その他令和8年4月28日
短時間・有期雇用労働者の職業生活の動向に関する報告
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短時間・有期雇用労働者の職業生活の動向に関する報告
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第1 短時間・有期雇用労働者の職業生活の動向
1 短時間・有期雇用労働者を取り巻く経済社会の動向等
我が国の人口は、少子高齢化の進行に伴い、平成20年にピークを迎え、平成23年以降、14年連続で減少している。経済成長と労働参加が適切に進まず、労働力人口が大幅に減少することとなれば、経済成長の供給側の制約要因となるとともに、需要面で見ても経済成長にマイナスの影響を与えるおそれがある。このように、今後、ますます労働力供給が制約される日本では、誰もが生きがいを持てるその有する能力を最大限に発揮できる社会の実現に向け、若者、女性、高齢者、障害者を始め就労を希望する者が意欲と能力を生かしてそれぞれのライフスタイルに応じた働き方を通じて能力を発揮できるよう、多様な働き方を実現するための環境整備を進めていくことが重要である。
短時間労働及び有期雇用労働(以下「短時間・有期雇用労働」という。)は、育児や介護等様々な事情により就業時間に制約のある者を始め、多様なニーズや事情等を抱えた労働者が従事しやすい働き方である一方で、就職氷河期世代を含め、正社員としての就職機会を得ることができず、非自発的に短時間・有期雇用労働に就く者(以下「不本意非正規雇用労働者」という。)も一定程度存在する。この不本意非正規雇用労働者は減少傾向にあるものの、不本意非正規雇用労働者に占める25歳から34歳までの層の割合が依然として他の年齢層と比べて高いままとなっている。また、雇用形態間賃金格差は縮小傾向にあるなど、短時間・有期雇用労働者の待遇改善の取組は着実に進められているものの、依然として賃金格差があり、必ずしも働き・貢献に見合った待遇が確保されてはいない。
このため、短時間・有期雇用労働者の均等・均衡待遇の確保や正社員への転換等、短時間・有期雇用労働者が公正な待遇を受けるとともに能力を十分に発揮できるような条件を整備することは、女性や高齢者を始め、誰もが安心して働き、活躍できる社会を実現していくためにも重要である。
2 短時間・有期雇用労働者の増加と属性の多様性
短時間・有期雇用労働者の数は長期的には増加傾向にある。「労働力調査」(総務省統計局)において、非農林業短時間雇用者(週間就業時間が35時間未満の者)を見ると、令和7年には2,098万人となり雇用者総数の34.3%を占めており、非農林業有期雇用労働者を見ると、令和7年には1,394万人となり雇用者総数の22.8%を占めている(非農林業短時間雇用者かつ非農林業有期雇用労働者である者は753万人で、雇用者総数の12.3%)。それぞれの内訳について見ると、女性が短時間労働者と有期雇用労働者それぞれの約6割を占め、55歳以上の高年齢者が、短時間労働者の約4割、有期雇用労働者の約5割を占めている。一方、若年者や就職氷河期世代、世帯主である者等も一定の割合で存在しており、その態様は多様なものとなっている。
3 短時間・有期雇用労働者を雇用する理由
「同一労働同一賃金の対応状況等に関する調査(企業調査)」(令和5年独立行政法人労働政策研究・研修機構。以下「同一労働同一賃金調査」という。)においては、企業が「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」労働者を「雇用している理由」(複数回答)について、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している企業では、「簡単な内容の仕事や、責任が軽いため」と回答した企業の割合が中小企業及び大企業のいずれでも最も高く、中小企業で44.2%、大企業で57.9%となっている。
また、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している企業では、「労働者自身が希望したため」と回答した企業の割合が中小企業で最も高く、40.8%となっており、大企業では47.3%と2番目に高くなっている。
さらに、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している企業では、「定年退職者の再雇用のため」と回答した企業の割合が中小企業及び大企業のいずれでも最も高く、中小企業で61.4%、大企業で76.3%となっている。
注同一労働同一賃金調査では、「有期雇用パートタイム」労働者は「有期パートタイム」、「無期雇用パートタイム」労働者は「無期パートタイム」、「有期雇用フルタイム」労働者は「有期フルタイム」という名称で、集計を行っている。また、中小企業調査と大企業調査で分けて集計を行っている。
4 短時間・有期雇用労働者の待遇の状況
(1) 短時間・有期雇用労働者の職務、労働条件の状況
イ 短時間・有期雇用労働者の職場における役割を見ると、定型的で軽易な職務に従事する者だけでなく、基幹的役割を担う短時間・有期雇用労働者も一定数存在する。同一労働同一賃金調査において、「業務の内容は同じだが、責任の程度は異なる者がいる」と回答した企業の割合は、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で21.3%、大企業で27.4%、また、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で24.6%、大企業で30.1%、さらに、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している中小企業で37.3%、大企業で46.3%であった。
また、「業務の内容も、責任の程度も同じ者がいる」と回答した企業の割合は、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で7.4%、大企業で4.3%、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で11.5%、大企業で4.8%、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している中小企業で16.4%、大企業で15.7%となっている。
