、職場や通勤における支援ニーズを把握した上で、雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業の的確な実施について検討を行い、必要な支援体制を整えることが必要である。
さらに、直ちに一般就労に移行することが難しい場合においても、適性に応じて能力を発揮し、地域において自立した生活を実現するため、就労継続支援事業における工賃等の向上を引き続き図っていくことが望ましい。このため、都道府県が工賃の向上に関する計画を作成した場合は、目標工賃等の概要について都道府県障害福祉計画上に記載し、周知を図ることが適当である。この際、あわせて、就労継続支援事業等における農福連携の取組が進むよう、農福連携に関する理解を図るとともに、各事業所に対する支援を進めることが望ましい。
加えて、国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律(平成二十四年法律第五十号)において、都道府県及び市町村は障害者就労施設等からの物品等の調達の推進を図るための方針を作成することとされており、障害福祉計画においては、当該方針との整合性を図りながら、官公需に係る障害者就労施設等の受注機会の拡大や調達目標金額等について記載し、就労継続支援事業における工賃等の向上の取組と一体的に取組を進めることが望ましい。
なお、今後ますます進む高齢化を見据え、高齢障害者の社会参加や就労に関する多様なニーズに対応するため、就労継続支援B型事業等による適切な支援を実施するとともに、高齢障害者のニーズに応じて、他のサービスや事業に適切につなぐことができる体制の構築を進めることが望ましい。
四 障害児支援の提供体制の整備等
1 重層的な地域支援体制の構築及び障害児の地域社会への参加・インクルージョンの推進
児童発達支援センターを中核とした重層的な地域支援体制の構築を目指すため、令和十一年度末までに、各市町村において、次に掲げる児童発達支援センターの中核的な支援機能を確保することを基本とする。
(一) 幅広い高度な専門性に基づく発達支援・家族支援機能
(二) 地域の障害児通所支援事業所に対するスーパーバイズ・コンサルテーション機能
(三) 地域のインクルージョン推進の中核としての機能
地域の障害児の発達支援の入口としての相談機能
なお、市町村単独での確保が困難な場合には、圏域での確保であっても差し支えない。また、地域の実情により児童発達支援センターを未設置の市町村においては、関係機関の連携の下で児童発達支援センターの中核的な支援機能と同等の機能を有する体制の確保が取り組むも差し支えない。その際、都道府県は、広域的な調整の観点から、管内の市町村が取り組む支援体制の整備に積極的に関与していくことが必要である。
児童発達支援センターの中核的な支援機能のうち、地域のインクルージョン推進の中核としての機能を確保する際には、保育所等における障害児の受入れの体制の整備状況を踏まえた上で、各市町村又は各圏域に設置された児童発達支援センターや地域の障害児通所支援事業所等が保育所等訪問支援等を活用しながら、インクルージョンを推進する体制を構築することを基本とする。
また、インクルージョン推進のため、令和十一年度末までに、各都道府県及び各市町村において、保育、子育て支援、教育等の関係機関が連携を図るための協議の場を設置することを基本とする。なお、市町村単独での設置が困難な場合には、圏域での設置であっても差し支えない。
2 難聴児支援のための中核的機能を有する体制の構築
難聴障害児を含む難聴児が適切な支援を受けられるように、難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針作成に関する検討会が令和四年二月二十五日に取りまとめた「難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針」に基づき、都道府県は、難聴児の早期発見・早期療育を総合的に推進するための計画を策定する。当該計画を障害児福祉計画に盛り込む場合には、当該基本方針における基本的な取組及び地域の実情に応じた取組について明記する。
その際、令和十一年度末までに、各都道府県、また必要に応じて指定都市において、児童発達支援センター、特別支援学校(聴覚障害)等を活用し、難聴児支援のための中核的機能を果たす体制を確保すること及び新生児聴覚検査から療育等につなげる連携体制の構築に向けた取組を進めることを基本とする。
