告示令和8年4月14日

環境省告示第三四号(エコツーリズム推進基本方針の全部改正)

掲載日
令和8年4月14日
号種
号外
原文ページ
p.39 - p.41
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AI要点

エコツーリズム推進基本方針の全部改正

抽出された基本情報
発行機関環境省
省庁環境省
件名エコツーリズム推進基本方針の全部改正

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環境省告示第三四号(エコツーリズム推進基本方針の全部改正)

令和8年4月14日|p.39-41|原文を見る

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環境省告示第三四号
エコツーリズム推進基本方針(平成二十七年環境省告示)第四条第六項の規定に基づき、エコツーリズム推進基本方針(平成二十七年四月十四日環境省・環境省告示第一号)の全部を改正する旨を定めるので、同条第七項の規定により公示する。 平成八年四月十四日 環境大臣 望月義夫
エコツーリズム推進基本方針 ~“たび”と創る持続的な地域社会を目指して~
目次 はじめに 第1章 エコツーリズムの推進に関する基本的方向 1 我が国のエコツーリズムを取り巻く状況 (1) 我が国における推進の経緯 (2) これまでの取組の成果と課題 2 我が国におけるエコツーリズムの基本的考え方 (1) エコツーリズムを推進する意義 ア 自然体験を通じた自然環境保全の効果 イ 地域固有の魅力を見直す効果 ウ 活力ある持続的な地域づくりの効果 (2) エコツーリズムへの取り組み方 (3) エコツーリズムに取り組む上での基本的な視点と配慮事項 3 我が国のエコツーリズムが目指す方向性 (1) エコツーリズムの推進によって長期的に目指す姿 ア 地域では イ 参加者は ウ 国内では エ 海外へは (2) 重点的に取り組むべき事項 ア 地域への支援 イ 国内外への戦略的情報発信等 ウ 科学的評価方法に関する調査等 エ 他の施策との連携強化 第2章 エコツーリズム推進協議会に関する基本的事項 1 協議会の組織化 (1) 幅広い主体が参加することの必要性 (2) 協議会の体制 2 協議会の運営 3 活動状況の公表・報告 第3章 エコツーリズム推進全体構想の作成に関する基本的事項 1 エコツーリズムを推進する地域 (1) 推進の目的及び方針 (2) 推進する地域 2 対象となる自然観光資源 3 エコツーリズムの実施の方法 (1) ルール (2) ガイダンス及びプログラム (3) モニタリング及び評価
(4) 安全管理 (5) その他 ア 情報提供 イ 人材育成 4 特定自然観光資源を含む自然観光資源の保護及び育成 (1) 自然観光資源 (2) 特定自然観光資源 ア 特定自然観光資源の指定 イ 立入制限による利用調整 ウ その他の保護及び育成の措置 エ 情報の公表及び周知等 5 協議会の参加主体 6 その他エコツーリズムの推進に必要な事項 (1) 環境教育の場としての活用と普及啓発 (2) 他の法令や計画等との関係及び整合 (3) 農林水産業や土地の所有者等との連携及び調和 (4) 地域の生活や習わしへの配慮 (5) 全体構想の公表 (6) 全体構想の見直し 第4章 エコツーリズム推進全体構想の認定に関する基本的事項 1 認定の趣旨 2 認定の手続 3 認定基準 4 認定の取消し 5 認定全体構想の周知 第5章 生物の多様性の確保等のエコツーリズムの実施に当たって配慮すべき事項その他エコツーリズムの推進に関する重要事項 1 生物多様性の確保 2 普及啓発の推進 3 子どもの視点に立った継続的な取組の推進 4 技術的助言 5 エコツーリズムの推進体制
はじめに