さらに、「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査」(厚生労働省政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室。以下「パート・有期調査」という。)においては、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」及び「有期雇用フルタイム」の役職者がいる企業の割合は、「有期雇用パートタイム」労働者で10.2%、「無期雇用パートタイム」労働者で11.8%、「有期雇用フルタイム」労働者で23.0%であった。また、「所属組織の責任者等ハイレベルの役職(店長、工場長等)まで」の役職者がいると回答した企業の割合は、「有期雇用パートタイム」労働者で0.7%、「無期雇用パートタイム」労働者で2.1%、「有期雇用フルタイム」労働者で6.3%となっている。
ロ 賃金について、「賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)により、1時間当たり所定内給与額(令和7年)を見ると、正社員・正職員の一般労働者(短時間労働者以外の者)と比較して、正社員・正職員の短時間労働者は90.7%、正社員・正職員以外の短時間労働者は67.5%、正社員・正職員以外の一般労働者は69.1%となっている。また、短時間・有期雇用労働者の1時間当たり所定内給与額は、年齢によって大きくは変わらない。
同一労働同一賃金調査において、「基本給の算定に当たり考慮している要素」(複数回答)として「職務」と回答した企業の割合は、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」及び「有期雇用フルタイム」の労働者を雇用している企業のいずれでも最も高く、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で64.6%、大企業で68.1%、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で68.8%、大企業で64.0%、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している中小企業で69.5%、大企業で73.9%となっている。
また、「基本給の算定基準」について、「正社員と同様の算定方法・付与基準である」と回答した企業の割合は、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で16.9%、大企業で8.7%、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で22.8%、大企業で10.4%、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している中小企業で27.1%、大企業で21.1%となっている。他方で、「正社員とは、算定方法・付与基準が異なる」と回答した企業の割合は、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で83.1%、大企業で91.3%、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している中小企業で77.2%、大企業で89.6%、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している中小企業で72.9%、大企業で78.9%となっている。
さらに、パート・有期調査において、正社員と職務が同じである「パートタイム・有期雇用労働者」がいる企業における、「正社員と職務が同じ」である「パートタイム・有期雇用労働者」の1時間あたりの基本賃金は、「正社員より高い」又は「正社員と同じ(賃金差はない)」と回答した企業を合算した割合は54.3%となる一方、「正社員の6割以上8割未満」、「正社員の4割以上6割未満」又は「正社員の4割未満」と回答した企業を合算した割合は、20.5%となっている。
(2) 教育訓練の実施状況、福利厚生施設の利用
パート・有期調査において、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」の労働者に対して、「日常的な業務を通じた、計画的な教育訓練(OJT)」を実施すると回答した企業の割合は、正社員に対して実施すると回答した企業を分母としたとき、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している企業では74.7%、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している企業では75.8%、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している企業では74.6%となっている。また、「入職時のガイダンス(Off-JT)」を実施すると回答した企業の割合は、それぞれ65.2%、69.3%、65.8%となっている。
「職務の遂行に必要な能力を付与する教育訓練(Off-JT)」を実施すると回答した企業の割合は、正社員に対して実施すると回答した企業を分母としたとき、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している企業では49.2%、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している企業では52.7%、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している企業では59.9%となっており、「将来のためのキャリアアップのための教育訓練(Off-JT)」を実施すると回答した企業の割合は、それぞれ29.2%、35.7%、35.6%となっている。
