告示令和6年5月31日
厚生労働省告示第二百一号(特定受託事業者等に係る取引の適正化等に関する法律に基づく指針の制定)
掲載日
令和6年5月31日
号種
号外
原文ページ
p.49 - p.51
号外p.49-p.51
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抽出要点
特定受託事業者等に係る取引の適正化等に関する法律第十二条等の規定に基づき、募集情報の的確な表示、妊娠・出産・育児・介護に対する配慮及び業務委託に関して行われる言動に起因する問題に関して講ずべき措置等に関して適切に対処するための指針を定めること
抽出された基本情報
発行機関厚生労働省
省庁厚生労働省
件名特定受託事業者等に係る取引の適正化等に関する法律第十二条等の規定に基づき、募集情報の的確な表示、妊娠・出産・育児・介護に対する配慮及び業務委託に関して行われる言動に起因する問題に関して講ずべき措置等に関して適切に対処するための指針を定めること
抽出された基本情報
- 発行機関
- 厚生労働省
- 省庁
- 厚生労働省
- 件名
- 特定受託事業者等に係る取引の適正化等に関する法律第十二条等の規定に基づき、募集情報の的確な表示、妊娠・出産・育児・介護に対する配慮及び業務委託に関して行われる言動に起因する問題に関して講ずべき措置等に関して適切に対処するための指針を定めること
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厚生労働省告示第二百一号(特定受託事業者等に係る取引の適正化等に関する法律に基づく指針の制定)
令和6年5月31日|p.49-51
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○厚生労働省告示第二百一号
特定受託事業者等に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第二十五号)第十二条の募集情報の的確な表示、同法第十三条に規定する妊娠、出産若しくは育児又は介護に対する配慮及び同法第十四条に規定する業務委託に関して行われる言動に起因する問題に関して講ずべき措置等に関して適切に対処するための指針を定めるので、同法第十六条(令和六年十二月一日)から適用する。
令和六年五月三十一日
厚生労働大臣 武見 敬三
特定業務委託事業者が募集情報の的確な表示、育児介護等に対する配慮及び業務委託に関して
行われる言動に起因する問題に関して講ずべき措置等に関して適切に対処するための指針
目次
第1 はじめに
第2 募集情報の的確な表示
第3 妊娠、出産若しくは育児又は介護に対する配慮
第4 業務委託に関して行われる言動に起因する問題に関して講ずべき措置等
第1 はじめに
この指針は、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号。以下「法」という。)第12条に規定する募集情報の的確な表示、法第13条に規定する妊娠、出産若しくは育児又は介護に対する配慮及び法第14条に規定する業務委託に関して行われる言動に起因する問題に関して講ずべき措置等に関し、特定業務委託事業者が適切に対処するために必要な事項について定めたものである。
第2 募集情報の的確な表示
1 概要
(1) 法第12条の規定に基づき、特定業務委託事業者は、広告等((3)に掲げる方法によるものをいう。以下同じ。)により、業務委託に係る特定受託事業者の募集に関する情報((4)に掲げるものをいう。以下「募集情報」という。)を提供するときは、当該募集情報について虚偽の表示又は誤解を生じさせる表示をしてはならず(法第12条第1項)、また、正確かつ最新の内容に保たなければならない(同条第2項)。
(2) 「業務委託に係る特定受託事業者の募集」とは、特定受託事業者に業務委託をしようとする者が自ら又は他の事業者に委託して、特定受託事業者になろうとする者に対して広告等により広く勧誘することをいうものである。
結果として募集に応じて業務委託をした相手方が特定受託事業者であったか否かにかかわらず、募集情報の提供時点において特定受託事業者に業務委託をすることが想定される募集をいう。
一方、募集の内容から、専ら、①労働者の募集や、②従業員(法第2条第1項第1号に規定する従業員をいう。)を使用する事業者に業務委託をすることが想定される募集であって、特定受託事業者に業務委託をすることが想定されない募集は「業務委託に係る特定受託事業者の募集」には含まれない。
