告示令和6年7月24日

砂防法に基づく砂防設備を要する土地の指定等に関する告示(広島県家下川2砂防事業)

掲載日
令和6年7月24日
号種
本紙
原文ページ
p.6
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抽出要点

砂防法第20条の要件適合性判断及び図面縦覧場所の告示

抽出された基本情報
発行機関国土交通省
省庁国土交通省
件名砂防法第20条の要件適合性判断及び図面縦覧場所の告示

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砂防法に基づく砂防設備を要する土地の指定等に関する告示(広島県家下川2砂防事業)

令和6年7月24日|p.6

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本件区域は、砂防法(明治30年法律第29号)第2条の規定により令和3年12月1日付け国土交通省告示第1480号において砂防設備を要する土地に指定されていることから、本件事業は同法第1条に規定する砂防設備に関する事業であり、法第3条第3号に掲げる砂防法による砂防設備に関する事業に該当する。
したがって、本件事業は、法第20条第1号の要件を充足すると判断される。
2 法第20条第2号の要件への適合性
砂防設備の工事は、砂防法第5条の規定により都道府県知事が施行することが義務づけられており、本件区域は、同法第2条の規定により砂防設備を要する土地に指定されていること、既に本件事業を開始していることなどの理由から、起業者である広島県は、本件事業を遂行する充分な意思と能力を有すると認められる。
したがって、本件事業は、法第20条第2号の要件を充足すると判断される。
3 法第20条第3号の要件への適合性
(1) 得られる公共の利益
本件区域に位置する家下川2(以下「本渓流」という。)は、広島港の南約3.0kmに位置する似島(広島県広島市南区似島町)のほぼ中央に存する延長約390m、流域面積0.04km²の渓流であり、下流域には似島地区の中心部を擁し、多数の人家や市道等の社会資本が存在している。
本件区域一帯を含む広島県では、広島花崗岩が風化した「マサ土」と呼ばれる砂質土が広範囲に分布しており、大雨により山腹崩壊や土石流が発生しやすい土壌であることから、過去に度々大規模な土砂災害に見舞われている。近年では平成26年8月豪雨により県内167箇所で土砂災害が発生し、死者77人、損壊家屋586戸の被害、平成30年7月豪雨により県内1,242箇所で土砂災害が発生し、死者87人、損壊家屋863戸等の甚大な被害が発生した。
本渓流は、広島県が平成14年に公表した土石流危険渓流とされていたところ、平成30年7月豪雨に起因した土石流が発生し、下流域において全壊家屋3戸、半壊家屋7戸、市道が約1,810m寸断されるなどの被害が発生した。
広島県が被災後の本渓流で実施した調査においては、本渓流に不安定な土砂が堆積するなど、豪雨時には土石流が発生する危険性が依然として高い状況にあることが判明している。
本件事業は、本渓流の下流域に位置する家屋、道路等を保全対象として、不安定土砂に対する安全性を確保するとともに、100年超過確率の降雨時に予測される土石流及び流木を抑止及び捕捉することを目的として、砂防施設を整備する事業であり、本件事業の完成により、豪雨時における土石流災害を抑制し、本渓流の下流域の住民の生命及び財産の保全並びに道路等の社会資本の保全が図られるものと認められる。
したがって、本件事業の施行により得られる公共の利益は、相当程度存すると認められる。
(2) 失われる利益
本件事業が生活環境等に与える影響について、本件事業は環境影響評価法(平成9年法律第81号)等に基づく環境影響評価の実施対象外の事業であるが、起業者が令和5年3月に、同法等に準じて任意で工事実施及び砂防施設の供用に伴う大気質、騒音及び振動等による影響を調査しており、その結果によると、いずれも法令に定められた基準等を満足するとされている。さらに、起業者は、必要に応じて工事区域での散水や低騒音・低振動型機械を使用するなど、周辺の生活環境に配慮しながら工事を実施することとしている。
