その他令和7年4月30日
協同農業普及事業の活動方法に関する基本的事項
掲載日
令和7年4月30日
号種
号外
原文ページ
p.62 - p.63
号外p.62-p.63
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二活動方法に関する基本的事項
協同農業普及事業は、次に掲げる活動方法を踏まえ、普及指導活動に取り組むことを基本とす
る。
1基本的な課題に対応した取組の推進方向
一の課題への取組を実施する上で、新規就農者等への支援、スマート農業技術の活用及びこ
れと併せて行う新たな生産方式の導入の促進、農業支援サービスの活用の促進、マーケットイ
ンの生産体制の構築に当たっては、次に掲げる事項に取り組むことを基本とする。
(1) 担い手の育成・確保に向けた新規就農者等への支援の充実・強化
世代間のバランスの取れた農業就業構造の実現のため、農業内外からの青年層を含む幅広
い世代の就農及びその定着の促進、次世代の担い手への生産基盤の円滑な継承と就農後の経
営改善等の支援並びに新規就農者の受け皿となる農業経営体の法人化や労働環境の整備、企
業の農業参入を推進する。
また、新規就農及びその定着を促進するため、関係機関や先進的な農業者等と連携し、就
農前後にわたる一貫的な支援を行うとともに、新規就農者等の技術や経営の発展段階等に応
じた支援を推進する。
さらに、、女性の農業経営等への参画を促すための技術及び知識の習得機会の確保や、外国
人材の円滑な受入れを促すための適切な労務管理の実施等の支援を推進する。
(2 スマート農業技術の活用及びこれと併せて行う新たな生産方式の導入の促進
スマート農業技術の活用を通じて農作業の効率化等の効果を十分に発揮するためには、新
たな生産方式の導入を併せて行うことが重要となる。このため、地域の生産環境に応じたス
マート農業技術及び生産方式に関する農業者等からの相談体制を整えるとともに、これらの
導入に向けた計画づくり等に対する伴走支援を推進する
(3)農業支援サービスの活用の促進
生産現場における労働力不足や規模拡大に向けた生産性向上等の課題への対応として、専
門作業の受注、農業機械のシェアリング、農業人材の派遣、農作業工程の整理や経営分析等
を行う農業支援サービスの活用の促進が重要となる。このため、農業支援サービス事業者に
対しては、産地情報の提供等により農業者等が持続性の高い農業支援サービスを受けられる
よう支援を行うとともに、農業者等に対しては、農業支援サービス事業者に関する情報や当
該サービスの活用を通じて農業生産資材コストを低減する経営手法に関する情報の提供等を
行うことにより、農業支援サービスの活用の促進を図る。
(4)マーケットインの生産体制の構築
加工・業務用需要や海外需要が拡大傾向で推移していることに加え、有機農産物を含む環
境への負荷の低減に資する農産物の消費拡大の必要性に鑑み、食料システム関係者等との連
携の下、産地における労働力等農業者や農村の実態や要望も踏まえて、品種・栽培方法の選
定や技術指導等を行うことで、マーケットインの生産体制の構築を推進する。
2普及指導活動の効果的かつ効率的な実施
普及指導活動を効果的かつ効率的に実施するため、次に掲げる事項に取り組むことを基本と
する。
(1)農業者に対する支援の充実・強化
普及指導員の本来職務である直接農業者に接して行う普及指導活動に要する時間が十分に
確保されるよう留意する。農業者に接する際には、関連する施策の情報を含めて情報提供を
行うものとする。また、普及指導活動の充実・強化及び効率化を図る観点から、ICTの積
極的な導入とこれを活用した普及指導活動を推進する。
さらに、農業経営に必要な技術経営情報に加え、 施策や普及指導活動実績等について広
く認知されるよう、農業者を始めとする関係者・関係機関への情報発信を推進する。
また、 地域の関係者が地域農業の将来の在り方を定める地域計画の実現や見直しに向けた
協議が円滑に進むよう、話合いのコーディネート役を担うなど必要な支援を行うものとする。
(2 食料システム関係者等の多様な関係者との連携強化
人口減少下において、地域農業の発展や農村の振興に向けた課題解決を図るためには、行
政機関、研究機関、地域運営組織、農業協同組合、教育機関に加え、生産資材関係事業者、
食品等事業者、消費者等食料システム関係者が有機的に連携することが重要となる。このた
め、普及指導員がこれらの多様な関係者・関係機関間のコーディネート役を担うことで産地
のプロデュース機能を発揮するとともに、連携と協力を促進するための機会の創出等に向け
た取組を推進する。
また、活力ある地域農業を創造するためには、先進的な農業者等の持つ優れた知見や経験
に学び、農業者等が有する知的財産の保全に留意しつつ、地域農業・農村を振興することが
重要である。
このため、先進的な農業者や地域リーダー等に対し、地域振興や経営発展に資する施策情
