その他令和8年4月13日
犯罪被害者等基本計画(抜粋):個別労働紛争解決制度の周知及び精神的・身体的被害の回復・防止への取組
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AI要点
犯罪被害者等支援に関する施策の推進(研修充実、捜査配慮、再被害防止等)
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犯罪被害者等基本計画(抜粋):個別労働紛争解決制度の周知及び精神的・身体的被害の回復・防止への取組
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オ 個別労働紛争解決制度の周知徹底等
(ア) 犯罪被害者等に係る個別労働紛争の解決に当たって、個別労働紛争解決制度について周知徹底を図るとともに、同制度の適正な運用に努める。【厚生労働省】(1-56)
(イ) 事業主との間で生じた労働問題に関し、犯罪被害者等への情報提供、相談対応等を行う公的相談窓口として、労働問題に関するあらゆる分野の相談に専門の相談員がワンストップで対応する総合労働相談コーナーについて周知徹底を図るとともに、その積極的な活用を図る。【厚生労働省】(1-57)
重点課題第2 精神的・身体的被害の回復・防止への取組
第1 現状認識と具体的施策の方向性
1 現状認識
犯罪被害者等が犯罪等により受ける心身への被害に対しては、その内容や特性に応じた治療や支援を実施する必要がある。
まず、身体的被害については、急性期の症状や後遺障害といった被害の状態に応じ、犯罪被害者等を適切な医療等につないでいく必要がある。特に、性犯罪の被害については、緊急避妊等の産婦人科による診療等のほか、こども、男性、性的マイノリティ、障害者を含む多様な被害者がいることを踏まえ、それぞれの特性に応じた対応をとることも必要となる。
次に、精神的被害については、疾患に至らない心理的なもののほか、自らの生命の危機、家族の喪失、性的被害等のトラウマ(心的外傷)体験によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)等に苦しめられることがある。特に、このような被害を受けた者がこどもである場合には、その精神的被害は一層深刻となり得る。こうした精神的被害に対しては、犯罪被害者等に対する心のケアや治療等に当たる体制の構築が必要となる。
また、犯罪被害者等は、犯罪による直接的な被害にとどまらず、周囲の言動等により、更なる精神的被害(いわゆる二次的被害)を受けることがある。二次的被害は、犯罪被害者等の友人、近隣の住民、無関係の第三者等の言動によって生じるだけでなく、支援に携わる関係機関・団体の職員等の言動により生じることもある。二次的被害は、犯罪被害者等の心情に関する理解不足や、ときには犯罪被害者等への偏見から生ずるが、これらは犯罪被害者等の心の傷を広げ、助けを求める気力すらも失わせることになる。このような被害を防止するためには、周囲の人々や支援に携わる者が、犯罪被害者等に対し、その心理状態やとるべき対応について理解した上で接する必要がある⁹。こうした配慮は、二次的被害の防止に資するだけでなく、犯罪被害者等の精神的被害の緩和・回復にもつながるものである。
さらに、犯罪被害者等の精神的・身体的被害の回復・防止に向けては、再び被害に遭うことがないように、犯罪被害者等の安全確保の方策を講じることも必要である。特に、配偶者等からの暴力事案、ストーカー事案、児童虐待事案等は、その犯罪の性質から潜在化しやすく、また、加害行為が繰り返し行われることが少なくないことから、犯罪被害者の精神的・身体的被害が深刻化しやすい。
