その他令和7年8月4日

Alephの不報告事項及び再発防止処分下における活動状況に関する認定

号外p.11 - p.12

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Alephの不報告事項及び再発防止処分下における活動状況に関する認定

令和7年8月4日|p.11-12

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さらに、その後も、麻原の妻は、新越谷施設において、「Aleph」の組織運営を主導
する麻原の二男と同居し、 身近でその生活及び前記の団体活動を補佐しながら、 自ら
も、幹部構成員に対して、他の構成員への対応方法に意見を述べてこれに従わせたり、
「Aleph」 の財産の支出に11いて許可を求められてこれを与えたりするなど、 その運
営に関する重要な意思決定にも関与し続けた。
麻原の二男は、麻原の言辞を引いて、自身が「宗教の王」、麻原の妻が「宗教の後
見人」とされた旨述べてい.るところ、麻原の妻は、少なくとも令和七年三月末頃まで
は麻原の二男と同居してその団体活動等が滞りなく行えるように活動し続けており、
現在も、幹部構成員からは、「宗教の後見人」として実質的支配者である麻原の二男を
補佐する立場であると認知されているのみならず、「Aleph」からの多額の資金提供で
生計を立てている。この点、一般の出家した構成員は「Aleph」の資産により生計を
立てている一方、麻原の二男及び麻原の妻を除く「Aleph」との関係が認められない
麻原の親族に対しては からの資金提供はないことからすると、麻原の妻は
麻原の親族であるからではなく、 「Aleph」 の役職員ない.し構成員であるからこそ、
「Aleph」から資金提供を受けていると認められる。なお、「Aleph」から麻原の妻に
対する資金提供は「絵画使用料」名目でなされているが、絵画の内容や使用状況に加
え、資金提供を開始した当時の幹部構成員が、「絵画使用料」は名目にすぎず、実質は
生活のための資金援助である旨述べていること等に照らせば、「絵画使用料としての
経済的合理性は認められず、「Aleph」の役職員ないし構成員としての麻原の二男及び
麻原の妻の生活のための資金提供であることは明白である。仮に、同絵画が麻原の妻
が描いたものTOあるが故に価値が認められるのだとすると、 それは、 とりもなおさず、
「Aleph」の教義上、麻原の妻が「正大師」という高位にあり、「宗教の後見人」とい
う重要な地位にあるからにほかならず、むしろ、麻原の妻が「Aleph」の役職員な1.
し構成員であることを裏付けるものであるといえる。
以上のとおり、 麻原の妻は、 平成十四年十月の出所後、 本団体及び 「Aleph」 の活
動方針を左右する重要な意思決定に関与し続けてきたことが認められ、さらに、前記
の 「Aleph」 の位階制度に基づく上命下服の体制も加味すれば、 正大師の位階を有す
る麻原の妻が、 依然として、 「Aleph」 の意思決定に関与し得る立場にあることに変わ
りはないと認められる。
以上の事実に照らせば、麻原の妻が、「Aleph」の事務に従事し、かつ、その意思決
定に関与し得る者に該当することは明らかであって、「Aleph」の役職員と認められる。
(エ 以上の事実から、少なくとも平成二十六年頃から、麻原の二男及び麻原の妻は
「Aleph」 の役職員であり、 「Aleph」 は、 麻原の妻がその運営を主導
するものとして、本団体と同一性を保ちつつ、両名と単一の団体を形成してtoるもの
と認められるが、本件一部不報告に及ぶ以前から、「Aleph」は麻原の二男及び麻原の
妻が「Aleph」の役職員である事実について一切報告をしてこなかったものである。
イ構成員に関する不報告
前記アで述べたとおり「Meph」の役職員と認められる麻原の二男及び麻原の妻につ
いて、報告していない。
なお、「構成員」 とは、 特定の共同目的を達成するための多数人の継続的結合体への加
入者を指すものであり、当該団体への明示的な加人行為があればそれによるが、そのよ
うなものがなin場合でも、当該団体から加入者として認知されてisればそれで足りるも
のと解されるところ、前記ア・イ)で述べた事実関係に照らせば、麻原の二男及び
麻原の妻が「Aleph」の役職員toあるか11かかわらず、構成員に該当することは明らか
である。
