その他令和7年8月4日
公安調査庁による『Aleph』への規制処分(使用禁止等)の理由
掲載日
令和7年8月4日
号種
号外
原文ページ
p.15
号外p.15
出典:官報発行サイト(内閣府)の掲載情報をもとに整理しています。重要な確認は公式原文を基準にしてください。
出典・注意
官報発行サイト(内閣府)の掲載情報をもとに整理しています。重要な確認は公式原文を基準にしてください。
抽出要点
Alephに対する新たな土地・建物の取得又は借受けの禁止及び既存施設の使用停止処分の必要性
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そして、「Aleph」が、現在に至るまで、公安調査庁が指導を繰り返しているにもかかわ
らず、要報告事項の一部不報告を継続していることに鑑みると、新越谷施設の代替として
新たに物件を取得し、又は借り受けたとしても、同物件について報告を行わないであろう
ことは明白である。
そうすると、「Aleph」の実質的支配者である麻原の二男らが新たに取得し、又は借り受
けた物件において、秘密裏に 「Aleph」の活動に関する様々な意思決定や危険な教義の扶
植、 構成員の勧誘や資金獲得につながる活動等を行う事態を防ぐためには、 活動再開のた
めに帰住する可能性が必ずしも高いとは言えない新越谷施設の使用を禁止するのではな
く、 による新たな土地や建物の取得又は借受けを禁止する必要がある。
この点、 法第八条第一項柱書き後段が不報告の場合に再発防止処分を課すことを認めた
趣旨は、観察処分に付された団体が、不報告又は立入検査妨害等を行い、当該団体の危険
な要素の質的・量的程度を把握することが困難な場合にも、団体側の行為の介在によって
そのような事態に陥っていることに鑑み、無差別大量殺人行為の発生を防止する観点から、
必要な限度で団体の活動の一部を一時的に停止させ、物的要素の質的・量的な増大の防止
を図り、あるいは、物的要素の程度の把握を確実ならしめ、速やかにその危険性の内容や
程度を把握することができるようにする点にあるのであるから、本件のように、不報告の
態度が顕著であり、かつ、現に規制処分を免れるために新たに土地や建物の取得や借受け
を行う現実的なおそれを有する「Aleph」に対しては、物的要素の拡大を防止し、その活
動を一時的に停止させた上でその危険性を把握する必要があるのTOあり、正に新たな土地
や建物の取得又は借受けを禁止する処分を課すことが必要な場合であるといえる。
他方、 処分によって禁止されるのは、 団体の活動として、 あるいは団体の用に供する目
的で、 土地又は建物を取得し又は借り受けることであって (法第九条第一項、 第二項第一
号)、これに当たらない行為まで禁止されるものではない6TOあるから、 「Aleph」 の意図
的な不報告を理由として、新たな土地や建物の取得又は借受けを禁止する処分を課すこと
は、法の目的を達するために必要かつ許容される範囲の制約にとどまる。
加えて、「Aleph」は法人格がなく、団体名義で土地や建物を取得等するのではなく、構
成員個人名義で物件を取得等することも考えられるところ、一旦新たに土地や建物を取得
又は借受けされた場合には、 これまで繰り返し述べてきたとおり、 「Aleph」 が任意調査や
立入検査に非協力姿勢を徹底していることに照らすと、その使用実態を把握することは困
難であり、「Aleph」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが著しく困
難となるとともに、当該物件が拠点施設とされた場合においては、地域住民や関係地方自
治体に新たに不安感等を生じさせる事態ともなり得る。
2 また、 令和七年三月決定によって施設の使用が制限されている状況において、「Aleph」
が新たな土地や建物を取得し又は借り受け、代替となる道場等や作業場所として団体の活
動の用に供することがあれば、処分の実効性を大きく減殺することになりかねないところ、
前記のとおり、一部の施設において、施設に居住する出家した構成員が退去して新規物件
を賃借し、かつ、同施設に保管していた会計帳簿等をいずれかに持ち出している事案や、
在家の構成員の指導に用いるための、いわば動く道場としてのキャンピングカーを駐車す
る土地を賃借するなどの動きが見られるが、「Aleph」はこうした事実について、「公安審が
特に必要と認める事項」の収益事業に関する事項のうち、収益事業の会計帳簿の保管場所
の変更や道場以外での構成員の指導という収益事業の内容として、あるいは、活動に関す