福利厚生施設について見ると、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」の労働者に対し、「給食施設(食堂)の利用」を認めていると回答した企業の割合は、正社員に対して認めていると回答した企業を分母としたとき、「有期雇用パートタイム」労働者を雇用している企業では92.2%、「無期雇用パートタイム」労働者を雇用している企業では91.4%、「有期雇用フルタイム」労働者を雇用している企業では96.7%となっており、「休憩室の利用」を認めていると回答した企業の割合は、それぞれ91.0%、89.9%、94.0%、さらに、「更衣室の利用」を認めていると回答した企業の割合は、それぞれ90.9%、91.8%、91.0%となっている。
5 短時間・有期雇用労働者の意識の動向
(1) 短時間・有期雇用労働を選択する理由
パート・有期調査において、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」の労働者が「現在の就業形態を選んだ理由」(複数回答)を見ると、「有期雇用パートタイム」及び「無期雇用パートタイム」では「自分の都合の良い時間(日)に働きたいから」が一番高く、それぞれ53.9%と60.3%、次いで「勤務時間・日数が短いから」が高く、それぞれ35.2%と39.9%というように、自らの希望する時間に働ける働き方を求めて短時間労働が選択されている面がある。
また、「就業調整(年収の調整や労働時間の調整)ができるから」がそれぞれ18.4%と23.8%、「家庭の事情(育児・介護等)で正社員として働けないから」がそれぞれ13.0%と17.1%というように、例えば、育児や介護等の家庭の事情を考慮して、短時間労働を選択していると考えられる者もいる。
「有期雇用フルタイム」労働者では「正社員を定年退職した後に再雇用されたから」が30.0%、「専門的な知識・技能を活かせるから」が22.2%となっている。また、「自分の都合の良い時間(日)に働きたいから」と回答した者も19.1%を占めている。
一方、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」の労働者の中には「正社員として採用されなかったから」とする者もそれぞれ3.1%、2.2%、10.2%おり、「正社員としての募集が見つからなかったから」とする者もそれぞれ10.0%、2.9%、12.0%いることから、非自発的に「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」となったと考えられる者も存在している。
(2) 今後の働き方の希望
パート・有期調査において、「今後の働き方の希望」を見ると、「現在の雇用形態で仕事を続けたい」と回答した者の割合は、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」の労働者でそれぞれ75.5%、79.7%、61.1%いる一方で、「正社員になりたい」と回答した者の割合は、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」の労働者でそれぞれ14.0%、12.2%、26.3%おり、年齢階層別で見ると、特に若年層において「正社員になりたい」と回答した者の割合が高くなっている。「正社員になりたい」と回答した「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」の労働者について、「正社員になる際に、勤務時間・勤務地・職種を限定した「多様な正社員(限定正社員)」制度があれば選びたいと思いますか」に対する回答では、勤務地、職務の内容又は勤務時間が限定された、いわゆる「多様な正社員」を「選びたい」と回答した者の割合は68.2%となっており、ライフスタイル等に応じた働き方が可能ないわゆる「多様な正社員」を希望する者が一定程度存在することがわかる。「選びたいと思う制度」(複数回答)を見ると、「有期雇用パートタイム」労働者及び「有期雇用フルタイム」労働者では「勤務地を限定した(転勤のない)正社員」が、それぞれ44.7%、51.0%と最も高く、「無期雇用パートタイム」労働者では「勤務時間を限定した(短時間)正社員」が52.7%で最も高くなっている。
(3) 仕事及び待遇等に対する意識
パート・有期調査において、現在の会社や仕事に対する不満・不安の有無について「不満・不安がある」と回答した労働者は、「有期雇用パートタイム」労働者では56.1%、「無期雇用パートタイム」労働者では56.5%、「有期雇用フルタイム」労働者では69.1%となっており、その理由について、「賃金が少ない」と回答した労働者の割合が、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」又は「有期雇用フルタイム」の労働者でそれぞれ72.5%、67.1%、68.9%と最も高く、次いで「業務量が多い」と回答した労働者の割合が、「有期雇用パートタイム」労働者では18.7%、「無期雇用パートタイム」労働者では22.9%、「有期雇用フルタイム」労働者では19.5%となっている。
また、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」及び「有期雇用フルタイム」の労働者のうち、「業務の内容及び責任の程度が同じ正社員がいる」と回答した労働者が、業務の内容及び責任の程度が同じ正社員と比較した賃金水準についてどのように考えているかの回答を見ると、いずれも「賃金水準は低く、納得していない」と回答した労働者の割合が高く、それぞれ51.4%、39.5%、41.4%となっている。一方、「同等若しくはそれ以上の賃金水準である」と答えた労働者も存在し、「有期雇用パートタイム」、「無期雇用パートタイム」及び「有期雇用フルタイム」の労働者でそれぞれ11.7%、8.8%、15.2%となっている。
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