その他令和6年7月12日
人事院における国際シンポジウム開催報告およびDX活用事例、人事行政諮問会議の中間報告
掲載日
令和6年7月12日
号種
号外
原文ページ
p.23 - p.24
号外p.23-p.24
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発行機関人事院
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人事院における国際シンポジウム開催報告およびDX活用事例、人事行政諮問会議の中間報告
令和6年7月12日|p.23-24
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【コラム】DXを通じた業務の見直し
人事院は、政府全体で推進している業務見直しの取組の一環として、人事院が所管する制度に関する知識(ナレッジ)を蓄積・活用するためのデータベースである国家公務員制度ナレッジベース(以下「SEDO」という。)を構築し、令和5年11月からは人事院本院と各府省本府省、令和6年4月からは人事院地方事務局(所)と各府省地方機関等における運用を開始した。
人事院が所管する制度に対する照会の内容は、基本的なものや過去の事例の確認を要するもの等様々であるが、これまで担当別に区々であった照会対応における業務の進め方や記録様式を統一し、照会の受付から回答までの業務をSEDOにより一貫して行えるようにした。今後は、照会に関するデータがSEDOに集約されることにより、情報検索の効率性向上等に基づく回答までの所要時間の短縮や、照会の傾向等から照会対象である制度そのものに対する気付きを得ること等を目指している。
Ⅱ 新時代における公務人材マネジメントの実現に向けて~人事行政諮問会議~
デジタル化が進展し、人材戦略の重要性が増大する新たな時代を見据え、優秀な人材を公務に誘致する上で不可欠である人材マネジメントのグランドデザイン構築が急務となっている。また、公務組織が現状のままでは、日本の国力や国際競争力、国際社会における存在感は更に低下してしまうおそれがあり、公務員人事の制度と運用を新たな時代にふさわしいものに変革していくことは、「未来への責任」とも言える。
人事院は、これまでも、国家公務員採用試験の前倒し、勤務間のインターバル確保の努力義務化、フレックスタイム制を活用した「勤務時間を割り振らない日」の対象職員の拡大等、異なるバックグラウンド、キャリア意識、人生設計を持つ職員一人一人が躍動でき、Well-beingが実現される公務を目指してきた。
しかし、現在の大きく変容する状況に対応し、公務が直面する国家公務員の志望者数減少、若年層職員の離職率の増加といった人材確保に係る危機的な状況を打破するためには、公務員人事管理全般について更に抜本的な方策を講ずる必要がある。
そこで、人事院は、令和5年8月の公務員人事管理に関する報告において、公務員人事管理の在り方について、聖域を設けることなく骨太かつ課題横断的な議論を行う各界有識者による会議を開催し、令和6年に最終提言を得ること、その議論・提言を踏まえながら、公務員人事管理について抜本的なアップグレードを実行していくことを示した。
本稿は、当該有識者会議(「人事行政諮問会議」)における令和5年9月から令和6年4月末までの開催状況や同年5月に取りまとめられた中間報告について報告するものである。
第1章 人事行政諮問会議の開催状況
人事行政諮問会議は、次の5名の有識者により構成され、令和5年9月から令和6年4月末までの間で、計8回開催された。その開催状況は、後記1~8のとおりである。
荒木尚志 東京大学大学院法学政治学研究科教授
小林洋子 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)監事等
【座長代理】峰岸真澄株式会社リクルートホールディングス代表取締役会長兼取締役会議長
宮島香澄日本テレビ放送網株式会社報道局解説委員
【座長】森田朗東京大学名誉教授
(五十音順、敬称略)
なお、各回の議事次第、資料、議事録等については、以下のURL及びQRコードより閲覧可能となっている。
https://www.jinji.go.jp/civilservicehrmadvisoryboard/index.html
1 第1回(令和5年9月25日)
人事行政諮問会議の開催に当たり、森田委員が座長に選出された後、人事院総裁から森田座長に対して以下の内容が諮問された。
公務を取り巻く環境が大きく変化し続け、不確実性を増していく時代にあっては、これまでの延長線上での対応では公務員人事管理の課題に対する解を見いだすことは困難である。また、優秀な人材を公務に誘致するためには、社会情勢の変化やデジタル化が更に進展し、人材戦略の重要性が増大する新たな時代を見据え、国家公務員の在るべき姿などについて明らかにするとともに、人材マネジメントのグランドデザインを構築することが急務となっている。そのためには、公務員人事管理の在り方について、聖域を設けることなく骨太にかつ課題横断的に議論する必要がある。