こうした状況下において、第1次基本計画の策定から第4次基本計画までの約20年にわたり、カウンセリング体制の充実、関係機関・団体における研修の充実、捜査・公判の段階における犯罪被害者等の情報の保護等の様々な取組がなされてきた。このほかにも、個別の被害類型に着目したものとして、近時は、「性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針」(令和5年3月30日性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議)、「こども・若者の性被害防止のためのための総合的対策」(令和6年4月25日性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議・こどもの性的搾取等に係る対策に関する関係府省連絡会議合同会議取りまとめ)、「ストーカー総合対策」(平成27年3月20日ストーカー総合対策関係省庁会議決定・平成29年4月24日改訂・令和4年7月15日改訂)、「児童虐待防止対策の更なる推進について」(令和4年9月2日児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議決定)等において、各種施策が取りまとめられてところである。これらを踏まえ、犯罪被害者等の精神的・身体的被害の回復・防止のための施策を一層推進していく必要がある。
2 具体的施策の方向性
(1) 精神的・身体的被害からの回復
犯罪被害者等に必要な医療、ケア及び支援を迅速かつ的確に提供するため、必要な体制を確保していく。また、犯罪被害者等やその支援に携わる者を含め、国民が犯罪被害者等となった場合の医療、ケア、支援等に関する情報提供や国民のアクセシビリティの向上に取り組む。
性犯罪、配偶者等からの暴力事案、児童虐待事案等、個別の被害類型に応じた施策についても、関係機関・団体との相互の連携を含め、それぞれの特性に応じ、更なる充実を図る。
(2) 更なる精神的被害(二次的被害)の防止
支援者等による二次的被害を防止するとともに、犯罪被害者等の精神的被害の緩和・回復につなげるため、犯罪被害者等は犯罪被害によって精神的な変調を来し、その感情や身体、行動に様々な変化(トラウマ反応)が現れることを支援者等が正しく認識し、その認識に基づき適切な対応をとることができるよう、トラウマインフォームドケア¹⁰の観点も踏まえ、研修・教育等を更に充実させる。
(3) 再被害の防止等の安全確保
犯罪被害者等が、加害者から再び危害を加えられる事態を防止するため、刑事手続や加害者処遇の進捗等に応じ、犯罪被害者等に対してその安全を確保する上で必要な情報を適時適切に提供する。
また、犯罪被害者等の一時保護や施設への避難、防犯指導等の措置をとるほか、刑事手続や各種届出等における犯罪被害者等の情報の保護を徹底する。
さらに、加害者に対しても、その処遇における犯罪被害者等の安全確保のための指導を実施する。
加えて、配偶者等からの暴力事案、ストーカー事案、児童虐待事案等の再被害のおそれが高い犯罪について、関係機関・団体の取組及び連携を一層強化する。
第2 具体的施策
1 精神的・身体的被害からの回復に関する施策
(1) 犯罪被害者等に対する医療機関の医療機能に関する情報の提供
犯罪被害者等が利用しやすいよう、医療機関の医療機能に関する情報について、全国統一的な情報提供システム「医療情報ネット(ナビイ)」を運用し、ウェブサイト上で提供するとともに、都道府県等の関係機関と当該情報を共有しつつ、関係府省庁と連携し、適時適切に犯罪被害者等に提供する。【厚生労働省】(2-1)
(2) 地域格差のない迅速かつ適切な救急医療の提供
地域の格差なく迅速かつ適切な救急医療が提供されるよう、初期救急、二次救急及び三次救急の救急医療体制の整備を図るとともに、総務省と連携し、メディカルコントロール体制の充実強化を図る。【厚生労働省】(2-2)
(3) 救急医療における精神的ケアのための体制の確保
救急医療における犯罪被害者等の精神的ケアに対応するため、救急医療体制における精神科医との連携体制の確保を図る。【厚生労働省】(2-3)
(4) PTSD等の治療に対応できる医療機関に関する情報提供
病院等の医療機関の医療機能に関する情報を住民・患者に対して提供する医療機能情報提供制度において、PTSD等の疾病の治療に対応できる医療機関を「医療情報ネット(ナビイ)」で検索することが可能であり、引き続き同制度を周知する。【厚生労働省】(2-4)
