○国土交通省告示第六百九十三号
建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第三十六条第一項及び第八十条の二第一号
の規定に基づき、積層造形型枠一体型壁式鉄筋コンクリート造の建築物又は建築物の構造部分の構造
方法に関する安全上必要な技術的基準等を次のように定める。
令和八年六月十五日
国土交通大臣金子恭之
積層造形型枠一体型壁式鉄筋コンクリート造の建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関す
る安全上必要な技術的基準等を定める件
建築基準法施行令(以下「令」という。)第八十条の二第一号の規定に基づき、鉄筋コンクリート造
の建築物又は建築物の構造部分で、特殊の構造方法によるものとして、積層造形型枠一体型壁式鉄筋
コンクリート造(建築物又は建築物の構造部分として設けた積層造形型枠(モルタルを積層すること
により建築材料、建築物の部分又は建築物を造形する装置を用いて造形された型枠をいう。以下同じ。)
の空洞部に縦横に鉄筋を配置し、これにコンクリートを充填して一体化したもの(以下「積層造形型
枠一体型鉄筋コンクリート」という。)を耐力壁に用いる構造をいう。以下同じ。)の建築物又は建築物
の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を第一から第八までに定め、及び令第三十六
条第一項の規定に基づき、 安全上必要な技術的基準のうち耐久性等関係規定を第九に指定する。
第一階数等
積層造形型枠一体型壁式鉄筋コンクリート造の建築物又は建築物の構造部分の構造方法は、次に
掲げる基準に適合するものでなければならない。
一階数が一であること。
二延べ面積が二百平方メートル以内であること。
三階高(床版の上面から構造耐力上主要な壁と屋根版が接して設けられる部分のうち最も低い部
分における屋根版の上面までの高さをいう。)が三・五メートル以下であること。
第二材料等
積層造形型枠に使用するモルタルの材料は、次に定めるところによらなければならない。
イ積層造形型枠の凝結及び硬化を妨げるような酸、塩、有機物又は泥土を含まないこと。
ロ耐久性上支障のある断面の欠損及び強度の低下の生じるおそれのないものであること。
二積層造形型枠に使用するモルタルの強度は、次に定めるところによらなければならない。
イ設計基準強度を積層造形型枠と一体化するコンクリートの設計基準強度以上とすること。
ロ積層造形型枠から切り取ったコア供試体又はこれに類する強度に関する特性を有する供試体
(当該積層造形型枠の造形工程と同一の造形工程において造形された造形物から切り取ったも
のに限る。)の圧縮強度の平均値がイの規定による設計基準強度の数値以上であることを当該積
層造形型枠又は当該造形物が造形された日から九十一日以内に確認すること。ただし、特別な
調査又は研究の結果に基づき、これと同等以上に当該モルタルの強度を確保する場合にあって
は、 この限りでない。
ハロの規定による確認は、昭和五十六年建設省告示第千百二号第二第二号に掲げる強度試験に
準ずる強度試験によること。
三構造耐力上主要な部分に使用するコンクリートの設計基準強度は、一平方ミリメートルにつき
十八ニュートン以上とすること。
四第四第一号に規定する接合部に使用するモルタルは、次に定めるところによらなければならな
い。
イモルタルの設計基準強度は、一平方ミリメートルにつき十八ニュートン以上とすること。
口令第七十四条第一項第二号及び第三項並びに昭和五十六年建設省告示第千百二号第一の規定
は、モルタルが安全上必要な強度を確保していることを確認する場合に準用する。
ハ 口に規定する強度を求める場合においては、昭和五十六年建設省告示第千百二号第二各号に
掲げる強度試験に準ずる方法によらなければならない.
五第四第一号に規定する接合部に使用する構造用鋼材は、日本産業規格(以下「JIS」という。)
G三一〇一(一般構造用圧延鋼材)-二〇〇四、JISG三一〇六(溶接構造用圧延鋼材)-
二〇〇四若しくはJISG三一三六(建築構造用圧延鋼材)-一九九四に適合するもの又はこ
れらと同等以上の品質を有するものとしなければならない。
第三積層造形型枠
積層造形型枠は、次に定めるところによらなければならない。
一その造形工程が適切に管理されていること。
一構造耐力上有害な亀裂、欠け、反りその他の欠陥がないものであること。
第四接合部
一積層造形型枠一体型壁式鉄筋コンクリート造の建築物の構造耐力上主要な部分をプレキャスト
鉄筋コンクリートで造られた部分を含む構造とする場合にあっては、プレキャスト鉄筋コンク
リートで造られた部材相互又はプレキャスト鉄筋コンクリートで造られた部材と現場打ち鉄筋コ
ンクリートで造られた部材の接合部(以下「接合部」という。)は、その部分の存在応力を伝える
ことができるものとしなければならない。
一接合部の構造は、次に定めるところによらなければならない
イ耐力壁相互の鉛直方向の接合部は、ウェツトジョイントによるものとし、径九ミリメートル
以上のコッター筋によって構造耐力上有効に接合すること。
口接合部に使用する鉄筋及び金物は、防錆上及び耐火上有効に被覆すること。
第五基礎ばり
基礎ばり(べた基礎又は布基礎にあっては、その立上り部分を含む。以下この第五及び第六第一
号において同じ。)は、次に定めるところによらなければならない。
一基礎ばりは、一体の積層造形型枠一体型鉄筋コンクリートを用いた構造(二以上の部材を組み
合わせたもので、部材相互を緊結したものを含む。)又は一体の鉄筋コンクリート造(二以上の部
材を組み合わせたもので、部材相互を緊結したものを含む。)とすること。
二基礎ぼりの鉄筋コンクリート部分の厚さは、十二センチメートル以上とすること。
第六床版及び屋根版
構造耐力上主要な部分である床版(以下この第六において単に「床版」という。)及び構造耐力上
主要な部分である屋根版(以下この第六において単に「屋根版」という。)は、次に定めるところに
よらなければならない。
一床版及び屋根版は、積層造形型枠一体型鉄筋コンクリートを用いた構造又は鉄筋コンクリート
造とし、かつ、水平力によって生ずる力を床版にあっては基礎ばりに、屋根版にあっては耐力壁
及び壁ばりに構造耐力上有効に伝えることができる剛性及び耐力をもった構造とすること。
二床版の鉄筋コンクリート部分の厚さは、八センチメートル以上とし、かつ、短辺方向における
有効張り間長さの四十分の一以上とすること。
第七耐力壁
一耐力壁は、次に定めるところによらなければならない。
イ耐力壁は、釣合い良く配置すること。
ロ建築物の張り間方向及び桁行方向に配置する耐力壁の長さの合計を、それぞれの方向につき、
当該建築物の床面積で除した数値(単位一平方メートルにつきセンチメートル)(以下「壁量」
という。)は、十二以上としなければならない。ただし、次の①から③までに掲げる場合の一又
は二以上に該当するときは、当該1から③までに掲げる場合の区分に応じ、当該①から33③まで