その他令和7年3月21日
青森県による一般国道394号改築事業の法第20条各号要件適合性に関する判断
掲載日
令和7年3月21日
号種
号外
原文ページ
p.114
号外p.114
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青森県による一般国道394号改築事業の法第20条各号要件適合性に関する判断
令和7年3月21日|p.114
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フレー(告89第4名)灘目 日數等日1乙目8封乙時号
2法第20条第2号の要件への適合性
起業者である青森県は、既に本件事業を開
始していること、一般国道の改築は、道路法
第12条の規定により国土交通大臣が行うもの
とされているところ、本件区間は、一般国道
の指定区間を指定する政令(昭和33年政令第
164号)による指定を受けていない区間であ
り、本件区間の道路管理者である青森県は、
道路法第74条の規定による国道を改築する場
合の必要な認可に代えて、本件事業について、
補助金等に係る予算の執行の適正化に関する
法律(昭和30年法律第179号)第6条の規定
による交付決定を受けていることなどから、
本件事業を遂行する充分な意思と能力を有す
ると認められる。
したがって、本件事業は、法第20条第2号
の要件を充足すると判断される。
3法第20条第3号の要件への適合性
(1)得られる公共の利益
一般国道394号(以下「本路線」という。)
は、青森県むつ市を起点とし、同県上北郡
六ヶ所村、同郡七戸町、黒石市等を経由し
て、弘前市に至る延長179.4kmの幹線道路
である。
上北地域における本路線は、下北半島を
縦断する一般国道338号と主要幹線道路で
ある一般国道4号及び一般国道45号とを連
絡する路線であり、住民生活及び社会経済
活動を支える重要な役割を担う路線である
ほか、本路線が通過する上北郡東北町及び
同郡七戸町においては、基幹産業である農
畜産業に関する集出荷のための運搬路とし
ての役割も担う路線である。
また、本路線は、災害対策基本法(昭和
36年法律第223号)に基づき、青森県防災
会議が作成した青森県地域防災計画におい
て、第2次緊急輸送道路に指定されており、
災害発生時における緊急物資の供給等に必
要な人員や物資の輸送等にも利用される重
要な路線である。
しかしながら、本件区間に対応する本路
線(以下「現道」という。)は、道路構造令
(昭和45年政令第320号)に定める車道幅
員を満たさない狭小な区間が大部分を占め
ており、最小曲線半径を満たさない線形不
良区間も複数存在することから、大型車等
の通行やすれ違いに支障をきたしているこ
とに加え、現道は除排雪に必要な堆雪幅が
確保されておらず、車道に堆雪した雪の影
響で冬期間はさらに車道幅員が狭くなるこ
とから、現道の多くの区間で車両のすれ違
いが困難となるなど、幹線道路としての機
能を十分に発揮できていない状況にある。
本件事業の完成により、必要な車道幅員
等を確保した良好な道路が整備され、現道
における通過交通等が転換することから,
安全かつ円滑な自動車交通の確保に寄与す
ることが認められる。
したがって、本件事業の施行により得ら
れる公共の利益は、相当程度存すると認め
られる。
(2)失われる利益
本件事業が生活環境等に与える影響につ
いては、本件事業は、環境影響評価法(平
成9年法律第81号)等に基づく環境影響評
価の実施対象外の事業であるが、起業者が
令和6年8月等に同法等に準じて、任意で
大気質、騒音等について環境影響調査を実
施しており、その結果によると、騒音等に
ついては環境基準等を満足するとされてい
る。大気質のうち建設機械の稼働に係る粉
じん等については、道路環境影響評価の技
術手法に示されている降下ばいじんの参考
値(以下単に「参考値」という。)を超える
値がみられるものの、散水の実施により参
考値を満足するとされていることから、起
業者は本件事業の施行にあたり、当該措置
を講ずることとしている。
また、起業者が令和5年9月等に実施し
た調査によると、本件事業の施工区域内及
びその周辺の土地において、動物について
は文化財保護法(昭和25年法律第214号)
における特別天然記念物であるカモシカ、
環境省レッドリストに絶滅危惧IB類とし
