告示令和6年10月23日

国土交通省告示第五号(低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する基本的な方針)

掲載日
令和6年10月23日
号種
号外
原文ページ
p.80 - p.81
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抽出要点

低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する基本的な方針

抽出された基本情報
発行機関国土交通省
省庁国土交通省
件名低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する基本的な方針

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国土交通省告示第五号(低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する基本的な方針)

令和6年10月23日|p.80-81

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法第十六条第一項において準用する高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第二十条第一 項又は第三項の完成検査に関する手数料 法第十六条第一項において準用する高圧ガス保安法第三十五条第一項の保安検査に関する手数料 法第十七条第一項の承認に関する手数料 法第十九条第一項の承認に関する手数料 法第二十一条において準用する高圧ガス保安法第二十条第一項又は第三項の完成検査に関する手 料 法第二十二条第一項の認定に関する手数料 ○経済産業省告示第百七十六号 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律施 行令(令和六年政令第三百十四号)第二項の規定に基づき、同項の経済産業大臣が定める区域を次の ように定め、同令の施行の日(令和六年十月二十三日)から施行する。 令和六年十月二十三日 経済産業大臣 武藤 容治 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律施 行令第二項の経済産業大臣が定める区域は、コンビナート等保安規則(昭和六十一年通商産業省令第 八十八号)第二条第一項第二十一号に規定する特定製造事業所の区域のいずれかに該当する区域とする。 ○国土交通省告示第五号 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律 (令和六年法律第三十七号)第三条第一項の規定に基づき、低炭素水素等の供給及び利用の促進に関 する基本的な方針を次のように定めたので、同条第五項の規定に基づき公表する。 令和六年十月二十三日 経済産業大臣 武藤 容治 国土交通大臣 斉藤 鉄夫 低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する基本的な方針 低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を次のとお り定める。なお、この基本方針において使用する用語は、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のた めの低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律(以下「法」という。)、脱炭素成長型経済構造 への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律施行令(令和六年政令第三 百十四号)及び脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に 関する法律施行規則(令和六年経済産業省令第六十九号)において使用する用語の例による。 第一 低炭素水素等の供給及び利用の促進の意義及び目標に関する事項 一 低炭素水素等の供給及び利用の促進の意義 二千五十年カーボンニュートラルの実現に向けては、徹底した省エネルギー化、再生可能エネ ルギーや原子力といった脱炭素電源の利用促進等を進めるとともに、脱炭素化が難しい分野にお いてもグリーントランスフォーメーション(以下「GX」という。)を推進していくことが不可欠 であり、こうした分野では、その安全性を確保しながら、低炭素水素等の活用を促進することが 重要である。 ロシアによるウクライナ侵略を契機に、脱炭素化に向けた取組が加速し、欧米を中心として低 炭素水素等の確保に向けたグローバルな投資競争が始まっている。水素・燃料電池分野で世界を リードし、また、グリーンイノベーション基金等を通じて低炭素水素等の製造、貯蔵、輸送及び 利用に関する技術開発及び社会実装を進めてきた我が国としては、低炭素水素等のサプライ チェーンの構築を早期に推し進めるとともに、世界で拡大しつつある低炭素水素等の市場を獲得 していくことが重要である。 「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略(令和五年七月閣議決定)」においては、「大規模かつ強靭 なサプライチェーンを国内外で構築するため、国家戦略の下で、クリーンな水素・アンモニアへ の移行を求めることにも、既存燃料との価格差に着目しつつ、事業の予見性を高める支援や、需 要拡大や産業集積を促す拠点整備への支援を含む、規制・支援一体型での包括的な制度の準備を 早期に進める。」