「Aleph」が、本件一部不報告に及ぶ以前から、麻原の二男及び麻原の妻が構成員で
あることを一切報告してこなかったことは、前記ア・エで述べたのと同様である。
また、未成年構成員に加え、在家の構成員の一部についても、「報告書」中の氏名及び
住所の記載を 「白抜き」 とし、 報告していない。
ウ活動の用に供されている土地及び建物に関する不報告
新越谷施設、滋賀県甲賀市水口町所在の「Aleph管理下の施設・通称「水口施設」
及び同市信楽町所在の「Aleph」管理下の施設・通称「甲賀信楽施設」の全部並びに埼
玉県越谷市北越谷所在の「Aleph」管理下の施設・通称「北越谷施設」(以下「北越谷施
設」という。)の一部の所在、地積(規模)及び用途について、報告していない。
また、「Aleph」の実質的支配者である麻原の二男は、前記ア・イイイで述べたオンライン
会議や祭祀活動等の団体の活動を新越谷施設において行っていたと認められ、新越谷施
設には、これらの活動に供される教本等が存在していたことからすれば、新越谷施設は、
「団体の活動の用に供されている建物」として、、その所在、規模及び用途を報告すべき
対象であると認められる。
「Aleph」 が、 新越谷施設について一切報告してこ
なかったことは、前記ア・ で述べたのと同様である。
エ団体の営む収益事業の種類及び概要等に関する不報告
平成三十年二月十四日付け「報告書」まで記載され、同年五月以降に報告されなくなっ
た小売業等を営む一の収益事業の種類及び概要等に加え、廃業した収益事業を除く計九
の収益事業(以下「計九の収益事業」といい、前記一の収益事業と合わせ「計十の収益
事業」という。)の種類及び概要等について、報告していない。
なお、収益事業について、「Aleph」は、「収益事業は「Aleph」が経営するものではな
く、法的義務として報告することはできない。」旨主張しているが、計十の収益事業は、
代表者等がいずれも の出家した構成員であるところ、 「Aleph」においては、「不
所有の戒律」に基づき、出家した構成員に、D.いて個人資産の保有が認められて、いない0.0
と、本店所在地がいずれも「Aleph」の施設であり、かつ、従業員も「Aleph」の出家
した構成員であること、事業内容が在家の構成員に対する指導や物品販売等で「Aleph」
の活動と一体であり、 「Aleph」からの経済的独立性もないことなどから、 が実
質的に経営する収益事業であり、団体の営む収益事業に該当することは明らかである。
オ資産に関する不報告
「Aleph」 「Aleph」 の預貯金及び少なくとも計十の収益事業の資産について、報告していない。
カ出家した構成員の位階に関する不報告
出家した構成員の位階について、報告していない。
33 指導状況
公安調査庁は、「Aleph」に対し、本件一部不報告に係る要報告事項等を報告するよう文
書により繰り返し指導を行ったものの、「Aleph」は、かかる文書の受取を拒否するなどし
て指導に応じず、結局、現在に至るまで、本件一部不報告を継続している。
4再発防止処分下における「Aleph」の活動状況
「Aleph」は、令和五年三月決定後、建物の一部の使用が禁止された施設(以下「一部使用
禁止施設」という。)において、使用禁止とされた道場等に保管されていた物品を使用が禁止さ
れていない場所へ移動させた上で、、相当数の在家の構成員を出入りさせるなどして、道場以外
の場所を実質的に道場と同じように使用したり、屋外において在家の構成員を対象とした行事
を開催したりするなど、活動内容を変化させた。
令和五年七月請求以降は、一部使用禁止施設において、引き続き、相当数の在家の構成員を
出入りさせるなど、施設内での活動を継続するほか、在家の構成員に対し、ウェブ会議システ
ムを用いて在宅のまま指導を受けさせたり、屋外における修行を行わせたりするなど、施設外
での活動を企図したと考えられる活動を行う一方、施設内において寝室を拡大して使用禁止の
処分を回避しようとしたものと考えられる活動も認められた。また、一部の施設については、
在家の構成員のための道場としての使用をやめたと主張しているものの、その部屋の内部に祭
壇や音響機器を設置し続けるなど、道場機能をそのまま維持していることなどから、依然とし
て、在家の構成員のための道場としての運営を続け、少なくともそれが極めて容易かつ可能な
状況にあると認められた。
令和五年九月決定以降、 「Aleph」 は、 在家の構成員が多数参集していた施設の道場が使用禁