て掲載されているヒメシロチョウ、タナゴ
等、絶滅危惧類として掲載されているウ
ラギンスジヒョウモン等その他これらの分
類に該当しない学術上又は希少性等の観点
から重要な種(以下単に「重要な種」とい
う。)が、植物については環境省レッドリス
トに絶滅危惧類として掲載されているイ
ヌハギ及びサナギイチゴ、準絶滅危惧とし
て掲載されているカキツバタ、ナガミノツ
ルキケマン及びサクラソウその他これらの
分類に該当しない重要な種がそれぞれ確認
されている。これらについて、本件事業が
及ぼす影響の程度を予測したところ、周辺
に同様の生息又は生育の環境が広く残され
ることなどから影響がない若しくは小さい
と予測された種以外のものについては、保
全措置の実施により影響が回避・低減され
るものと予測されている。
主な保全措置としては、ヒメシロチョウ、
カキツバタ及びサクラソウについては、生
息・生育地点は改変されないものの、工事
用車両等の踏み荒らし等による環境の悪化
が予測されることから、作業員の立ち入り
や工事用車両の稼働の制限等の措置を講ず
ることとしている。ナガミノツルキケマン
については、工事による改変により、生育
地点が消失することから、個体を移植する
こととしている。加えて、起業者は、今後
工事による改変箇所及びその周辺の土地で
これらの種が確認された場合には、必要に
応じて専門家の指導助言を受け、必要な保
全措置を講ずることとしている。
本件事業の施工区域内の土地には、文化
財保護法による周知の埋蔵文化財包蔵地が
4か所確認されているが、既に発掘調査が
完了しており、記録保存を含む適切な措置
が講じられている。
したがって、本件事業の施行により失わ
れる利益は軽微であると認められる。
(3)事業計画の合理性
本件事業は、道路構造令による第3種第
3級の規格に基づく2車線の道路を現道の
バイパスとして建設する事業であり、その
事業計画は同令等に定める規格に適合して
いると認められる。
また、本件区間におけるルートについて
は、東側ルート案(以下「申請案」という。)
のほか、西側ルート案について検討が行わ
れている。両案を比較すると、申請案は、
取得必要面積が少なく住家の移転も発生し
ないこと、交差する町道の改良が必要なく
施工性に優れていると判断されること、事
業費が低く抑えられることなどから、社会
的、技術的及び経済的な面を総合的に勘案
すると、申請案が最も合理的であると認め
られる。
したがって、本件事業の事業計画につい
ては、合理的であると認められる。
以上のことから、本件事業の事業計画に基
づき施行することにより得られる公共の利益
と失われる利益とを比較衡量すると、得られ
る公共の利益は失われる利益に優越すると認
められる。したがって、本件事業の事業計画
は、土地の適正かつ合理的な利用に寄与する
ものと認められるため、法第20条第3号の要
件を充足すると判断される。
4法第20条第4号の要件への適合性
(1)事業を早期に施行する必要性
3(1)で述べたように、現道は十分な車道
幅員、最小曲線半径等が確保されていない
区間が存するため、大型車等の通行やすれ
違いに支障をきたしているなど、安全かつ
円滑な自動車交通の確保を図る必要がある
ことから、本件事業を早期に施行する必要
があると認められる。
また、本路線の沿線自治体の長等からな
る国道394号整備促進期成同盟会より、本
件事業の早期完成に関する強い要望があ
る。
したがって、本件事業を早期に施行する
公益上の必要性は高いものと認められる.
(2)起業地の範囲及び収用又は使用の別の合
理性
本件事業に係る起業地の範囲は、本件事
業の事業計画に必要な範囲であると認めら
れる。
また、収用の範囲は、全て本件事業の用
に恒久的に供される範囲にとどめられ、そ
れ以外の範囲は使用としていることから,
収用又は使用の範囲の別についても合理的
であると認められる。
したがって、本件事業は、土地を収用し、
又は使用する公益上の必要があると認められ
るため、法第20条第4号の要件を充足すると
判断される。
5結論
以上のとおり、本件事業は、法第20条各号
の要件を全て充足すると判断される。
第5法第26条の2第2項の規定による図面の縦
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