3 主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所及び放課後等デイサービス事業所の確保等
重症心身障害児が身近な地域で支援を受けられるように、令和十一年度末までに、主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所(児童発達支援を行う事業所をいう。以下同じ。)及び放課後等デイサービス事業所(放課後等デイサービスを行う事業所をいう。)を各市町村に少なくとも一箇所以上確保することを基本とする。なお、市町村単独での確保が困難な場合には、圏域での確保であっても差し支えない。また、地域の実情により主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所を未設置の市町村においては、重症心身障害児を受け入れる体制を整備した児童発達支援センターをはじめとする障害児通所支援事業所等の確保であっても差し支えない。
4 医療的ケア児等支援のための関係機関の協議の場の設置及びコーディネーターの配置
医療的ケア児等が適切な支援を受けられるように、令和十一年度末までに、各都道府県において、保健、医療、障害福祉、保育、教育等の関係機関が連携を図るための協議の場に医療的ケア児支援センターが参画すること及び医療的ケア児支援センターに医療的ケア児等の支援を総合調整するコーディネーターを配置することを基本とする。また令和十一年度末までに、各市町村において、保健、医療、障害福祉、保育、教育等の関係機関等が連携を図るための協議の場を設けるとともに、医療的ケア児等に関するコーディネーターを配置することを基本とする。なお、市町村単独での設置が困難な場合には、都道府県が関与した上での、圏域での設置であっても差し支えない。
5 障害児入所施設に入所する児童が大人にふさわしい環境へ移行できるようにするための移行調整の協議の場の設置
障害児入所施設に入所している児童が十八歳以降、大人にふさわしい環境へ円滑に移行できるように、令和十一年度末までに各都道府県及び各指定都市において、移行調整に係る協議の場を設置することを基本とする。
障害児及びその家族への伴走的な相談支援体制の確保
障害児相談支援については、障害者に対する相談支援と同様に、質の確保及びその向上を図りながら、相談支援専門員の計画的な養成等を通じて、のぞまないセルフプランの解消に向けた支援の提供体制の構築を図りつつ、地域における多様な障害児及びその家族を支援する観点から、令和十一年度末までに、各市町村又は圏域において、保健、医療、障害福祉、保育、教育、就労支援等の関係機関との連携体制を確保した上で、障害児相談支援を利用していない場合も含め、障害児及びその家族への伴走的な相談支援の体制を確保することを基本とする。
7 強度行動障害の状態にある児の支援のための体制の整備
強度行動障害の状態にある児の支援体制の充実を図るためには、支援ニーズの把握を行い、ニーズに基づく支援体制の整備を図ることが必要であり、令和十一年度末までに、各都道府県、また必要に応じて指定都市において、強度行動障害の状態にある児に関して、その状況や支援ニーズを把握し、地域の関係機関が連携した支援体制の整備を進めることを基本とする。
五 地域生活支援の充実
障害者の地域生活への移行支援及び地域生活支援を充実させるため、令和十一年度末までに、各市町村は、地域生活支援拠点等を整備し(複数市町村による共同整備を含む。)、当該市町村の全ての日常生活圏域を支援の対象とすることを基本とする。
また、支援ネットワーク等による効果的な支援体制及び緊急時の連絡体制の構築を更に進める観点から、これらの地域生活支援拠点等に拠点コーディネーターを配置すること、地域生活支援拠点等の機能を担う障害福祉サービス事業所等の担当者を配置すること並びに年一回以上、支援の実績等を踏まえた運用状況(地域生活支援拠点等の各機能が果たされているかの状況)を検証及び検討することを基本とする。
強度行動障害の状態にある者の支援ニーズを把握し、ニーズに基づく支援体制の整備を図ることが必要であることから、令和十一年度末までに、各市町村又は圏域において、強度行動障害の状態にある者について、その状況や支援ニーズを把握し、地域の関係機関が連携した支援体制を整備することを基本とする。