(5) 医療現場における自立支援医療制度の周知
PTSD等の治療に係る自立支援医療(精神通院医療)制度については、「犯罪被害者等のPTSD治療に係る自立支援医療(精神通院医療)の利用について(周知依頼)」(平成28年4月28日付け厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長通知)を発出し、犯罪被害者等が適切に同制度を利用できるよう、既に都道府県・指定都市等に周知依頼を行っているところであるが、再度依頼するなど、周知を徹底する。【厚生労働省】(2-5)
(6) 犯罪被害者等支援業務に関する精神保健福祉センター等の職員の理解促進
精神保健福祉センター等において犯罪被害者等に対する心の健康回復のための支援や関係機関・団体等との連携が適切に行われるよう、厚生労働省において、同センター等の職員が犯罪被害者等支援に関する研修を受講するよう促すなどして、犯罪被害者等支援業務に関する同センター等の職員の理解促進を図る。【厚生労働省】(2-6(再掲:4-89))
(7) 警察部内のカウンセラーによる犯罪被害者等へのカウンセリングの充実
都道府県警察に配置された公認心理師、臨床心理士等の資格を有する部内カウンセラーについて、確実かつ十分な配置と効果的な活用に努めるよう都道府県警察を指導するとともに、配置状況及び活用状況について毎年公表する。【警察庁】(2-7)
(8) 被害少年の精神的被害を回復するための継続的支援の推進
警察において、被害少年の精神的被害を回復するため、保護者の同意を得た上で、カウンセリングの実施、関係機関又は犯罪被害者等早期援助団体をはじめとする民間被害者支援団体への紹介等の支援を継続的に推進する。【警察庁】(2-8)
(9) 犯罪被害に遭った児童生徒等に対する学校における心理的ケアの充実等
犯罪被害に遭った児童生徒及びその兄弟姉妹である児童生徒に対する心理的ケアについて、大学の教職課程におけるカウンセリングに関する教育及び教職員に対するカウンセリングに関する研修に含めるなど、その内容の充実を図るよう促す。【文部科学省】(2-9)
(10) 犯罪被害に遭った児童生徒等が不登校となった場合における継続的支援の促進
犯罪被害に遭った児童生徒又はその兄弟姉妹である児童生徒が不登校となった場合、当該児童生徒の個別の状況に応じ、教育委員会が設置する教育支援センターによるカウンセリングや学習指導等を通じた学校復帰等のための継続的な支援を促進する。【文部科学省】(2-10)
(11) 被害児童に対する医療ケア等の支援
虐待を受けた児童に対する医療ケアの重要性に鑑み、地域の医療機関との連携・協力体制の充実に努める。【こども家庭庁】(2-11)
(12) 児童虐待の防止及び早期発見・早期対応のための体制整備等
配偶者等への暴力と児童虐待が密接に関連するものであることを踏まえ、要保護児童対策地域協議会や配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号。以下「配偶者暴力防止法」という。)に基づく法定協議会の活用等により、児童相談所、こども家庭センター、配偶者暴力相談支援センター、福祉事務所等の連携の強化を促進する。【内閣府、こども家庭庁、厚生労働省】(2-12)
(13) 性犯罪被害者等に対する緊急避妊に関する情報提供
性犯罪被害者を含め、緊急避妊を必要とする者がその方法等に関する情報を得られるよう、保健所や性と健康の相談センター等による情報提供を行う。また、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(平成30年3月・令和5年3月一部改訂)等に基づき、緊急避妊薬の調剤及び販売が対応可能な薬局及び薬剤師について公表する。【こども家庭庁、厚生労働省】(2-13)
(14) 性犯罪被害者への対応における看護師等の活用
内閣府、警察庁及び文部科学省の協力を得て、医療機関に対し、性犯罪被害者への対応に関する専門的知識・技能を備えた看護師、助産師等の活用について啓発を推進する。【厚生労働省】(2-14)