る意思決定の内容として、報告しておらず、資金的要素や人的要素を含め、これらに関す
る危険な要素を迅速に把握することを困難としている。
さらに、 「Aleph」 と施設の建物明渡請求訴訟が係属している事案
が確認されており、今後の訴訟の状況により、代替施設の取得又は借受けに向けた動きを
とることが容易に推測されるが、「Aleph」の非協力姿勢に鑑みると、新規物件を報告しな
いおそれが大きい。
「Aleph」が任意調査に非協力姿勢をとることを組織的に指導していること等に鑑みる
と、今後新規物件の取得又は借受けに向けた動きが全国にある他の施設にも波及していく
おそれがあり、「Aleph」が代替施設の確保に動くことで「Aleph」の物的要素の把握困難
性が増大するのみならず、前記の収益事業の会計帳簿が施設外に持ち出された事案がある
ことからもうかがえるとおり、「Aleph」が、公安調査庁が把握していない土地や建物を利
用して、 同庁に報告することなく、 既存の収益事業を営んだり、新たな収益事業等を起業
稼働させるなどして団体の活動に供し、資金的要素を増大させたり、勧誘活動等により人
的要素を増大させたりする事態を防ぐために「も、 「Aleph」11よる新たな土地や建物の取得
又は借受けを禁止する必要がある。
収益事業の会計帳簿が施設外に持ち出された事案からも明らかなように、そもそも新た
に取得し又は借り受けた物件の所在を特定し、その使用実態を相応に明らかにしなければ、
使用禁止処分を課すことは容易ではないのであって、 前記のとおり 「Aleph」 の不報告や
法潜脱の姿勢が進んでいる現下の情勢にあっては、土地又は建物を新たに取得し又は借り
受けることを禁止する処分を課すことが求められている。
以上の諸事情に鑑みると、「Aleph」が新規物件を取得し又は借り受けるおそれが大きく、
一たび土地や建物の取得又は借受けがされた後に使用禁止処分を課しても、「Aleph」の潜
脱的な行為により、処分の実効性が減殺されるおそれがあり、いち早く「Aleph」の施設
を現状のままにとどめ、その人的・物的・資金的要素の拡大を防止した上でその危険性の
程度を把握する必要がある。
33なお、土地又は建物を新たに取得し又は借り受けることを禁止する地域については、全
ての都道府県とすることで処分の実効性が最大限確保されると考えられるが、他方で、処
分の性質上、Aleph」の現在の活動状況等を考慮するとともに、既存の施設がある地域に
在家の構成員のおよそ九十パーセントが居住する実態を踏まえると、既に使用禁止となっ
ている 「Aleph」 の施設が所在する別紙記載の都道府県に限定することが相当である。
【「Aleph」が所有し又は管理する特定の土地又は建物(専ら居住の用に供しているものを
除く。)の全部又は一部の使用を禁止すること(同項第二号)
(理由)
本件一部不報告により、資金的要素を始めとする危険な要素の把握が困難であるため、
「Aleph」が、収益事業の名目で「Aleph」の事業や在家の構成員に対する指導等を行い収
益を得ることにより、「Aleph」への不透明な資金流入が起こっていることに鑑み、無差別大
量殺人行為の発生を防止する観点から、「Aleph」が実質的に経営する収益事業の事業所たる
作業場所及び道場を含む施設について、その使用を一時的に停止させる必要がある。
また、不動産賃貸事業等を営む収益事業についても、Aleph」の施設を購入・賃借するな
ど「Aleph」の事業を行っていることはもとより、前記」で述べたとおり、「Aleph」が代替
施設の確保に動くおそれが高まっていることなどから、同収益事業の運営拠点たる事務所に
ついても、事業所として使用を禁止する必要がある。
このほか、報告されていない施設についても、前記同様の観点から、その使用を一時的に
停止させる必要がある。
加えて、前記二・4で述べたとおり、「Aleph」は、令和六年一月に新設した「賛助会員」
と称する制度を運用するなど、受贈与禁止処分の潜脱をもくろんで収入の確保に腐心してい
る状況が看取されるところ、「Aleph」が、多数の在家の構成員を集めることができる大規模
施設の道場等を自由に使用することを許したならば、今後、出家した構成員や在家の構成員
を集めて集中セミナー等を開催するおそれは極めて高いと認められ、そのような事態となれ
ば、各収益事業等に多額の不透明な資金が流入する危険性があり、こうした事態を防ぐため
にも、施設の道場について、引き続き、使用を一時的に停止させる必要がある。
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