その他令和7年10月1日
港湾行政における保安・海洋政策及びデジタル化の推進に関する事項
掲載日
令和7年10月1日
号種
号外
原文ページ
p.69
号外p.69
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69 日 1月 日
⑥国際海上輸送の信頼性と安全性を確保する港湾保安対策等の推進
2001年の米国同時多発テロ事件の発生を契機に海上人命安全条約(SOLAS条約)が改正
され、港湾においては国際的な保安の確保が不可欠となっている。従来から就航している国際
フェリーに加え,我が国に寄港する外航クルーズ船の増加が見込まれることから、国際海上輸
送の信頼性と安全性を向上させるとともに効率性を向上させることも求められている。
したがって、SOLAS条約に対応した港湾保安対策を推進し、関係機関と連携しつつ、セ
キュリティ水準の高い効率的な国際物流・旅客輸送の実現を図る。
また、ヒアリ等の特定外来生物による生態系、人の生命・身体等への被害を防止するために
は、関係機関と連携して、特定外来生物の水際での侵入防止対策を着実に実施する。
⑦港湾空間に求められる多様な要請への対応と港湾空間の適正管理
港湾施設の多目的利用等、港湾空間への多様なニーズに対応することが求められる一方、港
湾は水際線を有する限られた空間であるという認識の下,港湾空間を適正に管理することも求
められる。
したがって、港湾本来の機能を確保しつつ、調和のとれた空間の形成と適正な管理を行う。
更に、内陸部での立地が困難な機能については、その機能の一部を港湾で受け入れることによ
り健全な都市活動にも貢献する。
⑧新たな海洋立国の実現に向けた海洋政策の推進
海洋基本法(平成19年法律第33号)」に基づき策定された海洋基本計画の目標の実現に向け
て、「排他的経済水域及び大陸棚の保全及び利用の促進のための低潮線の保全及び拠点施設の整
備等に関する法律(平成22年法律第41号)」に基づく、港湾内に指定された低潮線保全区域にお
ける低潮線の保全及び本土から遠く離れた海域における海洋資源の開発・利用等のための活動
拠点の形成。海上輸送の確保、海洋の安全の確保、海洋環境の俣全、薩島の保全等総合的な施
策を積極的に推進する。
3時代の変化に対応するとともに生産性の高い港湾マネジメントの推進に向けて取り組む事項
①サイバーボートによる港湾の電子化
デジタル技術の発展に伴い、大量のデータを分析・活用した、より迅速かつ高度な物流サー
ビスの提供が急速に進んでいる。
港湾分野においても、港湾に関するあらゆる情報の電子化を推進し、その利活用を標準とす
る事業環境を形成することで、港湾全体の利便性・安全性・生産性を最大限高めるため、次世
代シングルウィンドウサービスを充実させるとともに,港湾に関する行政機関及び民間事業者
間の手続や港湾施設の状況等あらゆる情報を電子的に接続し、必要なセキュリティ及び情報の
秘匿性を確保の上,一体的に取り扱うデータブラットフォームである「サイバーポート」の利
活用を推進する。
更に、港湾の管理・利用の効率化及び安全性の確保、災害時の非常事態への対応力の強化等
を図るため、「サイバーボート」により得られたピッグデータを活用することによる港湾行政の
BPR Procengineerineengineeng:既存の業務処理の
利便性の向上を図る取組)に取り組む。また、サイバーポートと海外の港湾及び農業等の港湾
以外の分野の情報基盤との接続等の取料を進める。これにより、物流、商取引、交通サービス、
観光をはじめとする様々な観点で港湾を活用した高度な情報サービスを創出し、これら分野の
社会課題の解決に貢献する。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●港湾手続、貨物情報、船舶動静、施設稼働状況等の港湾に関する様々な情報を電子的に接続
し、秘匿性及び安全性を確保しつつ連携させる「サイバーポート」の構築
●コンテナターミナルゲート前の渋滞緩和等を目的としたシステムであるCONPASとの連
