その他令和8年2月9日

アレフに対する処分等に関する公安審査委員会の決定理由書(抜粋)

掲載日
令和8年2月9日
号種
号外
原文ページ
p.11 - p.12
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AI要点

無差別大量殺人行為防止法に基づく観察処分関連事項

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アレフに対する処分等に関する公安審査委員会の決定理由書(抜粋)

令和8年2月9日|p.11-12

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このように、「ASG」は、再発防止処分によって道場等の使用が禁止されたことを受け、施設外における活動を活発化させつつあるとともに、再発防止処分によって受贈と禁止処分を課されたことで、令和六年一月に新設した「賛助会員」と称する制度を運用して会費名目での金銭の徴収を図るなど、収入の確保に腐心しているが、「ASG」が提出する「報告書」に記載された団体の活動に関する意思決定の内容等が不十分であることもあいまって、麻原の二男らが主導する意思決定や「賛助会員」と称する制度の詳細を含め、その活動内容については、依然として、判然としない部分が多く、把握が困難である点で、活動を潜在化させていると認められる。 5 本件一部不報告によって、「ASG」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められること(法第八条第一項柱書き後段の要件該当性③) (一) 本件一部不報告自体が、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難な状態を生じさせていること 「ASG」が本件一部不報告を継続している状況は、過去に無差別大量殺人行為を行い、現在もなおその属性として危険な要素を保持している団体の活動を支える主要な要素である人的・物的・資金的要素や団体の主要な活動に関する事項等を報告させることにより、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度及びその活動状況を継続して明らかにするべく報告義務を課した法の趣旨を没却させるものである。更にいえば、本件一部不報告は、麻原の二男が主導して行った「ASG」による意図的な行為であることが明らかとなっており、このような行為の介在により、本来「報告書」の記載内容によって、三箇月ごとの報告日において容易かつ迅速に把握できるはずの要報告事項が直ちには把握できないばかりか、報告によって示される活動状況を基に、その裏付けを取ったり、それを端緒として更に団体の活動状況を明らかにしたりするための各種調査等を実施することなどもできず、それにより、「ASG」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度、すなわち無差別大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素の質的・量的程度やその変化について正確な把握ができないという極めて危険な結果を導くものである。 中でも、麻原の二男及び麻原の妻が役職員及び構成員であることの不報告については、前記のとおり、上命下服の体制を敷く「ASG」において、「オウム真理教」による無差別大量殺人行為を首謀した麻原と同様に「グル」を自称する実質的支配者の存在やその活動実態等の把握を困難にするものである。また、新越谷施設の所在、用途等の不報告については、麻原の二男が、新越谷施設を拠点として、オンラインの方法による会議を開催し、「ASG」の組織運営に関わる重要な意思決定に主導的な立場で関与していたり、麻原の妻も同会議に参加して発言していたりしたことに鑑みると、新越谷施設で無差別大量殺人行為に関する謀議がなかったといえるか等を把握する必要があったにもかかわらず、その実態が明らかになることがなかったという意味において、麻原の二男及び麻原の妻が役職員及び構成員であることの不報告と合わせて、「ASG」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を正確に把握する上で極めて重要な要素の不報告であるといえる。 したがって、本件一部不報告は、正にそれ自体が「ASG」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難な状態を生じさせていると認められる。 (二) 任意調査や立入検査によっても、要報告事項に関する情報の把握が困難であること (1) 任意調査による要報告事項の把握の困難性 そもそも任意調査(法第七条第一項)の場合、調査対象者の協力を得る必要があるなど、その調査方法には限界がある上、「ASG」は、出家した構成員を「ASG」管理下の施設に集団居住させ、外部情報等を管理統制するなど、外部との接触を極力排した閉鎖的な居住空間を形成しているところ、構成員に対して、公安調査官の任意調査への協力を拒み、実態を明らかにしないことを徹底するよう組織的に指導している。 したがって、「ASG」の構成員に対し、要報告事項を把握するための情報や、その把握に資する物件の所在や内容等について質問をしたとしても、回答を得ることが極めて困難であることから、任意調査によって、これらを把握することは困難である。
