その他令和8年8月27日
子吉川ダム事業に関する公共の利益と失われる利益の比較衡量及び事業計画の合理性に関する判断
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子吉川ダム事業に関する公共の利益と失われる利益の比較衡量及び事業計画の合理性に関する判断
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1號 號 212 2 〃 4 4 4 1 4 4 4 4 4 4 100 12 000 10.0000000000000000000000000000000000000000000000000000
治水対策については、基本方針において、
河川整備の長期的な方針として、子吉川の
基準地点である二十六木橋における、年超
過確率1/100規模の洪水時に想定される
最大の流量である基本高水のピーク流量を
3.100/sと想定し、本体事業を含むダ
ム等の洪水調節施設により800m3/sを調
節することで、河道へ配分する流量を
2.300m3/sまで抑えることしている.
これを受けて、整備計画においては、策定
時点から概ね30年間の河川整備として、戦
後最大規模の流量を記録した昭和22年7月
の洪水と同規模の洪水を安全に流下させる
ため、基準地点である二十六木橋における
河道の目標流量を2,000/sまで抑える
こととしている。加えて、基本計画では、
基本方針及び整備計画を踏まえ、本体事業
の建設地点における洪水時に想定される計
画高水流量780m2/sのうち、700m3/sを
ダムに貯留することにより調節することと
している。
利水対策については、整備計画において、
渇水時を含む農業用水の安定的な確保な
ど、流水の正常な機能の維持に必要な流量
として、基準地点である宮内において
11.0m2/sを確保するともに、新たな水
道用水として、由利本荘市に最大
20.670m2/日を供給することとしている。
本件事業は、上記の治水対策及び利水対
策を実施するため、洪水被害の軽減
(21,000,000m2)、流水の正常な機能の維持
(17,800,000m3)及び新たな水道用水の確
保(200,000m2)を目的とする有効貯水容
量39,000,000m2の多目的ダムを子吉川に建
設するものである。
本件事業の完成により、子吉川水系にお
ける他の洪水調節施設及び河川改修と相
まって、整備計画に定める戦後最大規模の
流量を記録した洪水と同規模の洪水に対応
することが可能になり、本流域の洪水によ
る被害を軽減し、流域内住民の生命及び財
産の保全に寄与することが認められる。ま
た、整備計画に定める必要な流量の確保が
可能になり、農業用水等の安定的な確保に
寄与することが認められる。
したがって、本件事業の施行により得ら
れる公共の利益は、相当程度存すると認め
られる。
(2)失われる利益
本件事業については、起業者が環境影響
評価法(平成9年法律第81号)に基づく環
境影響評価を実施している。
上記の結果によると、本件事業が生活環
境に与える影響については、大気質、騒音
及び振動の各項目を満足するとされてい
る。
また、本件事業が自然環境に与える影響
については、本件事業の起業地及びその周
辺の土地において、学術上又は希少性等の
観点から重要な動植物が下記のとおり確認
されている。
動物については、絶滅のおそれのある野
生動植物の種の保存に関する法律(平成4
年法律第75号)における国内希少野生動植
物種であるクマタカ等及び環境省レッドリ
ストに絶滅危惧IB類として掲載されてい
るコミズスマシ等その他これらの分類に該
当しない種が確認されている。
植物については、環境省レッドリストに
絶滅危惧類として掲載されているノダイ
オウ等及び準絶滅危惧として掲載されてい
るタヌキモ等その他これらの分類に該当し
ない種が確認されている。
上記の動植物については、周辺に同様の
生息又は生育環境が広く残されることなど
から、本件事業が重要な動植物に与える影
響はない若しくは極めて小さい又は環境保
全措置の実施により影響が回避若しくは低
減されると評価されている。
主な環境保全措置として、クマタカにつ
いては、生息環境の一部が改変されること
から、繁殖活動時期の工事の一時中断、低
騒音型・低振動型建設機械の採用、低騒
音・低振動工法の採用、営巣地付近への立