人間活動から生じた環境負荷は、産業革命以降、急速に拡大し、地球規模で生態系を劣化させ、気候変動による異常気象や食料・水資源の不安定化なども引き起こし、今や私たちの生活だけでなく将来の世代にまで様々な危機を及ぼしています。こうした地球規模の環境問題等を背景に、平成27年9月25日に国連総会でSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、各国でその達成に向けた取組が進められており、環境・経済・社会の三側面のバランスが取れた世界を実現することを目指しています。 日本国内では、急速な都市化の進展や人口減少・高齢化等によって、人と自然、人と人とのつながりが希薄化し、従来のコミュニティが失われつつあります。その影響により、本来人の手が入ることで維持される里地里山、里海等の二次的自然環境や地域の祭り等の文化の維持・継承が困難となっており、持続可能な地域社会の実現が喫緊の課題となっています。このような課題を踏まえ、地域資源を活用して環境・経済・社会の統合的向上を実現するとともに、地域の個性をいかして地域同士で支え合うネットワークを形成する「地域循環共生圏」の考え方も提唱されています。さらに、生物多様性の損失を止め、反転させる「ネイチャーポジティブ」に向けた取組も活発化しており、企業など多様な主体が参画して取組が進められています。
自然環境や歴史文化を対象として体験し、学ぶとともに、それらの保全に責任を持つ観光の在り方であるエコツーリズムが日本に導入されて以降、その理念や取組は徐々に全国各地に広がり、一定の定着を見てきました。近年では、「サステナブルツーリズム」や「レスポンシブルツーリズム」、「リジェネラティブツーリズム」など、地域社会や環境への配慮を重視した観光の在り方が国際的に注目を集めています。また、「ウェルネスツーリズム」や「アドベンチャーツーリズム」など、観光旅行者の心身の充足や変化体験を重視する多様な観光の在り方も広がりを見せています。
一方で、インバウンドの急増やSNSの発達を背景として、特定の観光地に観光旅行者が過度に集中し、地域社会や自然環境に悪影響を及ぼす「オーバーツーリズム」も世界的に大きな問題となっており、交通渋滞の発生やごみ、騒音問題、自然環境の劣化、利用の質の低下などに悩まされる地域が現れています。
こうした潮流の中で、観光旅行者の意識も従来の消費型・大量型観光から、地域の自然や文化、暮らしに敬意を払い、過度な負荷を掛けない持続可能な観光へと大きく転換しつつあります。このような背景を踏まえ、自然や文化の保全と観光が両立し、地域と観光旅行者の双方が恩恵を実感できる持続可能な地域づくりを進めることが一層重要になっています。エコツーリズムは、そうした新しい観光の方向性を先導する実践モデルとして、地域において果たす役割を更に拡大させています。
近年、特に若い世代は、世界的にも環境意識が高く、環境保全のための行動に積極的とされています。引き続き各地域においてエコツーリズムを環境教育の場として活用していくことで、このような「エコツーリスト」ともいえる意識を持った旅行者層を醸成していくことも重要です。
そのためには、将来を担う子どもたちを始めとした全ての人たちが、原生的で雄大な自然の偉大さや荘厳さを感じたり、人の暮らしと自然が織りなしてきた里地里山、里海などにおいて、その地域固有の人と自然や文化との「つながり」を五感で感じたりするような体験をすることが必須です。
地域の自然や文化を保全しながら、それらの自然観光資源を基にした地域固有の体験をガイドの案内・助言によって観光旅行者に提供する「エコツーリズム」は、単に一過性の体験にとどまらず、観光旅行者やそれに関わる地域の人々などに地域の自然や文化との「つながり」をもたらします。更にその取組は、私たち一人ひとりが地域の環境を介して地球環境とつながる糸口となるのです。また、地域ぐるみの取組は、地域にも「つながり」を生み、地域が元気になり、その「つながり」が関係人口の創出などの地域外との「つながり」に広がっていくことも期待できます。
エコツーリズム推進法(平成19年法律第105号。以下「法」という。)が議員立法により制定されてから、エコツーリズムに取り組む地域は着実に増加し、「つながり」を取り戻す動きも地域ぐるみで多く見られるようになってきました。
この基本方針は、人と自然や文化、人と人の「つながり」を取り戻し、生物多様性を保全しながら持続可能で活力ある社会を作っていくため、エコツーリズムが目指す方向性を示すとともに、地域が推進する際の基本的な事項を定めたものです。
