その他令和6年7月12日
国家公務員人事管理の課題認識と今後の対応方向性について
掲載日
令和6年7月12日
号種
号外
原文ページ
p.26 - p.29
号外p.26-p.29
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3 現状の要因分析を踏まえた課題認識
上記2のように、公務の人材確保を巡る状況は、今後更に加速する生産年齢人口の減少という社会の構造的な変化に加えて、働き方やキャリア形成に対する若年層の意識の変化、公的分野における企業活動のプレゼンス拡大、人材獲得の競合相手における先進的な変革など、様々な観点で大きな変容が起きている。
長期雇用を前提とした新卒一括採用と部内育成、採用年次に重きを置いた昇進管理とその結果としての年功的な報酬などは、そもそも一つの組織で定年まで働くことを当然と考えない若年層には、もはや魅力として映らなくなっている。ある程度の段階までは処遇で差を付けずに長期間モチベーションを維持する人事管理モデルにおいて報酬は年功的に後払いされる形になるが、現在の自身の市場価値を重視する者は、その時々に従事した職務や達成した成果が適切に評価され、それに応じた昇進と正当な対価が支払われることを魅力と捉えるようになってきている。
特に、公務においては、早期退職慣行の是正や再就職規制の見直し、年金支給開始年齢の引上げへの対応等により職員構成の高齢化やそれに伴う昇進スピードの低下が進んだこともあり、採用されてから、やりがいや責任があり成長につながる仕事を担うまでに要する期間が長期化している。さらに、目の前の仕事をこなすだけで自身の仕事が何につながっているのか分からない、自身のスキル等が職務を通じて高まっているという実感を得られないなど、モチベーションの維持が困難になっている。
こうした環境変化の中にあっても、公務員人事管理は未だ旧態依然たる人事管理モデルを基本としている。それは、従来のシステムが戦後長期にわたり維持されてきたため、人事管理上の課題が認識されてもシステム内で処理することが優先され、本質的な見直しを避けてきたからだと思われる。
大きく変容する状況に対応し、現在の公務が直面する危機的な状況を打破するためには、微修正によって解決を図るような、その場しのぎの対症療法的な方策では対処できない段階にきている。
まずは、公務自らが課題を直視して、これまでの対応を検証し、改善に取り組めるものから早急に着手しなければならない。これまでの公務では、限られた人的資源を最大限にいかすという意識が欠如していた。今後は、そうした意識を徹底し、優秀な人材の能力を最大限に引き出し、国民に対して高い付加価値を還元できる業務プロセスを構築するべく、デジタル技術の活用や業務の抜本的な見直しを行う必要がある。また、現状、直ちに取り組むことができる業務改革については、政府のあらゆる部局において徹底的に取り組んでいかなければならない。
その上で、公務組織の維持、そして更なる公務組織のパフォーマンスの向上のためには、優秀な人材を公務に惹きつけ、そうした人材がやりがいを持ち、存分に活躍できるようにするための直接的なアプローチが必要である。国民や国のために働く公務の意義と価値を再定義し、国家公務員を優秀な人材にとって魅力ある職業に変えていかなければならない。すなわち、優秀な人材の採用とリテンション、そしてその前提となる早期選抜や給与処遇が中核的・優先的課題である。
Ⅱ これからの国家公務員人事管理が取るべき対応の方向性と方策
Ⅰにおいて述べたとおり、公務には国民に対する使命があり、公務の人材確保を巡る現状において、この使命を達成するために最も重要なことは、公務組織における人的資源の価値を最大限に引き出すことである。
これまでの公務組織は、職員をいわばコストとして捉え、組織や人員をスリム化し、かつ、職員に負荷のかかる働き方を求めることで、いかに少ないコストで運営するかに重きが置かれてきた。このため、人事当局による画一的な人事管理や服務・勤務時間等の規制的な管理が重視されてきた側面がある。
