食料システムの持続可能性、食品ロス削減、食文化継承に関する方針
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6. 食文化の継承のための活動への支援等
(1) 現状と今後の方向性
長い年月を経て形成されてきた我が国の豊かで多様な食文化は、世界に誇ることができるもの
である。
戦後、和食の基本形である一汁三菜の献立をベースに、ごはん(主食)を中心に、魚、肉、牛
乳・乳製品、野菜、海藻、豆類、果物、お茶等多様な副食(主菜・副菜)等を組み合わせ、栄養
バランスに優れた「日本型食生活」が構築され、国民の平均寿命の延伸にもつながった。
我が国における共働きや単身世帯の増加等社会構造の変化や食の外部化等ライフスタイル、価
値観、ニーズの多様化が進む中、家庭や地域において継承されてきた特色ある食文化や豊かな味
覚が失われつつある。
このような社会構造の変化に伴い、食の多様化が進む中で、引き続き伝統的な食文化を次世代
に継承していくため、食育活動を通じて国民の理解を深めるべく、次世代を担う子供や子育て世
代を中心に全ての世代が手軽に和食に接する機会を拡大する取組をはじめ、地域の多様な食文化
を支える多様な関係者による活動の充実が必要である。
特に、「和食;日本人の伝統的な食文化」が、「自然の尊重」という日本人の精神を体現し、①多
様で新鮮な食材とその持ち味の尊重、②健康的な食生活を支える栄養バランス、③自然の美しさ
や季節の移ろいの表現、④正月等の年中行事との密接な関わり、という四つの特徴を持つ食に関
する社会的慣習としてユネスコの無形文化遺産に登録されたことも踏まえ、和食文化の保護・継
承を本格的に進める必要がある。
その際、和食文化の継承には、料理人がその技術や知恵を次世代へ伝え、魅力を発信する役割
が重要である。家庭や地域だけでの継承が難しくなりつつある中、調理師養成施設、料理教室、
食品事業者等が重要な役割を担い、実践的な学びや技術・背景知識の整理を進め、持続的な人材
育成と和食文化の継承を図ることが求められる。
また、和食は、栄養バランスのとれた食生活に資するものであり、循環器疾患死亡等のリスク
が低いとの報告もあることから、このような健康面でのメリットも発信していくことが必要であ
る。さらに、食文化の保護・継承は、食料・農業・農村基本法の基本理念である「食料安全保障
の確保」、「環境と調和のとれた食料システムの確立」、「農業の持続的な発展」、「農村の振興」に寄
与し、幅広い効果を発現させることが期待される。