告示令和8年2月9日

公安審査委員会告示記第一号(Alephに対する再発防止処分の請求に係る意見聴取の公示)

掲載日
令和8年2月9日
号種
号外
原文ページ
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AI要点

団体規制法に基づく再発防止処分の決定及び経過報告

抽出された基本情報
省庁公安調査庁
件名団体規制法に基づく再発防止処分の決定及び経過報告

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公安審査委員会告示記第一号(Alephに対する再発防止処分の請求に係る意見聴取の公示)

令和8年2月9日|p.6-9

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官庁報告
公安審査委員会告示記第一号
令和八年一月二十九日、公安調査庁長官田野尻猛から、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(平成十一年法律第百四十七号)第十二条第一項前段の規定に基づき、左記第一記載の団体に対する処分の請求があったので、同法第十六条の規定に基づく意見聴取を行うこととし、同法第十七条第一項及び第二項の規定に基づき、左記第二記載のとおり公示する。 令和八年二月九日 公安審査委員会委員長 團藤丈士
第一 被請求団体
一 名称
平成十二年一月二十八日、公安審査委員会によって、三年間、公安調査庁長官の観察に付する処分を行う決定を受け、平成十五年一月二十三日以降令和六年一月十二日までの間に、三年ごとに、順次同決定に係る処分の期間を更新する決定を受けた「麻原彰晃こと松本智津夫を教祖・創始者とするオウム真理教の教義を広め、これを実現することを目的とし、同人が主宰し、同人及び同教義に従う者によって構成される団体」と同一性を有する、「人格のない社団Aleph」の名称を用いる団体
二 主たる事務所の所在地
埼玉県越谷市北越谷一丁目二十番六号さくらマンション」一〇一号室
三 代表者
氏名 田中和利
昭和二十六年十二月二十五日生(当七十四年) 職業 団体役員 住所 京都府京都市南区上鳥羽鍋ケ淵町五〇七番地
第二 通知事項
一 公安調査庁長官の請求に係る処分の内容及び根拠となる法令の条項 再発防止処分(具体的な内容は後記三のとおり) 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(以下「法」という。)第八条第一項並びに同条第二項第二号及び第五号
二 請求の原因となる事実 1 被請求団体の組織概要
平成十一年一月二十八日、公安審査委員会(以下「公安審」という。)によって、三年間、公安調査庁長官の観察に付する処分を行う決定(以下「本件観察処分決定」という。)を受け、平成十五年一月二十三日以降令和六年一月十二日までの間に、三年ごとに、順次本件観察処分決定に係る処分の期間を更新する決定(以下「期間更新決定」という。)を受けた「麻原彰晃こと松本智津夫を教祖・創始者とするオウム真理教の教義を広め、これを実現すること」を目的とし、同人が主宰し、同人及び同教義に従う者によって構成される団体(以下「本団体」という。)と同一性を有する、「人格のない社団Aleph」の名称を用いる団体(以下「Aleph」という。)は、「オウム真理教」の名称を用いて活動していた本団体が、四度の名称変更を経るなどして現在に至った団体で、本団体の組織形態・運営・構成員等を維持したまま活動している、本団体と同一性を有する主要な団体のうちで最大の規模を有する団体であり、麻原彰晃こと松本智津夫(以下「麻原」という。)に絶対的に帰依し、麻原の死亡後も「タントラ・ヴァジラヤーナ」を含む「オウム真理教」の教義を保持し続け、麻原及び麻原の説いた教義への絶対的帰依を明示的に強調して活動している。
なお、本団体は、麻原が創設した位階制度の下、高位の位階を有する者が絶対的な権限を有する上命下服の体制を敷いており、「Aleph」においてもこの体制を維持している。 「Aleph」の活動を行う構成員は、令和七年十月末時点において、日本国内に少なくとも約千百六十五名(出家した構成員約百五十五名、在家の構成員約千十名)が存在すると認められる。 また、「Aleph」は、拠点施設として、十二都道府県下に多数の施設を確保している。
2 「Aleph」が法第五条第四項の処分を受けている団体であること(法第八条第一項柱書き後段の要件該当性①)
