その他令和8年3月31日

青少年雇用対策の方向性及び学校卒業見込者等の就職活動支援等について

掲載日
令和8年3月31日
号種
号外
原文ページ
p.166 - p.168
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抽出された基本情報
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青少年雇用対策の方向性及び学校卒業見込者等の就職活動支援等について

令和8年3月31日|p.166-168|原文を見る

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(4) 働くことに関する青少年の意識 青少年の働いている理由については、「主たる稼ぎ手として生活を維持するため」が51.0%で最も高く、次いで「自分の学費や娯楽費を稼ぐため」が49.7%、「自立のため」が31.5%の順となっており、「主たる稼ぎ手として生活を維持するため」、「自分の学費や娯楽費を稼ぐため」等が上昇し、「自己実現のため」、「生きがい・社会参加のため」等が低下している(厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」)。また、若年層の約7割が、会社を選ぶときに、「将来の仕事(キャリア)とプライベートの両立」を意識しており、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を重視する傾向がうかがえる(厚生労働省「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査(速報)」(令和7年))。
また、職業生活設計について、会社に提示してもらうのではなく自分で考えていきたいとする20歳から29歳までの労働者は「正社員」では64.9%、「正社員以外」でも54.8%に達している一方、「会社に職業生活設計を提示してほしい」及び「どちらかといえば、会社に職業生活設計を提示してほしい」とする割合が他の年齢層と比較すると高くなっている。さらに、職業生活を継続するため、職業に関する能力を自発的に開発し、向上させるための活動である自己啓発を行った20歳から29歳までの労働者は、「正社員」では47.8%であるのに対し、「正社員以外」では15.9%にとどまっている(厚生労働省「令和6年度能力開発基本調査」)。
また、初めて勤務した会社の主な離職理由は「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」及び「人間関係がよくなかった」との回答が多く、次いで「賃金の条件がよくなかった」及び「仕事が自分に合わない」との回答が多くなっており、労働条件への不満、職場環境及び仕事内容が大きな要因となっていることがうかがえる。加えて、若年正社員が、現在の会社から今後「転職したいと思っている」割合は31.2%で、「転職したいと思っていない」割合を上回るようになっている(厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」)。
第2 青少年について適職の選択を可能とする環境の整備並びに職業能力の開発及び向上を図るために講じようとする施策の基本となるべき事項等
1 青少年雇用対策の方向性
若年期は、生涯にわたるキャリア形成のスタートとして重要な時期であり、青少年が安定した雇用の中で経験を積みながら職業能力を向上させていくことが必要である。
しかしながら、第1のとおり、学校等から職業生活への円滑な移行ができず、キャリア形成の初期の段階でつまずき、基本的な職業能力の開発及び向上に困難な課題を抱える青少年が存在するなど、将来を担う青少年のキャリア形成にはいまだ課題も見られる。
青少年は、心身ともに成長過程にあり、一般的に人生経験や職業経験が少ないため、自らの適性等を理解した上で適職の選択を行うことについても他の年齢層に比べて未熟な面があることから、マッチングの向上等のための積極的な支援が求められる。
