その他令和7年10月6日
本件林地開発許可申請に対する不認可処分の取消しを求める裁定申請に関する主張
掲載日
令和7年10月6日
号種
号外
原文ページ
p.28
号外p.28
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本件林地開発許可申請に対する不認可処分の取消しを求める裁定申請に関する主張
令和7年10月6日|p.28
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28
8 (自 20992 (自9日9日01 日91001 1900000000
カ申請人は、令和6年6月18日、処分庁に対し、林地開発行為の許可の申請をしたところ(以
下「本件林地開発許可申請」という。)、処分庁は、同年7月12日、この申請に対して、不許
可処分(香川県指令6み保第70295-4号。以下「本件不許可処分」という。)をした。
これに対し、申請人は、同年9月13日付けで、処分庁に対し、本件不許可処分の取消しを
求めて審査請求をした。
(以上につき、甲46)
(3)本件裁定申請
申請人は、令和6年10月9日、公害等調整委員会に対し、採石法39条1項に基づき、本件不
認可処分の取消しを求める裁定を申請した(顕著な事実)。
3争点
(1)7号書面の添附がないことを理由に本件不認可処分をすることの適否
(2)8号書面の添附がないことを理由に本件不認可処分をすることの適否
4争点に関する当事者の主張
(1)争点(1)(7号書面の添附がないことを理由に本件不認可処分をすることの適否)について
ア処分庁の主張
(ア)本件認可申請には、7号書面として、本件各施行同意書が添附されていたが、本件各館
行同意書の作成者は、申請人及び処分庁に対し、申請人の開発行為の施行同意を撤回する
旨を通知した。本件各施行同意書は、土地利用権を設定する契約や合意の成立まで意味す
るものではなく、したがって、このような同意の撤回は、これを禁止、制限するなどの合
意等が存在しない限り、同意をした土地の所有者において自由に行うことができ、撤回の
意思表示に無効事由があるなどの特別の事情がない限り、有効であると解される。そうす
ると、本件各施行同意書が7号書面に該当しないことは明らかである。
なお、申請人は、令和3年12月10日付け「採石事業に関する覚書」(以下「本件覚書」と
いう。)及び令和4年6月30日付け「採石事業に関する変更覚書」(以下「本件変更覚書」と
いう。)をもって、申請人と成和商事及びユアサ商事との間に岩石採取に関する合意が成立
したと主張するが、申請人は本件覚書及び本件変更覚書の契約当事者ではないし、その有
効期間は令和6年7月18日までとされているから、これらの書面が、上記合意を証するも
のとはいえない。
(イ)仮に本件各施行同意書について、土地利用権を設定する旨の合意の存在を含意する余地
があるとしても、このような合意は期限の定めのない使用貸借の合意と解することができ、
成和商事及びユアサ商事と申請人及び中西産業との間には,本件土地に係る採石事業を
巡って紛争が発生し、両者の間で信頼関係が失われるような事態が生じたのであるから、
土地を無償使用させるべき理由はなくなったということができ、上記合意については、最
高裁判例(最高裁判所昭和42年11月24日第二小法廷判決・民集21巻9号2460頁。以下「昭
和42年最判」という。)のとおり、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下何
じ。)597条2項ただし書を類推適用して解約することができるというべきである。
したがって,成和商事等が本件各施行同意書に係る同意を撤回したことにより、上記使
用貸借契約は解約され、これにより合意の効力も失われたということができる。
イ申請人の主張
(ア)岩石採取計画の認可申請をするには、採石法施行規則8条の15第2項7号が定める7号
書面の添附が必要であるところ、7号書面については、他人の土地で岩石の採取を行う場
合、「当該土地において岩石を採取する旨を内容とする土地所有者、その他土地に関し第三
者に対抗する権利を有する者等と申請者との間の契約書、もしくは同意書の写し」を指す
ものと解されている。本件認可申請に際しては、同意の有効期限を「開発行為の完了まで」
とする本件各施行同意書が添附されており、これが7号書面に該当することは明らかであ
る。
なお、本件においては、成和商事等が、申請人及び処分庁に対し、本件各施行同意書に
係る同意を撤回する旨の通知をしている。しかし、開発行為の旅行等の同意については、
採石事業者に対して土地利用権を設定する契約を成立させる意思表示を含むものと解する
のが相当であり、このことは、申請人が、成和商事及びユアサ商事との間で、本件覚書及
び本件変更覚書を作成していることからしても明らかであるところ、本件各施行同意書の
同意の有効期限は開発行為の完了までとされていたから、当該土地の所有者が有効期限よ
りも前に当該同意を自由に撤回することは許されず。これに反して撤回をしたとしても無
効である。
(イ)仮に上記土地利用権設定契約が使用貸借契約であると解したとしても、当事者が使用貸
借の期間を定めたときは、その期間が満了することによって終了するところ、本件各施行
同意書には、同意の有効期限について、開発行為の完了までとされており、これは不確定
期限を定めたものと解すべきであるから、申請人は、開発行為の完了まで本件土地を利用
して、岩石を採取する権原を有する。処分庁は、昭和42年最判を引用した上で、使用貸借
について、民法597条2項ただし書を類推適用することにより解約することができると主
張するが、そもそも昭和42年最判は、本件と事案を全く異にしており、成和商事等も処分
庁の上記主張のような主張はしていないから、処分庁の上記主張が誤りであることは明ら
かである。
よって、上記土地利用権設定契約を使用貸借契約と解したとしても、解約事由はないた
め、これを解約することはできず、本件各施行同意書に係る同意は効力を有する。
(2)争点(2)(8号書面の添附がないことを理由に本件不認可処分をすることの適否)について
ア処分庁の主張
8号書面については、採石法施行規則8条の15第2項8号において、処分を「受けている
ことを示す書面」と「受ける見込みに関する書面」を並列して規定していること、同号の趣
旨が、処分を受けていないか、又は受ける見込みのない者を可能な限り排除して無用な認可
処分のされることを防止しようとするものであることからすれば、8号書面としては、処分
を受ける見込みが相当程度存在することを示す書面であることを要すると解すべきであっ
て、処分を受ける可能性が全くないとはいえない程度では足りない。
そして、本件では、本件林地開発許可申請に対し、本件不許可処分がされており、本件不
許可処分が正当かつ適法であることは明らかであるから、本件不許可処分に対して審査請求
がされていただけでは、8号書面の添附があったとは認められない。
イ申請人の主張
岩石採取計画の認可申請をするには、採石法施行規則8条の15第2項8号が定める8号書
面の添附が必要であるところ、同号が定める処分を受ける見込みに関する書面とは、「他の行
政庁に提出した許可、認可その他処分を受けるための申請書等の写し」をいうと解されてい
る。採石法及び同法施行規則が8号書面を求める趣旨は、岩石の採取に係る行為に関し、必
要な処分を受ける見込みのない者を可能な限り排除して無用な認可処分がされることを防止
することにあるから、林地開発行為の許可が得られる可能性がある限り、8号書面の該当性
を否定すべきではない。
本件では、申請人は、本件不許可処分に対して審査請求をしており、本件不許可処分が取
り消され、本件林地開発許可申請に対して許可がされる可能性がないとはいえないから、8
号書面の添附があったというべきである。
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