しかし、国家公務員法は「職員の能率は、充分に発揮され、且つ、その増進がはかられなければならない。」と規定しており(同法第71条第1項)、今後は、公務組織がその人的資源を最大限にいかして、パフォーマンスを上げることを重視し、一人一人の職員を重要な資本であると捉える人的資本経営の発想を取り入れる必要がある。職員に投資し、最大限にその能力を発揮できるよう育成し、成長させることで、これまで以上に、効率的かつ質の高い行政サービスを国民に提供することが可能となる。また、これにより、職員が尊重され、職員が成長できる魅力ある職場となることで、優秀な人材の確保につながる好循環も期待できる。このように、限られた人的資源の価値を最大限に引き出す方向を目指すことが、国家公務員人事管理の取るべき対応の基本理念となる。
職員の個性を尊重し、個々の職員に主体的・自律的な業務遂行を促し、公務組織のパフォーマンスを向上させるに当たっては、組織の目的や方向性と職員のそれとが一致することが不可欠である。そのためには、公務全体の役割や使命が、省庁や部局においてより具体化され、個々の職員が担うべき役割・ミッションとして言語化、明確化され、職員に納得感を持って理解される必要がある。国家公務員として求められる行動かどうかが個々の職員が常に自省することにより、その総体である公務全体は個人の力を一つの方向に結集することができる。
また、一人一人の職員の使命や役割の明確化は、一つ一つの官職の職務内容の明確化と表裏一体の関係にある。公務組織は省庁、局課と次第に細分化されていき、最後は最小単位である官職から構成されている。したがって、公務組織がその使命や役割に応じて機能的に編成されるためには、個々の官職における職務内容が明確化されていることが前提となる。そうなって初めて、職務に必要な能力が明らかとなり、それを有する人材かどうかを評価して配置することが可能となる。また、職務内容や業績を適正に評価し、適切な水準の報酬を支給するためにも、職務内容の明確化が不可欠である。
さらに、職員が最大限の能力を発揮するためには、個々の職員にとって必要な成長支援、希望や事情に応じた柔軟な働き方の実現など、職員の能力開発や職場環境の整備に積極的に投資を行い、意欲ややりがいを引き出すことが求められる。
このような基本的な考え方を前提として、以下、これからの国家公務員人事管理が取るべき対応の方向性と方策について述べる。
1 国家公務員に求められる行動を規範として言語化
公務組織が限られた人的資源の価値を最大限に引き出せるようにするためには、公務が求められる役割、国家公務員が果たすべき役割やその役割を確実に果たすために国家公務員に求められる行動について、改めて国民との関係において明確化することがまずは必要となる。
これまで国家公務員には職務専念義務や職務命令遂行義務といった服務規律、すなわち多数の禁止事項が定められているのみであり、国家公務員として積極的に取るべき行動については言語化されていなかった。このことが、結果として、いわゆるお役所仕事と呼ばれるような個々の職員のリスク回避志向や事なかれ主義につながる懸念もある。今後はキャリア形成や自己の成長に関する意識の高い職員が増えていく中で、職員が主体的・自律的・意欲的に働くための礎となる価値観を醸成するとともに、職務上の葛藤が生じた場合においても自身が担当する仕事の価値や意義を再認識する契機を提供するためには、国家公務員として取るべき積極的な行動を規範として明確にすることが求められる。
国民が安心して日々の生活を送ることができるようにするためには、国家公務員が、与えられた使命を達成するために誠実に働くこと、そして、最大限のパフォーマンスを発揮して職務を遂行することが必要である。国家公務員として取るべき行動を言語化して国民に対して分かりやすく示し、これを基に職員が自ら行動することは、国家公務員に対する国民の信頼醸成につながり、行政運営を円滑に進めていくことにも資するほか、下記2以降の方策を実装することへの国民の理解につながる。
最終答申に向けては、この行動規範を定めるに当たっての観点や留意点を整理した上で、諸外国政府などの事例も参照しながら、議論を深めていく。
2 公務員人事管理の抜本的見直しのアプローチ
(1) 最も優先的に対策を講じる必要がある職務・職域
約30万人の国家公務員には多様な職務・職域があり、人材確保の状況は様々である。最終的には、こうした様々な職務・職域における課題にそれぞれ対応した解決策を導き出していく必要がある。この点、例えば、勤務環境は全ての国家公務員にとって身近な問題であり、改善が図られない場合には離職につながるおそれがある。後述のように、国家公務員全体を対象として、勤務環境の更なる改善について検討すべきである。
