(3) 事業計画の合理性
本件事業は、道路構造令(昭和45年政令第320号)による第4種第1級の規格に基づく4車線の橋梁を目黒通りと多摩堤通りが接続する多摩川渡河部に新設する事業であり、その事業計画は同令等に定める規格に適合していると認められる。
本件事業のうち、目黒通り及び多摩堤通りの橋梁部分は、昭和21年3月26日付け戦復告第3号で「東京都市計画道路放射第3号線」として、また、川崎市道宮内新横浜線は、昭和28年9月30日付け建告第1325号で「川崎都市計画道路3・3・10号宮内新横浜線(2・1・7号木月宮内線)」として都市計画決定され、その後変更された都市計画と、公共用地上の多摩川渡河部を除き基本的内容について整合しているものである。
本件区間における多摩堤通りの事業計画は、まず目黒通りとの交差形式において、立体交差と平面交差の併設(フルアクセス)とする第1案、立体交差と平面交差の併設(ハーフアクセス)とする第2案、平面交差の第3案による検討が行われている。第3案が生活環境への影響が最も小さく、経済性でも最も優れることから、社会的及び経済的諸条件において最良と判断され、最も合理的であると認められる。
次に、多摩堤通りのルートの平面線形について、上下線を一体で切り回したルートの第1案と、上り線のみ堤内地側に切り回した申請案による検討が行われている。申請案は走行性に優れ、用地買収や家屋補償も第1案と比べて小さく、社会的、技術的及び経済的な面を総合的に勘案すると、申請案が最も合理的であると認められる。
○中前地方整備局長決裁二十八号
次のとおり道路の区域を変更するので、道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第十八条第一項の規定に基づき、告示する。
その関係図面は、令和八年三月二十七日から二週間一般の縦覧に供する。
令和八年三月二十七日
中前地方整備局長 森本 輝
(一) 道路の名称 一般国道
道路の番号 百三十八号
| 区 | 間 | 従前の幅員 | 敷地の幅員 | 延長 |
| 御殿場市東田中五丁目地先 | 三に続く | 後前 | 三三・六九~三五・〇八メートル | 〇〇・〇五三キロメートル |
| 図面縦覧場所 | 中前地方整備局及び同局湘南河川国道事務所 |
したがって、本件事業の事業計画については、合理的であると認められる。
以上のことから、本件事業の事業計画に基づき施行することにより得られる公共の利益と失われる利益とを比較衡量すると、得られる公共の利益は失われる利益に優越すると認められる。したがって、本件事業の事業計画は、土地の適正かつ合理的な利用に寄与するものと認められるため、法第20条第3号の要件を充足すると判断される。
4 法第20条第4号の要件への適合性
(1) 事業を早期に施行する必要性
3(1)で述べたように、本件区間周辺では渋滞を避けた迂回交通が課題となっている状況にあり、一刻でも早く新たな橋梁を新設し、その緩和を図る必要があることなどから、本件事業を早期に施行する必要があると認められる。
したがって、本件事業を早期に施行する公益上の必要性は高いものと認められる。
(2) 起業地の範囲及び収用又は使用の別の合理性
本件事業に係る起業地の範囲は、本件事業の事業計画に必要な範囲であると認められる。また、収用の範囲は、全て本件事業の用に恒久的に供される範囲にとどめられていることから、収用又は使用の範囲の別についても合理的であると認められる。
したがって、本件事業は、土地を収用する公益上の必要があると認められるため、法第20条第4号の要件を充足すると判断される。
5 結論
以上のとおり、本件事業は、法第20条各号の要件を全て充足すると判断される。
第5 法第26条の2第2項の規定による図面の縦覧場所 世田谷区役所