(3) 的確表示の対象となる募集情報の提供方法は、①新聞、雑誌その他の刊行物に掲載する広告、
②文書の掲出又は頒布、③書面の交付、④ファクシミリ、⑤電子メール等、⑥著作権法(昭和
45年法律第48号)第2条第1項第8号に規定する放送、同項第9号の2に規定する有線放送又
は同項第9号の5イに規定する自動公衆送信装置その他電子計算機と電気通信回線を接続して
する方法その他これらに類する方法である。なお、⑤について、「電子メール等」とは「電子メー
ルその他のその受信する者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信」をいい、「そ
の他のその受信する者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信」とは、具体的に
はSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)等のメッセージ機能等を利用した電気通信
が該当すること。⑥について、テレビやラジオ、インターネット上のオンデマンド放送や自社
のホームページ、クラウドソーシングサービス等が提供されるデジタルプラットフォーム等が
該当する。
(4) 的確表示の対象となる募集情報(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行令
(令和6年政令第200号)第2条)の具体的な内容としては、例えば、次に掲げるものがある。
「業務の内容」に関する事項とは、業務委託において求められる成果物の内容又は役務提
供の内容、業務に必要な能力又は資格、検収基準、不良品の取扱いに関する定め、成果物の
知的財産権の許諾・譲渡の範囲、違約金に関する定め(中途解除の場合を除く。)等をいう。
「業務に従事する場所、期間及び時間に関する事項」とは、業務を遂行する際に想定され
る場所、納期、期間、時間等をいう。
「報酬に関する事項」とは、報酬の額(算定方法を含む。)、支払期日、支払方法、交通費
や材料費等の諸経費(報酬から控除されるものも含む。)、成果物の知的財産権の譲渡・許諾
の対価等をいう。
「契約の解除(契約期間の満了後に更新しない場合を含む。)に関する事項」とは、契約の
解除事由、中途解除の際の費用・違約金に関する定め等をいう。
「特定受託事業者の募集を行う者に関する事項」とは、特定業務委託事業者となる者の名
称や業績等をいう。
2 募集情報に係る虚偽の表示の禁止
⑴ 特定業務委託事業者は、広告等により特定受託事業者の募集に関する情報を提供するに当たっては、虚偽の表示をしてはならない。
例えば、特定受託事業者の募集情報を提供するとき意図して募集情報と実際の就業に関する条件を異ならせた場合や実際には存在しない業務に係る募集情報を提供した場合等には、虚偽の表示に該当する。
なお、虚偽の表示でなくとも、一般的・客観的に誤解を生じさせるような表示は、3の誤解を生じさせる表示に該当する。
(例)
実際に業務委託を行う事業者とは別の事業者の名称で業務委託に係る募集を行う場合
契約期間を記載しながら実際にはその期間とは大幅に異なる期間の契約期間を予定している場合
報酬額を表示しながら実際にはその金額よりも低額の報酬を予定している場合
実際には業務委託をする予定のない特定受託事業者の募集を出す場合
⑵ 当事者間の合意に基づき、募集情報から実際の契約条件を変更することとなった場合は虚偽の表示には該当しない。
⑶ 特定業務委託事業者が、他の事業者に広告等による募集を委託した場合(募集情報の提供を委託する場合を含む。以下同じ。)であって他の事業者が虚偽の表示をしていることを認識した場合、他の事業者に対し、情報の訂正を依頼するとともに、他の事業者が情報の訂正をしたかどうか確認を行わなければならない。なお、情報の訂正を繰り返し依頼したにもかかわらず他の事業者が訂正しなかった場合、特定業務委託事業者は法第12条違反となるものではない。
3 募集情報に係る誤解を生じさせる表示の禁止
⑴ 特定業務委託事業者は、広告等により特定受託事業者の募集に関する情報を提供するに当たっては、誤解を生じさせる表示をしてはならない。
一般的・客観的に誤解を生じさせるような表示は、誤解を生じさせる表示に該当する。
