その他令和8年3月31日

建設現場における熱中症対策及び職業能力開発の促進について

掲載日
令和8年3月31日
号種
号外
原文ページ
p.281 - p.282
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抽出された基本情報
発行機関厚生労働省

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建設現場における熱中症対策及び職業能力開発の促進について

令和8年3月31日|p.281-282|原文を見る

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(6) 猛暑への対応 近年、夏期を中心に気温の高い日が続く中、建設現場をはじめとする職場における熱中症による労働災害は増加傾向にあり、2024年(令和6年)における熱中症による休業4日以上の死傷災害は、1,257人(令和6年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値))と調査開始以来最多となっている。特に死亡災害については、令和4年から令和6年の3年連続で30人以上となる等、その対策が喫緊の課題となっている。建設労働者については、屋外や空調の整備が不完全な屋内で長時間作業を行う特殊性から熱中症対策の徹底は非常に重要である。
ア 熱中症対策
(ア) 労働安全衛生規則の一部を改正する省令(令和7年厚生労働省令第57号)による労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)の改正により、熱中症による重篤化の防止のため、事業者に対し、早期発見のための体制整備、重篤化を防止するための措置の実施手順の作成及び関係作業者への周知が新たに義務付けられたことから、これらの周知徹底を図る。
(イ) エビデンスに基づいた熱中症の予防対策の充実を図る。
(ウ) 熱中症予防に関しては発注者も一定の責任・役割を有していることを踏まえ、発注者に対し、元請事業者や下請事業者に対する安全な労働環境を提供するための配慮や、無理のない工期の設定に取り組むよう働きかける。
イ 1年単位の変形労働時間制の活用
猛暑による厳しい労働環境を避けるための対応として、1年単位の変形労働時間制を活用し、猛暑の期間に休日を多く設ける、他の期間よりも短い労働時間を設定するといった方法も考えられるため、同制度の適切な活用について、事業主、事業主団体等への周知や支援に引き続き取り組む。
また、こうした労働時間の設定を行うに当たっては、発注者の理解も重要であることから、発注者側の理解を促進する。
3 職業能力開発の促進、技能継承
(1) 事業主、事業主団体等の行う職業能力開発の促進
労働者に対して事業主が必要な教育訓練を行うことは、各々の事業主の責務であるととともに、労働者の職業生活を通じた職業の安定及び地位の向上を図る観点からも重要である。
中長期的に見ても、新技術への対応、作業内容の変化等に対応するためには、全ての労働者に対する不断のスキル向上の取組が重要であり、若年労働者をはじめとした技能労働者の確保、次代を担う労働者への技能継承、生産性向上にも資する多能工化の推進等、様々な観点から、その重要性は一層高まっている。
特に、中小事業主では個別に教育訓練等を行いにくい状況にあり、業界が行う教育訓練等の取組の支援が重要となっている。
ア 認定職業訓練をはじめとする在職者訓練の実施
(ア) 建設労働者の育成・確保に重要な役割を果たしている認定職業訓練は、事業主、事業主団体等が自社や業界の人材育成を目的として実施するものであり、短期的な教育訓練である技能実習とあわせて引き続き支援を行う。また、広域的な教育訓練を支援する観点から、職業訓練開発校である富士教育訓練センター等で実施する教育訓練を引き続き支援するとともに、業界としての体系的な教育訓練のあり方に関する議論が深化するよう、建設産業人材確保・育成推進協議会等を活用して官民の関係機関の連携を強化する。
