その他令和8年6月23日

森林・林業・木材産業に関する基本計画(目標及び施策展開に関する部分)

掲載日
令和8年6月23日
号種
号外
原文ページ
p.27
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森林・林業・木材産業に関する基本計画(目標及び施策展開に関する部分)

令和8年6月23日|p.27|原文を見る

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カ強靱な国産材サプライチェーンの構築
環境に配慮した企業経営等への意識の高まりから、持続可能性を確保した木材への関心が
高まっていること、違法伐採の抑制等に向けた取組を強化すべく合法伐採木材等の流通及び
利用の促進に関する法律の一部を改正する法律(令和5年法律第22号)が令和7年4月に施
行されたこと、建築用材等に占める国産材の割合が過半となったこと等の情勢変化を生かし、
強靱な国産材サプライチェーンを構築していく。具体的には、林地保全や生物多様性保全等
が図られた適正な伐採と更新を確保し、木材の持続的かつ安定的な供給や調達がなされるよ
う、森林所有者や林業経営体、木材産業関係者、建築業者等の実需者、一般消費者等の間で、
木材需給の動向や木材に係るコスト構造、森林経営計画や森林認証等に基づく取組状況など、
持続可能性を確保した木材に関する情報等を共有し,相互理解を醸成することを通じ,合理
的な価格形成を促進していく。
同時に、ICTの活用等により原木流通のコーディネート機能を強化するなど、商流、情
報流、物流の各面から、地域の実情に応じた合理化と効率化を進めていく。
(3)国民の安全・安心を根底から支える多様で健全な森林づくり
森林の恩恵は広く国民に及んでいる一方で、近年の気象条件や環境の変化等により、激甚化
する山地災害、大規模な林野火災、クマによる人身被害等、国民の安全・安心を脅かす危機が
頻発している。このため、期待する機能に応じたゾーニングに基づく森林づくりを進めつつ、
以下の取組を推進する。
気候変動等に伴う豪雨の増加等に対応するため、「第1次国土強靱化実施中期計画」(令和7年
6月閣議決定)に基づき、山地災害危険地区の再点検件の結果等を踏まえた治山対策及び再造
林や路網の強靱化等の森林整備を加速する。
また、林野火災対策として延焼しにくい多様な林相への誘導や林野火災に係る広報等の強化
を図るほか、シカ被害対策としてドローンによる生息状況調査等や、松くい虫防除対策等とし
て効率的な薬剤散布等を進める。さらに、「クマ被害対策パッケージ」(令和7年11月クマ被害対
策等に関する関係閣僚会議決定)に基づき、奥山の針広堤交林化等による生息環境の保全及び
整備、緩衝帯の整備による人の生活圏への出没防止等を推進する。あわせて、国民の4割超が
罹患していると言われる花粉症について、「花粉症対策の全体像」(令和5年5月花粉症に関する
関係閣僚会議決定)に基づく対策を進める。
注近年の豪雨による山地災害の発生状況等を踏まえ見直した判定基準に基づき、令和6年度
から令和7年度にかけて実施した調査及び危険度を判定したものをいう,
3施策展開に当たっての基本的な視点
(1)現場の多様性を生かす施策の展開
我が国の森林は多様な気候帯に属し、様々な森林生態系の類型で構成されることから、それ
らに適応した管理手法が各地で発展してきた。また、林業経営を担う主体は、森林所有者や森
林組合、民間事業者(自伐型林業法に取り組む事業者を含む。)に加えて、木材産業関係者、建
薬業者、異業種から林業へ参入した者など多様化している。木材産業においても,効率性を重
視した大規模生産や、付加価値を重視した生産など、地域内外の需要に応じて経営戦略が多様
化している。
このため、現場の取組状況や関係者の声を常に幅広く把握し、それらを踏まえることにより、
現場の多様性を生かした森林・林業・木材産業の発展が図られるよう施策を展開する。その際、
関係府省や地方公共団体と緊密な連携を図るとともに、国有林野におけるフィールドや森林管
理局等の組織・技術力等を活用して、地域ごとの課題に対応した具体的かつ先導的な取組を進
めていく。
注保有森林又は施業受託した森林において、専ら自家労働等により行う、小規模な林業をい
う。
(2)新たな技術の積極的な活用
近年、AI等の最先端技術、リモートセンシングやICTに加え、林業機械の遠隔操作・自
動運転技術、改質リグニンやCNFを始めとする多様な木質系新素材や木質耐火部材の製造技
術、ゲノム情報注を活用した林木育種技術、細胞増殖による苗木生産技術等、新たな技術の開
発が進展している。
こうした技術は、林業の労働安全の確保や生産性の向上、木材需要の拡大を通じた森林・林
業・木材産業の成長の実現に不可欠なものであり、今後も産学官連携により新たな技術の開発
を進めるとともに、効果の実証等を通じて実装を進めていく。
注生物の有する遺伝情報の全体をいう。
(3)国民理解の促進
各般の施策を推進していくためには、関係者が一体となって努力するだけでなく、国民の幅
広い理解を得る必要がある。このため、木育や森林環境教育等を通じて、森林・林業・木材産
業の果たす役割、木材利用の意義や木材に関する情報等を効果的に発信し、国民一人一人の理
解を促進することにより、森林を社会全体で支えていこうという行動変容につながる気運を醸
成していく。
4森林・林業・木材産業関係者に特に必要とされる視点
施策の推進に当たっては、全ての国民が適切な役割分担の下、相互の連携を図りつつ、一体と
なって努力することが求められる。
このため,国や地方公共団体においては,現場で具体的な取組が進むよう,施策の充実と効果
的な展開に努めていく。
川上・川中・川下の関係者においては、短期的な利益のみを追求するのではなく、木材を始め
とする森林がもたらす価値を分け合う共生関係にあるとの視点を共有し、互いに協力して、国土
と自然環境の根幹である森林の適正な管理、森林資源の循環利用を確保すべく努力することによ
り、将来にわたって共栄していくことを期待する。
第2森林の有する多面的機能の発揮並びに林産物の供給及び利用に関する目標
1目標等の性格
この基本計画において定める目標は,森林の整備及び保全、林業・木材産業等の事業活動や林
産物の消費に関する指針として定めるものである。具体的な目標については、その達成状況を総
合的かつ客観的に評価できるよう、数値によるものとする。また、目標達成に向けて取り組むべ
き具体的施策について、その有効性を示すための成果指標(以下「KPI」という。」を設定する
ことにより、その検証等と施策の見直しを行うPDCAサイクルを実践し、目標の着実な達成を
図る。
2森林の有する多面的機能の発揮に関する目標
(1)目標の基本的な考え方
将来にわたり多面的機能を高度に発揮していくためには、森林の現況、自然条件、地域の経
済社会の要請等を踏まえながら、適正な整備及び保全により、多様で健全な森林づくりを進め
る必要がある。このことから、機能発揮に向けた森林の整備及び保全の考え方、森林の状態等
を明らかにする。
(2)目標の定め方
森林の有する多面的機能とその機能を発揮する上での望ましい姿を例示するとともに、機能
発揮に向けた整備及び保全の考え方を森林の区分ごとに明らかとする。その上で、森林の適正
な整備及び保全の実施によりバランスの良い森林の構成及び配置となり、かつ、将来にわたっ
てこれが安定的に推移し、多面的機能が持続的に発揮される理想的な森林の状態を「指向する
森林の状態」として参考に示し、これに到達する過程の5年後、10年後、20年後の森林の状態
を目標として示す。
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森林・林業・木材産業に関する基本計画(目標及び施策展開に関する部分) - 第27頁
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