前記第一・一で述べたとおり、「Aleph」は、令和六年一月十二日の八回目の期間更新決定(以下「第八回期間更新決定」という。)を受けた本団体と同一性を有することから、法第五条第四項の処分を受けている団体に該当する。
3 「Aleph」が法第五条第五項において準用する同条第三項の規定に基づく報告をしていないこと(法第八条第一項柱書き後段の要件該当性②)
(1) 報告義務の内容
期間更新決定を受けている「Aleph」は、法第五条第五項において準用する同条第三項の規定に基づき、公安調査庁長官に対し、三箇月ごとに、同項各号に規定された事項(以下「要報告事項」という。)を報告しなければならない(以下、この報告として提出される報告書を「報告書」という。)。具体的には、①当該各期間の末日における当該団体の役職員の氏名、住所及び役職名並びに構成員の氏名及び住所(同項第一号)、②当該各期間の末日における当該団体の活動の用に供されている土地の所在、地積及び用途(同項第二号)、③当該各期間の末日における当該団体の活動の用に供されている建物の所在、規模及び用途(同項第三号)、④当該各期間の末日における当該団体の資産及び負債のうち政令で定めるもの(同項第四号)。これについて無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律施行令(平成十一年政令第四百三号。以下「施行令」という。)第二条では、「現金の現在額(同条第一号ハ)」、「預貯金の種類、金融機関名、残高及び口座名義人の氏名又は名称(同号ホ)」等と規定、⑤当該各期間中における当該団体の活動に関する事項のうち政令で定めるもの(法第五条第三項第五号)。これについて施行令第三条では、「当該団体(その支部、分会その他の下部組織を含む。以下、この号において同じ。)がした当該団体の活動に関する意思決定の内容(同条第一号)及び当該団体の機関誌紙の名称及び発行部数並びに編集人及び発行人の氏名(同条第二号)」と規定。以下、これらをまとめて「主要な活動に関する事項」という。」及び⑥公安審が特に必要と認める事項(法第五条第三項第六号。公安審が第八回期間更新決定において、「特に必要」と認めた事項は、「被請求団体(本団体)の構成員に関する出家信徒及び在家信徒の別並びに出家信徒の位階」、「被請求団体(本団体)作成のインターネット上のホームページに係る接続業者名、契約名義人の氏名及び掲載の管理・運営責任者の氏名」及び「被請求団体(本団体)(その支部、分会その他の下部組織を含む。)の営む収益事業(いかなる名義をもってするかを問わず、実質的に被請求団体(本団体)が経営しているものをいう。)の種類及び概要、事業所の名称及びその所在地、当該事業の責任者及び従事する構成員の氏名並びに各事業に関する会計帳簿を備え置いている場所(その会計帳簿が電磁的記録で作成されている場合には、当該電磁的記録の保存媒体の保管場所)」(以下「団体の営む収益事業の種類及び概要等」という。)である。)のほか(以下、それぞれ「要報告事項①」などという。)、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律施行規則(平成十一年法務省令第四十六号)第六条では「報告書」の様式において、役職員や構成員に関し、特別の呼称がある場合には、これを併記することを規定している。
(2) 報告対象期間及び報告時期 「Aleph」は、各期間更新決定後の期間中、三箇月ごとに、前年十一月一日から当年一月末日までの期間の分を二月十五日までに、同月一日から四月末日までの期間の分を五月十五日までに、同月一日から七月末日までの期間の分を八月十五日までに、同月一日から十月末日までの期間の分を十一月十五日までに、それぞれ要報告事項を報告しなければならない。
(二)
(1) 「Aleph」の本件一部不報告、それに至る経緯等
ア 「Aleph」は、かねて未成年構成員(なお、未成年者とは、平成三十年法律第五十九号による民法の一部を改正する法律の施行前においては二十歳未満の者を、同法施行後においては十八歳未満の者をいうが、「Aleph」は、同法施行後も二十歳未満の者を未成年者として取り扱っていることから、「Aleph」は、同法施行後も二十歳未満の構成員をいう。以下同じ。)等一部の要報告事項を報告していなかったところ、さらに、令和二年以降、団体の営む収益事業の種類及び概要等に関する事項等の要報告事項も報告しなくなった。
これに対し、公安調査庁は、報告を促す指導を繰り返し行ったが、「Aleph」は、それに応じなかった。