(イ) 事業所内教育訓練の実施体制の整備が困難な中小事業主及びその事業主団体の自主的な教育訓練を促すため、地域の職業能力開発のための総合的センターとして公共職業能力開発施設等を活用し、職業訓練指導員の派遣、施設使用の便宜の提供等を行う。
(ウ) 様々な労働者が集団として作業を進めている建設現場の実態に即した実践的な技能の向上等を図る観点から、建設現場における業務を通じた教育訓練を活用するとともに、公共職業訓練を活用し、地域や業界の人材ニーズ等に基づき、建設労働者に係る職業訓練を実施する。
(エ) 主に新規学卒者が対象となるOJTとOFF-JTを効果的に組み合わせた雇用型訓練の実施について、訓練に要した費用の一部助成を行い、ニーズに対応した即戦力になるよう実践的な知識と能力を有する技能労働者の育成を支援する。あわせて、建設機械等の運転技能に加えパソコンスキルや企業実習を組み合わせた総合的な技能を習得する訓練を公的職業訓練において実施する。
イ 技能労働者のキャリア形成に向けた支援
(ア) 一人ひとりの労働者の希望、適性や能力に応じたスキルアップを支援し、若年労働者等に魅力ある職場づくりを通じた入職や定着を図る観点から、建設業における技能労働者のキャリア形成に向けた適切な資格の取得、それに向けての教育訓練と、取得した技能に見合った処遇等を関連づけた望ましいキャリアパスについて検討し、建設業を目指す若年者等に提示する取組を実施する事業主、事業主団体等に対して支援を行う。あわせて、技能労働者のキャリアパスの見える化のための処遇改善を行う事業主に対する支援を行う。
(イ) 労働者の職業能力が企業内のみならず、広く社会一般において適正に評価されるよう、技能検定制度や職業能力評価の仕組みに加え、現場人材のスキル評価に資する団体等検定制度の活用の促進等を図ることにより、職業能力の見える化を推進する。
ウ 情報技術を活用した能力開発
設計、事務及び管理部門はもとより、建設現場部門においても、工程や品質管理等多様な場面で情報技術の活用が進みつつあること、また、職業能力開発を効率的に行う観点からその活用が有効な場合があると考えられることから、情報技術の活用能力を高めるとともに、それを活用した職業能力開発を推進する。
エ 生産性向上、多能工化に資する職業訓練の実施
他産業に比べて低い労働生産性や人手不足を改善するため、生産性を向上させ、労働時間の短縮や賃金等の処遇の改善につなげる一方策として、一人の技能労働者が受け持つ仕事を増やす、多能工化にも資する職業訓練を推進するとともに、中小企業等の生産性向上に向けた人材育成について、企業の人材育成に関する相談支援から、課題に合わせた人材育成プランの提案、職業訓練の実施まで、必要な支援を推進する。
(2) 労働者の自発的な職業能力開発の促進
建設労働者に対する職業能力開発は、各々の事業主が責任をもって行う必要があるが、建設労働を取り巻く環境が変化する中で、一人ひとりの労働者が自己の技術・技能をより一層向上させるためには、労働者が自発的に職業能力開発を行うことも重要であり、企業任せにするのではなく、若年期から自身の職業能力開発の必要性を継続的に意識しながら、時代のニーズに即したり・スキリングやスキルアップを図っていく必要がある。
これを支援するため、国や企業においては、労働者がキャリアコンサルティング等を通じて定期的に自身の能力開発の目標や身に付けるべき知識・能力・スキルを確認することができる機会を整備することが重要である。
ア キャリアコンサルティング機会の確保
キャリア形成・リスキリング支援センターにおける企業へのセルフ・キャリアドックの導入支援や、労働者がジョブ・カードを活用しながら、夜間・休日、オンラインを含め、必要な時にキャリアコンサルティングを受けることができる機会の確保のための支援を推進する。
イ 自律的・主体的な学びの支援
雇用保険被保険者等が、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講・修了した場合に、受講費用の一部を支給する「教育訓練給付金」及び、雇用保険被保険者が教育訓練を受けるための休暇を取得した場合に、賃金の一定割合を支給する「教育訓練休暇給付金」により、労働者の自発的・主体的な学び直しを支援する。あわせて、一定の要件(雇用保険被保険者でない等)を満たす者が自発的に教育訓練を受講する場合、教育訓練費用と教育訓練期間中の生活費を融資する「リ・スキリング等教育訓練支援融資」の活用を促進する。