具体的には、学校等から職業生活への移行を円滑にするために在学段階から職業意識の形成支援を行うとともに、就職活動段階においては、マッチングの向上等を図り、学校卒業見込者等が早期に離職することなく、最初の職場で集中的に職業経験を積んで、その後のキャリア形成のための基盤となる職業能力を培うことができるよう支援を行う。また、様々な事由により入職後早期に離職する青少年が早期に再就職し、その持てる能力を発揮できるようキャリア自律に向けた支援を行う。その際、青少年が多種多様な情報から必要な情報を取捨選択して判断することに課題が見られることから、情報面での支援に留意する。さらに、青少年が、変化が激しく、将来の職業生活設計の見通しを立てにくい状況に柔軟に対応しつつ、自身の希望の明確化、自律的・主体的な職業生活設計とその振り返りや見直し並びに職業能力の開発及び向上に取り組むための支援を行う。
また、中途退学や就職先が決まらないまま学校等を卒業したことにより、学校等とのつながりがなくなり、適切な就職支援が受けられずに不安定な就業を繰り返す者や就職への意欲を失ってニートとなる者、不登校などの事情により就労に当たって困難な課題を抱える者が一定数存在するといった課題を踏まえ、専門家を活用しながら、個人の事情に配慮した支援を行う。
青少年雇用対策の推進に当たっては、事業主、労働組合、学校等、地方公共団体(特定地方公共団体(職業安定法(昭和22年法律第141号)第4条第9項に規定する特定地方公共団体をいう。)を含む。)、労働行政機関等関係行政機関、職業紹介事業者、同条第6項に規定する募集情報等提供を業として行う者、職業訓練機関、地域の青少年支援機関等の関係者が連携・協力し、社会全体で取組を進めていくという観点が不可欠である。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が青少年に与えた影響については、独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の初職における経験と若年正社員の離職状況-第3回若年者の能力開発と職場への定着に関する調査-」(令和7年)において、新型コロナウイルス感染症拡大以降に初職に入職してから当該調査時点まで、最も長い人でも3年しか経っていないため、これらの変化が離職・勤続傾向に及ぼした影響を解明できるのはこれからであるとしつつ、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う社会活動の自粛が、青少年の離職傾向に今後影響を及ぼす可能性が示唆されており、今後も引き続き、その動向を注視していく。
以下、施策分野ごとに、重点的に取り組む事項を掲げることとする。
2 学校卒業見込者等の就職活動、マッチング、職場定着等に向けた支援
(1) 在学段階からの職業意識等の醸成
在学段階は、社会・職業生活への移行の前段階であり、職業人生における初期キャリアの形成に向け、勤労観、職業観等の職業意識といった将来の進路決定・就職に向けた基盤が形成される重要な時期である。
文部科学行政においても、「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(平成23年1月中央教育審議会答申)により、「キャリア教育は、キャリアが子ども・若者の発達の段階やその発達課題の達成と深くかかわりながら段階を追って発達していくことを踏まえ、幼児期の教育から高等教育に至るまで体系的に進めること」、「職業能力の開発・向上の促進等を担う厚生労働省や、企業やNPO等の民間主体の組織・人材の育成等を担う経済産業省等の関係府省間での連携・協力を図ること」等の方針が示されるとともに、大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)等が改正され、全ての大学等に社会的・職業的自立に関する指導等の実施のための体制整備が求められることとなった。
また、学校等の卒業者の早期離職や一定数の青少年がフリーター、ニート等になっていることなど、学校等から社会・職業生活への移行が必ずしも円滑に行われていない状況が見られる中、社会に出てから顕在化するこれらの問題に対する事後的な対応にとどまらず、未然に防止するための対策としても、在学段階から次の①から③まで等の体系的なキャリア形成支援の充実が求められる。
① キャリア教育の推進を通じた職業意識の形成支援