一方で、中核的・優先的課題である早期選抜、給与処遇の改革を通して優秀な人材の採用、リテンションにつなげていくことについては、課題が多岐にわたり難易度も高く、その解決に大きな労力と長い時間を要すると考えられることから、戦略的に、最も優先して対処しなければならない本質的な課題の解決に注力していくべきである。
国家行政において、全ての政策は、企画や立案、関係者との調整、現場での執行のいずれの部分が欠けても成立しない。例えば、給付や許可の申請であれば、外見的には国民が直接やり取りをする窓口等の業務が国民の目に見えやすい部分である。一方で、そうした窓口で執行される政策も、全てその前段で、給付や許可の根拠法令の整備や基準の設定、予算の確保など、国民の代表者の性格を有する立法府と専門性を有する行政府が、議院内閣制の下、協働して企画・立案し、決定されているものである。
(2) 解決すべき具体的な課題と対応策
以下では、当会議においてこれまで議論がなされた公務員人事管理の抜本的見直しの観点、具体的な課題、それらへの対応策について、議論の整理を行う。これらについては、引き続き当会議において議論を深めていくが、人事院においても検討を行うことを求めたい。可能なものについては先行して本年の人事院勧告時の公務員人事管理に関する報告において対応の方向性が示されることを期待したい。
① 職務をベースとした人事制度・運用に基づくマネジメントと報酬水準
先述のとおり、若年層において、一つの組織で定年まで働くことが当然ではなくなっている中、今後、社会全体として人材の流動性が高まることも見据え、特に、どのような組織でも必要とされるような優秀な人材の採用・リテンションを強く訴求することが重要である。
国際情勢や社会経済情勢が激変し、新たに公務において対応すべき課題が次々と生じる中では、公務の組織パフォーマンスを高める必要があり、国家公務員には、その変化やスピードに柔軟に対応し、従来にない新たな発想で、的確な企画・立案を行い高度な調整を行う能力が求められている。そのような能力を有する人材については、採用年次ではなく能力や業績面の適切な評価により年齢に関係なく権限と責任のある重要なポストへと登用することや、その高い市場価値に見合った競争力のある適正な報酬額とすることも重要である。
若年層の意識の変化や組織パフォーマンス向上の必要性を踏まえると、公務には、改めて国家公務員法に定める職務給の原則を徹底し、職務をベースとした人事制度の運用と、それを前提とした適切な報酬水準を設定することが求められている。その際、同一の職務であっても困難度は年により変動することなども勘案する必要がある。
職務をベースとした人事制度・運用を厳格に、かつ、透明性を持って行うことに適合的な職種・職域に導入するに当たっては、その土台として、次に掲げる事項を整備しておく必要がある。
国家公務員の職種は多様であり、組織管理やマネジメント、公権力の行使など様々な性質の業務に従事することが想定される。現状の人材の能力構成に対して、各府省における業務の内容や展開を見据えて、今後どのような人材がどのくらい必要となるか、どのような能力が必要でどのように育成するのか、といった人材の確保・育成の戦略を明確にし、当該戦略を人材ポートフォリオ(事業戦略の実現に必要な人材の質的・量的な構成を明らかにしたもの)に落とし込むこと。
その上で、組織の役割やミッションを官職レベルにブレークダウンして落とし込み、それぞれのポストにおける職務内容やその職務を遂行するために必要なスキル等を明確にし、一定の役職段階以上のポストに関しては職務内容を開示し、職務にきめ細かく対応した報酬を可能とすること。その前提として、FTE (Full-Time Equivalent) のような業務量とマンパワーの測定手法の考え方も研究し、生産性の向上のためデジタルの活用等を通じて合理的な勤務時間内で遂行可能な業務量となるようにすること。ただし、緊急時の態勢の柔軟性を確保できるようにすること。
管理職員には、部下が担うべき役割・ミッションを明確に示すとともに、日常のコミュニケーションを通じて部下の意見に耳を傾け、疑問には納得いくまで説明するよう心掛けること等を通じて、その成長を促す役割が求められる。特に、必ずしも本人の希望しないポストに配置された場合には、担うべき役割・ミッションの意義や組織の期待を理解できるよう説明を尽くした上で、その貢献を適切に評価・処遇すること。