これを踏まえ、公務人材マネジメントの抜本的なアップグレードを実現し、多様で有為の人材を確保・育成するために、人事行政・人事管理の在り方に関し審議し、提言することを求める。
また、本会議事務局から、公務を取り巻く状況を説明した後、委員から、公務をめぐる諸課題や採用・処遇・働き方といった公務員人事管理に関する問題意識の共有及び意見交換がなされた。
2 第2回(令和5年10月30日)
第1回で各委員から示された課題意識の下、今後の会議において、以下の4つのテーマに分類し議論を深めていくことで一致した。
① 国家公務員の在り方及び国家公務員に対する規律
② 処遇も含めた、戦略的人材確保の在り方
③ 多様な属性の職員が生き生きと働き続けられる環境整備の在り方
④ エンゲージメント向上につながる評価・育成の在り方
続いて、1つ目のテーマである「国家公務員の在り方及び国家公務員に対する規律」について議論が行われた。現在の公務組織において組織マネジメント面に課題が生じていること、経験者採用などによる多様な背景を持つ職員の増加や共働き世帯の増加等、国家公務員の属性が多様化しており、適切なマネジメント行動が必要となること、さらに、複雑・高度な行政課題への対処に当たって職員の自律的な思考や行動を促すことが求められること、といった課題認識を踏まえ、現行の行為規制のみならず、望ましいマネジメント行動も含めた「個々の国家公務員に積極的に期待される行動」の明確化等について、委員間で意見が交わされた。
3 第3回(令和5年12月5日)
2つ目のテーマである「処遇も含めた、戦略的人材確保の在り方」について議論が行われた。試験申込者数が減少傾向に、若年層を中心とした離職率が増加傾向にあり、人材のターゲットごとに課題要因を特定して求める人材を安定的に充足させる方策を講じていくことが急務であること、採用関連制度・運用の改善に加えて、人事制度・運用全体について、人材確保に資するよう総合的な対応を図ることが求められること、といった課題認識を踏まえ、今後どのような能力を有する人材が特に求められるか、その確保・選抜方法、民間企業との採用競合があり人材確保が難しい場合にどのような給与水準が望ましいか等について、委員間で意見が交わされた。
第2章 中間報告
令和6年5月9日に、森田座長から人事院総裁に対し、中間報告が手交された。
森田座長から、この中間報告を人事院総裁に手渡す際、「今や国家公務員の人材確保は危機に直面し
ており、直ちに手を打たなければ手遅れになる。中間報告では、課題解決の方向性として、国家公務
員として取るべき行動規範の言語化、職務をベースとした人材マネジメントの構築と報酬水準の設定、
自律的なキャリア開発の推進や成長の支援などを提示している。国家公務員には多様な職務があるの
で、職務に応じた制度・運用について、最終提言に向けて検討していく」とのコメントがあった。
中間報告を受け取った人事院総裁からは、「国民を守り、世界に誇れる日本であるためには、国家公
務員の力が最大限発揮されることが必要。現在の国家公務員の人材確保の危機的な状況は、一刻も早
く脱しなければならない。そのためには聖域なく、大胆に、抜本的な改革を実行していく必要がある。
人事院としては、スピード感を持って、先んじて着手できる施策に関しては、最終提言を待たずに実
施していきたい」との発言があった。
人事院としては、中間報告の内容を踏まえ、実行できる施策については最終提言を待つことなく早
急に着手するとともに、今後の人事行政諮問会議における議論や最終提言も踏まえつつ、公務員人事
管理の抜本的なアップグレードを講じていくこととする。
| これからの公務員人事管理が取るべき対応 | ※各府省のニーズを踏まえて、順次、柔軟に施策を導入 |
| 1 国家公務員に求められる行動を 「行動規範」として明確化 | ✔ 禁止事項ではない、主体的・意欲的に働くための「行動規範」を明確化 |
| 2 職務をベースとした 人事制度・運用に基づく マネジメントと報酬水準 | ✔ 職務内容や必要なスキルを明確化し、職務に応じた報酬水準を設定 ✔ 在職年数に基づく年功的処遇を脱却し、能力・実績主義を徹底 ✔ 管理職員のマネジメントスキルの向上 |
| 3 自律的なキャリア開発と 成長支援 | ✔ 納得性のある人事評価と適切なフィードバックによる育成 ✔ 公務内での公募活性化など、職員が希望する仕事への挑戦を可能に ✔ 主体的な学びを支援 |
| 4 魅力ある勤務環境 | ✔ 業務効率化や業務量に応じた人員配置による長時間労働の改善 ✔ 限られた定員の下、採用困難化などでその充⾜も困難となる中、 ワークライフバランスを確保できる体制の拡充 ✔ 時間と場所にとらわれない働き方や、ハラスメント根絶による Well-beingの実現 |
| 5 採用試験の設計を 始めとした採用手法 | ✔ 採用者数が増加している総合職試験(教養区分)の受験機会拡大など 志望者・各府省とも活用しやすい試験の早急な検討 |
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