青少年が適職の選択を行うためには、自らの適性や興味・関心、職業との関わり等に対する理解が前提となることから、在学段階から職業意識の形成支援を行うことが重要である。
学校等におけるキャリア教育の推進に当たり、公共職業安定所等は、職場体験・インターンシップの受入企業の開拓、地域の様々な産業で働いている社会人を講師とした職業講話、自己や仕事に関する理解を深める授業・ガイダンスの実施、青少年が希望する地域の職業情報・雇用情報の提供、出張相談をはじめとするキャリアコンサルタントによるキャリアに関する相談の機会の提供等、積極的な協力に努める。
なお、職場体験・インターンシップは、キャリア教育の一環として行われることが基本であり、その趣旨に沿った適正な形で実施されるよう、事業主等への周知徹底を図っていく。
また、自己や仕事に関する理解を深める授業・ガイダンスの実施を通じて、キャリアに関する相談の機会の活用を促進することが重要である。
キャリア教育の推進に当たっては、学生が、インターンシップ、キャリア教育等の状況、自らの目標等を記入するキャリア・プランニングのツールとしてジョブ・カードを活用することが求められている。このため、関係行政機関と連携して、在学段階から、オンライン上で作成できる「マイジョブ・カード」も含め、ジョブ・カードが活用されるよう、利用の促進・周知を図っていく。
ものづくり分野をはじめとする幅広い職業について理解を深め、就職前段階で適切な職業意識を持てるよう学校等と公共職業能力開発施設の連携により、学生・生徒等に対するものづくり体験、技能講習会等の実施を進める。また、2028年技能五輪国際大会の我が国での開催を契機として、関係行政機関や業界団体、技能士等とも連携しつつ、就職前段階から技能尊重の機運醸成を図る。
保護者に対しても、保護者が時代に合った職業観を持ち、学校等におけるキャリア教育や学生・生徒自身の主体的な職業意識の確立について理解・協力してもらうことが望まれる。
② 関係者の連携によるキャリア教育推進の基盤整備
初等中等教育及び高等教育の各学校等による主体的な取組がより効果的に推進されるよう、その基盤として、各地域の地方公共団体、労使団体、企業、労働行政機関等関係機関の連携・協力が不可欠である。
その際、職業適性や興味に関する各種検査の活用、詳細な職場情報や地域の企業情報の提供、キャリアコンサルタント等の専門家の活用、ジョブ・カードの普及等、労働行政機関の有するキャリア形成に資する資源や手法、人材等を広く提供し、活用の促進を図ることも重要である。
③ 労働関係法令に関する知識等の周知啓発
青少年の就職活動時や就職後のトラブルの防止のためには、労働関係法令に関する理解を深めることが重要であり、都道府県労働局等と学校等との連携・協力により、学生・生徒に対して労働関係法令に関する知識等の周知を図ることが求められる。
このため、法において、学生・生徒に対する職業生活において必要な労働に関する法令に関する知識の付与に係る国の努力義務を規定していることも踏まえ、国は、都道府県労働局、労働基準監督署及び公共職業安定所による講師の派遣、労働関係法令に関する基礎的な知識をまとめた冊子の提供等を積極的に行うとともに、学校等に対しては、特に在学段階におけるアルバイトが青少年にとっての最初の就業経験となることが多いことも踏まえ、アルバイトに従事する前や、職場体験・インターンシップの実施の前後、学生・生徒の進路選択の際など、適切な機会を捉えた労働関係法令に関する知識等の付与に係る取組の周知を図る。
さらに、都道府県労働局、労働基準監督署及び公共職業安定所は、労働に関するトラブルに適切に対処できるよう、都道府県労働局等に設置されている総合労働相談コーナー等の相談窓口を周知する。
(2) マッチングの向上等による学校卒業見込者等の職業生活への円滑な移行、適職の選択、職場定着等のための支援
我が国の若年失業率は、国際的に見て相当低い水準にとどまっているが、その背景には、学校等の卒業前に就職先が決定し、企業で継続的に人材育成を行う学校卒業見込者の一括採用があると考えられる。この仕組みは、事業主にとっても学校卒業見込者にとってもメリットがあり、一定の合理性を持つ雇用慣行として我が国で広く定着してきたところである。
したがって、青少年の円滑なキャリア形成のためには、特に学校等の新規卒業時の職業選択が重要であり、次の①から⑥までの適職の選択を行うことができる環境の整備が必要である。