(15) 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターによる性犯罪・性暴力被害者への支援の充実
性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターについて、男性、性的マイノリティ、障害者等を含む個々の性犯罪・性暴力被害者の置かれた状況に対応して、医療的支援、法的支援、心理的支援、同行支援等を総合的に提供し、また、必要に応じて専門機関等による支援につなぐことができるよう、運営の安定化及び支援の質の向上に係る都道府県等の取組を支援する。また、産婦人科に加え、小児科、精神科等の多様な診療科における医療関係者及び医療機関に対する研修や必要な情報の周知等により理解を増進し、性犯罪・性暴力被害者に対する医療的支援の更なる充実を図る。【内閣府、厚生労働省】(2-15)
(16) 性犯罪被害者等に対する自立支援及び定着支援
地方公共団体やDVシェルターを運営する特定非営利活動法人等が、性犯罪被害者その他の相談者に対し、生活相談や行政機関への同行支援等の自立支援、DVシェルター等を退所した者に対する家庭訪問や社会生活の場(地域活動の場、職場等)への同行、職員による相談対応・助言等、地域生活に定着させるための継続的な支援を一体的に行うために必要な協力を行う。
【厚生労働省】(2-16)
(17) 自動車事故による重度後遺障害者に対する医療の充実等
ア 自動車事故による重度後遺障害者が質の高い治療・看護・リハビリテーションを受けられる機会の充実等を図るため、独立行政法人自動車事故対策機構と共に、療養施設の充実やリハビリテーションの機会の確保に向けた取組を推進する。また、自動車事故による重度後遺障害者に対する介護料の支給等を推進するとともに、相談・情報提供等の介護料受給者への支援の充実・強化を行う。さらに、自動車事故被害者、犯罪被害者等早期援助団体等に対し、こうした支援制度について周知徹底を図る。【国土交通省】(2-17)
イ 在宅で療養生活を送る自動車事故による後遺障害者の介護が様々な理由により困難となる場合に備えた環境整備を推進する。また、障害者が安心して希望する地域生活を送れるよう、引き続き支援の充実を図る。【国土交通省、厚生労働省】(2-18)
(18) 高次脳機能障害者への支援の充実
厚生労働科学研究費補助金で実施している調査研究等を踏まえ、引き続き、都道府県等における患者・家族等からの相談への対応や高次脳機能障害者への支援の普及啓発等の取組を支援する。【厚生労働省】(2-19)
(19) 犯罪被害者等の受診情報等の適正な取扱い
ア 犯罪被害者等の受診情報が医療機関や保険者から流出することのないよう、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)に基づき、医療機関や保険者に適切に対応する。また、「診療情報の提供等に関する指針」(平成15年9月12日付け厚生労働省医政局長通知)に基づき、引き続き医療機関等に適切な対応を求める。さらに、医療安全支援センターにおいて、個人情報の取扱いを含めた医療に関する苦情・相談のあった医療機関の管理者に対し、必要に応じて助言を行う。【厚生労働省】(2-20)
イ 犯罪被害者等の保健医療に関する情報をはじめとする個人情報の取扱いに関し、損害保険会社に問題があると認められる場合には、保険業法(平成7年法律第105号)に基づき、適切に対応する。【金融庁】(2-21)
2 更なる精神的被害(二次的被害)の防止に関する施策
(1) 犯罪被害者等と接する職員等に対するトラウマインフォームドケア教育等の促進
犯罪被害者等と接する関係機関・団体の職員等が、犯罪被害者等のトラウマ反応について理解し、二次的被害を防止しつつ、その心情に配慮した対応を行うため、関係府省庁と連携し、トラウマインフォームドケアについて学習する教材等を作成・周知するとともに、関係機関・団体における犯罪被害者等との関わりに応じた教育を促進する。【警察庁】(2-22)