また、上記の調査によると、本件事業の施工区域内及びその周辺の土地において、動物については環境省レッドリストに準絶滅危惧として掲載されているミサゴ、ハイタカ、オオタカ、ニホンイシガメ、トノサマガエル等その他これらの分類に該当しない学術上または希少性等の観点から重要な種(以下「重要な種」という。)が、植物については環境省レッドリストに絶滅危惧II類として掲載されているキキョウ、準絶滅危惧として掲載されているゲンカイノツツジ、ヤマジソその他これらの分類に該当しない重要な種が確認されている。本件事業
がこれらに及ぼす影響の程度は、周辺に同様の生息環境等が広く残されることなどから影響は極めて小さいと予測されている。加えて、起業者は、今後工事による改変箇所及びその周辺の土地で重要な種が確認された場合は、必要に応じて専門家の指導助言を受け、必要な保全措置を講ずることとしている。
本件区域内の土地には、文化財保護法(昭和25年法律第214号)による周知の埋蔵文化財包蔵地は存在していない。なお、工事の実施に当たり土器等の埋蔵文化財が確認された場合は、起業者は直ちに工事を中止し、広島市教育委員会と協議の上、適切な措置を講ずることとしている。
したがって、本件事業の施行により失われる利益は軽微であると認められる。
(3) 事業計画の合理性
本件事業は、本渓流の下流域に位置する家屋等を保全対象として、不安定土砂に対する安全性を確保するとともに、100年超過確率の降雨時に予測される土石流及び流木を抑止及び捕捉することを目的として本渓流に砂防施設を整備する事業であり、本件事業の事業計画は、国土交通省河川砂防技術基準(平成16年国土交通省河川局策定)等に定める当該目的で実施する事業の規格に適合していると認められる。
また、本件事業の砂防えん堤の建設位置について、申請案である中流案のほか、下流案及び上流案について検討が行われている。申請案と他の2案を比較すると、申請案は、用地取得面積が3案中中位であるが、移転対象となる物件はなく下流案よりも社会性に優れていること、えん堤の規模は中位であり上流案よりも技術性に優れていること、事業費が最も廉価であり、経済性に優れていることなどから、総合的に勘案すると、申請案が最も合理的であると認められる。
管理用道路のルートについても、採用された砂防えん堤の建設位置に基づき、申請案である中間ルート案のほか、北側ルート案及び南側ルート案について検討が行われている。申請案と他の2案を比較すると、
申請案は用地取得面積が最も少なく支障家屋もないこと、土工事の規模が最も小さいこと、事業費が最も廉価であることなどから、社会的、技術的及び経済的な面を総合的に勘案すると、申請案が最も合理的であると認められる。
したがって、本件事業の事業計画については、合理的であると認められる。
以上のことから、本件事業の事業計画に基づき施行することにより得られる公共の利益と失われる利益とを比較衡量すると、得られる公共の利益は失われる利益に優越すると認められる。したがって、本件事業の事業計画は、土地の適正かつ合理的な利用に寄与するものと認められるため、法第20条第3号の要件を充足すると判断される。
4 法第20条第4号の要件への適合性
(1) 事業を早期に施行する必要性
3(1)で述べたように、本渓流は豪雨時に土石流が発生する危険性が依然として高い状況にあることから、豪雨時における土石流災害を抑制するため、早期に本件事業を施行する必要があると認められる。
また、広島市から本件事業の早期完成に関する強い要望がある。
したがって、本件事業を早期に施行する必要性は高いものと認められる。
(2) 起業地の範囲及び収用又は使用の別の合理性
本件事業に係る起業地の範囲は、本件事業の事業計画に必要な範囲であると認められる。
また、収用の範囲は、全て本件事業の用に恒久的に供される範囲にとどめられ、それ以外の範囲は使用としていることから、収用又は使用の範囲の別についても合理的であると認められる。
したがって、本件事業は、土地を収用し、又は使用する公益上の必要があると認められるため、法第20条第4号の要件を充足すると判断される。
5 結論
以上のとおり、本件事業は、法第20条各号の要件を全て充足すると判断される。
第5 法第26条の2第2項の規定による図面の縦覧場所 広島県広島市南区役所
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砂防法に基づく砂防設備を要する土地の指定等に関する告示(広島県家下川2砂防事業) - 第6頁
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