① 学校等から職業生活への円滑な移行のための支援
学校等から職業生活への円滑な移行のため、公共職業安定所が学校等と連携・協力し、就職支援ナビゲーターによる大学等への出張相談、就職支援セミナー等、地域の学校等や学生・生徒等のニーズに応じた支援を行う。
特に、採用意欲が高く、青少年の雇用管理が優良な中小企業と、大企業志向の強い学校卒業見込者等との間にミスマッチが存在している状況等を踏まえ、青少年の募集等に関する取組の実施状況が優良である等の事業主を法の規定に基づき認定する制度(以下「ユースエール認定制度」という。)により、中小企業の情報発信を支援し、企業規模等にとらわれない職業選択を促す。その際、大企業や知名度の高い企業を子に推奨する傾向があると言われる保護者の意識への働きかけも求められる。
卒業間近になっても内定を得られていない学生・生徒に対しては、卒業までに内定を得られるよう、関係行政機関との連携の下で、新卒応援ハローワーク等において毎年1月から3月までの期間に集中的に就職支援を行うとともに、就職先が決まらないまま卒業した者に対しても、新卒応援ハローワーク等において継続して就職支援を行う。
公共職業安定所は、学校卒業見込者等に対して就職支援を行う際に、トラブルに巻き込まれた際の相談窓口(都道府県労働局等に設置されている総合労働相談コーナー等)について周知啓発を図る。
② 既卒者の応募機会の拡大に向けた取組の促進
学校卒業見込者の一括採用の仕組みについては、事業主にとっては、職業経験のない学校卒業見込者を集団的かつ集中的に正規雇用労働者として採用し、長期雇用の下でOJT等の企業内での訓練を実施しながら必要な知識・技能を習得させていくこと等が効率的であること、学校卒業見込者にとっても、失業状態を経ることなく円滑に社会・職業生活に移行できること等のメリットがあり、一定の合理性を持つ雇用慣行として広く定着してきたところである。
一方、経済・社会環境及び労働市場の構造の変化の下、急激な雇用情勢の悪化等の影響により、就職先が決まらないまま卒業した者、次年度の就職活動のために学校等を留年した者、不本意ながら非正規雇用に就いた者、ミスマッチにより早期の離職を余儀なくされた者等が存在し、さらに、フリーター等の不安定な就業形態に就くことで、その後正規雇用に移行することがより困難となる状況が生じている。
こうした状況を踏まえ、青少年の募集及び採用に当たって、卒業後の経過期間にとらわれることなく人物本位による正当な評価が行われるよう、青少年の雇用機会の確保及び職場への定着に関して事業主、特定地方公共団体、職業紹介事業者等その他の関係者が適切に対処するための指針(平成27年厚生労働省告示第406号)において、学校卒業見込者の採用枠について、既卒者が学校等を卒業後少なくとも3年間は応募できるものとすること、できる限り年齢の上限を設けないこと等を定めている。引き続き、この指針を活用し、事業主への周知啓発、指導を着実に実施することにより、学校等を卒業後の一定期間は「新卒」扱いとする、通年採用を拡大するなど、既卒者が正規雇用に応募する機会を広げる取組を促していく。
③ マッチングの向上に資するための労働条件等の明示の徹底及び積極的な情報提供の促進
事業主から示される労働条件等は、学校卒業見込者等が就職先を決定する際の重要な情報であるが、募集時に示された労働条件等と労働契約の締結時に明示された労働条件等が異なるなど、労働条件等をめぐるトラブルが発生している現状に鑑み、職業安定法、労働基準法(昭和22年法律第49号)等の労働条件等の明示に関する規定等の周知徹底を図る。
また、労働条件等をめぐるトラブル等に対し、法令等に基づく行政指導を実施してもなお、個々の労働者と事業主との間の紛争が解決しない場合には、都道府県労働局による個別労働紛争解決制度等が利用できることを周知するとともに、公共職業安定所は必要に応じて相談等に適切に対応する。
さらに、マッチングの向上のためには、労働条件等に加えて、職場の就労実態に係る情報が提供される環境の整備が重要である。このため、法第13条及び第14条に規定する青少年雇用情報の提供について履行の確保を図るとともに、公共職業安定所が学校卒業見込者等求人(同条第1項に規定する学校卒業見込者等求人をいう。以下同じ。)の申込みを受理するに当たっては、求人者に対し、青少年の雇用の促進等に関する法律施行規則(平成27年厚生労働省令第155号)第3条第1項に定める青少年雇用情報の全ての事項の提供を求めていく。
