地方公共団体における転勤に関する取組状況および具体的な支援策
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2 地方公共団体の取組
地方公務員についても、国家公務員と同様に、その地方公共団体内への行政サービスの均質な提供等のため転勤が必要な場合がある。今回調査した二つの地方公共団体における転勤に関する取組状況は、以下のとおりであった。
地方公務員法(昭和25年法律第261号)において、地方公務員の給与は、「生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない」とされている。また、「給与以外の勤務条件を定めるに当つては、国及び他の地方公共団体の職員との間に均衡を失しないように適当な考慮が払われなければならない」とされている。
このため、多くの地方公共団体において給与制度等は国と同様の仕組みとなっているが、今回調査した地方公共団体においては、人材確保や離職防止等の観点から、以下のような独自の取組が見られた。
○ 引っ越し等に係る費用(引っ越し等に伴う諸雑費を含む。)の支援
○ 混雑期の引っ越しを避けるための対応
○ 宿舎等の住環境の整備(民間住居の借上げ、若手職員への家賃割引など)
など
【コラム3】 地方公共団体の具体的な取組
(北海道庁)
北海道庁では、転居に当たって、公宅(宿舎)の確保や運送事業者の繁忙期を避けた引っ越しの実施に向けた取組が見られた。北海道は広大な地域であることから広域異動が多く、公宅が各地域に確保されている。若年層職員へのインセンティブとして、30歳以下の職員は世帯用の公宅であっても家賃が安くなるように設定されている。公宅が少ない地域では、民間企業が建設したアパートを1棟ごと長期間借上げし、転勤を行う職員や若年層職員に対し安定的に住居を提供する取組も行っている。引っ越し費用の高騰する時期を避けるため、赴任期間の延長や、4月上旬の引っ越し時期を遅らせ、一時的にホテルに滞在する場合には宿泊費等を支給するなどのサポートを行っている。また、地方公務員には広域異動手当制度がないため、転勤に係る独自のインセンティブとして、平成27年から、昇給区分の判定において、人事評価結果に加え、300km以上の異動があった場合に「公務貢献」として考慮する等の取組も実施している。
(A県庁)
A県庁では、引っ越し費用は実費精算ではなく、「移転料」として定額で支給されている。移転料の支給額は移動距離に応じて10万7,000円~32万4,000円となっており、扶養親族を帯同しない場合においては、その2分の1に相当する額が支給される。定額支給であることから、転居時期によっては実際に要した引っ越し等の費用が移転料を上回るケースもあり得る。また、上記移転料とは別に、赴任直後の諸雑費に充当することを目的とした費用として、着後手当(移動距離と転勤先の地域に応じて1万7,400円~5万9,000円)を支給している。