⑵ 特定業務委託事業者は、特定受託事業者に誤解を生じさせることのないよう、次に掲げる事項に留意する必要がある。
関係会社を有する者が特定受託事業者の募集を行う場合、業務委託を行う予定の者を明確にし、当該関係会社と混同されることのないよう表示しなければならないこと。
特定受託事業者の募集と、労働者の募集が混同されることのないよう表示しなければならないこと。
報酬額等について、実際の報酬額等よりも高額であるかのように表示してはならないこと。
職種又は業種について、実際の業務の内容と著しく乖離する名称を用いてはならないこと。
⑶ 特定業務委託事業者が、他の事業者に広告等による募集を委託した場合であって他の事業者が誤解を生じさせる表示をしていることを認識した場合、他の事業者に対し、情報の訂正を依頼するとともに、他の事業者が情報の訂正をしたかどうか確認を行わなければならない。なお、情報の訂正を繰り返し依頼したにもかかわらず他の事業者が訂正しなかった場合、特定業務委託事業者は法第12条違反となるものではない。
4 募集情報に係る正確かつ最新の表示の義務
特定業務委託事業者は、特定受託事業者の募集に関する情報を正確かつ最新の内容に保つに当たっては、次に掲げる措置を講ずる等適切に対応しなければならない。
特定受託事業者の募集を終了した場合又は募集の内容を変更した場合には、当該募集に関する情報の提供を速やかに終了し、又は当該募集に関する情報を速やかに変更すること。
広告等により募集することを他の事業者に委託した場合には、当該事業者に対して当該情報の提供を終了するよう依頼し、又は当該情報の内容を変更するよう依頼するとともに、他の事業者が当該情報の提供を終了し、又は当該情報の内容を変更したかどうか確認を行わなければならない。なお、情報の変更等を繰り返し依頼したにもかかわらず他の事業者が変更等をしなかった場合、特定業務委託事業者は法第12条違反となるものではない。
特定受託事業者の募集に関する情報を提供するに当たっては、当該情報の時点を明らかにすること。
5 特定業務委託事業者が、広告等により、募集情報を提供するとき望ましい措置
特定業務委託事業者が広告等により特定受託事業者の募集に関する情報を提供するに当たっては、当事者間の募集情報に関する認識の齟齬を可能な限りなくすことで、当該募集情報に適する特定受託事業者が応募しやすくなり、業務委託後の取引上のトラブルを未然に防ぐことができることから、1(4)の「的確表示の対象となる募集情報」に掲げている事項を可能な限り含めて提供することが望ましいこと。あわせて、募集に応じた者に対しても1(4)に掲げている事項を明示するとともに、当該事項を変更する場合には変更内容を明示することが望ましいこと。
第3 妊娠、出産若しくは育児又は介護に対する配慮
1 概要
⑴ 特定業務委託事業者は、その行う業務委託(政令で定める期間以上の期間行うもの(当該業務委託に係る契約の更新により当該政令で定める期間以上継続して行うこととなるものを含む。)に限る。以下「継続的業務委託」という。)の相手方である特定受託事業者からの申出に応じて、当該特定受託事業者(当該特定受託事業者が法第2条第1項第2号に掲げる法人である場合にあっては、その代表者)が妊娠、出産若しくは育児又は介護(以下「育児介護等」という。)と両立しつつ当該継続的業務委託に係る業務に従事することができるよう、その者の育児介護等の状況に応じた必要な配慮をしなければならない(法第13条第1項)。
⑵ 継続的業務委託以外の業務委託の場合には、特定業務委託事業者は必要な配慮をするよう努めなければならない(同条第2項)。
⑶ 「継続的業務委託」とは、6か月以上の期間行う業務委託又は当該業務委託に係る契約の更新により6か月以上の期間継続して行うこととなる業務委託を指す。
継続的業務委託の期間の算定は、業務委託に係る契約を締結した日を「始期」、業務委託に係る契約が終了する日を「終期」とする。よって、「継続的業務委託の相手方である特定受託事業者」とは、業務委託をした日から6か月以上を経過した特定受託事業者に限るものではなく、6か月を経過せずとも「始期」から「終期」までの期間が6か月以上であることが見込まれる特定受託事業者をいう。
業務委託に係る給付に関する基本的な事項についての契約(以下「基本契約」という。)を締結し、基本契約に基づいて業務委託を行う場合においては、継続的業務委託の期間の算定は、基本契約を締結した日を「始期」、基本契約が終了する日を「終期」とする。