(2) 立入検査による要報告事項の把握の困難性 「ASG」は、立入検査(法第七条第二項)についても、構成員に関する物件を隠匿し質問に答えないなどの対抗措置を記載した文書を作成するなどして実態を明らかにしないことを徹底するよう組織的に指導している。実際に、令和七年九月決定以降も従前同様、立入検査において、鍵の不存在等を理由に、事実上、立入検査を不可能ならしめたり、検査の妨害や遅延を図ったり、公安調査官による質問に対して回答を拒否したりするなど、組織的に徹底した対抗措置を講じている。 また、一部の施設においては、施設内にある物件の検査を拒んだり、施設への立入りそのものを拒んだりする事案も発生している。 したがって、立入検査によっても、要報告事項を把握するための情報や、その把握に資する物件の所在や内容等について把握することは困難である。 (三) 本件一部不報告に係る要報告事項を個別に見ても、任意調査や立入検査によって要報告事項に関する情報を入手することが困難であること (1) 人的要素(要報告事項①及び⑥) 無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度及び活動状況を明らかにするためには、団体の活動を支える主要な要素の一つである人的要素についても明らかにする必要があるところ、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性が認められる団体の役員については、当該団体の保有する理念やその活動方針を左右する意思決定に関与し得る立場にある者であることや、職員については、その意思決定に基づき事務に従事する者であること、構成員については、団体の資金的基盤を支え、かつ、団体の活動の主体となる者であることから、これらの者の人定事項について把握することが必要不可欠であること、法定の報告事項とされている。 また、出家した構成員の位階については、位階制度に基づく上命下服の体制を保持している本団体において、その位階と団体内部における立場・役割との対応関係を把握し、その活動状況を継続して明らかにする必要があると公安審が特に認めたことから、これらが報告事項とされている。「ASG」の役職員、未成年構成員を含む在家の構成員の一部及び出家した構成員の位階について報告がない場合、団体の意思決定者、構成員及び位階の特定、変動等が不明であるところ、任意調査や立入検査の方法で構成員から情報を入手したり名簿等の関連物件を発見・確認したりなどとすることは、前記(二)で述べたとおり、「ASG」の非協力姿勢に基づく徹底した対抗措置等により困難であって、前記4で述べたとおり、「ASG」が「賛助会員」と称する制度を運用するなどしてその活動を潜在化させているといえる状況や、麻原の二男がその存在や地位、役割等を、対外的に秘匿し、かつ、団体の内部においても幹部構成員や一部の出家した構成員以外には秘匿しながら活動している状況も踏まえると、前記事項に関する危険な要素を迅速に把握することは困難である。 (2) 物的要素(要報告事項②及び③) 現に無差別大量殺人行為に及ぶ危険性が認められる団体の活動の用に供されている土地及び建物の所在、用途等については、当該団体の活動を支える主要な要素の一つである物的要素を明らかにするためにその把握が必要不可欠であることから、これらが報告事項とされている。 「ASG」の活動の用に供されている施設の所在、用途等について報告がない場合、既存施設であっても、報告されていない施設の拡充や用途変更等についての把握が困難となるところ、任意調査や立入検査の方法で構成員から情報を入手したり関連物件を発見・確認したりするなどして施設の拡充や既存施設の用途変更等を把握することは、前記(二)で述べたとおり、「ASG」の非協力姿勢に基づく徹底した対抗措置や、施設への立入検査そのものの拒否あるいは施設の鍵の保管者と連絡が取れないことなどを理由とした事実上の忌避等により困難であって、前記事項に関する危険な要素を迅速に把握することは困難である。
(3) 団体の営む収益事業の種類及び概要等(要報告事項⑥) 団体の営む収益事業の種類及び概要等については、当該団体が、収益事業によって得た多額の収益を原資として危険物等を購入するおそれがあり、資産及び負債や政令で定める団体の活動等に関する報告だけでは、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することは困難であるため、収益事業の実態を把握し、その活動状況を継続して明らかにすることが必要であると公安審が特に認めたことから、これらが報告事項とされている。 「A[?][?]」が実質的に経営する収益事業について報告がない場合、収益事業の実態やその活動状況についての把握が困難となるところ、任意調査や立入検査の方法で構成員から情報を入手したり関連物件を発見・確認したりするなどして収益事業の実態やその活動状況を明らかにすることは、前記㈡で述べたとおり、「A[?][?]」の非協力姿勢に基づく徹底した対抗措置等により困難であり、前記4で述べたとおり、一部の施設では収益事業の会計帳簿が施設外に持ち出されるなど、「A[?][?]」がその活動を潜行化させているといえる状況も踏まえると、前記事項に関する危険な要素を迅速に把握することは困難である。
(4) 資金の要素(要報告事項④) 現に無差別大量殺人行為に及ぶ危険性が認められる団体の資産及び負債については、当該団体の活動を支える主要な要素の一つである資金の要素を明らかにするためにその把握が必要不可欠であることから、これらが報告事項とされている。 「A[?][?]」が実質的に経営する収益事業の資産及び同収益事業の預貯金を含む「A[?][?]」の預貯金について報告がない場合、所有する現金及び預貯金の現在額、預貯金口座の存在及び変動、収益事業間の資産の移動状況等についての把握が困難であるところ、任意調査や立入検査の方法で構成員から情報を入手したり、関連物件を発見・確認したりするなどしてこれらを明らかにすることは、前記㈡で述べたとおり、「A[?][?]」の非協力姿勢に基づく徹底した対抗措置等により困難であって、前記4で述べたとおり、「A[?][?]」が収入の確保に腐心してその活動を潜行化させているといえる状況も踏まえると、前記事項に関する危険な要素を迅速に把握することは困難である。
