叙位(正三位他)
叙位
正三位に叙する渡邊恒雄 正五位に叙する小島定男 正六位に叙する佐川虔三 従五位に叙する岡田信久 正六位に叙する青木信夫 従六位に叙する松尾一久 従六位に叙する(各通)(以上六年十二月十九日) (東京外国語大学名誉教授)川田順造 従三位に叙する池上雄作 (東北大学名誉教授) 正四位に叙する石本三洋 従五位に叙する大関達雄 浮田弘之四谷暢三 正六位に叙する(各通)稲見芳晃 従六位に叙する(各通)関向喜代志 今村隆光滝浪勉
一月二十二日午前十時三十分、宮中において、歌会始の儀を行われた。
御製、御歌、皇族の詠進歌、召人、召人控及び選者の詠進歌並びに選歌は、次のとおりである。
夢
御 製
旅先に出会ひし子らは語りたる目(ま)見(み)輝かせ未来の夢を
皇后宮御歌
三
(
み
)
十
(
そ
)
年
(
とせ
)
へて君と訪(と)ひたる英国の学び舎(や)に思ふかの日々の夢
皇 嗣
初夢に何を見たのか思ひ出でむ幼き頃の記憶おぼろに
皇 嗣 妃
絲と針夢中にオヤを編む先に二つ三つと野の花が咲く
愛子内親王
我が友とふたたび会はむその日まで追ひかけてゆくそれぞれの夢
佳子内親王
キャンバスに夢中になりて描きゐしかの日のことはなほあざやかに
正仁親王妃 華 子
御即位の儀式始まり絹ずれの音のみ聞こゆ夢のはじめに
憲仁親王妃 久 子
ヨルダンの難民キャンプに若きらはこれからの夢を語りをりしが
承 子 女 王
『夢の国のちびっこバク』も三(み)十(そ)年(とせ)をわが夢食(は)みつつおとなになりしか
召 人 三田村雅子
一人寝の夜の寝覚のさびしさにみじかき夢のかけらを拾ふ
召 人 控
ピーター・J・
マクミラン
初春に言の葉の花はblossom(ブロツサム)海越えてゆく夢をぞ見たる
選 者 三枝 昻之
叶ひたる夢叶はざる夢ありて秋天に柿ふたつぶ三つぶ
選 者 永田 和宏
人の見る夢は儚しさざんくわの白にほのかに朱の影させる
選 者 今野 寿美
杏の木の上の巣箱に赤い屋根、丸い穴ありそして夢あり
選 者 栗木 京子
さあ夢を語りませうと海見ゆる席に「予約」のプレート置かる
選 者 大辻 隆弘
あけがたの汀(みぎは)のみづをあなうらに踏みつついまだ夢のなかなる
選 歌(詠進者生年月日順)
長野県 金井 寬
マエストロ小澤の夢をはぐくみて楽都となれり山岳の街
長崎県 馬渡 壽人
満開の被災地桜くぐり抜け「のと鉄道」の夢走り出す
静岡県 佐藤 一央
十週の日本語教室(クラス)了(を)へし子はひらがなのみで夢を語れり
新潟県 大堀 みき
「戦争」の対義語は「夢」生徒らは班学習で言葉を探す
埼玉県 #田 光男
まだ夢を見るのだらうか議事堂の壁に隠れたアンモナイトも
埼玉県 川嵜ななせ
カーテンをあなたがあけて文鳥とわたしが同時に夢からさめる
岡山県 西江 涼帆
大丈夫あなたが夢を追ふあひだ私はずつと追ひ風である
東京都 村木 陸
「実際に叶ふ程度にしておけ」とそんな夢など見たくないのだ
東京都 栗田 岳
祖父の居た小さき漁港の夢覚めて潮の匂ひはかすかに立ちぬ
宮崎県 森山 文結
ペンだこにうすく墨汁染み込ませ掠れた夢といふ字を見てる