(2) 警察職員等に対する研修の充実等
ア 犯罪被害者等に接する警察職員が適切な対応を確実に行うとともに、二次的被害を防止するため、採用時及び上位の階級又は職に昇任した際に行われる教育、各警察署に対する巡回教育等を充実させる。また、犯罪被害者等早期援助団体をはじめとする民間被害者支援団体等との連携要領や性犯罪被害者への支援要領についての教育を充実させるとともに、犯罪被害者等による講演、犯罪被害者等に接する具体的場面を想定した対応要領に関する実践的教育及び犯罪被害者等支援の体験記等を活用した教育を継続的に推進し、職員の対応の改善を進める。【警察庁】(2-23)
イ 性犯罪被害者の心情に配慮した捜査及び支援を推進するため、性犯罪の捜査及び支援に従事する警察官等を対象に、専門的知見を有する講師を招いて講義を行うなど、男性や性的マイノリティが被害を受けた場合の対応を含め、警察における学校教養等の研修を推進する。
【警察庁】(2-24)
ウ 障害者の特性を踏まえた捜査及び支援を推進するため、捜査及び支援に従事する警察官等を対象に、専門的知見を有する講師を招いて講義を行うなど、警察における学校教養等の研修を推進する。【警察庁】(2-25)
(3) 海上保安庁の職員に対する研修の充実
海上保安庁の教育機関において、犯罪被害者等支援に係る授業等を行うとともに、職員の任用に応じて、犯罪被害者等支援に携わる者に対する実務者研修や、部署幹部職員に対する研修を実施する。また、メンタルヘルス対策官による心理的ケアに関する研修を実施することにより、犯罪被害者等支援に携わる職員の資質向上等を図る。【海上保安庁】(2-26)
(4) 検察官等の検察庁職員に対する研修の充実
ア 二次的被害の防止の重要性も踏まえ、検察官及び検察事務官に対する各種研修の機会における「犯罪被害者支援」等のテーマによる講義の実施、犯罪被害者等早期援助団体への検察官の派遣、地方検察庁に配置されている被害者支援員を対象とした研修における犯罪被害者等に関する諸問題についての講義の実施等、職員の犯罪被害者等への適切な対応を確実なものとするための教育・研修等の充実を図り、職員の対応能力の向上に努める。また、犯罪被害者等からの事情聴取に当たり、その尊厳を重んじ、可能な限り、そのプライバシー、名誉、心身の状況、社会的立場等に十分配慮するよう、検察官等の意識の向上を図る。【法務省】(2-27)
イ 検察官に対する研修の中で、児童、障害を持つ犯罪被害者等、性犯罪の被害者等と接する上での留意点等を熟知した専門家等による講義を行い、犯罪被害者等の特性に応じた配慮に関する科目の内容の一層の充実を図る。【法務省】(2-28)
ウ 副検事に対する研修の中で、交通事件の留意点等を熟知した専門家等による講義を行うとともに、犯罪被害者等の立場等への理解を深めるための機会を設けるなど、交通事件に関する科目の内容の一層の充実を図る。【法務省】(2-29)
(5) 矯正施設、更生保護官署職員等に対する研修等の充実
ア 矯正施設の新規採用職員や初級幹部要員を対象とする研修について、「犯罪被害者の視点」等のテーマによる講義を引き続き実施するとともに、上級幹部要員を対象とする研修について、犯罪被害者団体等の関係者を講師として招くなど、犯罪被害者等の心情、犯罪被害者等が置かれている状況等を認識した上で、被害回復に向けて受刑者等に謝罪や被害弁償等の具体的な行動を促すための指導等を行うことの重要性等について理解を深められるよう、引き続き研修内容の充実に努める。【法務省】(2-30)
イ 仮釈放等の許否を判断する地方更生保護委員会の委員を対象とした研修について、犯罪被害者等の意見を仮釈放等の審理に適切に反映させるための講義を実施しているところ、犯罪被害者等の心情や犯罪被害者等が置かれている状況に一層配慮した仮釈放等の審理がなされるよう、引き続き研修内容の充実に努める。【法務省】(2-31)