また、「Aleph」は、公安調査庁による前記指導に応じないばかりか、令和三年二月一日から同年四月三十日までの期間における要報告事項を報告期限である同年五月十五日までに報告せず、さらに、同月一日から同年七月三十一日までの期間における要報告事項を報告期限である同年八月十五日までに報告しなかった(以下、これら二回の不報告事実をまとめて「全部不報告」という)。
これに対し、公安調査庁は、報告を促す指導を繰り返したが、「Aleph」は、それにも応じなかった。
公安調査庁長官は、「Aleph」による全部不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難となったことから、同年十月二十五日、公安審に対し、「Aleph」を被請求団体とする再発防止処分請求を行った(以下「令和三年請求」という。)という。「Aleph」は、同年十一月十一日、全部不報告に係る同年二月一日から同年四月三十日までの期間における要報告事項を記載した「報告書」及び同年五月一日から同年七月三十一日までの期間における要報告事項を記載した「報告書」をそれぞれ提出し、さらに、同年十一月十五日、同年八月一日から同年十月三十一日までの期間における要報告事項を記載した「報告書」を提出した(公安調査庁長官は、同年十一月十九日、全部不報告の是正を受け、令和三年請求を撤回した)。ただし、「Aleph」は、これらのいずれの「報告書」においても、団体の営む収益事業の種類及び概要等に関する事項等の要報告事項の一部を報告しなかった。
イ その後、「Aleph」は、令和四年二月十四日付け「報告書」以降四回にわたり、「報告書」を提出したものの、いずれの「報告書」においても、団体の営む収益事業の種類及び概要等に関する事項等の要報告事項の一部を報告しなかった。
これに対し、公安調査庁は、引き続き、報告を促す指導を繰り返し行ったが、「Aleph」は、それに応じなかった。 公安調査庁長官は、「Aleph」による同日付け「報告書」以降四回にわたる「報告書」における一部不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難となったことから、令和五年一月三十日、公安審に対し、「Aleph」を被請求団体とする再発防止処分請求を行った(以下「令和五年一月請求」という)。
これに対し、「Aleph」は、同年二月二十日付けで東京地方裁判所(以下「東京地裁」という。)に再発防止処分の差し止めを求める訴訟を提起するとともに、同処分の仮の差し止めを求める申立てをした(以下「仮の差し止め申立事件」という)。その後、東京地裁は、同年三月九日、仮の差し止め申立事件につき、「Aleph」の主張を排斥し、申立てを却下する旨決定した(なお、「Aleph」は、同月二十四日、前記差止訴訟を取り下げた)。
また、公安審は、同月十三日、官報公示の日の翌日から六箇月間、「Aleph」が所有又は管理する一部の土地、建物について、その全部又は一部を使用してはならない旨、及び金品その他の財産上の利益の贈与を受けてはならない旨決定した(以下「令和五年三月決定」という。令和五年三月決定は、同月二十日官報公示され、処分の期間は同月二十一日から同年九月二十日までである。)。
ウ 令和五年一月請求後、「Aleph」は、同年二月十四日付け「報告書」以降二回にわたり、「報告書」を提出したものの、これら「報告書」においても、団体の営む収益事業の種類及び概要等に関する事項等の要報告事項の一部を報告しなかった。 これに対し、公安調査庁は、引き続き、報告を促す指導を繰り返し行ったが、「Aleph」は、それに応じなかった。
また、「Aleph」は、同年五月二十二日付けで東京地裁に令和五年三月決定による再発防止処分の取消しを求める訴訟を提起するとともに、同処分の執行停止を求める申立てをした(以下「令和五年三月決定執行停止申立事件」という。)。公安調査庁長官は、「Aleph」による同年二月十四日付け「報告書」以降二回にわたる「報告書」における一部不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難となったことから、同年七月十四日、公安審に対し、「Aleph」を被請求団体とする再発防止処分請求を行った(以下「令和五年七月請求」という。)。