槽によるコンテナターミナルの混雑緩和,搬出入及び荷役作業の迅速化・効率化等、港湾物
流の高度化の推進
●サイバーボートの港湾物流分野・港湾管理分野・港湾インフラ分野の3分野一体で、必要な
セキュリティ、情報の秘匿性及び持続性を確保した運用体制を確立し、NACCS(Nip-
pon Automated Cargo and Port Consolidated System:輸出入・港湾関連情報処理システ
ム)及び各港湾の情報システムとの連携によるシングルウィンドウサービスの利用促進等に
よる全国の港湾の利便性の向上
●港湾の管理、利用に関する行政手続の電子化において、GIS(Geographic Information
System:地理情報システム)、IoT等を導入することにより港湾空間に関する情報や、設計・
施工管理に関する情報及び災害時の被災情報を迅速かつ効率的に把握し、これらの情報を利
活用できる体制の構築
●民間の港湾情報サービス並びに海外港湾及び港湾以外の分野の情報サービスとのデータ連携
の拡大による港湾を核とした物流サービスの高度化・拡大
●「デジタル社会形成基本法(令和3年法律第35号)」に基づく政府全体の施策及び情報通信技
術の進化と連携・連動した港湾の電子化の促進・進化
②コンテナターミナルにおける生産性向上や労働環境改善のためのAIターミナルの実現及び
技術開発の推進
近年、大型コンテナ船の寄港が増加しており、コンテナ船の荷役時間の長期化及びコンテナ
ターミナル周辺の混雑が発生している。加えて、少子高齢化や厳しい労働環境等による港湾労
働者不足により、一部の港湾では夜間や休日の荷役が困難となるといった問題が願在化し、港
湾の国際競争力への影響が懸念される。一方、AI、IoT等の情報通信技術及び自動化技術等
は目覚ましい発展を遂げており、海外主要港湾においてはコンテナターミナルの自動化がより
一層進展している。我が国の港湾においても、生産性を飛躍的に向上させるとともに、港湾に
関わる様々な労働者に対して安全かつ良好な労働環境を確保していくためには,これらの技術
を活用することが必要である。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●AI、IoT、自働化技術の組み合わせによる世界最高水準の生産性及び安全かつ良好な労働
環境を有するAIターミナルの実現
●コンテナターミナル全体のオペンーションの改善や、荷役機械の高度化、海湾労働者の安全
性の向上等を目的とした、現場ニーズを踏まえた効果の高い技術開発の推進
③持続可能な港湾開発等のための港湾関連技術の生産性向上及び働き方改革の推進
港湾の整備や維持管理等を担う国・港湾管理者・民間企業における技術者・技能者が減少し
ていく中、様々な輸送ニーズに対応する港湾施設の効率的な整備及び適切な維持管理・更新を
行う必要がある。
その際、持続可能な港湾開発等を可能とする「現場力」を維持するため、担い手の確保・育
成に努めるとともに、情報通信技術等を活用し、港湾開発等の生産性向上及び働き方改革を推
進することが不可欠である。特に、技術職員の確保が難しい港湾管理者については、港湾イン
フラの適切な機能確保を図るために必要な改良工事への支援が必要である。更に、海外の港湾
関係者との継続的な関係構築を進めるとともに,国際交流の経験や国際的な感覚を有する人材
を育成することも重要である。
あわせて、船舶の自動航行及び遠隔操船の技術開発が進んでいることから、世界的な動きも
十分に考慮しつつ、港湾における船舶航行の安全性の確保と効率性の向上が両立するよう支援
する取組も必要である。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●若手技術者の登用促進等の担い手の確保・育成の推進,休日確保等による貫き方改革の推進
●国や港湾管理者等の様々な主体による、港湾の整備、管理、振興等の様々な分野での国際交
流の推進
●国と港湾管理者の連携による適切な人材育成及び人材配置の推進
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