ウ 被害者担当の保護観察官及び保護観察所に配置されている被害者担当保護司を対象とした研修について、犯罪被害者等支援の実務家による講義やトラウマインフォームドケアに関する講義を取り入れるなど、引き続き、研修内容の充実を図るとともに、犯罪被害者等支援に携わる関係機関・団体等において実施されている研修等への参加を促すこと等により、被害者担当の保護観察官及び被害者担当保護司の一層のスキルアップを図る。【法務省】(2-32)
(6) 法テラスの職員等に対する研修の充実
法テラスにおける犯罪被害者等支援を担当する職員及び常勤弁護士に対し、犯罪被害者等の実情に配慮した二次的被害防止のための方策等に関する研修や、犯罪被害者等の心情等への理解を深め、その心情等を適切に聴取することに資する研修を実施する。【法務省】(2-33(再掲:4-86))
(7) 公共交通事故被害者等支援研修の充実
公共交通事故被害者支援室にて、支援に携わる職員を対象に年2回実施している公共交通事故被害者等支援研修において、有識者からのトラウマインフォームドケアについての講義や、事故被害者やその家族から話を聞く講義を設けることで、被害者等への心のケアやトラウマインフォームドケアについての理解、浸透を図る。【国土交通省】(2-34)
(8) 交通事故相談員に対する研修等の充実
交通事故被害後の心情に寄り添った相談支援に対して適切に対応するため、地方公共団体の交通事故相談員を対象とした研修等を実施する。【国土交通省】(2-35)
(9) 法曹関係者に対する犯罪被害者等の理解促進
法曹養成のための教育において、犯罪被害者等について理解を深めるよう、法科大学院等に対する犯罪被害者等に関する研修教材の周知等を通じ、法曹関係者の理解促進を図る。【文部科学省】(2-36)
(10) 医療関係者に対する犯罪被害者等の理解促進
医学生や看護学生を含む医療関係者が犯罪被害者等の心情やトラウマインフォームドケア等について理解を深めるよう、医療機関や大学等の養成に関わる機関・団体に対する犯罪被害者等に関する研修教材の周知等を通じ、医療関係者の理解促進を図る。【文部科学省、厚生労働省】(2-37)
(11) 学校における相談対応能力の向上等
教職員が犯罪被害に遭った児童生徒及びその兄弟姉妹である児童生徒の相談等の心理的ケアに的確に対応できるよう、犯罪等の被害に関する研修等の実施、犯罪被害に遭った児童生徒等への対応等に係る周知等を通じて教職員の理解を深め、対応力の向上を図る。【文部科学省】(2-38)
(12) 捜査における配慮等
警察本部や警察署の性犯罪捜査を担当する係への女性警察官の配置及び職員の実務能力の向上、事情聴取時における相談室や被害者支援用車両の活用、産婦人科医会や犯罪被害者等早期援助団体をはじめとする民間被害者支援団体、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター等とのネットワークの構築による連携強化等に努め、性犯罪被害者の心情に配慮した対応を図る。【警察庁】(2-39)
(13) 被害児童からの事情聴取における配慮
警察、検察庁、児童相談所等の連携体制を強化するとともに、警察、検察庁及び児童相談所は、医療、福祉等の関係機関とも事案に応じて連携しつつ、犯罪被害者等となった児童からの事情聴取に先立って協議を行い、警察、検察又は児童相談所の代表者が聴取を行う取組を国として支援する。また、事情聴取に際しては、児童が精神的負担を感じにくい聴取の場所・回数・方法等に配慮するなどの取組を継続して推進する。
さらに、犯罪被害者等となった児童から最初に話を聞くこととなる可能性の高い教育機関等に対し、被聴取者の記憶の汚染を防止する必要性の周知を図る。【警察庁、こども家庭庁、法務省、厚生労働省】(2-40)
(14) 障害のある者からの事情聴取における配慮
障害のある犯罪被害者から聴取をする際、その者の特性を十分に理解し、聴取を行う時間や場所等について配慮がなされるよう取り組むとともに、その障害の程度等を踏まえ、適切な措置が講じられるよう取り組む。【警察庁、法務省】(2-41)
3 再被害の防止等の安全確保に関する施策
(1) 警察における再被害防止措置の推進
