外務省告示第二百二十号(エジプト・アラブ共和国に対する円借款の供与に関する書簡の交換)
令和6年8月7日|p.4-5
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○外務省告示第二百二十号
令和四年十二月二十六日にカイロで、円借款の供与に関する次の書簡の交換がエジプト・アラブ共
和国政府との間に行われた。
この交換公文は、令和五年五月二十八日に効力を生じた。
令和六年八月七日
(日本側書簡)
外務大臣 上川陽子
書簡をもって啓上いたします。本使は、日本国とエジプト・アラブ共和国との間の友好関係及び経
済協力を強化し並びにエジプト・アラブ共和国の開発努力を促進するために供与される日本国の借款
に関して日本国政府の代表者とエジプト・アラブ共和国政府の代表者との間で最近到達した次の了解
を確認する光栄を有します。
1 四百十億円(四一、〇〇〇、〇〇〇、〇〇〇円)の額までの円貨による借款(以下「借款」とい
う。)が、カイロ地下鉄四号線第一期整備計画(Ⅱ)(以下「計画」という。)を実施することを目的と
して、独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」という。)により、日本国の関係法令に従って、
エジプト・アラブ共和国政府に供与されることになる。
2(1) 借款は、エジプト・アラブ共和国政府とJICAとの間で締結される借款契約に基づいて使用に供される。借款の条件及び使用に関する手続は、この了解の範囲内で、特に次の原則を含むことになる前記の借款契約によって規律される。
(a) 償還期間は、十年の据置期間の後二十年とする。
(b) 利子率は、年〇・一パーセントとする。
(c) (b)の規定にかかわらず、借款の一部が計画のコンサルタントに対して行う支払のために使用される場合には、当該一部に係る利子率は、年〇・〇一パーセントとする。
(d) 支出期間は、前記の借款契約の発効の日の後十三年とする。
(e) 借款の額の〇・二パーセントの率で、前払の手数料が課されることになる。(d)に規定する支出期間が延長されないこと及び前記の支出期間内に支出が完了することを条件として、借款の額の〇・一パーセントに相当する額が払い戻されることになる。
(2) (1)に規定する借款契約は、JICAが計画の実行可能性(環境に対する配慮を含む)を確認した後に締結される。
(3) (1)(d)に規定する支出期間は、両政府の関係当局の同意を得て延長することができる。
3(1) 借款は、エジプトの実施機関が調達適格国の供給者、請負業者又はコンサルタントに対して既に行ったか又は行う支払であって、計画の実施に必要な生産物又は役務の購入のために当該実施機関と当該供給者、請負業者又はコンサルタントとの間で既に締結されたか又は締結されることのある契約に基づくものを対象として使用に供される。ただし、当該購入は、当該調達適格国において、当該調達適格国で生産される生産物又は当該調達適格国から供給される役務について行われる。
(2) (1)に規定する調達適格国の範囲は、両政府の関係当局間で合意される。
4 エジプト・アラブ共和国政府は、3(1)に規定する生産物又は役務がJICAの調達のためのガイドライン(特に、国際競争入札の手続であって、当該手続が適用できないか又は当該手続を適用することが適当でない場合を除き従うべきものを定める)に従って調達されることを確保する。
5 エジプト・アラブ共和国政府は、借款に基づいて購入される生産物の海上輸送及び海上保険に関し、海運会社及び海上保険会社の間の公正かつ自由な競争を妨げることのあるいかなる制限を課することも差し控える。
6 3(1)に規定する生産物又は役務の供給に関連してエジプト・アラブ共和国においてその役務が必要とされる日本国民は、作業の遂行のためエジプト・アラブ共和国への入国及び同国における滞在に必要な便宜を与えられる。
7(1) エジプト・アラブ共和国政府は、JICAについて、借款及びそれから生ずる利子に対して又はそれらに関連してエジプト・アラブ共和国において課される全ての財政課徴金及び租税を免除する。
(2) エジプト・アラブ共和国政府は、エジプト・アラブ共和国において供給者、請負業者又はコンサルタントとして活動する会社が支払う個人所得税及び法人税を除くいかなる税も、調達手続に基づいて容易に判断できる税(主要な供給者、請負業者又はコンサルタントとエジプトの実施機関との間の直接契約によって計画の実施に必要な輸入品、最終の生産物又は役務に係る関税及び付加価値税を含む)である場合には、エジプトの実施機関によって支払われることを確保するために必要な措置をとる。
8 エジプト・アラブ共和国政府は、次のことのために必要な措置をとる。
(a) 借款が適正に、かつ、専ら計画のために使用されることを確保すること。
(b) 借款に基づき施設の建設及び当該施設の使用に当たり、計画の実施に従事する者及びエジプト・アラブ共和国の一般公衆の安全を確保し、及び維持すること。
(c) 借款に基づいて建設される施設がこの了解に定める目的のために適正かつ効果的に維持され、及び使用されることを確保すること。
9 エジプト・アラブ共和国政府は、要請に応じ、日本国政府及びJICAに対して次のものを提供する。
(a) 計画の実施の進捗状況についての情報及び資料
(b) 計画に関連するその他の情報
10 両政府は、この了解から又はこの了解に関連して生ずることのあるいかなる事項についても相互に協議する。
本使は、更に、この書簡及びエジプト・アラブ共和国政府に代わって前記の了解を確認される閣下の返簡が両政府間の合意を構成し、その合意がその効力発生のために必要な国内手続を完了した旨のエジプト・アラブ共和国政府からの書面による通告を日本国政府が受領した日に効力を生ずるものとすることを提案する光栄を有します。
この書簡は、ひとしく正文である日本語、アラビア語及び英語により作成され、解釈に相違がある場合には、英語の本文によるものとします。
本使は、以上を申し進めるに際し、ここに閣下に向かって敬意を表します。
二千二十二年十二月二十六日にカイロで
エジプト・アラブ共和国駐在
日本国特命全権大使 岡浩
エジプト・アラブ共和国
国際協力大臣 ラニア・アル・マシャート閣下
(エジプト側書簡)
書簡をもって啓上いたします。本大臣は、本日付けの閣下の次の書簡を受領したことを確認する光栄を有します。
〔日本側書簡〕
本大臣は、更に、エジプト・アラブ共和国政府に代わって前記の了解を確認するとともに、閣下の書簡及びこの返簡が両政府間の合意を構成し、その合意がその効力発生のために必要な国内手続を完了した旨のエジプト・アラブ共和国政府からの書面による通告を日本国政府が受領した日に効力を生ずるものとすることに同意する光栄を有します。
この書簡は、ひとしく正文であるアラビア語、日本語及び英語により作成され、解釈に相違がある場合には、英語の本文によるものとします。
本大臣は、以上を申し進めるに際し、ここに閣下に向かって敬意を表します。
二千二十二年十二月二十六日にカイロで
エジプト・アラブ共和国
国際協力大臣 ラニア・アル・マシャート
エジプト・アラブ共和国駐在
日本国特命全権大使 岡浩閣下