その他令和8年8月3日

国土強靭化基本計画(首都圏の現状と課題・将来像)

掲載日
令和8年8月3日
号種
号外
原文ページ
p.16
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抽出された基本情報
発行機関国土交通省

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国土強靭化基本計画(首都圏の現状と課題・将来像)

令和8年8月3日|p.16|原文を見る

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第1部第2章 首都圏の現状と課題
第1節 首都圏の現状
首都圏は、日本一の流域面積を誇る利根川などの大河川と広大な関東平野、富士山をはじめとする全国の4分の1の活火山、世界自然遺産もある島しょ部等、多様で豊かな自然環境が大都市から比較的短時間でアクセス可能な範囲に存在している。
首都圏の強みとして、我が国の総人口の約3分の1を擁していること、域内総生産で全国の約4割を占めること※2、首都圏に本所(本社・本店)を有する企業は全国の約3分の1を占め、そのうち約9割が東京圏に存在していること※3が挙げられる。加えて、我が国の中でも、大学をはじめとする高等教育機関や研究機関、特許などの知的財産、高等教育を修了した若者・女性や高度外国人材等の「知」に関わる多様な人材や資金の集積が存在している。また、株式市場や金融機関の本店をはじめ金融の中枢的な機能も集積しており、人材や資金面で大きな集積となっている。
また、製造業の製造品出荷額を圏域別に見ると、首都圏は中部圏と並んで主要な生産地であり、広域的な交通インフラが充実した現在は、内陸部を含めてバランス良く生産活動が行われている。
今後、リニア中央新幹線の段階的開業を経て、リニア中央新幹線駅を交通結節の核とする新幹線・高規格道路ネットワークの形成により、1時間圏の中に、多様な自然や文化を有する地域を内包する世界に類を見ない魅力的な経済集積圏域=“日本中央回廊”が形成されることとなる。日本中央回廊の形成を見据え、次世代を担うイノベーションの創出等の国際競争力の更なる強化等を図っていくことが求められている。
第2節 首都圏整備の課題
1. 世界の中での我が国の首都圏の地位の低下
我が国のGDPは2023年から第4位に転落し、また国民一人当たりGDPはOECD※4に加盟する38か国中24位※5と、世界の中で我が国の経済分野の地位が低下している。
首都圏は、我が国最大の人口を有する圏域であり、政治、行政、経済の中樞機能を有するとともに、我が国GDPの約4割を占める経済や、ポップカルチャーや現代アートから伝統文化まで多様な魅力が集積している。海外からの玄関口となる国内最大の国際空港や国際港湾、東京都心を中心に広域的な交通ネットワークが整備され、国内外から多くの人々がビジネスや観光等で往来している。
我が国の経済が再び成長・発展するためには、首都圏が我が国全体をけん引し、時代を先取りしたイノベーションの創出や産業転換を行う必要がある。加えて、人口減少や都市部への経済集積によって衰退が進む地域においては、地域の活性化を図ることが喫緊の課題である。
2. 都市への集中と集積に伴う巨大災害のリスク
首都圏は中枢機能を有するとともに、経済や企業本社の集積度が高いことから、ひとたび巨大災害に見舞われた場合、我が国全域の社会経済活動に甚大な影響が発生する。また、都市部への人口が集中し、通勤圏が広いことから、首都圏内における影響範囲も大きい。
行政・産業活動のシステム・相互ネットワークの巨大化・高度化や都市機能・人口の集中に対応した適切な防災・減災対策を講じなければ、災害に対する脆弱性の増大や発災後の被害が拡大するおそれがある。
首都圏では巨大地震・津波、気候変動に伴い激甚化・頻発化する水災害、大規模噴火等の巨大災害や危機的な渇水が想定されていることから、これらの災害に応じて首都圏の特性を踏まえ対応が必要である。また、自然災害以外のパンデミックその他の安全に対する危機対応に準用できるよう心がけることが必要である。
3. エネルギー・食料確保のリスクと生態系への影響
以前より我が国のエネルギーや食料は輸入の割合が高い中、首都圏は国内の中でも他圏域への依存度が高く、脆弱性を抱えている。エネルギーについては脱炭素化に向けた再生可能エネルギーへの転換が道半ばであること、食料についても世界的な食料需要の増加が見込まれ、中長期にわたって供給不足が懸念されている。加えて、ウクライナ侵略など世界情勢の変化を背景に、安定的確保の重要性が改めて顕わになった。
このような状況の中、我が国のプレゼンス低下や「買い負け」により、今後、必要な輸入が困難となる可能性も生じてきている。
世界的に持続可能な社会に関心が高まる中、脱炭素を図るためには、エネルギー供給側の取組のみならず、エネルギー需要側でより一層の省エネ化を図ることや炭素を吸収する森林や緑地等の保全を図ることが必要である。併せて、生物多様性を確保しつつ、森林や水田、緑地等が有する国土保全の機能や人々に与える魅力もいかしていくことも必要である。
4. 少子化の深刻化・人口の地域偏在
転入超過である東京圏の各都県における2024年の人口をみると、東京都は前年比0.66%の増加、東京都以外の3県では0.08%の減少から0.01%の増加となっている。一方、周辺4県では前年比0.62%から0.66%の減少となっている※6。都市部に人口が集中し、人口の地域的偏在が生じている。この傾向が続くと、特に人口減少している地域において社会機能の維持が困難になる。
東京圏には若年人口が集中しており、少子化が深刻化すれば、我が国全体の出生数に大きな影響を与えることとなる※7。また都市部・地方部を問わず、長年の少子化に伴う生産年齢人口の減少により、人手不足が顕在化している。
第1部第3章 首都圏の将来像とその実現のための施策
第1節 人口規模の将来見通し等
1. 人口
(1) 首都圏の人口
人口は、2020年の約4,446万人から減少に転じ2025年に約4,428万人になったのち、2050年には約4,113万人となると見込む※8。
(2) 年齢別構成
生産年齢人口(15~64歳)は、2020年の約2,780万人から2050年には約2,309万人に減少し、年少人口(0~14歳)は、2020年の約515万人から2050年には約406万人に減少すると見込む。老年人口(65歳以上)は、2020年の約1,152万人から2050年には約1,397万人に増加すると見込む。
(3) 一般世帯数
一般世帯数は、2020年の約2,047万世帯から2050年の約2,116万世帯に増加すると見込む。特に、高齢化の進展とあいまって、高齢単独世帯(世帯主が65歳以上の単独世帯)は、2020年の約248万世帯から2050年の約412万世帯に増加すると見込む※9。
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国土強靭化基本計画(首都圏の現状と課題・将来像) - 第16頁
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