同一の加害者により再び危害を加えられるおそれのある犯罪被害者等を再被害防止対象者として指定するとともに、当該加害者を収容している刑事施設等と緊密に連携し、防犯指導・警戒等の再被害防止措置を推進する。また、関係機関と連携し、犯罪被害者等の個人情報の保護に配慮した上で、加害者の動向把握を行うほか、必要に応じ、指導警告等の措置を実施する。【警察庁】(2-42)
(2) 人身安全関連事案への対策
ストーカー事案をはじめとする人身の安全を早急に確保する必要の認められる事案(人身安全関連事案)については、認知した段階では危害が加えられる危険性や切迫性を正確に把握することが困難である一方、事態が急展開して重大事件に発展するおそれが極めて高いことから、各都道府県警察本部の対処体制において情報集約及び対処を統括する幹部(司令塔)の下、間隙を生じさせない、真に実効性のある体制を構築するとともに、相談者やその関係者の心情に寄り添いつつ対応を行い、被害者等の安全の確保を最優先に、ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号。以下「ストーカー規制法」という。)の適時的確な適用をはじめとする関係法令を駆使した加害者の検挙等による加害行為の防止や、被害者の保護措置等の組織的な対応を推進する。
また、被害者等の安全確保をより確実にするため、ストーカー規制法に基づく禁止命令等を受けた加害者全員を対象として、カウンセリング等を受けるよう働き掛けているほか、電話連絡や面談によって近況等を把握し、その都度、加害行為の再発や報復のおそれの有無等についてのリスク評価を行うとともに、被害者等の保護措置の見直しを行うなど、被害者等の安全確保をより確実なものとするための取組を推進する。【警察庁】(2-43)
(3) 警察における保護対策の推進
暴力団等による犯罪の被害者等に対する報復等を未然に防止するため、暴力団等から危害を受けるおそれのある者を保護対象者として指定し、危害を受けるおそれの程度に応じ、その危害を防止するための必要な措置を講ずるなど、警察組織の総合力を発揮した保護対策を推進する。【警察庁】(2-44)
(4) 保釈に関する犯罪被害者等に対する安全への配慮の充実
加害者の保釈申請がなされた場合には、事案に応じ、保釈申請の結果を速やかに犯罪被害者等に連絡するなど、犯罪被害者等の安全確保に一層配慮するように努める。【法務省】(2-45)
(5) 加害者に関する情報提供の適正な運用
再被害防止のため、警察の要請に応じ、刑事施設、地方更生保護委員会及び保護観察所が警察に対して行う受刑者の釈放予定、帰住予定地、仮釈放中の特異動向等の情報提供や、再度の加害行為のおそれを覚知した検察官、刑事施設、地方更生保護委員会及び保護観察所による警察への連絡について、関係者への周知徹底を図り、引き続き、円滑かつ適正な運用に努める。【警察庁、法務省】(2-46)
(6) 再被害の防止に資する適切な加害者処遇
ア 地方更生保護委員会又は保護観察所において、事案に応じ、犯罪被害者等の安全確保に必要な仮釈放者及び保護観察付執行猶予者の特別遵守事項の適切な設定に努めるとともに、保護観察所において、当該事項を遵守させるための加害者に対する指導監督を徹底する。【法務省】(2-47)
イ ストーカー事案や配偶者等からの暴力事案等の加害者として刑事施設に収容され仮釈放された者及び保護観察付執行猶予となった者については、犯罪被害者等との接触の禁止等の特別遵守事項を適切に設定することや、その遵守状況を的確に把握し、指導監督することが必要であることから、保護観察所及び警察が緊密かつ継続的に連携し、当該者の特異動向等を双方で迅速に把握して、必要な措置を講ずる。【警察庁、法務省】(2-48)
(7) 再被害の防止に資する教育の実施等
配偶者等からの暴力事案の被害者の支援の一環として、加害者に働き掛けることで加害者に自らの暴力の責任を自覚させる加害者プログラムについて、その必要性や実施に当たっての留意事項等について理解の促進を図り、各地域における実施を推進する。【内閣府】(2-49)
(8) 再被害の防止に向けた関係機関の連携の強化