ポストへの登用の際に在職年数等を昇格の要件としたり、給与上の処遇が必ずしも人事評価結果と一致しない場合があったり、といった職員の納得性の低い又は評価者の理解が十分でないと考えられる制度運用を改善し、能力・実績に基づく人事管理の原則を徹底すること。そのためには、登用や給与処遇の根拠や納得性を人事評価結果が十分担保し得るだけの精度を備えることが必要であり、評価者の評価能力向上のための方策の実施、例えば、評価者研修やマネジメントトレーニング、マネジメントサーベイを行うことなどが求めらること。また、管理職員のマネジメントスキルの発揮状況が適切に評価されるようにすること。あわせて、評価者が適切に評価、マネジメントを実施できるよう、適正な被評価者の人数(規模)とすること。
さらには、人材ポートフォリオのうち業務の内容等に応じて各府省の内部人材で当面埋めることのできないポストについては、民間企業等から積極的に人材を採用する必要がある。また、最適な人材をそれぞれのポストに配置するためには、職員が自らの意思でポストを希望する公募手続も一般的な任用方法となるよう定着させていく必要がある。
職務をベースとした人事制度の運用と、それを前提とした適切な報酬水準の設定に関しては、当会議において、今後、最終答申に向けて、各府省における実情や民間企業等の先進事例も参照しながら、実現可能性を高める観点から議論を深めていく。
② 自律的なキャリア開発と成長支援
若年層のキャリア意識の変化として、自身のキャリア形成に対する関心や、きめ細かな人事上の対応へのニーズが高まっていることも挙げられる。公務においても、納得性のある人事評価と適切なフィードバックによる育成、例えば、職員の具体的な行動に対する指導・助言を行うこと、職員が業務を通じて得られるスキルを言語化して伝えることなどが求められる。また、人事当局が組織の人事構想や職員の希望等を丁寧に考慮して人事異動を講ずることや、組織内公募や府省間の公募による異動を活性化することにより、職員自らが希望する仕事に自らの意思でチャレンジできるような環境を整備することが必要である。
そのためには、まずは①の施策により、ポストにおける職務内容やその職務を遂行するために必要なスキル等の明確化が行われることを通じて、能力開発の指針が明示され、公募に必要な情報が整備される必要がある。また、これに対応して、個々の職員が持つ専門性やスキル、公務内外での経験、人事評価結果、キャリア志向などの情報を可視化し、データとして蓄積し活用することで、キャリア開発やマッチングを効率的に行うことができる。
このほか、職員の主体的な学びの支援や、職員の希望を踏まえた他の組織への出向や官民人事交流の推進、自己啓発等休業や兼業・副業による公務外経験の推奨など、国家公務員としてのキャリア開発に関する支援のメニューが様々考えられるところであり、これらの施策については、着手できるものから検討を進めることが適当である。
③ 魅力ある勤務環境
国家公務員の勤務環境を魅力あるものとすることは喫緊の課題である。
長時間労働の改善のためには、まずは、生産性を向上するための業務プロセス改革やDXの推進といった業務効率化、業務量に応じた柔軟な人員配置に努めるべきである。
④ 採用試験の設計を始めとした採用手法
現在の新規学卒者の採用については、学生が職業として国家公務員を選ばなかった理由として「採用試験の勉強や準備が大変」を挙げる者が最も多くなっている。その背景には、国家公務員の仕事内容や待遇が、国家公務員独自の採用試験の準備のために長期間かけるコストに対して見合わないとの考えがある。したがって、採用試験は国家公務員制度の根幹である情実任用の排除や官職の国民への公開平等を支える重要な仕組みであることも踏まえた上で、採用試験の負担感軽減にも資するよう、国家公務員志望者にも各府省にも活用しやすい採用試験の在り方を考えていかなければならない。例えば、各府省の採用者数が増加している総合職試験(教養区分)の受験機会の拡大や、試験科目数の削減等の試験準備負担の軽減といった対応策については、直ちに施策の検討が行われることが望ましい。
採用試験の見直しを進めるため、①にあるとおり、各府省がそれぞれの組織の事業戦略の実現のために、どのような人材が必要なのか、育成の観点も含めて求められる人材像を明らかにすることが必要である。また、採用後に公務部内の育成プロセスだけでは獲得することが難しいと考えられる専門的な能力や特性については、採用時に適切に検証しなければならないことを念頭に置くことが必要となる。