その後、東京地裁は、同年八月二日、令和五年三月決定執行停止申立事件につき、「Aleph」の主張を排斥し、申立てを却下する旨決定した。そして、前記取消訴訟については、「Aleph」の申立てを受け、同年十一月十五日、損害賠償請求の訴えに変更されたところ、東京地裁は、令和六年十二月十七日、「Aleph」の主張を排斥し、請求を棄却した(なお、「Aleph」は控訴せず、同判決が確定した。)。
また、公安審は、令和五年九月四日、同月二十一日から六箇月間、「Aleph」が所有又は管理する一部の土地、建物について、その全部又は一部を使用してはならない旨(一部の使用が禁止される建物における使用禁止の範囲につき令和五年三月決定より拡張された)、及び金品その他の財産上の利益の贈与を受けてはならない旨決定した(以下「令和五年九月決定」という。令和五年九月決定は、同月十九日官報公示され、処分の期間は同月二十一日から令和六年三月二十日までである。)。
その後、「Aleph」の出家した構成員らは、順次、令和五年九月決定のうち、同構成員らがそれぞれ居住する施設に関し、使用が禁止された部分の取消し等を求める訴訟を各地方裁判所に提起するとともに、一部の施設の出家した構成員らは、令和五年九月決定による再発防止処分の執行停止を求める申立てをした(同月二十一日付けで愛知県名古屋市千代田所在の「Aleph」管理下の施設・通称「名古屋施設」(以下「名古屋施設」という。)に所属する出家した構成員五名が名古屋地方裁判所(以下「名古屋地裁」という。)、同年十月十一日付けで東京都杉並区西荻北所在の「Aleph」管理下の施設・通称「西荻施設」(以下「西荻施設」という。)に所属する出家した構成員十一名が東京地裁に、それぞれ提訴・申立てをした。また、同月十四日付けで神奈川県横浜市神奈川区新町所在の「Aleph」管理下の施設・通称「横浜施設」(以下「横浜施設」という。)に所属する出家した構成員六名が横浜地方裁判所(以下「横浜地裁」という。)に提訴した。)。
このうち、名古屋施設に所属する出家した構成員らによる執行停止の申立てにつき、 名古屋地裁は、同月二十五日、同構成員らの主張を排斥し、申立てを却下する旨決定し た(なお、名古屋高等裁判所は、同年十二月二十二日、同構成員らの即時抗告を棄却し、 最高裁所は、令和六年三月二十九日、特別抗告を棄却し、確定した)。また、名古屋 施設に係る前記取消訴訟につき、名古屋地裁は、同月十四日、同構成員らの主張を排斥 し、請求を棄却した(なお、同構成員らは控訴せず、同判決が確定した)。西荻施設に 所属する出家した構成員らによる執行停止の申立てにつき、東京地裁は、同年一月十二 日、同構成員らの主張を排斥し、申立てを却下する旨決定した(なお、東京高等裁判所 (以下「東京高裁」という。)は、同年三月十五日、同構成員らの即時抗告を棄却し、そ の後確定した。また、西荻施設に係る前記取消訴訟については、同年五月二十二日、同 構成員らの訴えの取下げを受けて終了した)。横浜施設に所属する出家した構成員らに よる前記取消訴訟につき、横浜地裁は、令和七年十月十二日、同構成員らの主張を 排斥し、請求のうち使用が禁止された部分の取消しを求める部分を却下し、その余の請求 を棄却した(なお、同構成員らは控訴せず、同判決が確定した)。 さらに、「Aeg」及び「Agg」の出家した構成員二名は、令和五年十一月二十五日 付けで東京地裁に令和五年九月決定による再発防止処分の取消しを求める訴訟を提起す るとともに、同処分の執行停止を求める申立てをしたところ、東京地裁は、令和六年二 月十四日、「Agg」らの主張を排斥し、申立てを却下する旨決定した(なお、東京高裁 は、同年三月十九日、「Agg」の即時抗告を棄却し、その後確定した)。そして、前記 取消訴訟につき、東京地裁は、同年九月十九日、「Agg」らの訴えを却下した(なお、 「Agg」らは控訴せず、同判決が確定した)。 令和五年七月請求後、「Agg」は、同年八月十四日付け「報告書」以降二回にわたり、 「報告書」を提出したものの、これら「報告書」においても、団体の営む収益事業の種 類及び概要等に関する事項等の要報告事項の一部を報告しなかった。 これに対し、公安調査庁は、引き続き、報告を促す指導を繰り返し行った(なお、一 部を除く指導文書については、未開封のまま返送された)が、「Agg」は、それに応じ なかった。 公安調査庁長官は、「Agg」による同日付け「報告書」以降二回にわたる「報告書」 における一部不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難と なったことから、令和六年二月一日、公安審に対し、「Agg」を被請求団体とする再発 防止処分請求を行った(以下「令和六年二月請求」という)。 