止となっていたこともあり、在家の構成員に対し、施設に出入りさせたり、各種セミナー等の
行事を開催して参加させたりすることは控えるようになった。その結果、在家の構成員から徴
収する資金については大幅に減少している状況がうかがえた。 一方で、 「Aleph」 は、 在家の構
成員に対し、自宅での修行を指示したり、「Aleph」が実質的に経営する収益事業を継続させた
りするとともに、その活動に用い.ることが可能な車両を配備したり、 新たに不動産を出家した
構成員名義で確保したりするなど、その活動を潜行化させていることが認められた。
令和六年一月には、「Aleph」のホームページに、約十三年半ぶりに改正した「運営規則」を
掲載し、団体名を「人格のない社団Aleph」に変更したほか、「賛助会員」と称する制度を新設
した。このうち、「賛助会員」と称する制度は、「運営規則」において、「所定の各会費に応じて、
別途定める事項の各特典を享受することができる」 と規定されているところ、 かかる 「特典」
にD.いては、同年五月十四日付け「報告書」において、提案権及び投票権なる権利が付与され
たとされているものの、その詳細は明らかにされておらず、実質は、金品その他の財産上の利
益の贈与を受けることを禁止する処分 (以下 「受贈与禁止処分」 という。)を課された「Aleph
が、その潜脱を企て、在家の構成員から会費名目で金銭を徴収するために新設した制度である
可能性があり、 在家の構成員から徴収する資金が大幅に減少した 「Aleph」 が、 収入の確保に
腐心している状況がうかがえた。
また、同年四月三十日、埼玉県八潮市大字大瀬所在の「Aleph」管理下の施設・通称「八潮
大瀬施設」(以下「八潮大瀬施設」という。)に対して実施した立入検査におよいて、 同施設以外の
一部使用禁止施設に所属する出家した構成員を含む約七十名の出家した構成員の滞在が確認さ
れ、 同月二十九日から同年五月五日までの間の同構成員らの八潮大瀬施設への出入り状況等に
鑑みると、 この期間、 同構成員らを対象とした集中セミナーを開催していたこと
が強く推認されるところ、同立入検査の際、同施設の道場内に設置された「布施箱」の中に現
金が投入されている状況が確認されており、受贈与禁止処分下にあって、同施設の道場が資金
獲得の場所として使用されていることが判明した。
令和六年九月決定以降も、引き続き、一部使用禁止施設においては在家の構成員を出入りさ
せることなどは控えている状況が認められる一方で、使用を禁止された施設の道場においては、
道場機能をそのまま維持していることが認められることなどから、同所が使用禁止場所ではな
くなった場合、出家した構成員や在家の構成員を集めて集中セミナーなどを開催することが極
めて容易かつ可能な状況にある。
このほか、「Aleph」は、前記のとおり、令和五年九月決定以降、車両を配備したり、不動産
を確保したりしていたところ、近時、同車両を利用した在家の構成員に対する指導が確認され
たり、同不動産を維持しつつ、新たに、出家した構成員名義で、従前、同構成員の活動が見ら
れなかった複数の地域において、複数の不動産を確保する動きが確認されたりするなど、引き
続き、その活動を潜行化させていることが認められる。
また、収益事業の事務所の使用が禁止された施設において、同施設に居住していた出家した
構成員が、同施設から退去して新たに物件を賃借した上、同収益事業の会計帳簿を同施設から
いずれかに持ち出しておきながら、 同帳簿が同施設に存在するものではないこと等を理由とし
て、同施設に対する立入検査として同帳簿を検査することを忌避するという事案も発生してい
る(なお、収益事業の会計帳簿の保管場所は、「公安審が特に必要と認める事項」として要報告
事項であるが、前記3・二・2・エで述べたとおり、「Aleph」はこれを報告していない。)。
さらに、 令和六年一月に新設された 「賛助会員」 と称する制度については、 令和七年二月十
六日付け「報告書」及び同年五月十四日付け「報告書」において、「賛助会員」の「特典」の内
容について、「賛助会員」のステージに応じた、「賛助会員」による投票を実施し、その投票結果
を採用することなどが記載されており、「賛助会員」と称する制度が運用されている状況がうか
がえたものの、依然として、その詳細は現在に至るまで明らかにされていない
このように、「Aleph」は、再発防止処分によって道場等の使用が禁止されたことを受け、施