また、公共職業安定所においては、青少年雇用情報の求めを行ったことを理由とした不利益取扱いに係る相談への対応、学校卒業見込者等が具体的な情報の求めを行った場合の事業主への対応その他青少年雇用情報の提供の仕組みが学校卒業見込者等の適職の選択に有効に機能するために必要な取組を進める。
なお、青少年雇用情報の提供は、学校卒業見込者等の適職の選択のための措置であり、事業主及び学校卒業見込者等の双方に適正な対応が求められることについて周知を図っていく。
④ 労働関係法令違反が疑われる企業への対応 労働基準法等の労働関係法令違反が疑われる事業場については、労働基準監督機関等による監督指導等を行っていくほか、社会的に影響力の大きい企業において違法な長時間労働等が複数の事業場で認められた場合には、都道府県労働局長から経営トップに対し全社的な是正を図るよう指導を行うとともに、その事実を公表するなど、実効性のある取組を行っていく。
また、公共職業安定所において、労働基準監督機関等との連携の下、職業安定法第5条の6に規定する求人不受理の措置を着実に実施していく。
⑤ 就職後の職場適応・職場定着のための支援 公共職業安定所は、学校卒業見込者等について就職後においてもその状況把握に努め、職場適応のための相談対応等、職場定着に向けた支援を行うとともに、事業主に対し、個々の状況に応じて助言・指導等により雇用管理の改善を促していく。
青少年の早期離職の防止・職場定着の促進を図る観点からも、入職後早期におけるキャリアコンサルティングの機会の提供を行うとともに、ストレスチェックの実施等を通じたメンタルヘルス不調の発生の防止、不調者への適切な対応、職場復帰の支援等、職場におけるメンタルヘルス対策の充実を図り、青少年が心身ともに充実した状態で意欲と能力を十分に発揮できる職場環境を整備していく。
⑥ 入職後早期に離転職する青少年に対するキャリア自律に向けた支援 様々な事由により早期に離転職する青少年もいることから、そのような場合であっても、長期的・安定的に職業人生をより豊かに送ることができるよう、新卒応援ハローワーク等における職業相談の実施に加え、入職後早期におけるキャリアコンサルティングの機会の提供等により、キャリア自律に向けた支援を行う。
また、ユースエール認定制度をはじめとする雇用管理の状況等が優良な企業の認定・表彰に関する状況や時間外労働の状況等の企業の職場情報を青少年等がワンストップで閲覧できる職場情報総合サイト(しょくばらぼ)等を通じて、職場情報の見える化を促進する。
さらに、青少年等が持つ職業スキルや経験等を生かした就職活動や企業の採用活動が行えるように職業情報の見える化を進めるため、職業情報提供サイト(job tag)において、広く求人企業・求職者等に職業情報を提供することにより、効果的なマッチングを図るとともに、青少年等が効果的に活用できる環境を整備するため、一層の充実を図る。また、各種支援策に関する関係行政機関の情報の連携・一体化を進め、青少年や企業等にとって包括的で利便性の高いプラットフォームを構築する。
3 中途退学者・就職先が決まらないまま卒業した者及び就労に当たって困難な課題を抱える者に対する支援
学校等を中途退学し、又は就職先が決まらないまま卒業したこと等を理由として、学校等から社会・職業生活への円滑な移行ができなかった者等については、個々の事情に配慮しつつ、希望に応じた就職支援等を行っていくことが必要である。
中途退学者の中には安定的な就労に困難な課題を抱える者が多い状況に鑑み、就職を希望する中途退学者に対しては、中途退学後に各支援機関の支援の谷間に陥ることのないよう、中途退学に際して、学校等、公共職業安定所、地域若者サポートステーション等が連携して、就職支援機関、職業訓練機関等に関する情報を提供し、継続的に支援を行っていく。
また、卒業から就職までの期間が短いほど正規雇用労働者として就職する割合が高まる傾向がみられるなど、早期の就職実現が重要となっていることから、就職先が決まらないまま卒業した者については、学校等、新卒応援ハローワーク等が連携し、公共職業安定所における個別支援や面接会の集中的な開催等により、卒業直後の支援の充実を図っていく。