地域の自然だけでなく文化を含めて自然観光資源として捉え、地域活性化のため、それらの自然観光資源を保護・保全しながら活用し、さらに、保全し続けるために積極的に活用するという「保護と利用の好循環」という価値観は、我が国におけるエコツーリズムの始まりから今も変わっておらず、地球規模の環境問題に直面している今だからこそ、改めて共有されていくべきものです。
さらには、国内外の観光旅行者等がエコツーリズムを推進する地域(以下「推進地域」という。)を訪れることで、相互理解の増進による平和への貢献や、自然・文化や人とのふれあいの体験を行うことでの健康づくりに役立つことも期待されます。近年の多様な社会課題に対し、エコツーリズムが提供する価値は大きくなっています。
この序章を読んでいるあなたの地域にも、その素材となる地域資源は必ずあります。今こそ、地球規模の問題を考えながら、そのすばらしい地域の素材をいかしてエコツーリズムを実現し、国内外に発信していくことに挑戦してみませんか。
第1章 エコツーリズムの推進に関する基本的方向
1 我が国のエコツーリズムを取り巻く状況
(1) 我が国における推進の経緯
世界におけるエコツーリズムは、途上国の支援の一環として、開発中心の産業からの転換を促し、地域住民が主体となって自然を保護しつつ持続的に生活を営む方策の提案として始まり、その後持続的な観光振興を目指す概念として論じられてきました。
日本では、平成に入って民間事業者によるエコツアーの取組が始まり、その後、地域におけるエコツーリズム推進協議会(以下「協議会」という。)などの民間推進団体の設立が相次ぐなど、持続可能な地域づくりや新たな観光の取組として全国的な普及の動きが加速しました。
そして、平成15年から16年にかけて環境大臣を議長とする「エコツーリズム推進会議」が設けられ、国を挙げたエコツーリズムの推進が始まりました。同会議で「5つの推進方策」が取りまとめられ、これに基づいたエコツーリズムの普及と定着に向けた各種具体的な取組が進められました。
その後、平成18年に観光立国推進基本法(平成18年法律第117号)が成立し、持続可能な形での観光立国の実現に向けた政府の基本方針として、同法に基づく観光立国推進基本計画が閣議決定されました。このような背景の中、平成19年にエコツーリズム推進法が議員立法により国会に提出され、全会一致で成立、平成20年4月1日に施行されました。これにより、法に基づくエコツーリズム推進全体構想(以下「全体構想」という。)の認定制度が始まりました。
(2) これまでの取組の成果と課題
こうした動きを経て、各地域で徐々に法に基づくエコツーリズムの取組が進められ、平成21年9月8日には全体構想認定第1号となる飯能市エコツーリズム推進全体構想が国の認定を受け、令和8年3月時点で認定数は28を数えました。さらに、その中には、特定自然観光資源制度を活用した立入制限等による自然観光資源の保護と利用の両立や、混雑を避けた利用環境による満足度の高い体験の提供を実現している事例も現れています。
また、観光庁が策定した「日本版持続可能な観光ガイドライン(JSTS-D)」を全体構想作成の参考とし、持続可能な観光地域づくりに取り組む地域も出てきています。
さらに、全体構想認定地域以外にも全国的にエコツーリズムに取り組む地域が増えつつあります。これらの地域では、エコツーリズムに対する認識が広がるとともに、その重要性が共有されながら多彩なエコツアーが実施されるなど、更なる発展に向けた取組が進められています。
以上のように、我が国におけるエコツーリズムを取り巻く状況は時代とともに大きく変わってきていますが、そのような中でも、地域におけるエコツーリズムの取組及びそれによる成果は年々着実に増え続けています。これはエコツーリズムの根本となる考え方が今も変わらず我が国における重要な観光の在り方として在り続けていることを示しています。
一方、自然観光資源の保全や文化の継承の実現、地域経済への効果の波及、全体構想認定によるブランド力や知名度の向上、エコツアーの更なる展開、インバウンドへの対応など、引き続き取り組むべき課題もあります。また、より多くの国民にエコツアーの意義や楽しさを伝え、参加の機会を増やすなど、エコツーリズムの裾野を広げていくための取組も求められています。