とされている。法は、同戦略に基づいて、国が前面に立って、低炭素水素等の供 給及び利用を早期に促進するため、基本方針の策定、需給両面の計画認定制度の創設、計画認定 を受けた事業者に対する支援措置や規制の特例措置を講ずるとともに、低炭素水素等の供給拡大 に向けて、水素等(法第二条第一項に規定する水素等をいう。以下同じ。)を供給する事業者が取 り組むべき判断基準の措置を講ずるものである。 二 低炭素水素等の供給及び利用の促進の基本的な方向及び目標 令和五年四月に行われたG7広島サミットの首脳コミュニケにおいて、「低炭素及び再生可能エ ネルギー由来の水素並びにアンモニアのようなその派生物」を開発及使用すべきことに加え、 我が国が提唱した「炭素集約度(水素等の単位当たりの製造等に伴い排出されるキログラムで表 した二酸化炭素の量をいう。以下同じ。)」という概念に基づいて水素等の環境適合性を評価する ことの重要性が初めて確認された。我が国としては、水素等の製造源ではなく、炭素集約度に基 づいて低炭素水素等の要件を定め、この要件を満たす水素等の活用を促進する。中長期的には、 カーボンニュートラルに向けた国際的な議論や状況を注視し、今後の技術の進捗等も踏まえ、炭 素集約度に基づく低炭素水素等の要件を必要に応じて見直していく。 また、エネルギー安全保障の観点からは、国内における低炭素水素等の製造及び供給体制の構 築に取り組むことが重要である。特に、再生可能エネルギーが出力制御される局面においては、 余剰電力価格が安いことに加え、調整力として再生可能エネルギーの更なる導入拡大に資する観 点からも、国内における低炭素水素等の製造を最大限推進していく。このため、法に基づく支援 措置を講ずるに当たっては、十分なコストの低減を見込むことができ、将来的に価格競争力を有 する見込みのある、低炭素水素等の国内製造事業に対して最大限支援していく。加えて、再生可 能エネルギー等の地域資源を活用した低炭素水素等の製造、貯蔵、輸送及び利用に係る設備を地 域特性に応じて組み合わせた地域における低炭素水素等のサプライチェーンの構築に向けた取組 を推進していく。他方、当面の間、国内での水素等の製造規模のみでは国内における低炭素水素 等の需要量に対応することができない恐れがある。また、世界では、米国のインフレ抑制法や欧 州の欧州水素銀行等、エネルギー政策が一体となった大胆な施策が次々と実行に移さ れつつあり、低廉な低炭素水素等の製造が可能な適地の確保等、低炭素水素等のサプライチェー ンの構築に向けた競争が始まっている状況である。このため、国内よりも相対的に低廉かつ大規 模に供給が可能であり、我が国の技術等を活用して製造された低炭素水素等の輸入事業について も支援していく。その際、エネルギー供給源の多角化を図るため、従来の資源国に加え、アジア やインド太平洋といった再生可能エネルギーが豊富な地域からの低炭素水素等の輸入も見据えて いく。その際、特定の供給源への経済的依存関係や過剰生産能力から生じる構造的な脆弱性に対 処し、公平な競争条件を促進することが重要となっていることを鑑み、同志国と連携しつつ、透 明性があり強靭で持続可能な低炭素水素等のサプライチェーンを可能な限り広範に構築し強化し ていく。また、低炭素水素等のサプライチェーンの構築や水素等関連産業への波及といった視点 から、必要な標準化を戦略的に推進していく。
低炭素水素等のサプライチェーンを構築し強化していくに当たって、低炭素水素等の供給量や供給コストの見通しを示すことは効果的である。このため、我が国では、イノベーションの進展や市場規模の変化等を踏まえる必要があるが、「第六次エネルギー基本計画(令和三年十月閣議決定)」において、供給量に関し、二千三十年に水素については年間最大三百万トン、アンモニアについては年間三百万トン(水素換算で約五十万トン)程度、合成メタンについては既存インフラノーマルセメントの注入を目指すとしており、供給コストに関し、二千三十年に水素については一ノーマル立米当たり三十円(二キログラム当たり約三百三十四円)(CIF価格)、アンモニアについては一ノーマル立米当たり十円台後半(熱量等価水素換算)での供給を目指すとしている。 また、二千五十年には、水素の供給量を年間二千万トン程度、アンモニアの供給量を年間約三千万トン(水素換算で年間約五百万トン)にすることを目指すととし、水素については長期的には化石燃料と同等程度の水準まで供給コストを低減することを目指している。 加えて、令和五年六月に改定された「水素基本戦略」において、水素及びアンモニアについては二千四十年に年間千二百万トン程度の導入を目指すとしている。また、合成メタンについては二千三十年代に大量生産技術の実現を、合成燃料については二千三十年代前半までの商用化を、それぞれの関連する協議会において目指すとしている。国際エネルギー機関の分析レポートにおいても、カーボンニュートラルに向け二千五十年の世界における水素等の需要量は、足元の約五倍に増加する見通しであり、トラック等の運輸、鉄鋼や化学といった産業、発電等の部門において大規模な水素等の需要が想定されている。 こうした見通しを参考に、低炭素水素等のサプライチェーンの構築に向けて、二千三十年・二千四十年・二千五十年という時間軸を意識しながら、低炭素水素等の供給及び利用の両面から必要な施策を適切なタイミングで講じていく。 二千三十年に向けて、供給面では、グリーンイノベーション基金等を活用して、低炭素水素等の供給に係る技術開発及び商用化を支援するとともに、法に基づく支援措置を講ずることで、大規模かつ強靭な低炭素水素等のサプライチェーンを早期に立ち上げていく。