スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律
令和6年6月19日|p.22
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法律第五十八号
スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律
内閣総理大臣岸田文雄
令和六年六月十九日
御名御璽
スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律をここに公布
する。
目次
第一章総則(第一条・第二条)
第二章特定ソフトウェア事業者の指定等(第三条・第四条)
第三章指定事業者の義務
第一節指定事業者の禁止行為(第五条~第九条)
第二節指定事業者の講ずべき措置(第十条~第十三条)
第三節指定事業者による報告書の提出等(第十四条)
第四章違反に対する措置等
第一節調査等(第十五条~第十七条)
第二節排除措置命令等(第十八条~第三十条)
第五章差止請求、損害賠償等(第三十一条~第四十一条)
第六章雑則(第四十二条~第四十八条)
第七章罰則(第四十九条~第五十八条)
附則
第一章総則
(目的)
第一条この法律は、我が国においてスマートフォンが国民生活及び経済活動の基盤としての役割を
果たしていることに鑑み、スマートフォンの利用に特に必要な特定ソフトウェアの提供等を行う事
業者に対し、特定ソフトウェアの提供等を行う事業者としての立場を利用して自ら提供する商品又
は役務を競争上優位にすること及び特定ソフトウェアを利用する事業者の事業活動に不利益を及ぼ
すことの禁止等について定めることにより、特定ソフトウェアに係る公正かつ自由な競争の促進を
図り、もつて国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条この法律において「スマートフォン」とは、次の各号のいずれにも該当する端末をいう。
一常時携帯して利用できる大きさであること。
二当該端末にソフトウェア(プログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ること
ができるように組み合わされたものをいう。)の集合体であって、特定の目的のために電子計算
機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条及び第八条第三号において同じ。)を追
加的に組み込み、当該ソフトウェアを当該端末で利用することができること。
三当該端末を用いて電話及びインターネットの利用ができること。
2 この法律において「基本動作ソフトウェア」とは、スマートフォンに組み込まれ、主としてスマー
トフォンの中央演算処理装置における演算の制御その他のスマートフォンの動作の制御を行うため
の情報処理を行うよう構成されたソフトウェアをいう。
3 この法律において「個別ソフトウェア」とは、スマートフォンに組み込まれ、基本動作ソフトウェ
アを通じて電子メールの送受信、地図の表示その他のスマートフォンの利用者の個別の用途に供さ
れるよう構成されたソフトウェアをいう。
4 この法律において「アプリストア」とは、個別ソフトウェアのうち、他の個別ソフトウェアを有
償又は無償で提供して、当該他の個別ソフトウェアをスマートフォンに組み込む用途に供されるも
のをいう。
5 この法律において「ブラウザ」とは、個別ソフトウェアのうち、主としてインターネットを利用
してウェブページ(インターネットを利用した情報の閲覧の用途に供される電磁的記録(電子的方
式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、
電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第三十五条及び第三十六条第一項第一号に
おいて同じ。)であって公正取引委員会規則で定めるものをいう。以下同じ。)を閲覧する用途に供さ
れるものをいう。
6 この法律において「検索エンジン」とは、入力された検索情報(検索により求める情報をいう。) に
対応して当該検索情報が記録された不特定多数のウェブページのドメイン名(インターネットに
おいて、個々の電子計算機を識別するために割り当てられる番号、記号又は文字の組合せに対応す
る文字、番号、記号その他の符号又はこれらの結合をいう。)その他の所在に関する情報を出力する
ソフトウェアをいう。
7 この法律において「特定ソフトウェア」とは、基本動作ソフトウェア、アプリストア、ブラウザ
及び検索エンジンを総称する。
8 この法律において「特定ソフトウェアの提供等」とは、基本動作ソフトウェア、アプリストア若
しくはブラウザの提供又は検索エンジンを用いた検索役務(スマートフォンの利用者が検索により
求める情報を特定の分野又は画像、映像その他の特定の形式に限定することなく表示する役務をい
う。第九条及び第十二条第二号イにおいて同じ。)の提供をいう。
9 この法律において「個別アプリ事業者」とは、個別ソフトウェアを提供する事業者(私的独占の
禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号。以下「独占禁止法」という。)
第二条第一項に規定する事業者をいう。以下同じ。)をいう。
10 この法律において「ウェブサイト事業者」とは、商品又は役務の提供を目的として、スマートフォ
ンを利用する公衆へのウェブページ又はその集合物の提示を行う事業者をいう。
第二章特定ソフトウェア事業者の指定等
(特定ソフトウェア事業者の指定)
第三条公正取引委員会は、特定ソフトウェアの提供等を行う事業者(次項において「特定ソフトウェ
ア事業者」という。)のうち、当該特定ソフトウェアの提供等に係る事業の規模が他の事業者の事業
活動を排除し、又は支配し得るものとして特定ソフトウェアの種類ごとに利用者の数その他の当該
事業の規模を示す指標により政令で定める規模以上であるものを、次章の規定の適用を受ける者と
して指定するものとする。
2 特定ソフトウェア事業者は、その行う特定ソフトウェアの提供等に係る事業の規模が前項の政令
で定める規模以上であるときは、公正取引委員会規則で定めるところにより、特定ソフトウェアの
種類ごとに公正取引委員会規則で定める事項を公正取引委員会に届け出なければならない。ただし、
同項の規定による指定(以下この章及び次章において単に「指定」という。)を受けた者(以下「指
定事業者」という。)にあっては、当該指定に係る特定ソフトウェアについては、この限りでない。