その他令和7年11月10日

急性呼吸器感染症対策に関する指針(第六・第七部分)

掲載日
令和7年11月10日
号種
号外
原文ページ
p.34
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急性呼吸器感染症対策に関する指針(第六・第七部分)

令和7年11月10日|p.34

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第六関係機関との連携の強化等
一基本的考え方
関係する全ての機関が、役割を分担し、協力しつつ、それぞれの立場からの取組を推進するこ
とが必要である。このため、厚生労働省、外務省、文部科学省、農林水産省、こども家庭庁、内
閣感染症危機管理統括庁等は、感染予防対策に係る普及啓発の推進、研究成果の情報交換、官民
連携による施策の推進を図る。また、国、都道府県等、JIHS及び関係団体(医師会、関係学
会等)等との連携を強化することにより、感染症の発生動向の調査体制の充実、報道機関等を通
じた積極的な広報活動の推進・リスクコミュニケーションの強化等を図ることが重要である。
二保健所及び地方衛生研究所等の機能強化
地域における感染症対策の中核としての保健所の役割を強化するとともに、 感染予防対策を推
進する上での所管地域の特性等の留意点を分析できるよう保健所の機能強化を図ることが重要で
ある。
また、地方衛生研究所等は、JIHSと連携するとともに、地域保健法第二十六条第一項に定
める調査・研究、試験・検査、地域保健に関する情報の収集・整理・活用及び保健所の職員その
他地域保健に関する関係者に対する研修指導等の業務を確実に遂行するため、職員の資質向上等
により機能強化を図ることが重要である。
三感染症対策物資等に係る供給体制の整備等
国は、解熱鎮痛薬や鎮咳薬等も含む治療薬剤、診断薬等の感染症法第五十三条の十六第一項に
規定する感染症対策物資等について、平時の円滑な生産及び感染拡大時においても万全な流通が
図られるよう、都道府県等からの情報提供を含めて流行状況を把握し、これらの流行状況を踏ま
え、関係機関と連携し早めの対応に努めることが重要である。
四専門家会合の開催
急性呼吸器感染症の予防及びまん延の防止の方法は、科学的根拠に基づいたものであることが
不可欠である。国は、必要に応じて厚生科学審議会感染症部会において急性呼吸器感染症対策に
関する審議を行to、その結果を急性呼吸器感染症対策に反映する。
五本指針の進捗状況の評価及び展開
本指針を有効に機能させるためには、関係者が協力して本指針に掲げた施策に取り組むことが
極めて重要である。このため、国は、必要に応じて、流行期における急性呼吸器感染症の発生状
況及び本指針に基づく取組の進捗状況を取りまとめ、次の流行期に備えておくべきである。
第七各感染症に応じた対応
急性呼吸器感染症は、ウイルスや細菌等、多様かつ幅広い病原体によって引き起こされ、国が示
す対象疾患に関する概要等のとおり、それぞれ症状、感染性、感染経路、治療方法、流行時期等に
違いがあるものの、 共通するところも多いことから、 第一から第六までの共通する対策を講じてい
くことが、効率的な感染拡大防止に寄与する。一方で、インフルエンザについては、個別予防接種
推進指針の対象疾病であること、新型コロナウイルス感染症は、令和五年五月八日に感染症法の位
置付けを五類感染症に変更して以降間もなく、引き続き患者の増加に注視が必要であり、罹患後症
状が長く継続することもある感染症であることから、これらの感染症に応じた対応について記載す
る。
一インフルエンザ
インフルエンザは、冬季(夏季に流行する地域もある。)に、患者が増加する特性をもつ感染症
である。特に、乳幼児等が罹患した場合に脳炎や脳症を引き起こしうるほか、高齢者が罹患した
場合は肺炎等による重症化、 合併症等が問題になる。 また、 予防接種法の規定に基づく個別予防
接種推進指針の対象疾病であることから、第一から第六までに記載する急性呼吸器感染症に対し
て共通する内容に加え、インフ八エンザに係る予防接種の推進(1)関する重要事項について記載す
る。
1予防接種の推進
インフルエンザは、予防接種が基本となる予防方法であり、個人の発病や重症化の防止の観
点から、予防接種を推進していくべきである。このため、予防接種の実施者である市町村は、