報の提供等を積極的に行いつつ、地域モデルや新規就農者の育成・確保を始めとした地域農
業・農村を振興するための取組への参画を求めることや、普及指導計画(⑤の「普及指導計
画」をいう。)の策定と評価の際に意見を求めること等、パートナーシップの構築のため積極
的に働きかける。
(3 試験研究機関との連携強化
都道府県、独立行政法人、大学、民間企業等の試験研究機関との連携に当たっては、農業
革新支援専門員(第三の二の「農業革新支援専門員」をいう。⑤において同じ。)を始めとし
た普及組織は、研究開発の企画段階から、現場の課題や技術の改善すべき点等を伝えるなど
により、より実用性の高い技術が開発されるための役割を果たすものとする。また、こうし
て得られた成果を活用し、地域の課題解決を図るものとする。
(4)都道府県間の連携等
都道府県は、広域的な課題に対して横断的な検討及び解決が図られるよう、行政区域を越
えた情報共有、技術協力等を行う。
国は、共通の課題を抱える都道府県間の連携を推進するとともに、必要に応じて、農業現
場における地球温暖化や自然災害への対応、家畜伝染性疾病や病害虫防除等に関して都道府
県が持つ知見、経験等の共有を図る。
(5)普及指導計画の策定と評価
普及指導活動がより高い成果を得るためには、普及指導計画の策定、実行、評価及び改善
のプロセスを経ることが重要である。
このため、普及指導計画を適切に策定した上で、その成果や普及指導活動の体制等につい
て、内部評価を実施するとともに、先進的な農業者や関係機関等を含む委員による外部評価
を実施し、このうち外部評価結果を公表するものとする。さらに、これら評価結果を、次年
度以降の計画に反映させることを通じて、普及指導活動及びその体制の改善を行うものとす
る。
また、計画の策定や対象の選定に当たっては、地域の実情に応じ、普及指導員による取組
の必要性及び緊急性が高いものに重点化する。
このうち、食料システム関係者等の多様な関係者との連携を要するもの等、特に重要な課
題については、農業革新支援専門員等が普及指導活動の目標、期間、体制等を示した重点ブ
ロジェクト計画を定め、普及指導センターと連携して当該計画に基づく活動を推進するもの
とする。
(6)調査研究の適切な実施
普及指導員による調査研究の実施に当たっては、普及指導活動及び普及指導員の資質の向
上に資するものとし、試験研究機関を始めとする関係者・関係機関との連携を積極的に図る
ほか、その成果等を有効に活用するものとする。
第三普及指導員の配置に関する基本的事項
一普及指導員の配置
都道府県は、普及指導員が求められる役割を果たし、農業者からの高度かつ多様なニーズや地
域課題へ効果的に対応できるよう、経験豊富な普及指導員の再雇用等を進めるとともに、普及指
導活動への理解醸成や社会的認知度の向上等を通じて新たな人材の確保や若手職員の意欲の向上
を図ることにより、十分な人員を配置するよう配慮するものとする。
また、 配置に当たっては、 第四の二に示す普及指導員の専門性及び普及指導活動の手法に係る
長期的な資質向上、普及指導員資格を有する者の計画的養成、組織的な機能の発揮等にも留意す
る。
なお、普及指導手当については、普及指導員の職務が複雑かつ困難なものであることに鑑み、
普及指導員の自主的な資質向上の取組を助長しつつ、意欲ある優秀な人材の確保を図る観点から
運用するよう配慮するものとする。
二農業革新支援専門員の配置
普及指導員のうち、高度な専門性や経験等を有し、各分野の普及指導活動を総括し、国や都道
府県の試験研究機関や教育機関、行政機関、民間企業等との連携による専門技術の高度化や政策
課題への対応、食料システム関係者や他の都道府県との連携、普及指導員の資質向上を担う者を
農業革新支援専門員として、主要な農政分野・技術分野ごとに配置するよう配慮するものとする。
また、農業革新支援専門員は、普及指導員と協力しつつ重点プロジェクトの推進に当たるもの
とする。
第四普及指導員の資質の向上に関する基本的事項
普及指導員に求められる役割を十分に発揮しつつ、第二の一に示す普及指導活動の基本的な課題
に的確に対応するために必要な資質の向上が図られるよう、普及指導員の自己研鑽の促進及び研修
の充実・強化に向け、次に掲げる事項に取り組むことを基本とする。
一人材育成計画
研修に係る計画の策定及び実施に先立ち、 中長期的な普及指導員の人員配置を勘案した上で、
能力が継続的に習得されるよう、普及指導員の目指すべき人材像、求められる資質、人材育成に
向けた取組方針及びその推進体制等を定めた人材育成計画を策定するものとする。
二向上を図るべき資質
普及指導員に求められる役割を発揮するため、スマート農業、気候変動への対応、有機農業等
主要な農業技術、規模拡大や法人化等に要する農業経営及び農業・食品分野における知的財産保
護・活用に関する高度な知識並びに効果的に普及指導活動を展開するためのファシリテーション