入制限並びに車両、服装の色及び材質への
配慮を行うこととしている。コミズスマシ
については、生息環境の一部が改変される
ことから、湿地等の新設又は個体の移設を
行うこととしている。ノダイオウ及びタヌ
キモについては、生育環境の一部が改変さ
れることから、生育適地への移植を行うこ
ととしている。なお、環境省レッドリスト
等の更新によって新たな種が確認された場
合は、必要に応じて専門家の指導・助言を
受け、環境保全措置を講ずることとしてい
る。
さらに、本件事業の起業地には、文化財
保護法(昭和25年法律第214号)による周
知の埋蔵文化財包蔵地が7か所存在する
が、このうち2か所については既に発掘調
査が完了しており、記録保存を含む適切な
措置が講じられている。起業者は、今後
残る5か所についても秋田県教育委員会と
協議の上、必要に応じて発掘調査等を行い、
記録保存を含む措置を講ずることとしてい
る。
したがって、本件事業の施行により失わ
れる利益は軽微であると認められる。
(3)事業計画の合理性
本件事業のうち、本体事業の構造形式等
については、河川管理施設等構造令(昭和
51年政令第199号)等に定める規格に適合
していると認められる。
また、本体事業の計画位置については
5案による比較検討が行われている。申請
案と他の4案とを比較すると、水没範囲は
主に水田・畑であり、自然環境への影響は
小さいこと、河床部の掘削量が少なく、施
工性に優れること及び谷幅が狭くなる地点
に位置するため堤体積が小さく、事業費を
低く抑えられることから、社会的、技術的
及び経済的な面を総合的に勘案すると、申
請案が最も合理的であると認められる。
さらに、本体事業の施行に伴う関連事業
の構造形式等及び計画位置については、適
切なものと認められる。
したがって、本件事業の事業計画につい
ては、合理的であると認められる。
以上のことから、本件事業の施行により得
られる公共の利益と失われる利益とを比較衡
量すると、得られる公共の利益は失われる利
益に優越すると認められる。
したがって、本件事業の事業計画は、土地
の適正かつ合理的な利用に寄与するものと認
められるため、法第20条第3号の要件を充足
すると判断される.
4法第20条第4号の要件への適合性
(1)事業を早期に施行する必要性
3(1)で述べたように、本流域では度々洪
水による家屋の浸水等の被害が発生してい
るほか、渇水による農業用水の取水停止等
の影響が生じている。
本件事業の完成により、本流域における
洪水による被害を軽減し、流域住民の生命
及び財産の保全に寄与するほか、農業用水
等の安定的な確保に寄与することから、本
件事業を早期に施行する必要があると認め
られる。
また、由利本荘市長を会長とする子吉川
治水期成同盟会等より、上記の理由から、
本件事業の早期完成に関する強い要望があ
る。
したがって、本件事業を早期に施行する
公益上の必要性は高いものと認められる。
(2)起業地の範囲及び収用又は使用の別の合
理性
3(3)で述べたように、本件事業の事業計
画については、合理的であると認められる
ことから、本件事業の起業地の範囲は、公
益性を発揮するために必要かつ最小限の範
囲であると認められる。
また、収用の範囲は、全て本件事業の用
に恒久的に供される範囲にとどめられてお
り、使用の範囲は、それ以外の範囲とされ
ている。
したがって、本件事業の起業地の範囲及
び収用又は使用の別については、合理的で
あると認められる。
したがって、本件事業は、土地を収用し、
又は使用する公益上の必要があると認められ
るため、法第20条第4号の要件を充足すると
判断される。
5結論
以上のとおり、本件事業は、法第20条各号
の要件を全て充足すると判断される。
第5法第26条の2第2項の規定による図面の縦
覧場所秋田県由利本荘市役所
第6収用又は使用の手続が保留される起業地
秋田県由利本荘市鳥海町百宅宇奥山、宇天
配、宇翁畑、宇清水沢、字境堂、宇舘ノ下、
字杉峠、字倉ノ下、字岩ノ下、字繋沢、字清
水尻、宇田中沢、宇山ノ沢、宇中村、宇山花、
字大亦、字前沢山、字野添、字楢実沢、字梵
天平、字下向、字高野台、字遠上山、字遠上、
字中田代、宇中田代山国有林及び字手代沢国
有林地内
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