公安審は、同年三月十一日、同月二十一日から六箇月間、「Agg」が所有又は管理す る一部の土地、建物について、その全部又は一部を使用してはならない旨(一部の使用 が禁止される建物につき令和五年九月決定に三施設が追加されたもの)、及び金品その他の 財産上の利益の贈与を受けてはならない旨決定した(以下「令和六年三月決定」という)。 令和六年三月決定は、同月十九日官報公示され、処分の期間は同月二十一日から同年九 月二十日までである。」 オ 令和六年二月請求後、「Agg」は、同月五日付け「報告書」以降二回にわたり、「報告 書」を提出したものの、これら「報告書」においても、団体の営む収益事業の種類及び 概要等に関する事項等の要報告事項の一部を報告しなかった。 これに対し、公安調査庁は、引き続き、報告を促す指導を繰り返し行ったが、「Agg」 は、指導文書の受取を拒否するなどして指導に応じなかった。 公安調査庁長官は、「Agg」による同日付け「報告書」以降二回にわたる「報告書」 における一部不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難と なったことから、同年七月二十二日、公安審に対し、「Agg」を被請求団体とする再発 防止処分請求を行った(以下「令和六年七月請求」という)。
(2) 公安審は、同年九月二日、同月二十一日から六箇月間、「Agg」が所有又は管理する 一部の土地、建物について、その全部又は一部を使用してはならない旨(一部の使用が 禁止される建物における使用禁止の範囲につき令和六年三月決定より拡張したもの)、及 び金品その他の財産上の利益の贈与を受けてはならない旨決定した(以下「令和六年九 月決定」という。令和六年九月決定は、同月十八日官報公示され、処分の期間は同月二 十一日から令和七年三月二十日までである)。 カ 令和六年七月請求後、「Agg」は、同年八月十四日付け「報告書」以降二回にわたり、 「報告書」を提出したものの、これら「報告書」においても、団体の営む収益事業の種 類及び概要等に関する事項等の要報告事項の一部を報告しなかった。 これに対し、公安調査庁は、引き続き、報告を促す指導を繰り返し行ったが、「Agg」 は、指導文書の受取を拒否するなどして指導に応じなかった。 公安調査庁長官は、「Agg」による同日付け「報告書」以降二回にわたる「報告書」 における一部不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難と なったことから、令和七年一月二十七日、公安審に対し、「Agg」を被請求団体とする 再発防止処分請求を行った(以下「令和七年一月請求」という)。 公安審は、同年三月十日、同月二十一日から六箇月間、「Agg」が所有又は管理する 一部の土地、建物について、その全部又は一部を使用してはならない旨、及び金品その 他の財産上の利益の贈与を受けてはならない旨決定した(以下「令和七年三月決定」と いう。令和七年三月決定は、同月十九日官報公示され、処分の期間は同月二十一日から 同年九月二十日までである)。 キ 令和七年一月請求後、「Agg」は、同年二月十六日付け「報告書」以降二回にわたり、 「報告書」を提出したものの、これら「報告書」においても、団体の営む収益事業の種 類及び概要等に関する事項等の要報告事項の一部を報告しなかった。 これに対し、公安調査庁は、引き続き、報告を促す指導を繰り返し行ったが、「Agg」 は、指導文書の受取を拒否するなどして指導に応じなかった。 公安調査庁長官は、「Agg」による同日付け「報告書」以降二回にわたる「報告書」 における一部不報告により、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度の把握が困難と なったことから、同年七月二十二日、公安審に対し、「Agg」を被請求団体とする再発 防止処分請求を行った(以下「令和七年七月請求」という)。 公安審は、同年九月三日、同月二十一日から六箇月間、「Agg」が所有又は管理する 一部の土地、建物について、その全部又は一部を使用してはならない旨、及び金品その 他の財産上の利益の贈与を受けてはならない旨決定した(以下「令和七年九月決定」と いう。令和七年九月決定は、同月十八日官報公示され、処分の期間は同月二十一日から 令和八年三月二十日までである)。 