六十五歳以上の者をはじめとする予防接種法に基づく予防接種の対象者に対し、同法に基づく
接種対象者である旨を周知するよう努めるとともに、その他の急性呼吸器感染症と同様、接種
対象者がかかりつけ医と相談しながら自らの判断で予防接種を受けるか否かを決定することが
できるよう、インフルエンザワクチンの効果、副反応等について正しい知識の普及に努め、接
種を希望しない者が接種を受けることがないよう努めなければならない。
また、国及び都道府県等は、予防接種法に基づく予防接種の対象者以外の一般国民に対して
も、自らの判断で予防接種を受けるか否かを決定することができるよう、インフルエンザワク
チンの効果、副反応等について正しい知識の普及に努めていくことが重要である。
さらに、予防接種事務のデジタル化の取組を進め、接種事務の効率化や、接種対象者の利便
性の向上、接種率の迅速な把握等を行うとともに、、予防接種の有効性及び安全性の向上に資す
る分析に活用できるよう、国はJIHS等の関係する専門機関と連携して、予防接種記録や副
反応疑い報告等の情報を格納した予防接種データベースを構築することが求められる。
2インフルエンザワクチン等の供給
加えて、国は、インフルエンザワクチン並びに必要な診断薬及び治療薬について、円滑な生
産及び流通が図られるよう努めることが重要である。このため、特に、インフルエンザワクチ
ンについて、毎年度の需要を検討するとともに、インフルエンザワクチンの製造販売業者等と
連携しつつ、必要量が円滑に供給できるように努める等、需給ひっ迫に対する平時からの備え
を進めるとともに、安定供給に関する取組の方針を整理及び周知し、需給状況の明確化を図る
ことが重要である。また、予期せぬ需要の増大が生じた場合には、重症化するリスクの高い者
への円滑な接種に配慮しつつ、供給面についての対策を検討することが重要である
3インフルエンザワクチン等の研究開発
国は、より有効かつ安全なインフルエンザワクチン及び治療薬の開発に向けた研究、より迅
速かつ確実な診断方法及び検査方法の開発に向けた研究、現行のインフルエンザワクチン及び
治療薬等の使用に関する研究等を強化するとともに、戦略的な研究目標を設定することが重要
である。
一新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルス感染症は、令和五年五月八日に感染症法の位置付けを五類感染症に変更し
て以降、夏季及び冬季に患者が増加する傾向にある。特に、乳幼児や高齢者、免疫不全、末期腎
不全、慢性閉塞性肺疾患等の一定の基礎疾患を有する者等が感染すると重症化するリスクがあり
とりわけ後期高齢者等については、死亡例の多くを占めており、特に疾病負荷が高い。また、一
部の患者については、新型コロナウイルス感染症に罹患した後、他に原因が明らかでなく、罹患
してすぐの時期から持続する症状、回復した後に新たに出現する症状、症状が消失した後に再び
生じる症状等の罹患後症状が長く継続することもある。
このことを踏まえ、第一から第六までに記載する急性呼吸器感染症に対して共通する内容に加
え、新型コロナウイルス感染症対策に関する事項について記載する。
予防接種は発病や重症化の予防に有効であり、年齢が高い者は特に疾病負荷が高いため、予防
接種が基本的な予防方法の一つと考えられることから、高齢者や一定の基礎疾患を有する者に対
しては、接種の意義を周知し、円滑な接種体制を整備することが重要である。
また、国は、これまで得られた科学的知見を踏まえて作成された治療に関するガイドライン等
を厚生労働省のホームページで引き続き掲載するほか、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状
について、その実態や病態に関する調査研究において得られた知見等を医療機関や罹患後症状に
悩む方へ情報提供することも重要である。さらに、国及び都道府県等は、罹患後症状に悩む方の
診療をしている医療機関の周知に努めるべきである。
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急性呼吸器感染症対策に関する指針(第六・第七部分) - 第34頁
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