その一方で、技能者を目指す若者は減少している状況にある。2028年技能五輪国際大会が愛知県で開催されることを契機として、関係省庁や業界団体、技能士等とも連携しつつ、中学・高校生の段階から技能を尊重する機運を醸成するとともに、技能労働者の能力向上や技能継承のための取組の強化を進める必要がある。
こうした方向性を踏まえ、以下のような施策を講ずる。
日本のWSI (WorldSkills International) 加盟組織である中央職業能力開発協会と都道府県職業能力開発協会との緊密な連携による着実な技能検定の実施(技能検定委員の確保も含む)、技能五輪国際大会に出場する選手の一層の競技力強化、未派遣職種の解消に向けた取組の実施、技能五輪全国大会、技能グランプリ等の技能競技大会の実施を通じて技能振興の取組を推進する。
2028年の技能五輪国際大会の開催地である愛知県や2028年技能五輪国際大会日本組織委員会等と連携し、大会の実施や2028年技能五輪国際大会の開催を契機とした技能振興、技能の魅力発信等について、「リスキリングを促進する国民運動」の取組とも連携しながら推進する。
技能者の地位と技能水準の向上にもつながるよう、「卓越した技能者の表彰」制度の普及の促進や、業界団体や学会等における表彰・評価等の活動を促進する。
若年層に対する技能尊重の機運醸成として、若年技能者人材育成支援等事業において、「ものづくりマイスター」を工業高校や中小企業等に派遣し、実践的な実技指導やものづくりの魅力を伝える取組を実施する。
ものづくりの高付加価値化によって、技能の魅力向上を図るため、熟練技能者の知見等の継承や顧客ニーズ等に対応する知識・技能の習得のための体制を整備する。若手の技能人材等の確保・育成のため、地域の技能士・業界団体等の連携による人材育成の体制を整備する。
7 職業能力開発分野の国際連携・協力の推進
経済のグローバル化が進展し、我が国の企業の海外進出等が活発化する中で、グローバル人材の活用・育成が重要となっている。その一方で、国際社会の一員として国際協力を推進することの重要性はますます高まっている。これまでも我が国は、開発途上地域等が自立的発展を実現するための根幹となる人材育成について、自らの経験や知見、教訓及び技術をいかし、技術協力や人材の育成・確保のためのシステム作り等の「質の高い成長」に向けた支援を実施してきたところであり、引き続き、こうした支援を効果的・効率的に推進していく必要がある。
こうした方向性を踏まえ、以下のような施策を講ずる。
「技能評価システムを通じた技能移転事業」について、我が国の強みであるものづくり分野や中小企業が持つノウハウを最大限活用しながら推進し、日本型技能評価システムである技能検定のノウハウをアジア地域の開発途上国に移転する。
外国人の技能実習については、育成就労制度施行後においても経過措置として実習を継続する技能実習生もいるため、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成28年法律第89号)に基づき、引き続き技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図っていく。