その他令和8年6月23日

森林経営の持続可能性確保と集積・集約化の加速に関する施策

掲載日
令和8年6月23日
号種
号外
原文ページ
p.31
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森林経営の持続可能性確保と集積・集約化の加速に関する施策

令和8年6月23日|p.31|原文を見る

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(他2C1第8号) 書 10
また、持続可能性を確保した木材について、消費者の選択的な購入を促すことが重要であ
る。このため、持続的な森林経営に対応した森林経営計画制度の見直しや森林認証制度の仕
組みと意義について、広く国民に理解されるよう普及啓発に取り組むとともに、川上の森林
経営に関する情報が川中・川下の関係者に提供される取組を促進する。
これらの取組に当たり、森林総合監理士等による市町村への技術的支援等を推進する。ま
た、継続教育等による技術水準の向上を図りつつ、その育成及び確保を図る、
イ適正な伐採と更新の確保
気候変動による降雨形態の変化、地球温暖化の防止や生物多様性の保全への気運の高まり
等を背景として、伐採後の確実な更新や林地保全に配慮した森林施業の実施がますます重要
となっている。このため、主伐時における伐採・搬出の指針等を踏まえ、林地保全や生物多
様性保全等が図られた適正な伐採と更新が確保されるよう、効率的施業森林区域等の設定や、
森林経営計画制度と伐採造林届出制度の適切な運用を図るとともに、こうした情報の提供等
により持続可能性を確保した木材の選択的な購入を促進する。さらに、伐採造林届出書が提
出された際に更新方法が十分に検討されていることを確認するなど、制度の見直しを行うと
ともに、伐採箇所や伐採後の更新状況についてリモートセンシング等を活用した効率的な確
認手法の検討を行う。また、渓流周辺や尾根筋における保護樹帯の設置等の取組を推進する。
森林窃盗事案を含む無断伐採等の発生防止に向けては、警察とも連携した森林パトロール、
衛星画像を活用した伐採箇所の効率的な把握及び監視、無断伐採等に関する情報の木材流通
業者等への提供等に引き続き取り組む。
あわせて、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」(令和8年1月外国人の
受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議決定)における、「土地取得等のルール
の在り方を含む、国土の適切な利用及び管理に向けた取組」に基づき、森林の土地の所有者
情報の把握により効果的な指導等を推進する。
ウ森林資源情報等の整備と提供
森林計画制度に基づく適切な森林施業の実施等のためには,基盤となる森林資源情報等の
整備が必要である。このため、関係府省連携の下、レーザ計測や衛星画像等の解析成果を活
用した森林資源情報等の精度向上を図るとともに、森林クラウド等による共有と高度利用を
進める。また、森林資源情報等は、様々な主体が活用可能となることにより森林・林業に関
連するサービスの高度化が期待されることから、オープンデータ化を推進し、民有林と国有
林を統合した全国の基盤的な情報の公表に取り組む。
森林生態系多様性基礎調査を引き続き実施し、全国の森林の蓄積量を推計するとともに、
我が国が国際連合に提出する温室効果ガス排出・吸収目録(インベントリ)における森林吸
収量の算定やモントリオール・プロセス国別報告書を含め、データの公表や活用を進める。
また、森林の整備及び保全が森林の機能に及ぼす効果を定量的に把握する手法について、調
査を進める。
(2)再造林等の推進
アゾーニングと伐採状況の把握
再造林の実効性を高めていくため,レーザ計測等による森林資源情報を活用し、効率的施
業森林区域等の積極的な設定を推進する。また、伐採や再造林の実施状況を的確に把握する
ため,伐採造林届出の情報等を活用した都道府県ごとの伐採面積の効率的な把握手法の検討
を行う。
イ優良種苗の安定的な供給
再造林を確保し、花粉発生源対策や造林の省力化・低コスト化等を推進する観点から、花
粉の少ない苗木や成長等に優れた特定苗木、コンテナ苗の生産及び流通体制の整備等の取組
を進める。