そのサプライチェーンの選定に当たっては、エネルギー安全保障の観点から、十分なコストの低減を見込むことができ、将来的に価格競争力を有する見込みのある国内における低炭素水素等の製造を最大限支援しつつ、国内製造だけでは対応することができない需要量に対する供給量を確保するため、国内よりも相対的に低廉かつ大規模に供給が可能であり、我が国の技術等を活用して製造された低炭素水素等の輸入についても支援していく。 また、利用面では、鉄鋼や化学、運輸、発電といった分野において、グリーンイノベーション基金等を活用して低炭素水素等の利用に係る技術開発を支援し、社会実装を進めていく。具体的には、鉄鋼分野では、高炉への水素吹き込み(主に所内で発生する副生ガスを充当)によって二酸化炭素排出量を十パーセント削減する技術について、大型高炉実機を用いた水素還元製鉄(COURSE50」という。)の実証に着手するとともに、水素還元のための水素の部分的な商用利用を開始していく。 化学分野では、低炭素水素等を活用し、ナフサ分解炉の熱源の燃料転換、石油由来のナフサからの原料転換に向けた研究開発等を進めるとともに、部分的な商用利用を開始していく。 運輸分野では、燃料電池自動車の利点が発揮されやすく、一車両当たりの充填量も大きいことから、商用車の重点的な導入を図る。導入に向けては、長距離の幹線輸送や地域内輸送等を組み合わせて需要を創出する取組を先行して進めることが重要であり、その需要と一体で水素ステーションの整備を推進していく。具体的には、大型商用車の走行台数や車両登録数等を踏まえて相当程度の需要が見込まれる地域であり、加えて商用車の導入に向けた目標設定や財政支援等を行う地方公共団体の意欲的な活動が見られる地域を重点地域と定め、先行需要の創出とともに、周辺需要の喚起を図っていく。こうした重点地域で、将来の低炭素水素等の活用を見据え、先行的に水素ステーションの整備を行う事業者の事業が持続可能となるよう、既存燃料価格を踏まえた追加的な支援を行うことで、初期需要を創出し、早期の水素モビリティ社会、さらには水素社会の実現に向けた基盤を構築していく。 発電分野では、水素・アンモニアの火力発電について、将来的な専焼化を見据えつつ、二十パーセント程度のアンモニア導入及び十パーセント程度の水素導入による燃料転換を進めていく。特にアンモニア発電については、石炭火力への依存度が高いアジア諸国における脱炭素化と経済成長を両立する現実的なソリューションとして展開し、アジア全体での脱炭素化に貢献していく。 これらの取組のほか、規制・制度的措置を通じた低炭素水素等の需要創出に向け、既に電力、ガス、燃料、産業、運輸等の関連する審議会等において、低炭素水素等の利用の促進に向けた制度の在り方について検討を開始しており、低炭素水素等の利用に係る技術水準及び経済性等に留意しつつ結論を得る。こうした様々な施策を組み合わせ、低炭素水素等のサプライチェーンの創出及び拡大を図っていく。 二千四十年に向けて、供給面では、余剰電力の再生可能エネルギー等を活用して製造コストを下げつつ、国内資源(再生可能エネルギーや原子力、廃プラスチック、メタンハイドレード等)からの水素製造を最優先にして低炭素水素等の供給量を拡大させていくことに加え、再生可能エネルギー等が安価で豊富な地域からの低炭素水素等の輸入にも取り組み、エネルギー供給源の多角化と供給コストの低減を図っていく。加えて、地中に天然で存在する水素の採取に関する調査を進め、こうした水素の供給を行う可能性についても検討していく。 また、利用面では、鉄鋼分野において、高炉への水素吹き込み量の増加により二酸化炭素排出量を五十パーセント削減する技術(以下「Super COURSE50」という。)や、高炉を用いずに鉄鉱石を固体のまま水素で還元する技術(以下「水素直接還元技術」という。)について、二千四十年代の社会実装を目指し、研究開発を進めていく。 化学分野では、低炭素水素等を活用し、ナフサ分解炉の熱源の燃料転換、石油由来のナフサからの原料転換等について、社会実装を進めていく。 運輸分野では、商用車を中心とした自動車での低炭素水素等の需要を拡大させるとともに、鉄道、船舶等の様々な需要に向けた導入を促進していく。また、こうした分野への需要の広がりを見据え、水素ステーションの大規模化・マルチユース化を進めていく。 発電分野では、水素・アンモニアの火力発電について、専焼又は水素等への転換率五十パーセント以上の燃焼技術を確立して燃料の転換を進めるとともに、特にアンモニア発電技術をアジア諸国をはじめとする他国へ展開する等、確立した技術の海外展開を加速化させていく。 二千五十年に向けて、供給面では、国内における再生可能エネルギー等からの水素製造や新たな資源国からの低炭素水素等の輸入の取組を加速化させ、更なるエネルギー供給源の多角化と供給コストの低減を図っていく。また、利用面では、鉄鋼分野におけるSuper COURSE50や水素直接還元技術、発電分野における水素・アンモニア専焼等の導入を進めていくことで、カーボンニュートラルの実現を目指す。
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国土交通省告示第五号(低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する基本的な方針) - 第80頁
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