(3) 建設業を担う人材に対する職業訓練の実施
建設業に在職する労働者に対する能力開発のほか、担い手確保・育成の観点からは、将来、建設業を担う人材に対する職業訓練を継続的に実施することも重要である。
このため、在職する労働者に加え、建設業で働いてみたいという離職者等に対する支援を実施する。
(4) 熟練技能の維持・継承及び活用
建設業における技能労働者については、高齢化が進む一方で入職者が減少しており、今後、 熟練技能を有する高年齢層の労働者が大量に離職する中で、このまま若年者等の入職が進まな ければ、将来的に技能労働者が不足し、これまで建設業を支えてきた熟練技能の維持・継承及 び活用が困難な状況となる。
また、若年者を中心とした技能離れが建設産業の将来に深刻な影響を及ぼすことが危惧され るため、2028年技能五輪国際大会の日本開催等を契機として、国民一人ひとりの、技能の重要 性及び必要性の理解を促進し、技能尊重気運の醸成、建設産業の活動の基礎となる技能者の育 成を図ることが重要である。
ア 技能継承の促進
(ア) 基幹技能者の確保・育成・活用、技能検定制度の着実な実施、特に若年者に対する積極 的な受検勧奨を推進する。
(イ) ものづくりマイスター制度を通じた、若年技能者への技能継承及び地域における技能振 興の取組を推進するとともに、若年者ものづくり競技大会の開催を通じた若年者のものづ くり分野への積極的な誘導を推進する。
(ウ) 技能五輪全国大会、技能グランプリ等各種技能競技大会の実施や、技能五輪国際大会へ の選手派遣支援、技能者に対する各種表彰により、技能の魅力や重要性の啓発、技能の一 層の向上を推進する。
(エ) 児童・生徒やその親に対しては、技能やものづくりの関心を深めるため、都道府県等が 設置する公共職業能力開発施設、業界団体、教育機関等関係機関との連携により、多くの 人が気軽に参加できる技能体験イベントを開催する等、技能やものづくりの魅力に触れる 機会を作る。
イ 若年者に対する技能指導
高年齢労働者が若年者へ建設技能を指導する方法に関する訓練を行う事業主、事業主団体 等に対して支援を行う。
(5) デジタル人材の育成
社会全体のDXが加速化している中、こうした変革の推進に必要なデジタル人材の確保は、 様々な現場における生産性の向上につなげていくためにも、幅広い業種で重要となっている。 建設産業においても、更なる人口減少が予測されるなか、国民生活や経済活動の基盤となる インフラの整備・維持管理を将来にわたって持続的に実施するため、今後も、建設現場におけ るデジタル技術の活用による省力化や生産性の向上、働き方改革を加速化する必要があり、そ のためのデジタル人材の育成がより一層重要となっている。
このことから、建設現場におけるデジタル技術の活用に対応できる人材を育成するため、D Xを含む技術革新、産業構造の変化等に対応する職業訓練を推進する。
4 CCUSの活用促進 (1) 業界インフラとしてのCCUSの活用促進
国土交通省と業界団体が推進するCCUSは、同システムに技能者登録されている建設技能 者の就業履歴や保有資格を業界横断的に蓄積し、適正な評価につなげる仕組みである。これま での普及促進に向けた取組により、登録者数も一定数に達しているが、就業履歴の蓄積等、運 用面では未だ改善の余地がある状況であることから、「CCUS利用拡大に向けた3か年計画」 (令和6年7月公表)に基づくCCUSの取得メリットの拡大や、改正建設業法に基づく取組 と一体となった活用の促進に向けた取組をより一層加速化し、強力に推進することが重要であ る。
また、「業界共通のインフラ」としての位置づけを確立していくためにも、登録が進んでいな い分野等における普及拡大やCCUSの利便性の向上に向け、引き続き取組を進めることが必 要である。
ア 更なる普及拡大