2 特定業務委託事業者がすべき育児介護等に対する配慮
(1) 特定業務委託事業者は、特定受託事業者が育児介護等と両立しつつ業務委託に係る業務に従事することができるよう、当該特定受託事業者が法第13条第1項の継続的業務委託の相手方である場合には次のイからニまでの配慮をしなければならず、当該特定受託事業者が法第13条第2項の継続的業務委託以外の業務委託の相手方である場合には次のイからニまでの配慮をするよう努めなければならない。
イ 配慮の申出の内容等の把握
特定受託事業者から育児介護等に対する配慮の申出を受けた場合には、話合い等を通じ、当該者が求める配慮の具体的な内容及び育児介護等の状況を把握すること。なお、申出の内容等には特定受託事業者のプライバシーに属する情報もあることから、当該情報の共有範囲は必要最低限とするなど、プライバシー保護の観点に留意すること。
ロ 配慮の内容又は取り得る選択肢の検討
特定受託事業者の希望する配慮の内容、又は希望する配慮の内容を踏まえたその他の取り得る対応について行うことが可能か十分に検討すること。
ハ 配慮の内容の伝達及び実施
具体的な配慮の内容が確定した際には速やかに申出を行った特定受託事業者に対してその内容を伝え、実施すること。
なお、特定受託事業者の希望する配慮の内容とは異なるものの、特定受託事業者が配慮を必要とする事情に照らし、取り得る対応が他にもある場合、特定受託事業者との話合いを行うなどにより、その意向を十分に尊重した上で、特定業務委託事業者が、より対応しやすい方法で配慮を行うことは差し支えない。
二 配慮の不実施の場合の伝達・理由の説明
特定受託事業者の希望する配慮の内容やその他の取り得る対応を十分に検討した結果、業務の性質や実施体制等に照らして困難であること、当該配慮を行うことにより、業務のほとんどが行えない等、契約目的が達成できなくなること等、やむを得ず必要な配慮を行うことができない場合には、特定受託事業者に対して配慮を行うことができない旨を伝達し、その理由について、必要に応じ、書面の交付や電子メールの送付により行うことも含め、わかりやすく説明すること。
なお、育児介護等に対する配慮が円滑に行われるようにするためには、特定受託事業者が、速やかに配慮の申出を行い、具体的な調整を開始することができるようにすることが必要であり、そのためには、特定受託事業者が申出をしやすい環境を整備しておくことが重要である。具体的には、①配慮の申出が可能であることや、配慮を申し出る際の窓口・担当者、配慮の申出を行う場合の手続等を周知すること、育児介護等に否定的な言動が頻繁に行われるといった配慮の申出を行いにくい状況がある場合にはそれを解消するための取組を行うこと等の育児介護等への理解促進に努めることが望ましい。
(2) 特定受託事業者からの配慮の申出に対し、特定業務委託事業者が配慮を実施する場合の具体例としては、以下が挙げられる。
なお、申出や配慮の内容は、個々の特定受託事業者の状況や業務の性質、特定業務委託事業者の状況等に応じて異なるものであり、多様かつ個別性が高いものである。したがって、記載されている例は例示であり、実際に、特定受託事業者から申出があった場合には、(1)イからニまでの事項に基づき個別に対応を検討することが必要である。
(申出に対する配慮の例)
① 妊婦健診がある日について、打合せの時間を調整してほしいとの申出に対し、調整した上で特定受託事業者が打合せに参加できるようにすること。
② 妊娠に起因する症状により急に業務に対応できなくなる場合について相談したいとの申出に対し、そのような場合の対応についてあらかじめ取決めをしておくこと。
③ 出産のため一時的に特定業務委託事業者の事業所から離れた地域に居住することとなったため、成果物の納入方法を対面での手渡しから宅配便での郵送に切り替えてほしいとの申出に対し、納入方法を変更すること。
④ 子の急病等により作業時間を予定どおり確保することができなくなったことから、納期を短期間繰り下げることが可能かとの申出に対し、納期を変更すること。
⑤ 特定受託事業者からの介護のために特定の曜日についてはオンラインで就業したいとの申出に対し、一部業務をオンラインに切り替えられるよう調整すること。
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