採用方法の改善については、これまでの当会議での議論で出された問題意識等も基に、人事院において積極的な更なる検討を求めるとともに、公務において求められる人材像の根本的な議論など、当会議で具体的な論点として掘り下げるべきテーマがあれば、人事院における検討内容も踏まえて、最終答申に向けて再び議論をしていく。
(3) 各府省がニーズを踏まえて施策を講じることのできる柔軟な仕組み
人材確保の状況は、府省によっても異なるため、施策の導入については、各府省における人材の確保・育成に関する戦略の下で、可能な限り、各府省がニーズを踏まえて順次、柔軟に講じることができる形式としていくことが適当である。同時に、人事院は、各府省それぞれの状況に応じて、人材確保が円滑に進むよう、施策メニューを整備するとともに、各府省の運用を支援していくことが必要である。
その際、これからの人事院の各府省への関与の在り方についても検討が必要である。国家公務員には多様な職務・職域があり、人材ポートフォリオや最適な人事管理の在り方も異なることを踏まえ、従来型の画一的で技術的な制度設計のスタイルを見直し、簡明なルールの設定と、中立・公正性確保の観点からの事後チェックを徹底する方向にシフトしていくことなどが考えられる。
最終答申に向けては、これらも含めて、必要な諸施策を実効的なものとするための人事院の組織体制の在り方などについても検討していく。
Ⅲ 各種ヒアリング結果の概要
当会議では、本年2月28日の第6回会議において、経済産業省及び国土交通省の2省(人事当局)と、公務員労働組合連絡会及び日本国家公務員労働組合連合会の2団体(職員団体)からヒアリングを行った。
このほか、当会議事務局において、本府省で勤務する課長補佐級職員や公務以外を就職先として選択した大学生などへのヒアリングが一部の委員も同席して行われた。それらの概要については、本中間報告の参考資料として示すとともに、こうした各方面からの意見も参考にしながら、最終答申に向けて更に検討を深めていく。
Ⅳ 今後の検討に当たって留意すべき事項
本中間報告においては、国家公務員における人材確保が危機的な局面にある認識を示し、限られた人的資源の価値を最大限に引き出せるようにするため、これからの国家公務員人事管理が取るべき対応の方向性と方策について以下のとおり述べた。
国家公務員として取ることが望まれる行動を規範として言語化すること。それにより、国家公務員に対する国民の信頼醸成と行政運営の円滑な推進を図るべきであること。最終答申に向けては、この行動規範を定めるに当たっての観点や留意点を整理した上で、諸外国政府などの事例も参照しながら、議論を深めていくこと。
当会議の議論において、国民生活全体への影響度に鑑みて、人材確保に対する危機感が強く、特に優先して対処しなければならない本府省を中心に、政策の企画や立案、高度な調整等を担っている国家公務員にまずは焦点を当てること。
職務をベースとした人事制度・運用に基づくマネジメントと報酬水準、自律的なキャリア開発と成長支援、魅力ある勤務環境の実現、採用方法の改善に関して、対応策を提示し、最終答申に向けて検討を行っていくこと。
今後の会議においては、これら個別の課題や施策の内容に加え、最終答申で示す人事改革のビジョンについて、人事管理の課題に日々直面する各府省人事当局の意見も踏まえつつ、そうした各府省が強い課題認識を持って確実に実装していけるよう、人事当局の体制強化を進めることなどについても具体的に検討していくことが必要である。
このほか、人事院においても、これまでの当会議での議論の方向性等を踏まえて、必要と考えられる施策の実現に向けた積極的な検討が行われることを求めたい。人事院のみで解決できない課題については、内閣人事局とも連携しながら検討を深めることが期待される。
本中間報告の冒頭で述べたように、国家公務員の人材確保は危機に直面しており、この状況を一刻も早く好転させるとともに、人的資源の価値を最大限に引き出すことで、公務組織のパフォーマンスを最大化していくことが喫緊の課題である。当会議としては、本中間報告が契機となって、関係各方面でこの問題が正しく共有され、多くの議論が喚起され、対応策に関する理解と協力が広がることを期待しており、そうした議論も踏まえつつ、最終答申に向けて更に議論を深めていく。
以上
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