採石認可申請に関する不認可処分の取消し請求事件の前提事実
令和7年10月6日|p.27
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2前提事実
以下の各事実は、当事者間に争いがないか、掲記の各証拠(特記のない限り、枝番号を含む。)
及び審理の全趣旨により容易に認められる。
(1)申請人等
申請人は、石材採掘、石材販売等を目的とするいわゆる特例有限会社であり、採石業者とし
て香川県知事の登録(登録番号香川採石第239号)を受けた者であり、これまで香川県小豆郡
土庄町小部字大佐乙705番ほか149筆(合計面積16万8309m2。別紙1の赤線で囲んだ部分。以下
『灘山採石場』という。)において採石事業を営んでいた。中西一宏は、申請人の現在の代表取
締役であり、また、中西産業株式会社(以下「中西産業」という。)の代表取締役も務めている。
(甲48、乙1の1、審理の全趣旨)
(2)本件不認可処分に至る経緯等
ア成和商事株式会社(以下「成和商事」という。)、ユアサ商事株式会社(以下「ユアサ商事」
という。)、大西真澄及び大西晃(以下、これらの者を併せて「成和商事等」という。)は、平
成25年10月2日から同月18日にかけて、「開発行為の施行同意書」と題する書面(以下「本件
各施行同意書」という。)をそれぞれ作成し、申請人に交付した。本件各施行同意書には、開
発行為者につき申請人、開発行為をしようとする事業区域に含まれる土地につき灘山採石場、
開発行為の目的につき土石の採取と記載されており、その下に「開発行為の施行及び開発行
為の完了後の開発区域の緑化について、次の土地を使用することに異議なく同意します。」と
の記載があり、さらに、同意権者として、成和商事等の記名・押印等がされた上で、同意権
者の権利の種類につき「所有権」、同意の有効期限につき『開発行為の完了まで」と記載さ
れ、灘山採石場のうち各同意権者の同意に係る土地(合計面積15万3301m2。別紙1の黄色で
塗られた部分,以下「本件土地という。)がそれぞれ記載されていた。なお、本件土地のう
ち成和商事が所有権又は共有持分権を有していた土地(以下「成和商事所有地」という。)は
別紙2、ユアサ商事が所有権を有していた土地(以下「エアサ商事所有地という。)は別紙
3のとおりであり、大西真澄及び大西晃は、「香川県小豆郡土庄町小部字水木谷乙,55番地」
に所在する土地につき、それぞれ5分の1ずつ共有持分権を有していた。(甲4、乙3、4、
審理の全趣旨)
イ動山採石場の一部は、森林法10条の2第1項に定める「地域森林計画の対象となっている
民有林」に該当し、そこで岩石を採取する行為が同項の「開発行為」に該当するため、灘山
採石場の一部で岩石を採取するためには、これに関する林地開発許可が必要なところ、申請
人は、遅くとも平成29年頃から、灘山採石場の岩石採取に係る岩石採取計画の認可処分や林
地開発行為の許可処分等を受けるなどして、灘山採石場で岩石の採取事業を営んでいた(甲
18、審理の全趣旨)。
ウ申請人は、令和3年6月9日、処分庁に対し、採石法33条に基づき、灘山採石場を岩石採
取場とする岩石採取計画の認可の申請をし、その際、本件各施行同意書を添附して提出した
ところ、処分庁は、同年9月9日、上記申請に対し、採取の期間を同日から令和6年7月18
日までとした上で、認可処分(3士監第37440号)をした(以下「前件認可処分」という。)。
また、申請人は、令和3年8月11日、処分庁に対し、森林法10条の2第1項に基づき、潮
山採石場の一部の土地について、林地開発行為の許可の申請をしたところ、処分庁は、同年
9月9日、上記申請に対し、開発行為の目的を土石の採取(採石事業)、開発行為の許可能
間を同日から令和6年7月18日までとした上で、許可処分(香川県指令3み保第32829-4
号)をした。
申請人は,これらの認可処分及び許可処分を得て本件土地において継続的に岩石採取事業
を営んでいた。
(以上につき、甲7、8、乙2、審理の全趣旨)
エ成和商事等は、令和5年11月10日又は同月20日付けで、灘山採石場のうちそれぞれが所有
権又は共有持分権を有する土地等について、申請人に対し、開発行為の施行同意を撤回する
旨を通知し、また、その頃、処分庁に対し、開発行為の旋行同意を撤回したこと、及び残置
森林等の管理に関する土地所有者の誓約を徹回することをそれぞれ通知した(甲28~30、乙
3の1から3、審理の全趣旨)。
オ申請人は、令和6年4月25日、処分庁に対し、採石法33条に基づき、以下の内容の岩石採
取計画の認可を申請し(以下「本件認可申請」という。)、本件各施行同意書を添附して提出
した。
(ア)岩石採取場の区域
a所在地香川県小豆郡土庄町小部字水木谷乙576番2他149筆(瀧山採石場)
b面積48万8474m2
(イ)採取する岩石の種類及び数量
a花崗岩
b可採量310万8506m3(77万1265t)
(ウ)採取期間認可の日より起算して3年間
これに対し、処分庁は、申請人から本件認可申請に至る経過等の報告を受けた上で、令和
6年7月12日、本件認可申請に対し、採石法施行規則8条の15第2項7号に定める書面(以)
下「7号書面」という。)が添附されていないこと及び森林法の開発許可を得ていないため、
同項8号に定める書面(以下「8号書面」という。)が添附されていないことを理由に本件不
認可処分をした。
(以上につき、甲48、49、乙1、審理の全趣旨)