設外における活動を活発化させつつあるとともに、再発防止処分によって受贈与禁止処分を課
されたことで、令和六年一月に新設した「賛助会員」と称する制度を運用して会費名目での金
銭の徴収を図るなど、収入の確保に腐心しているが、「Aleph」が提出する「報告書」に記載さ
れた団体の活動に関する意思決定の内容等が不十分であることもあいまって、麻原の二男らが
主導する意思決定や「賛助会員」と称する制度の詳細を含め、その活動内容については、依然
として、判然としない部分が多く、把握が困難である点で、活動を潜行化させていると認めら
れる。
5本件一部不報告によって、「Aleph」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握するこ
とが困難であると認められること(法第八条第一項柱書き後段の要件該当性③)
一))本件一部不報告自体が、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難な
状態を生じさせていること
が本件一部不報告を継続している状況は、 過去に無差別大量殺人行為を行い、
現在もなおその属性として危険な要素を保持している団体の活動を支える主要な要素である
人的・物的・資金的要素や団体の主要な活動に関する事項等を報告させることにより、無差
別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度及びその活動状況を継続して明らかにするべく報告義務
を課した法の趣旨を没却させるものである。更にいえば、本件一部不報告は、「Aleph」の実
質的支配者である麻原の二男が主導して行った「Aleph」による意図的な行為であることが
明らかとなっており、このような行為の介在により、本来「報告書」の記載内容によって、
三箇月ごとの報告日において容易かつ迅速に把握できるはずの要報告事項が直ちには把握で
きないばかりか、 報告によって示される活動状況を基に、 その裏付けを取ったり、 それを端
緒として更に団体の活動状況を明らかにしたりするための各種調査等を実施することなども
できず、それにより、「Aleph」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度、すなわち無差別
大量殺人行為の実行に関連性を有する危険な要素の質的・量的程度やその変化について正確
な把握ができないという極めて危険な結果を導くものである。
殊に、 今般新たに判明した、 麻原の二男及び麻原の妻が役職員及び構成員であることやそ
の活動場所である新越谷施設の不報告については、前記のとおり、上命下服の体制を敷く
「Aleph」による無差別大量殺人行為を首謀した麻原と同様に「グ
ル」を自称する実質的支配者の存在やその活動実態等の把握を困難にするものであり、
「Aleph」の無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を正確に把握する上で極めて重要な要
素の不報告であるといえる。
したがって、本件一部不報告は、正にそれ自体が「Aleph」の無差別大量殺人行為に及ぶ
危険性の程度の把握が困難な状態を生じさせていると認められる。
(二)任意調査や立入検査によっても、要報告事項に関する情報の把握が困難でも
(1)任意調査による要報告事項の把握の困難性
そもそも任意調査 調査対象者の協力を得る必要があるなど、
その調査方法には限界がある上、「Aleph」は、出家した構成員を「Aleph」管理下の施設
に集団居住させ、外部情報等を管理統制するなど、外部との接触を極力排した閉鎖的な居
住空間を形成しているところ、構成員に対して、公安調査官の任意調査への協力を拒み
実態を明らかにしないことを徹底するよう組織的に指導している。
したがって、「Aleph」の構成員に対し、要報告事項を把握するための情報や、その把握
に資する物件の所在や内容等について質問をしたとしても、回答を得ることが極めて困難
であることから、任意調査によって、これらを把握することは困難である。
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Alephの不報告事項及び再発防止処分下における活動状況に関する認定 - 第11頁
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