六 相談支援体制の充実・強化等
相談支援体制を充実・強化するため、令和十一年度末までに、全ての市町村において、基幹相談支援センター、地域生活支援拠点等及び協議会の設置・整備を行った上で、これらを連携させること、基幹相談支援センターが別表第一の十に掲げる地域の相談支援体制の強化を図る体制を確保すること、基幹相談支援センターが協議会の運営に関与すること等により、個別事例の検討を通じて地域における障害者の支援体制の整備に取り組む体制を確保することを基本とする。
また、都道府県及び市町村においてセルフプランに関する分析等を行うとともに、相談支援専門員の計画的な養成等を通じて相談支援体制の充実・強化等を図ることにより、令和十一年度末までに、のぞまないセルフプランの件数をゼロにすることを基本とする。
七 障害福祉人材の確保・定着、当事者視点に立ったケアの充実のための生産性向上
地域福祉人材の確保・定着を図ることは重要であり、都道府県は、管内市町村と連携しつつ、相談支援専門員、サービス管理責任者、児童発達支援管理責任者等の養成に向けた研修を実施することが支援する。また、障害福祉サービス等の提供に当たっては、意思決定支援の適切な実施が重要であり、都道府県において、障害福祉サービス事業者、相談支援事業者等に対する「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」(平成二十九年三月三十一日付け障発〇三三一第十五号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知別添。以下「意思決定支援ガイドライン」という。)の普及啓発に取り組むとともに、相談支援専門員、サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者に対する意思決定支援ガイドライン等を活用した研修を実施することを基本とする。障害当事者が研修講師として参画したり、研修内容の企画に関わったりすること等も考えられる。
加えて、各事業所における当事者視点に立ったケアの充実のための生産性向上の取組を推進するため、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画二〇二五年改訂版」(令和七年六月十三日閣議決定)及び「省力化投資促進プラン」障害福祉一」(令和七年六月十三日厚生労働省)を踏まえ、各都道府県においては人材確保や生産性向上に関するワンストップ窓口を設置することを基本とする。また、各都道府県において、当事者視点に立ったケアの充実のための生産性向上やこれを通じた職場環境改善及び経営改善支援に向けた関係者の連携を図る協議会を設置し、ワンストップ窓口との連携を図ることを基本とする。
八 障害福祉サービスの質を向上させるための取組に係る体制の構築
障害福祉サービス等が多様化するとともに、多くの事業者が参入している中、改めて障害者総合支援法の基本理念を念頭にその目的を果たすためには、利用者が真に必要とする障害福祉サービス等の提供を行うことが重要である。そのため、都道府県及び市町村の職員は、障害者総合支援法の具体的な内容を理解するための取組を行い、障害福祉サービス等の利用状況を把握し、障害者等が真に必要とする障害福祉サービス等が提供されているのか検証を行っていくことが望ましい。また、障害者自立支援審査支払システム等を活用し、請求の過誤を無くすための取組や適正な運営を行っている事業所を確保することが必要となる。
そこで、これらの取組を通じて利用者が真に必要とする障害福祉サービス等を提供していくため、令和十一年度末までに、別表第一の十三に掲げる障害福祉サービス等の質を向上させるための取組に関する事項を実施する体制を構築することを基本とする。
また、利用者の個々のニーズに応じた良質なサービスの選択や、事業者が提供するサービスの質の向上に資するよう、障害福祉サービス等信息公表制度(障害者総合支援法第七十六条の三の規定に基づき都道府県知事等が事業所の報告内容を公表する制度をいう。以下同じ。)において、各事業所の情報が適切に公表されることが重要である。このため、各都道府県、政令市又は中核市における管内事業所の情報の公表率及び更新率を百パーセントとすることを基本とする。
第三 計画の作成に関する事項
一 計画の作成に関する基本的事項
1 作成に当たって留意すべき基本的事項
