その他令和7年8月4日
Alephに対する再発防止処分請求及び決定に関する事実認定(役職員報告義務等)
掲載日
令和7年8月4日
号種
号外
原文ページ
p.10
号外p.10
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Alephによる一部不報告及び役員地位認定
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Alephに対する再発防止処分請求及び決定に関する事実認定(役職員報告義務等)
令和7年8月4日|p.10
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公安調査庁長官は、「Aleph」による同日付け「報告書」以降二回にわたる「報告書」に
おける一部不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難となった
ことから、 公安審に対し、 を被請求団体とする再発防止
処分請求を行った(以下「令和七年一月請求」という。)。
公安審は、 同年三月十日、 同月二十一日から六箇月間、 「Aleph」 が所有又は管理する一
部の土地、建物について、その全部又は一部を使用してはならない旨、及び金品その他の
財産上の利益の贈与を受けてはならな((旨決定した(以下「令和七年三月決定」と11う。
同決定は、同月十九日官報公示され、処分の期間は同月二十一日から同年九月二十日まで
である。)。
(2 本件一部不報告状況等
令和七年一月請求後、「Aleph」は、同年二月十六日付け「報告書」及び同年五月十四日
付け「報告書」を提出したものの、これらの「報告書」においても、少なくとも、要報告
事項である後記アないしカに11いて殊更報告せず、従前同様、要報告事項の一部の不報告
に及んでいる(以下、これらをまとめて「本件一部不報告」という。)。
ア役職員に関する不報告
麻原の二男及び麻原の妻である松本明香里(以下「麻原の妻」という。)について報告
していない。
なお、麻原の二男及び麻原の妻が「Aleph」の役職員であると認められる理由は以下
のとおりである。
(7)「役職員」の意義
「役職員」とは、「役員」及び「職員の総称であり、団体の事務に従事する者を指
し、「役員」とは、このうち団体の意思決定に関与し得る者をいう(法第五条第一項第
三号)と明記されているとおり、「意思決定に関与し得る」と言えればそれで足り、実
際に意思決定に関与した回数、程度等は問わないものと解される。「役員」が報告事項
とされる趣旨は、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度や団体の活動状況を明らか
にするためには、団体の活動を支える主要な要素の一つである人的要素についても明
らかにする必要があるところ、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性が認められる団体の
役員が、当該団体の保有する理念やその活動方針を左右する意思決定に関与し得る立
場にある者であることから、その人定事項を知ることが必要不可欠であるためである
と解される(治安制度研究会編著「オウム真理教の実態と「無差別大量殺人行為を行っ
た団体の規制に関する法律」の解説」六十八ページ)。そして、無差別大量殺人行為
に及ぶ危険性が認められる団体について、その理念や活動方針など当該団体の活動の
方向性を左右する意思決定は一度の意思決定の機会でもなし得るのであるから、報告
が求められる「役員」とは団体の意思決定に関与「し得る」立場にあれば足りるので
あって、実際に意思決定に関与した回数、程度等を考慮して限定的に解することは、
その趣旨と整合するものとは言えない(すなわち、団体の理念や活動方針など、当該
団体の活動の方向性を左右する重要な意思決定には関与し得るものの、日常的な団体
活動に関する意思決定には関与していない(他の役員等に委ねている)者がいる場合
K.、法がこれを「役員」として報告することを予定してtoない(3とは考えられな11(。
(イイ 麻原の二男について
麻原の二男は、平成六年に出生後、平成八年には麻原から「後継者」として指名さ
れ、平成十四年八月十五日付け「報告書」までは団体の構成員として記載されてisた)
ものである。