本件一部不報告状況等 令和七年七月請求後、「Agg」は、同年八月五日付け「報告書」及び同年十一月十四日 付け「報告書」を提出したものの、これらの「報告書」においても、少なくとも、要報告 事項である後記アないしカについての殊更報告せず、従前同様、要報告事項の一部の不報告 に及んでいる(以下、これらをまとめて「本件一部不報告」という)。 ア 役職員に関する不報告 麻原の二男である松本聡暉(以下「麻原の二男」という。)及び麻原の妻である松本明 香里(以下「麻原の妻」という。)について報告していない。 なお、麻原の二男及び麻原の妻が「Agg」の役職員であると認められる理由は以下 のとおりである。 (ア) 「役職員」の意義 「役職員」とは、「役員」及び「職員」の総称であり、団体の事務に従事する者を指 し、「役員」とは、このうち団体の意思決定に関与し得る者をいう(法第五条第一項第 三号)と明記されているとおり「意思決定に関与し得る」と言えるそれで足り、実 際に意思決定に関与した回数、程度等は問わないものと解される。「役員」が報告事項 とされる趣旨は、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度や団体の活動状況を明らか
にするためには、団体の活動を支える主要な要素の一つである人的要素についても明らかにする必要があるところ、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性が認められる団体の役員に、当該団体の保有する理念やその活動方針を左右する意思決定に関与し得る立場にある者であることから、その人定事項を知るなどが必要不可欠であるためであると解される(治安制度研究会編著『オウム真理教の実態と無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律』の解説一六十八ページ)。そして、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性が認められる団体について、その理念や活動方針など当該団体の活動の方向性を左右する意思決定は一度の意思決定に関与しなし得るものであるから、報告が求められる「役員」とは団体の意思決定に関与し得る立場にあれば足りるのであって、実際に意思決定に関与した回数、程度等を考慮して限定的に解することは、その趣旨と整合するものとは言えない(すなわち、団体の理念や活動方針など、当該団体の活動の方向性を左右する重要な意思決定には関与し得るものの、日常的な団体の活動に関する意思決定には関与していない(他の役員等に委ねている)者がいる場合に、法がこれを「役員」として報告することを予定していないとは考えられない)。
(イ)
麻原の二男について 麻原の二男は、平成六年に出生後、平成八年には麻原から「後継者」として指名され、平成十四年八月十五日付け「報告書」までは団体の構成員として記載されていたものである。 その後、麻原の妻が、同年十月に和歌山刑務所を出所した際、同人の弁護士を通じて本団体に関わらない旨コメントを発表した後、麻原の親族は本団体の組織運営に関与しない体裁をとるようになり、「報告書」にもその氏名等が記載されなくなった。しかし、平成二十六年頃から、麻原の二男は、少なくとも一年間に一回程度開催するオンラインの方法による会議や「Aleph」の幹部構成員とのメール等により、「Aleph」を対外的に代表する「共同幹事」の指名や幹部構成員の位階剥奪を含む懲罰、「Aleph」の財産の支出基準の見直し、要報告事項をあえて不報告とすることを始め、「Aleph」の人事や経理を含む組織運営に関わる重要な意思決定に主導的な立場で関与したり、幹部構成員に対して説法を行ったりするほか、「Aleph」における重要な祭祀活動や機関誌の執筆等を行うようになった。 そのような中、麻原の二男は、前記会議等において、本団体内で「解脱へ導くことのできる霊的指導者」として麻原が自称していた「グル」を自称するようになり、「アサハラ」の幹部構成員も麻原の二男を「グル」と呼称しているほか、麻原の二男の誕生日に合わせて「生誕祭」と称する行事が開催されたり、出家した構成員の祭壇に麻原の二男の写真が飾られたりしているなど、少なくとも「Aleph」の幹部構成員や一部の出家した構成員からは、「Aleph」の指導者として認知されている。 さらに、麻原の二男が決定し、法で定められた要報告事項の不報告やオウム真理教犯罪被害者支援機構に支払うべき被害賠償金の不払等は、現在もその方針が維持されている。 以上の事実に照らせば、麻原の二男が、「Aleph」の事務に従事し、かつ、その意思決定に関与し得る者である「役員」に該当することは明らかであって、同人は、「Aleph」の役員と認められる。