(5) 立入検査の際に後記の本件収益事業書面が施設内で確認されたとしても、なお無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することは困難であること 「A[?][?]」は、前記のとおり、収益事業に係る所定の事項につき、報告義務の履行として「A[?][?]」名義の「報告書」で報告することを一切拒否している状況にある。一方で、「A[?][?]」は、令和七年八月五日付け「報告書」及び同年十一月十四日付け「報告書」の団体の活動に関する意思決定の内容として、計八の収益事業において、①当該事業者に係る「事業の種類及び概要、事業所の名称及びその所在地、当該事業の責任者及び従事する構成員の氏名並びに各事業に関する会計帳簿を備え置いている場所」、②当該事業者に係る「現金の現在額」、「預貯金の種類、金融機関名、残高及び口座名義人の氏名又は名称」及び「貸付金」等を記載した文書(以下「本件収益事業書面」という。)を報告基準日ごとに作成し、公安調査官の調査に供する用意を継続していることを確認した旨記載しており、実際に、「A[?][?]」管理下の施設に対して実施した立入検査において、本件収益事業書面が一部確認されている。もとより、計八の収益事業は「A[?][?]」が実質的に経営するものであり、公安審の決定や裁判所の判決等でその旨繰り返し認定されており、かかる記載自体、「A[?][?]」と収益事業が別のものであるという「A[?][?]」の独善的かつ身勝手な主張をごく塗すものにしかすぎないが、実質的に考慮しても、かかる本件収益事業書面の存在をもって、「A[?][?]」に課せられた報告義務が果たされたと解する余地はなく、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することは依然として困難である。
すなわち、法が予定している観察処分の枠組みは、報告内容に虚偽があれば再発防止処分を受け得るという制度的担保の下、三箇月ごとに、容易かつ迅速に要報告事項を把握することができることを前提として、任意調査等でそれを確認するというものであるところ、本件収益事業書面は、「A[?][?]」の責任において報告されたものではないため、その内容の正確性・真実性について、前記のような制度的担保なく作成されて施設内に置かれたものにすぎない。その結果、本件収益事業書面では把握漏れを防ぐこともできず、「A[?][?]」が実質的に経営する収益事業を全て把握し、その活動状況を継続して明らかにすることが困難である。 また、「A[?][?]」は、令和二年二月二十五日付け「報告書」以降、本件一部不報告を含め、五年以上の長期間にわたり、少なくとも計八の収益事業の種類及び概要等並びに同収益事業に係る資産を報告しておらず、これによって、これら要報告事項について、三箇月ごとの容易かつ迅速な把握及びそれを前提とした任意調査等による確認ができず、危険な要素の質的・量的程度とその変化について正確な把握ができない状況が継続しているものであり、このことは、各施設への立入検査時に本件収益事業書面が確認されたことによっても到底解消されるものではない。 その他、これまでの立入検査の結果に鑑みても、前記㈡で述べたとおり、「Aleph」の非協力姿勢に基づく徹底した対抗措置等もあり、各施設への立入検査において、「Aleph」の出家した構成員が自ら進んで本件収益事業書面を公安調査官に提供したことはないばかりか、令和七年六月十八日に実施した名古屋施設に対する立入検査においては、本件収益事業書面が施設外に持ち出されており、立入検査時における本件収益事業書面の確認ができず、立入検査に立ち会った弁護士も本件収益事業書面の記載事項の一つとされる会計帳簿の保管場所については明確に回答しなかったほか、同年十二月三日には、名古屋施設の出家した構成員が、正当なものと認め難い理由を述べて名古屋施設に立ち入ること自体を拒むなど、前記「報告書」に記載された「公安調査官の調査に供する用意を継続している」とは到底いいえない状況にある。 さらに、本件収益事業書面が確認された場合であっても、収益事業に係る会計帳簿上の記載が概括的であることなどから会計帳簿上の金額の信用性を含めて十分な裏付けを得るに至らないなど、その内容も不十分なものにとどまっており、危険な要素の質的・量的程度について正確な把握ができるとは到底認め難い状況にある。 例えば、前記4で述べた「賛助会員」と称する制度についてみても、いずれの収益事業に係る会計帳簿等にも同制度に基づく会費収入の記載は見当たらないほか、「A[?][?]」の主たる事務所がある北越谷施設に保管された会計帳簿等には、一定の収入の記載があるものの、同制度に基づく会費を特定するに足りる記載は見当たらず、結局「賛助会員」と称する制度に基づく会費名目の金銭の実態は明らかでなく、ひいては「A[?][?]」が「報告書」で報告する現金額すら真実のものかどうかを容易に判断することは困難な状況にある。 このように、本件収益事業書面が一部確認されたとしてもなお、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することは困難であると認められ、このことについては、令和五年三月決定による再発防止処分に係る損害賠償請求訴訟において、東京地裁もその旨認定している。 (6) 小括 以上詳述したとおり、「A[?][?]」による本件一部不報告は、人的要素、物的要素、資金的要素を個別に見ても、「A[?][?]」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難であると認められ、本件収益事業書面があってもなお、その危険性の程度を把握することが困難であると認められる。
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アレフに対する処分等に関する公安審査委員会の決定理由書(抜粋) - 第11頁
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