2 我が国におけるエコツーリズムの基本的考え方
(1) エコツーリズムを推進する意義
エコツーリズムを推進する意義は、下記に掲げる効果が相互に影響し合い、好循環をもたらすことにあります。
ア 自然体験を通じた自然環境保全の効果
人が自然の神秘とふれあうとき、何ものにも代えがたい深い感動や癒しを得ることができます。また、子どもの原体験としての「五感で感じる自然体験」の必要性も指摘されています。こうした自然とのふれあいの必要性が唱えられる一方で、一時的な利用者の集中など不適切な利用による自然環境の悪化が懸念される地域もあります。エコツーリズムにおいては、利用に関するルールの設定により自然観光資源の劣化が防がれます。さらに、ガイドの案内などを通じて楽しみの中で自然への理解を深めることで、観光旅行者や地域住民などの意識が高まり、それが地球環境問題への興味や環境保全に関する行動につながっていきます。
イ 地域固有の魅力を見直す効果
日本は、亜熱帯から亜寒帯、原生自然から里地里山、里海まで、自然と文化が一体となった多種多様な自然や風土を有しています。豊かで荒々しい自然と共生してきた先人たちの知恵と伝統は、各地に固有の特徴を持ちながら、各地の人々の暮らしや生き方の中に深く浸透し、息づいています。自然の魅力そのものに加え、このような自然と密接に関わってきた生活文化もまた、観光旅行者を強く引きつける魅力なのです。このように多彩で特徴あるものを改めて見直すことで、エコツーリズムの題材にふさわしい自然観光資源として様々な体験を提供することが可能となります。
ウ 活力ある持続的な地域づくりの効果
地域においては、その地域固有の自然観光資源を活用することにより、多様化が進む観光需要に対応できる魅力が増し、観光地としての競争力が高まるだけでなく、従来、観光が盛んでなかった地域においても新たに観光を振興することも可能となります。その結果、雇用の確保や観光を始めとした既存の産業との相乗効果、経済波及効果などが期待できます。それに加え、地域資源の再認識や観光旅行者とのふれあいなどを通じて、地域で何が大事な資源かという点について共通の理解が進むとともに、既存の観光事業者の持続的な地域づくりに対する意識が高まることや、地域住民が地域に誇りを持つことなど、活力ある持続的な地域づくりの効果がもたらされます。
(2) エコツーリズムへの取り組み方
法第3条に定める4つの基本理念は、「自然環境の保全」、「観光振興」、「地域振興」、「環境教育の場としての活用」とされています。この理念に沿って地域でエコツーリズムを推進する一般的な取組は、
① 行政だけでなく、観光や農林水産業を始めとする関連産業や自然保護等に携わる人たち、地域住民などが一堂に会し、話し合い、
② 地域が伝えたい魅力(=地域の宝)をみんなで見つめ直し、あるいは探し出し、
③ その魅力を子どもたちに伝えつつ大切にしながら、観光旅行者等のニーズも踏まえて磨き、
④ 地域外からの観光旅行者等にうまく伝え、
⑤ 観光旅行者等が得た感動を更に宝を磨く原動力とすることで、
⑥ 地域経済に活力を与えつつ、他産業との連携などの波及効果を広げる という相互に関連する一連の行為となります。
(3) エコツーリズムに取り組む上での基本的な視点と配慮事項
これらを具体的に実現させていくには、以下の視点が基本となります。
① 「大切にしながら」という視点
自然環境や生活文化などの自然観光資源を保全するとともに、持続的に利用するという考え方がエコツーリズムの取組全体における考え方の基盤となります。
② 「楽しみながら」という視点
“おもてなしの心”を持って観光旅行者等に楽しんでいただくことが前提であり、このことで自然や地域を好きになる人が増え、継続性が出てきます。
③ 「地域が主体」という視点
地域を中心として観光旅行者等を迎える関連する人たち全てが協力し合いながら、自ら考え、行動することが求められます。
さらに、次の点に配慮することも必要となります。
・事前にルールなどを決めてエコツアーを実施し、自然観光資源の状態を継続的にモニタリングするとともに、その結果を科学的に評価し、これをルールや活動に反映させるという順応的な管理の視点
