その他令和7年10月1日
港湾機能の強化と港湾空間の利活用に関する施策(資源・エネルギー、国内物流、観光立国等)
掲載日
令和7年10月1日
号種
号外
原文ページ
p.67
号外p.67
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港湾機能の強化と港湾空間の利活用に関する施策(資源・エネルギー、国内物流、観光立国等)
令和7年10月1日|p.67
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(1027年(金)青年日曜日(日(月(日)
②資源・エネルギー・食糧の安定確保を支える国際海上輸送網の構築
世界的な人口増加及び新興国の発展による資源・エネルギー・食糧の需要の増大に伴い、
我が国の海外調達コスト・リスクが増大するおそれがある。更に,我が国の近隣諸国では、
スケールメリットの追求の観点から、それらを輸送するバルク船の大型化と大規模な受入拠
点の整備を進め、輸入の競争力を高めている。また、アメリカのシェールガス革命、バナマ
運河の拡張、北極海航路の利用拡大等を受け、輸入先・輸送ルートも多様化してきている。
我が国においても、こうした国際情勢に対応し、資源・エネルギー・食糧を安定的かつ低廉
に輸入するための受入拠点を戦略的に配置・整備していくことが必要である.
また、我が国のエネルギー事情や地球環境の保全意識の高まり等を背景に、港湾及び臨海
部に立地する発電所や産業において、水素・アンモニア、バイオマス等のエネルギーの導入
が進むことが想定されることから、こうしたエネルギーに対応するため、既存ストックも有
効活用した土地利用の転換や、受入拠点の戦略的な配置・整備が求められている。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●資源・エネルギー・食糧の安定的かつ効率的な海上輸送網を形成するための官民連携・企
業間連携による大型バルク船の受入環境の整備及び企業間の共同輸送等の促進
●水素・アンモニア等の受入環境の整備
③将来にわたり国内物流を安定的に支える国内複合一貫輸送網の構築
本格的な少子高齢化時代に突入し、また、トラックドライバーに対する時間外労働の上限
規制の適用等により、物流産業における労働力不足の問題が顕在化する中、大量輸送が可能
で環境への負荷が少なく、長距離ドライバーの休息時間も確保できる内航フェリー・ROR
O船等を活用した国内複合一貫輸送(国内貨物の輸送であって、異なる2以上の種類の運送
機関により一貫して行われるもの。以下同じ。)の重要性・有効性が強く認識される一方、季
節変動性、片荷輸送、貨物の小口化等の課題を克服することが求められている。
特に、災害時においては、緊急物資輸送等に当たって、機動性が高い内航フェリー・RO
RO船が活用されてきており、より一層の活用や各地の内航フェリー・RORO船が着岸す
る埠頭の規格統一等による機動力の向上も求められている。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●国内複合一貫輸送網の機能強化
●災害時等における緊急物資輸送等に内航フェリー・RORO船を機動的に活用するための
取組強化
④我が国及び地域の基幹産業・地場産業を支える物流機能の強化と港湾空間の形成
港湾は、強い国際競争力を有する基礎素材産業や自動車・産業機械等の加工組立型産業を
はじめとする、我が国及び地域の基幹産業・地場産業を支える重要な拠点となっており、地
域と協働し、地域に合った競争力ある物流機能の強化と港湾空間の形成が求められている。
また、地域の自律的・持続的な発展を支えるために、海外での評価の高い我が国の農林水
産物・食品の輸出を支え、農林水産業の輸出力強化に貢献していくことも重要である。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●我が国及び地域の基幹産業・地場産業を維持し、民間投資及び雇用を誘発するための港湾
機能の強化並びに内陸部との連携強化
●物流機能・産業空間の新たなニーズに柔軟に対応する港湾空間の利用再幅・再開発の推進
●農林水産物・食品の輸出促進に対応した物流基盤の強化
(2)観光立国と社会の持続的発展を支える港湾機能の強化と港湾空間の利活用
①観光を我が国の経済成長・地域活性化につなげるクルーズの再興
クルーズの再興へ向け、持続可能な観光」、消費額拡大、「地方誘客促進」をキーワードに
クルーズの本格回復を図り、我が国の経済成長・地域活性化につなげていく。新型コロナウ
イルス感染症の感染拡大で大きく影響を受けたクルーズの再興を我が国の経済成長・地域活
性化の切り札とするためには、クルーズ船の我が国への寄港による交流人口の拡大とそれに
よる経済効果を全国に波及させることが重要である。また、クルーズの本格回復に取り組む
に当たり、我が国におけるクルーズ運航再開に際して得られた知見・経験を今後に活かすと
ともに、オーバーツーリズムの未然防止・抑制に取り組むことが必要である。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●多様なクルーズ船を円滑かつ安全に受け入れるための受入環境の整備
●クルーズ船の長期的かつ安定的な寄港を実現するための官民連携によるクルーズ拠点の形
成績
●適時適切な感染症の感染防止対策の実施や、オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向け
た取組の促進をはじめとした日本全体で安心してクルーズを楽しめる環境の整備
②観光振興及び賑わい創出に資する港湾空間の利活用
クルーズ船等により我が国を訪れた外国人旅行客の満足度を高め、再来訪を促進する。ま
た、クルーズ旅客の増加を契機として、交流人口の拡大等による外部からの需要を呼び込む
とともに、日本人観光客や地域住民も楽しむことができる魅力的な空間を創出する。そのた
め、みなとが持つ文化・歴史、静穏な水域、自然や多彩な景観等、様々な観光資源を発掘し
磨き上げ、地中海やカリブ海等の世界のクルーズ拠点に引けを取らない。地域のブランド価
値を向上させるような美しく快適で、安全な港湾空間を形成することが重要である。
また、観光立国を実現するためには観光需要の多様化への対応が重要であり、陸上交通で
は得られない体験を楽しむことができる水上交通の活性化及び地域への経済波及効果が大き
い大型のプレジャーボートの受入も求められる。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●みなととその周辺における散策・飲食・ショッピング等の機能の確保及び地域住民との交
流・賑わいの創出等、快適で利便性の高い交流空間の形成
●地域の文化・歴史等の特色を活かした美しく魅力的なみなとまちづくり
●クルーズ船、大型のプレジャーボートやその他の水上交通等の多様な船舶の回遊・寄進要
請への対応
③海洋再生可能エネルギーの利用及び脱炭素化に資する港湾空間の利活用の推進
地球温暖化防止のための国際的な枠組であるパリ協定の採択・発効を受け,世界的に脱炭
素化の動きが加速する中、我が国においても持続可能な社会の実現に向けて、温室効果ガス
削減等の取組をより一層強化する必要がある。
特に、東日本大震災以降、欧州で急速に導入が進む洋上風力発電を我が国にも導入する動
きが加速化してきているため、港湾の海域の有効活用と、洋上風力発電設備の設置及び維持
管理のための基地機能の確保が求められている。
また、脱炭素化を企業経営に取り込む動きが世界的に進展しており、サブライチェーン全
体の最炭素化に取り組む荷主等のニーズに対応するため,港湾における諸活動から発生する
温室効果ガスの排出の制減と、陸域・海域における生態系等を活用した温室効果ガスの吸収
の増加の両面からの対策が重要である。
このため、以下の施策に戦略的に取り組む。
●洋上風力発電等の海洋再生可能エネルギーの導入促進
●荷役機械等の低・脱炭素化、船舶への低・脱炭素燃料の供給等をはじめとする「排出源対
策の促進
●多様な主体の参画等による藻場・干潟等のブルーカーポン生態系の保全・再生・創出や緑
地の活用等による「吸収源対策」の促進
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