等の能力(新規就農者から先進的な農業者に至るまでの多様な農業者に接しコミュニケーション
を図る能力、 食料システム関係者等地域内外の幅広い関係者と連携を構築する能力、 地域農業
農村について実態や要望に基づいた将来展望の戦略を立案する能力等)については、全ての普及
指導員が共通して備えるべき基本的な資質として、計画的かつ継続的な向上を図るものとする。
三資質向上の方法
普及指導員は、試験研究機関、先進的な農業者、食料システム関係者・関係機関との交流等を
通じた情報収集や、調査研究、自発的な能力向上の取組等により、幅広い専門的な知識及び技術
の習得、関係者との人脈の形成を積極的に図るものとする。
普及指導員に対する研修については、国と都道府県との役割分担を踏まえ、職務経験並びに技
術及び知識の習得状況に応じたものとなるよう計画的に実施するとともに、研修への参加を積極
的に促すものとする。その際、普及指導活動経験の少ない普及指導員等の能力の向上を図るため
の体制の整備及び農業革新支援専門員の役割を担うことができる人材の育成に配慮するものとす
る。
また、経験豊富な普及指導員やICT等を効果的に活用しつつ、計画的に集合研修、オンライ
ン研修、OJT、派遣研修等を行うほか、国や外部機関が行う研修等を普及指導員の資質の向上
を図るために有効に活用するものとする。
第五普及指導センター等の運営
普及指導センター等については、次に掲げる事項を基本として運営するものとする。
普及指導センター
普及指導センターについて、普及指導員の活動拠点としての機能を十分に発揮できるよう整備
するものとする。また、普及指導センターが、農業者等のスマート農業、気候変動への対応、有
機農業を始めとした農業技術及び農業経営に関する情報発信・相談窓口として、また、食料シス
テム関係者・関係機関、試験研究機関や民開等の専門家、市町村や農業団体等の関係機関のハブ
機関として機能するよう運営するものとする。その際、人事異動等によって普及指導員が培った
普及指導に係る情報が途絶えないよう、必要に応じてICTも活用しつつ、情報の継承体制の構
築を図るものとする。
二農業革新支援センター
農業革新支援専門員の活動拠点として、先進的な農業者等からの高度かつ専門的な相談への対
応や、国や試験研究機関、民間企業、他の都道府県とのネットワークの構築及び新たな技術等に
係る情報の集約整理等により、普及指導センターの活動を支援する農業革新支援センターを整備
するものとする。
二普及指導センター等の名称
一及び二の機関の名称が普及指導センター及び農業革新支援センターではない場合、当該機関
の機能が農業者等に分かるよう配慮するものとする。
第六農業者研修教育施設における研修教育の充実強化
農業者研修教育施設の運営に当たっては、都道府県内の地域農業の状況を踏まえ、普及指導セン
ターや農業革新支援センター、試験研究機関、関係機関等と連携し、卒業後に就農する学生や社会
人を含む幅広い世代の就農希望者の増加に資する取組を着実に実施できるよう次に掲げる事項を基
本として行うものとする。
一研修教育の内容の充実強化等
農業者研修教育施設については、就農希望者、青年農業者等に対する都道府県における中核的
な教育機関として、実践的な技術力と経営力を備えた農業者の育成が図られるよう、栽培知識・
技術の習得を基礎とした上で、先進的な農業経営者等による出前授業、現場での実習、農業生産
工程管理 (GAP)、 農産物輸出及び経営管理に関する教育並びに企業並びに教育機関及び研究
機関と連携したスマート農業技術及び有機農業を含む環境と調和のとれた農業に関する研修を始
めとした、実践的・発展的な教育内容の充実強化を進めるとともに、そのための機械・設備の導
入や施設の整備を進める。
一就農支援の取組の推進等
農業者研修教育施設においては、学生等のニーズや地域の農業実態等に応じた支援を行うこと
とする。農家出身でない学生や学生の雇用を希望する法人が増加していることを踏まえ、雇用就
農を円滑に推進するため、法人の労働環境や経営状況等に鑑みた就農相談や農業法人等とのマッ
チングを行う。また、親元就農や新規参入を目指す学生も含め、普及指導センター等の関係機関
との連携等により就農支援の取組を推進するとともに、就農後における地域への定着が図られる
よう、継続的な支援を行うものとする。
二農業高校等の生徒への研修機会の提供等
農業の魅力を伝え、将来的に農業を職業として選択する人材を育成するため、農業者研修教育
施設において農業高校や普通高校等の生徒に対する研修の機会の提供等を行うものとする。
四社会人等への研修機会の提供等
農業者研修教育施設は、社会人を含む幅広い世代の就農を促進するため、都道府県の他の研修
機関等との連携・役割分担の下、社会人等に対する研修の機会の提供等を行うものとする。
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