・継続的かつ計画性を持った取組の視点(目標を持ち、徐々に発展させていくという考え方)
・農林水産業を始めとする関連産業との調和や地産地消の取組などとの有機的な連携
・全ての人が自然観光資源にふれあい、その価値を享受するための多様性配慮の視点
・他の法令や計画などとの整合・連携による、良好な相互作用
3 我が国のエコツーリズムが目指す方向性
(1) エコツーリズムの推進によって長期的に目指す姿
我が国において、エコツーリズムを推進する長期的な目標、つまり将来的に目指す姿は、次に挙げることが実現していることが考えられます。
ア 地域では
地域では、エコツーリズムの理念が地域に定着することで、観光旅行者やガイド、地域住民、観光事業者、ボランティアなどの多様な主体が相互に関わり合い、協力し合うことによって地域の結束力が高まり、地域コミュニティが再生します。さらに、地域外の人たちとの交流を通じて新しいつながりが生まれ、地域社会の活力が生み出されていきます。
エコツーリズムは、地域の自然や文化を保全しながら、それらを持続可能な形で活用していく地域づくりの仕組みです。その理念に基づいて行われるエコツアー等の活動は、地域の人々の理解と協働の下で進められ、結果として地域経済にも良い循環をもたらします。このように、自然や文化の保全と地域の活性化が相互に支え合うことで、地域全体で自律的かつ持続的に自然観光資源を管理・活用しようとする「ワイズユース(賢明な利用)」が進展し、地域の経済的・精神的な自立が実現します。
こうした取組は、地域コミュニティの強化や人口減少などの社会課題の解決にも寄与し、地域の将来を支える新たな社会的基盤を形成します。また、エコツーリズムの実践を通じて、地域の子どもたちに地域に対する誇りや愛着が芽生え、その思いが次の世代へと受け継がれていきます。
イ 参加者は
プログラム参加者は、各々の関心や理解の段階に応じた多様な体験を通じて、地域の自然や文化を体感します。これらの体験を通じて、参加者一人ひとりが自然環境の大切さを実感し、身近な環境保全などの行動へとつなげる意識が醸成されます。
エコツーリズムの取組は、地域の自然や文化を「守りながらいかす」ことを学ぶ場でもあります。参加者が地域の人々やガイドとの交流を通じて、自然との共生の知恵や地域の持続的な暮らし方を理解することで、自然観光資源の保全と利用の好循環が促進されます。
このように、エコツーリズムへの参加を通じて、地域と来訪者の双方が環境保全の主体となり、地域資源を次世代を担う子どもたちへと引き継ぐ価値観と行動様式が社会全体に広がっていきます。
ウ 国内では
地域で進められるエコツーリズムの取組が全国各地に広がり、相互に学び、共感し、連携し合うことで、日本全体としての持続可能な観光と地域づくりの基盤が形成されます。地域がそれぞれの自然や文化を保全しながらいかす取組を進めることにより、環境・経済・社会の三側面が調和した「持続可能な地域社会」が全国的に拡大し、結果として日本全体の「持続可能な社会」の実現につながります。
また、エコツーリズムの理念が観光政策や地域政策、教育、企業活動など様々な分野に浸透することで、自然や文化の保全への理解と実践が社会全体に広がり、自然と共生する暮らしと観光の在り方が日本の価値として定着していきます。
エ 海外へは
訪日外国人旅行者を始めとする外国人が、各地域で行われるエコツアーなどを通じて日本の多様な自然環境や文化に触れることで、人と自然が共生してきた日本ならではの価値観や、地域ごとに受け継がれてきた知恵を体感します。こうした体験の共有を通じて、日本の自然環境の豊かさと、それを守りながらいかしてきた地域の取組への理解が国際的に深まります。
さらに、日本におけるエコツーリズムの理念や実践事例が海外に伝達されることで、自然共生社会の実現に向けた日本の姿勢が世界に示され、国際的な理解と共感を広げていきます。これにより、観光を媒介とした異文化の尊重と相互理解が進み、持続可能な社会づくりに向けた国際的な連携の深化にもつながります。
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