(ウ)
麻原の妻について 麻原の妻は、松本・地下鉄両サリン事件当時、麻原に次ぐ「正大師」という高位の位階にあり、当時の「オウム真理教」が敷いていた省庁制度において「郵政省大臣」として「オウム真理教」の教義の布教等の重要な業務を統括し、麻原の逮捕後は「オウム真理教」の「代表代行」として活動するなど、本団体の役員であったと認められる。
る。
その後も、麻原の妻は、平成十四年十月に和歌山刑務所を出所すると、本団体の人事に関し、自らの意向に沿わない幹部構成員を本団体の中核から外すなど、実質的に本団体の人事上の重要な決定を行うほか、麻原の説法を教学させるために作成した教材の改訂を決定するなど、本団体の意思決定に関与し続け、平成二十六年には、反対派を排除しながら、麻原の二男を前記のとおり「Aleph」の組織運営を主導する地位に就けることを画策し、これを完遂した。取り分け、観察処分を免れるなどの目的から麻原の影響力を払拭したかのように装い、いわゆる「麻原隠し」を志向していた幹部構成員を本団体の組織運営から遠ざけたり、麻原から後継者と指名された麻原の二男を、「Aleph」の組織運営を主導する地位に就けたりしたことは、正に自身の意に沿う団体の活動を行うべく団体の活動方針を左右する重要な意思決定に関与したものと考えられるところ、現在もなお、「Aleph」は、同意思決定に基づいて、麻原への帰依を隠すことなく、また、麻原が指名した後継者である麻原の二男の主導の下で活動しているものである。 さらに、その後も、麻原の妻は、埼玉県越谷市西方所在の施設・通称「新越谷施設」(以下「新越谷施設」という。)において、少なくとも令和七年三月末頃まで「Aleph」の組織運営を主導する麻原の二男と同居し、身近でその生活及び前記の団体の活動を補佐しながら、自らも「Aleph」の幹部構成員に対して、他の構成員への対応方法に意見を述べるこれに従わせたり、「Aleph」の財産の支出について許可を求められてこられを与えたりするなど、その運営に関する重要な意思決定にも関与し続けた。 麻原の二男は、麻原の言辞を引いて、自身が「宗教の王」、麻原の妻が「宗教の後見人」とされた旨述べているところ、麻原の妻は、現在も「Aleph」の幹部構成員から「宗教の後見人」として麻原の二男を補佐する立場であると認知されているのみならず、「Aleph」から経済的実質の伴わない「絵画使用料」名目で多額の資金提供を受けず、その資金を管理しながら生計を立てている。 以上のとおり、麻原の妻は、「Aleph」から「絵画使用料」名目で提供された資金等の管理をするほか、平成十四年十月の出所後、本団体及び「Aleph」の活動方針を左右する重要な意思決定に関与し続けてきたことが認められ、さらに、前記1で述べた「Aleph」の位階制度に基づく上命下服の体制も加味すれば、「正大師」の位階を有する麻原の妻が、依然として、「Aleph」の事務に従事し、かつ、その意思決定に関与し得る立場にあることは明らかであって、「Aleph」の役職員と認められる。
(エ)
以上の事実から、少なくとも平成二十六年頃から、麻原の二男及び麻原の妻は「Aleph」の役職員であると認められるにもかかわらず、本件一部不報告に及ぶ以前から、「Aleph」は麻原の二男及び麻原の妻が「Aleph」の役職員である事実について一切報告してこなかったものである。
構成員に関する不報告 麻原の二男及び麻原の妻について、報告していない。 なお、「構成員」とは、特定の共同目的を達成するための多数人の継続的結合体への加入者を指すものであり、当該団体への明示的な加入行為があればそれによるが、そのようなものがない場合でも、当該団体から加入者として認知されていればそれで足りるものと解されるところ、前記ア・(イ)及び(ウ)で述べた事実関係に照らせば、麻原の二男及び麻原の妻が「Aleph」の構成員にも該当することは明らかである。 ここで、本件一部不報告に及ぶ以前から、麻原の二男及び麻原の妻が構成員であることを一切報告してこなかったことは、前記ア・(エ)で述べたのと同様である。 また、未成年構成員に加え、在家の構成員の一部についても「報告書」中の氏名及び住所の記載を「白抜き」とし、報告していない。
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