第一の一の基本的理念を踏まえるとともに、第二に定める成果目標の達成に向けて実効性のあるものとするため、次に掲げる点に配慮して作成を進めることが適当である。
(一) 障害者等の参加
障害福祉計画等の作成に当たっては、サービスを利用する障害者等のニーズの把握に努めるほか、多様な状況にある障害者等の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めることが必要である。
(二) 地域社会の理解の促進
グループホーム等の設置等サービスの基盤整備に当たっては、障害及び障害者等に対する地域社会の理解が不可欠であり、障害福祉計画等の作成に当たっては、協議会を活用するとともに、障害者等をはじめ、地域住民、企業等の参加を幅広く求めるほか、啓発・広報活動を積極的に進める。
(三) 総合的な取組
障害福祉計画等の作成に当たっては、障害者総合支援法及び児童福祉法の基本理念を踏まえ、自立支援給付及び地域生活支援事業並びに障害児支援について保健、医療、介護、児童福祉、教育、文化芸術、雇用等の関係機関と連携しながら総合的に取り組むものとなることが必要である。
計画の作成のための体制の整備
障害福祉計画等の作成に当たっては、障害者等をはじめ幅広い関係者の参加を求めて意見の集約の場を設けるとともに、①市町村及び都道府県の関係部局相互間の連携、②市町村、都道府県相互間の連携を図るための体制の整備を図ることが必要である。
作成委員会等の開催
作成委員会は地域の事情に即した実効性のある内容のものとするためには、サービスを利用する障害者等をはじめ、事業者、雇用、保健、介護、児童福祉、教育、医療等の幅広い関係者の意見を反映することが必要である。このため、こうした幅広い分野の関係者から構成される障害福祉計画等作成委員会(以下「作成委員会」という。)等意見集約の場を設けることが考えられる。この場合において、障害者総合支援法第八十八条第九項及び第七項においては、協議会を設置している場合には、その意見を聴くよう努めなければならないとされていることから、協議会を活用することも考えられる。また、障害者総合支援法第八十八条第十項及び第八十九条第九項並びに児童福祉法第二十三条の二十二第十項及び第二十三条の二十二第八項においては、障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)第三十六条第一項及び第四項の合議制の機関を設置している場合には、その意見を聴かなければならないとされていることから、当該機関を活用することも考えられる。
(二) 市町村及び都道府県の関係部局相互間の連携
市町村及び都道府県の関係部局相互間の連携
障害福祉計画等の作成に当たっては、介護保険担当部局、子育て支援や母子保健等の児童福祉担当部局、労働担当部局、保健医療担当部局、地域振興担当部局、住宅政策担当部局、デジタル担当部局、情報通信担当部局、文化行政担当部局等の関係部局及び教育委員会等の教育担当部局並びに都道府県労働局等の関係機関と連携して作業に取り組む体制を整備し、協力して作成することが必要である。
(三) 市町村と都道府県との間の連携
市町村は、住民に最も身近な基礎的な自治体として、障害福祉サービス等(都道府県の地域生活支援事業に係る部分を除く。)並びに障害児通所支援及び障害児相談支援の実施に関して、また、都道府県は、障害児入所支援の実施に関して、一義的な責任を負っている。これに伴って、都道府県は、市町村の方針を尊重しつつ、市町村の行う事業が適正かつ円滑に実施されるよう、市町村に対する支援を行うことが求められる。特に、障害福祉サービス並びに障害児通所支援及び障害児入所支援を提供するための福祉施設の整備等に関しては、広域的調整を図る役割を有している。
このため、障害福祉計画等の作成に当たっては、市町村と都道府県との間で密接な連携を図ることが必要であり、市町村は、都道府県による広域の調整との整合性を図るため、都道府県と意見を交換することが必要である。また、都道府県は、地域の実情に応じた障害福祉サービス並びに障害児通所支援及び障害児入所支援の提供体制の整備を進める観点から、都道府県としての基本的考え方を示すとともに、圏域を単位として広域的な調整を進めるために、関係市町村との協議の場を設ける等、適切な支援を行うことが望ましい。
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