CCUSの効果を最大限発揮するためには、CCUSの土台となる技能者・事業者双方の 登録が必要であることから、全ての対象者が登録されるよう、登録が進んでいない分野等に 対し、CCUS登録のメリットを伝えながら、登録に向けた周知・啓発に取り組む。
イ 利便性向上
CCUSのスマホアプリ(建キャリ)からマイナポータルを経由した「国家資格等情報連 携・活用システム」との連携により、資格者情報の閲覧を推進する。また、労働安全衛生法 の規定により携行義務のある免許証や技能講習修了証等については、「国家資格等情報連携・ 活用システム」との情報連携によるオンライン・デジタル化が2025年度(令和7年度)に開 始されたところであり、今後は、その運用状況や資格証明の電子化・高度化の技術動向を踏 まえつつ、労働安全衛生法上の資格者証と認めるための条件について検討を進める。
(2) CCUSによる処遇改善の推進
CCUSのメリットの拡大に向けては、建設技能者について、経験・技能に応じた適切な処 遇の改善が行われることが必要であり、その取組を推進し、担い手の確保や賃金改善につなげ ていくことが重要である。特に改正建設業法において、労働者の知識、技能その他能力の評価 に基づく適正な賃金支払等の処遇確保が事業主の努力義務とされたことにより、CCUSによ る能力評価及び処遇改善の位置付けが大幅に強化されたことに留意が必要である。
ア 担い手確保・育成の推進
担い手不足に課題がある建設業においては、建設業を支える優秀な担い手を確保・育成す ることが必要であることから、若い世代が建設技能労働者として入職し、経験・技能を重ね ていけるよう、CCUSの活用によって将来の処遇のキャリアパスを明示し、キャリアに応 じた技能レベルや賃金の支払について、目指すべき具体的なイメージを業界全体で共有する ことにより、誰もが将来像を描ける「求職者に選ばれる産業」を目指し、魅力的な職場環境 づくりに取り組む必要がある。
イ 賃金改善
他の産業との比較でみると、建設業は依然として年収水準が低く不安定との印象が強いこ とから、CCUSの技能レベルに応じたレベル別年収として、目標値と標準値の2つの水準 の値を設定し、適正な賃金として目標値以上の支払を推奨するとともに、標準値を下回る支 払状況の事業者については、請負契約において労務費ダンピングの恐れがないか重点的に確 認すること、さらに「労務費に関する基準」を踏まえた労務費の確保・行き渡りを図ること により、その適切な支払を促していくことが重要である。
ウ 建退共制度との連携
CCUSと建退共制度の連携強化を進めることにより、確実な掛金納付・退職金支給、事 務負担の軽減等を図ることが重要であるとの認識のもと、2025年(令和7年)10月より、C CUSに蓄積される就業履歴情報と建退共制度の自動連携を可能としたところである。さら に、建設技能者のCCUSの技能レベル等に応じた処遇改善に資するよう、元請事業主や事 業主が掛金を上乗せできる複数掛金制度の導入等の制度のあり方についても引き続き検討を 進め、退職金額の水準の向上及びCCUS・建退共制度双方の登録推進を図る。あわせて、 建退共制度の掛金納付の電子化を推進するとともに、一層の加入促進及び適正履行の確保を 図る。
エ 社会保険加入確認の促進
労働者単位での社会保険加入確認に当たっては、2025年(令和7年)12月に改訂された「社 会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」(平成24年7月4日付け国土建第136号・国土 建整第73号国土交通省土地・建設産業局建設業課長及び建設市場整備課長連名通知別添(最 終改正令和7年12月10日))に基づき、各作業員の保険加入状況の確認を行う際には、CCU Sの登録情報を活用し、同システムの閲覧画面等において作業員名簿を確認するよう周知・ 徹底する。
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建設現場における熱中症対策及び職業能力開発の促進について - 第281頁
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