取組に当たっては、林木遺伝資源の収集や保存、第3世代精英樹等の品種や育種技術の開
発,採種園や採穂園の整備,コンテナ苗の生産施設の整備や苗木生産における省力化等の技
術の向上、需給情報の共有による安定的な種苗流通の確保、収入保険の加入促進等を進める。
ウ造林の省力化・低コスト化や労働負荷軽減の推進
森林資源の循環利用の観点から、再造林を確実に行うことは不可欠であるが、大きな経費
負担や高い労働負荷が支障となっている。育林従事者が減少傾向で推移する中、新たな技術
も取り入れつつ造林の省力化・低コスト化や労働負荷の軽減を推進していく必要がある。
このため、単体の施業のみならず、伐採から植栽、下刈りまでを見据えた省力化・低コス
ト化の観点も踏まえ、地域の実情等に応じ、造林におけるスマート林業技術の開発や実装、
作業の機械化に向けた施業方法の検討のほか、伐採と造林の一貫作業、低密度植栽、特定苗
木や大苗の植栽等による下刈り回数の削減等の取組を進める。これらの取組を拡大させてい
くため、工程やマニュアルの作成等の条件整備等を進める。
エ適切な間伐等の推進
人工林の中には未だ保育段階のものも存在しており、国土の保全等の観点からも、引き続
き、間伐等を推進していく必要がある。
このため、間伐等特措法の枠組みも活用しつつ、森林整備事業を引き続き推進するほか、
市町村による森林経営管理制度と森林環境譲与税を活用した間伐等を進めていく。その際、
省力化・低コスト化や労働安全の観点から、列状間伐等の普及を推進する。
(3)森林の集積・集約化の加速
森林の有する公益的機能は、一団のまとまりを構成する林分が相互に影響し合い、各機能が
重複発揮されることで強力なものとなる。また,所有構造が小規模であり、森林族業が分散的
に行われ効率性を欠くことが多い中、森林所有者の関心の低下や所有者不明森林の存在を踏ま
えれば、森林を面的にまとめ、立木の伐採から造林、保育までの経営管理を一体的かつ効率的
に行えるようにすることが重要である。
このため、森林の集積・集約化とそれに必要な森林境界の明確化や所有者情報の把握を推進
する。具体的には、森林経営管理法に基づく集約化構想等により森林の集積・集約化を加速す
るとともに、森林経営計画による画的なまとまりをもった持続的な森林経営を進める。その際、
所有権も含めた長期間経営し得る権利の設定や移転、個々の森林境界にとらわれない森林の集
積・集約化等、効率的かつ効果的な手法の活用を推進する。また、国有林においては、森林共
同施業団地を核とした効率的な施業の実施等,地域の森林の集積・集約化をリードする取組を
推進する。
また、関係府省連携の下、リモートセンシングやAIを活用した森林境界の明確化と地籍調
査との連携を促進するとともに、森林の土地の所有者届出制度や固定資産課税台帳情報、不動
産登記情報、森林経営管理法による意向調査結果等により得られた情報を林地台帳に反映する
など、森林所有者情報の精度向上を図る。森林所有者情報等については、森林の集積・集約化
に取り組む者等に対し、森林クラウド等を活用した提供を推進する。このほか、森林組合系統
による林地供給事業及び森林経営事業等を推進する。
森林経営管理制度や森林計画制度等の円滑な運用のため、国や都道府県が有する専門的な知
見や広域的な視点を生かした市町村への積極的なサポートのほか、地域林改アドバイザーや森
林総合監理士、森林経営管理法に基づく経営管理支援法人等による市町村の体制整備や技術的
支援等を促進する。その際、森林総合監理士については、集約化構想の対象地域の選定やその
作成等に積極的に関わることができるよう、活動内容の登録・公表等の環境整備や研修による
技術力向上等に取り組む。
所有者不明の森林については、森林経営管理法に基づく所有者不明森林等の特例措置の活用
等による適切な経営管理を促進するとともに、関係府省連携の下、一体となって総合的な対策
を推進する。
また、森林経営管理法の施行状況等も勘案し、引き続き、森林の集積・集約化の在り方やそ
の円滑化に向けた必要な措置を検討する。
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森林経営の持続可能性確保と集積・集約化の加速に関する施策 - 第31頁
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