鉄道事業法第20条の要件適合性に関する認定(成田空港関連事業)
令和6年6月17日|p.6
左の本文を選ぶと、右側の官報原文画像で該当箇所を照合できます。
4年5月に任意で環境影響調査を実施したところ、騒音及び振動については、環境基準等を満足するとされており、電波障害については、遮蔽障害の範囲内に住宅は存在せず、テレビ画質に影響を及ぼすほどの反射障害も生じないと予測されている。
また、本件区間内及びその周辺の土地に生息・生育する動植物については、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号)等に定める重要な種(以下「重要な種」という。)は存在しないことを確認している。
加えて、起業者は、今後の工事による改変箇所及びその周辺の土地でこれら重要な種が確認された場合は、必要に応じて専門家の指導助言を受け、必要な保全措置を講ずることとしている。
また、本件区間内の土地には、文化財保護法(昭和25年法律第214号)による周知の埋蔵文化財包蔵地は存在しないが、今後、工事施工中に遺跡等が発見された場合は、起業者が千葉県教育委員会との協議により適切な措置を講ずることとしている。
したがって、本件事業の施行により失われる利益は軽微であると認められる。
(3) 事業計画の合理性
本件事業は、鉄道事業法第14条第2項の規定により、工事の施行に際し、鉄道事業法の規定による認可及び届出を要せず、鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成13年国土交通省令第151号)等に基づき設計され、起業者にとって必要不可欠なものであると認められることから、その事業計画は妥当であると認められる。
また、本件事業の起業地の位置については、広域における建設予定地の選定の後、申請案を含む3案による検討が行われている。
申請案と他の2案を比較すると、申請案は、鉄道事業の運行に支障を来さないこと、既存の側線等に隣接した場所に立地することで経済性及び施工性の面で合理性が認められること及び周辺部はほとんどが農地であることから、社会的、技術的及び経済的な面を総合的に勘案すると、申請案が最も合理的であると認められる。
さらに、関連事業の事業計画についても、施設の位置、構造形式等を総合的に勘案すると適切なものと認められる。
したがって、本件事業の事業計画については、合理的であると認められる。
以上のことから、本件事業の事業計画に基づき施行することにより得られる公共の利益と失われる利益とを比較衡量すると、得られる公共の利益は失われる利益に優越すると認められる。
したがって、本件事業の事業計画は、土地の適正かつ合理的な利用に寄与するものと認められるため、法第20条第3号の要件を充足すると判断される。
4 法第20条第4号の要件への適合性
(1) 事業を早期に施行する必要性
3(1)で述べたように、現主工場が非効率な状況であること及び今後の成田国際空港の機能強化に向けた輸送力向上などに対応する必要があることから、本件事業を早期に施行する必要があると認められる。
また、成田空港鉄道アクセス改善に向けた有識者検討会において、成田空港鉄道アクセスの輸送能力向上に係る提言がなされている。
したがって、本件事業を早期に施行する公益上の必要性は高いものと認められる。
(2) 起業地の範囲及び収用又は使用の別の合理性
本件事業に係る起業地の範囲は、本件事業の事業計画に必要な範囲であると認められる。
また、収用の範囲は、全て本件事業の用に恒久的に供される範囲にとどめられていることから、収用又は使用の範囲の別についても合理的であると認められる。
したがって、本件事業は、土地を収用し、又は使用する公益上の必要があると認められるため、法第20条第4号の要件を充足すると判断される。
5 結論
以上のとおり、本件事業は、法第20条各号の要件を全て充足すると判断される。
第5 法第26条の2第2項の規定による図面の縦覧場所 千葉県印旛郡酒々井町役場