ア 警察と学校等関係機関の通報連絡体制や要保護児童対策地域協議会の活用、加害少年やその保護者に対する指導等の一層の充実を図り、再被害の防止に努める。また、犯罪被害等の個々の少年が抱える問題に応じた的確な対応を行うため、学校、警察、児童相談所等の担当者から成る少年サポートチームを編成し、それぞれの専門分野に応じた役割分担の下、少年に対する指導・助言を行う。【警察庁、文部科学省】(2-50)
イ 配偶者等からの暴力事案の被害者、人身取引(性的サービスや労働の強要等)事犯の被害者、児童虐待の被害児童等の保護等に関する警察、女性相談支援センター、配偶者暴力相談支援センター、児童相談所等の連携について、犯罪被害者等の意見・要望を踏まえ、一層の強化を図る。【内閣府、警察庁、こども家庭庁、厚生労働省】(2-51)
(9) 再被害防止のための安全確保方策の検討
内閣府、警察庁及び法務省が連携し、ストーカー事案や配偶者等からの暴力事案をはじめ、犯罪被害者等が同一の加害者から再被害を受けている実態やそのおそれ等を把握した上で、他の関係省庁の協力も得て、犯罪被害者等の効果的な安全確保方策について引き続き検討する。【内閣府、警察庁、法務省】(2-52)
(10) 犯罪被害者等の一時保護の実施
ア 児童相談所による一時保護や一時保護委託の適正な運用を図る。【こども家庭庁】(2-53)
イ 「児童虐待防止対策の抜本的強化について」(平成31年3月19日児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議決定)等に基づき、児童相談所の一時保護施設において個別対応ができる職員体制の強化や環境整備を推進する。【こども家庭庁】(2-54)
ウ 女性相談支援センターにおける被害女性の安全の確保や心理的ケアが十分に行われるよう、女性相談支援センターの体制を整備し、夜間・休日を含む緊急時についても、適正かつ効果的な一時保護を実施するとともに、女性自立支援施設、民間シェルター等への一時保護委託の適切な運用に努める。【厚生労働省】(2-55)
(11) 犯罪被害者等に関する情報の保護
ア 証拠開示の際に証人等の住居等が関係者に知られることのないように求める制度や、性犯罪等の事件の公開の法廷では氏名、住所その他被害者の特定につながる事項を明らかにしない制度について周知徹底を図るとともに、訴訟関係者への注意喚起を含め、これらの制度の一層適正な運用に努めるよう、検察官等の意識の向上を図る。また、証人への付添い、遮蔽等の犯罪被害者等の保護のための措置について周知徹底を図り、これらの制度の一層適正な運用に努めるよう、検察官等の意識の向上を図る。さらに、更生保護官署においても、保管する犯罪被害者等の個人情報を適切に管理するよう周知徹底を図る。【法務省】(2-56)
イ 検察官が、ストーカー事案等について、所要の捜査を遂げた上、事案に応じて、適切な起訴・不起訴等の刑事処分を行うとともに、捜査・公判の各段階において、犯罪被害者等に関する情報の保護に配慮するなど、適切に対応するように努める。【法務省】(2-57)
ウ 法テラスにおいて、常勤弁護士を含む職員に対し、犯罪被害者等の個人情報の取扱いに十分留意するよう指導を行う。【法務省】(2-58)
エ 市区町村における「ドメスティック・バイオレンス、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ずる行為の被害者の保護のための住民基本台帳事務における支援措置」制度及び「ドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為等の被害者に係る選挙人名簿の抄本の閲覧に関する厳格な取扱いについて」(平成29年9月29日付け総務省自治行政局選挙部選挙課長通知)について、厳格な運用により犯罪被害者等に係る情報の保護の徹底がなされるよう、必要に応じて手続を周知する。【総務省】(2-59)
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