その後、 麻原の妻が、 同年十月に和歌山刑務所を出所した際、 同人の弁護士を通じ
て本団体に関わらない旨コメントを発表した後、麻原の親族は本団体の組織運営に関
与しない体裁をとるようになり、「報告書」にもその氏名等が記載されなくなった。し
かし、平成二十六年頃から、麻原の二男は、少なくとも一箇月に一回程度開催するオ
ンライン会議や「Aleph」の幹部構成員とのメール等により、Aleph」を対外的に代
表する「共同幹事」の指名や幹部構成員の位階剥奪を含む懲罰、構成員の脱会阻止
「Aleph」の財産の支出基準の見直し、要報告事項をあえて不報告とすることを始め
とする法に基づく規制処分への対応、「Aleph」が当事者となる訴訟の対応等、「Aleph
の人事や経理を含む組織運営に関わる重要な意思決定に主導的な立場で関与したり
幹部構成員に対して説法を行ったりするほか、「Aleph」における重要な祭祀活動や機
関誌の執筆等を行うようになった。この点は、令和七年四月、麻原の二男が前記活動
を行っていた埼玉県越谷市西方所在の施設・通称「新越谷施設」(以下「新越谷施設」
という。)に、「オウム真理教」の教義に関わる教本や法具等が存在していたことに裏付
けられている。
そのような中、麻原の二男は、本団体内で「解脱へ導くことのできる霊的指導者」
として麻原が自称していた「グル」を自称するようになり、幹部構成員も麻原の二男
を「ゲル」と呼称しているほか、「Aleph」においては麻原の二男の誕生日に合わせて
麻原及び麻原の二男以外の構成員の誕生日には開催されていない「生誕祭」と称する
行事が開催されたり(なお、過去には麻原の長男の誕生日にも「生誕祭」が開催され
たことがあるが、同人が,Aleph」及び幹部構成員に対して生誕祭の開催等を原因と
する損害賠償請求訴訟を提起するなど、「Aleph」との関係を否定する態度を示したこ
とから、現在は麻原の長男の生誕祭は開催されていない。)、出家した構成員の祭壇に
麻原の二男の写真が飾られたりしているなど、少なくとも幹部構成員や一部の出家し
た構成員からは「Aleph」の指導者として認知されている。
さらに、麻原の二男が決定した、法で定められた要報告事項の不報告やオウム真理
教犯罪被害者支援機構に支払うべき被害賠償金の不払等は、現在もその方針が堅持さ
れている。
以上の事実に照らせば、麻原の二男が、Aleph の事務に従事し、かつ、その意思
決定に関与し得る者である「役員」に該当することは明らかであって、同人は
「Aleph」の役員と認められる。
(7)麻原の妻について
麻原の妻は、松本・地下鉄両サリン事件当時、麻原に次ぐ「正大師」という高位の
位階にあり、当時の「オウム真理教」が敷いていた省庁制度において、「郵政省大臣」
として、「オウム真理教」の教義の布教等の重要な業務を統括し、麻原の逮捕後は「オ
ウム真理教」の「代表代行」として活動するなど、本団体の役員であったと認められ
る。
なお、本団体は、麻原が創設した位階制度の下、高位の位階を有する者が絶対的な
権限を有する上命下服の体制を敷いており、「Aleph」においてもこの体制を維持して
いる。
その後も、麻原の妻は、平成十四年十月に和歌山刑務所を出所すると、本団体の人
事に関し、自らの意向に沿わない幹部構成員を本団体の中枢から外すなど、実質的に
本団体の人事上の重要な決定を行うほか、麻原の説法を教学させるために作成した教
材の改訂を決定するなど、本団体の意思決定に関与し続け、平成二十六年には、反対
派を排除しながら、麻原の二男を前記のとおり「Aleph」の実質的支配者としてその
組織運営を主導する地位に就けることを画策し、これを完遂した。取り分け、観察処
分を免れるなどの目的から麻原の影響力を払拭したかのように装う、いわゆる「麻原
隠し」を志向していた幹部構成員を本団体の組織運営から遠ざけたり、麻原から後継
者と指名された麻原の二男を「Aleph」の組織運営を主導する地位に就けたりしたこ
とは、正に自身の意に沿う団体の活動を行うべく団体の活動方針を左右する重要な意
思決定に関与したものと認められるところ、現在もなお「Aleoh」は、同意思決定に
基づいて、麻原への帰依を隠すことなく、また、麻原が指名した後継者である麻原の
二男の主導の下で活動しているものである。
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