さらに、就労に当たって困難な課題を抱える者については、今後も増えていくことが懸念されることから、個々の事情に配慮したきめ細かな支援がますます重要となる。このため、新卒応援ハローワークや地域若者サポートステーション等において、キャリアコンサルタントや臨床心理士等の専門家を活躍した支援や、地域のボランティア活動等を活用した社会とつながる体験機会の確保、学校をはじめとする多様な主体と連携したアウトリーチを含めた支援等、個々のニーズや課題に応じた支援の充実を図っていく。
4 フリーターを含む非正規雇用で働く青少年の正規雇用化に向けた支援
少子化対策の観点からも、青少年の経済的基盤を確保することは重要であり、非正規雇用労働者の現状等に関する情報を青少年に提供することも含め、主体的に職業選択やキャリア形成を行えるように支援していく。
本意ながら非正規雇用で働いている青少年もいることを踏まえ、わかものハローワーク等において、個々のニーズや課題に応じて、的確な就職支援を行うためのキャリアコンサルティング、就職活動の方法に関する助言・指導のほか、職業相談・職業紹介、職場定着、適切な職業訓練への誘導等の支援を行い、正規雇用への移行を促進していく。
また、地域のニーズに応じた多様な就職支援メニューをワンストップで提供する取組(ジョブカフェ)など、都道府県等が中心となって、地域の関係機関との連携の下で青少年が利用しやすいサービスの提供を推進していくことが期待される。
事業主に対しては、トライアル雇用、雇用型訓練、企業内での正規雇用への転換の取組等の青少年の正規雇用化に係る積極的な取組を促していく。
5 企業における青少年の活躍促進に向けた取組に対する支援
(1) 青少年の雇用管理の改善に向けた支援
青少年の適切なキャリア形成の実現のためには、早期離職の防止の観点から入口段階でのマッチングの向上のための取組に加え、青少年の能力や経験に応じた適切な待遇を確保するなど、企業内での適切な雇用管理を促進することが課題となっている。
また、労働供給制約が強まる中で、各企業が青少年にとって魅力ある職場となることが重要であり、学校卒業見込者等募集(法第13条第1項に規定する学校卒業見込者等募集をいう。)及び学校卒業見込者等求人に当たって提供する青少年雇用情報の内容の充実やユースエール認定制度に係る認定の取得に向け、各企業において自主的に雇用管理の改善が図られることが期待される。このため、労働者の離職率と人材育成に関する基本方針の策定状況との間には相関関係が認められることも踏まえ、ユースエール認定制度を活用して、雇用する労働者の育成に関する方針並びに職業能力の開発及び向上を促進するための計画の充実を図る取組を評価することにより、青少年の育成等に積極的な企業ほど労働市場で選ばれ、企業において労働者の確保が図られるとともに、それが企業の自主的な取組を更に促進するという好循環を生み出していく。
(2) 青少年の採用及び育成に積極的な中小企業の情報発信のための支援
青少年の雇用管理に積極的に取り組みながらも、知名度等の点から青少年の採用に課題を抱える中小企業の情報発信を支援するため、ユースエール認定制度等を推進し、公共職業安定所等において重点的にマッチングを行っていくとともに、青少年がユースエール認定企業の求人を容易に検索することが可能となるよう検討し、必要な施策を講じる。
(3) 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の改善、多様なニーズに対応した働き方の実現
青少年が働きがいを持ちながら、ライフステージに沿って、希望に応じた働き方を選べるような環境づくりに取り組んでいくことが必要である。
具体的には、時間外・休日労働の削減、年次有給休暇・育児休業の取得の促進、自己啓発のための時間の確保への配慮等、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の改善に向けた企業における自主的な取組を促していくとともに、適切な労務管理下におけるテレワークやフレックスタイム制の活用等、柔軟な働き方がしやすい環境の整備を図っていく。
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