2-1 食糧用大麦及びはだか麦の総需要量
日本の人口は減少局面を迎えているものの、食糧用大麦及びはだか麦の1人当たりの年間消費量は、昭和59年以降、おおむね0.2~0.4kgで安定的に推移しています(図3)。
用途別の需要動向は、
主食向けは、令和元年度以降減少し近年は横ばいであったが、昨今の米価高騰を受けた代替需要で増加傾向
② 焼酎向けは、コロナ禍に家飲み需要があった一方、外食需要の低迷等により減少傾向
③ 麦茶向けは、年々残暑が長期化するほか、ノンカフェイン需要により増加傾向
④ 発泡酒等向けは、外食需要の低迷等により令和3年度から減少傾向となっています。
加えて、麦茶用の輸入時期変更に伴い、令和9年度分の麦茶向けの需要分の一部を令和8年度に前倒しで輸入する必要があります。このため、令和8年度の食糧用大麦及びはだか麦の総需要量注については、直近の需要動向をベースとしつつ、足元の動向を的確に反映する観点から、直近3か年(令和5年度から令和7年度まで)の平均需要量に麦茶向けの輸入増分(約2万トン)を加え、31万トンと見通します(図4)。
注) 食糧用大麦及びはだか麦の総需要量は、国内産食糧用大麦及びはだか麦の流通量並びに政府からの外国産食糧用大麦及びはだか麦の販売数量の合計から、実需者(精麦企業等)の在庫数量の増減分を勘案して算出。ただし、生産者団体とビール会社との契約栽培により供給される国内産ビール大麦は含まない(以下同じ)。
図4 食糧用大麦及びはだか麦の総需要量の推移
資料:農林水産省「麦の需給に関する見通し」(各年度)
注:令和7年度の数値は見込値である。
2-2 国内産食糧用大麦及びはだか麦の流通量
(1) 国内産食糧用大麦及びはだか麦の生産量(当年産の大麦及びはだか麦のうち、生産者から実需者に引き渡される数量)
令和8年産の国内産食糧用大麦及びはだか麦の生産量(注1)は、令和7年8月の民間流通連絡協議会において報告された令和8年産の作付予定面積(二条大麦29千ha、六条大麦16千ha、はだか麦4千ha)(注2)に、直近5か年(令和3年産から令和7年産まで)の10a当たりの収量のうち、最高及び最低の単収である年を除いた3か年の平均値(二条大麦388kg、六条大麦314kg、はだか麦303kg)を乗じ、さらに、食糧用供給割合(二条大麦73.0%、六条大麦86.7%、はだか麦95.7%)(注3)を乗じて、14万トンと見通します(表5)。
(注1)は種前契約に基づき、生産者から実需者に引き渡される見込み数量である。
(注2)は種前契約に基づき、生産者から販売委託された全農・全集連等が集計した見込み面積であり、農林水産省大臣官房統計部の公表する面積とは異なる。
(注3)当年産のうち、食糧用として生産者から実需者に引き渡される割合(それ以外は、ビール用、種子用、規格外等)。令和8年産については、直近3か年(令和5年度から令和7年度まで)の平均値である。
(2) 国内産食糧用大麦及びはだか麦の流通量(前年産と当年産の食糧用大麦及びはだか麦のうち、当年度内に市場に流通する量)
令和8年度の国内産食糧用大麦及びはだか麦の流通量は、令和8年産の国内産食糧用大麦及びはだか麦の生産量に、年度内供給比率(注4)を乗じ、さらに、令和7年産国内産食糧用大麦及びはだか麦の在庫量を加えて、15万トンと見通します(表5)。
(注4)当年産のうち当年度に生産者から実需者に引き渡される数量の割合。令和7年産については、直近3か年(令和4年産から令和6年産まで)の平均値から算出し、令和8年産については、前年産と同率としている。