公務のブランディングの実施体制等
令和7年7月1日|p.68
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89(各671號名)雜誌乙本乙時号
第3節公務のブランディングの実施体制等
人材確保に向けて、人事院のみならず、内閣官房内閣人事局、各府省も、それぞれの立場で工夫し
ながら取組を進めてきている。
しかしながら、これまで見てきたように、国家公務員のやりがいや成長の機会、働き方についてネ
ガティブなイメージを持たれている現状を踏まえれば、公務全体が一丸となって公務のブランディン
グに取り組まなければ、厳しい人材獲得競争の中で、優秀で志のある人材を確保し続けることはでき
ない。今後、公務のブランディングを推進していくに当たっては、関係機関が連携を強化し、一体と
して公務の魅力の言語化、部内浸透、対外発信に戦略的に取り組んでいくことが重要である。
そこで、人事院、内閣官房内閣人事局及び各府省人事当局が連携して、公務のブランディングに関
する府省横断チーム(各府省の若手・中堅を中心に構成)を立ち上げることを提案する。府省横断チー
ムにおいては、例えば、国家公務員の募集・採用活動における共通の採用ブランドメッセージの策定、
人事院・内閣官房内閣人事局・各府省の採用情報を掲載するホームページ間の連携強化、人材確保活
動に関するベストプラクティスの共有などを行い、公務の魅力に関する共通認識を持った上で各府省
が整合的な魅力発信を行うよう連携することが考えられる。
このような取組を進めるためには、当然ながら、公務のブランディングに必要な人員等が確保され
る必要がある。「令和7年度における人事管理運営方針について(令和7年3月31日内閣総理大臣決
定)においては、「各府省等の官房人事課等の人事管理部門の機能強化を図る」旨言及されており、人
事院としても、各府省人事当局における必要な人員の確保等に向けて、内閣官房内閣人事局等と連携
して取り組んでいくこととする。また、人事院内においても、公務のブランディングの司令塔となる
部署の強化を図っていく必要がある。
さらに、人材確保施策に関わる職員以外の者についても、一人一人が公務の価値の発信者になり得
るという自覚を持ち、それぞれが公務のブランディングを担うという意識で日々行動していくことが
重要である。なお、公務のブランディングによる組織内での魅力浸透の状況については、各府省にお
けるエンゲージメント調査の定期的な実施により、進捗状況を把握していくことが重要である。
おわりに
本報告においては、「公務のブランディング」として、公務職場の魅力を整理した上で、公務職場内
での浸透による魅力向上と、公務外への魅力発信を一体的、整合的に実施する取組を提言した。
公務職場の魅力については、社会への貢献に関する価値、職員の成長に関する価値、働く環境や経
済的利益に関する価値という切り口で整理した。特に、社会への貢献に関する価値については、国
の視点から社会、国民生活の向上に貢献できるという唯一無二の中核的な価値があること、国家公務
員行動規範に基づく高い使命感とプロ意識を持つ人材が集まる職場であることなどを確認した。また
職員の成長に関する価値についても、積極的に訴求できるものが数多くあることを確認するとともに、
働く環境や経済的利益に関する価値については、正しい情報の発信と合わせて、現状の課題や目指す
未来の姿を積極的に発信することで、ネガティブなイメージの払拭を図ることが重要である旨言及し
た。
その上で、これらの公務職場の魅力について、公務内で浸透させることによる内側からの魅力向上
と、公務外への戦略的な魅力発信を一体的、整合的に展開する取組を提言した。
公務のブランディングは、一朝一タで実現できるものではなく、各府省が連携して、短期的な対応
だけでなく、中長期的視点で継続的に取り組んでいくべきものである。そこで、本報告では、人事院.
内閣官房内閣人事局及び各府省人事当局が連携して、公務のブランディングに関する府省横断チーム
を立ち上げることも提案した。
なお、公務のブランディングについては、人事担当部署だけでなく、それ以外の部署も含め、府省
全体で常に意識して取り組むことが求められる。また、職員一人一人についても、公務の価値の発信
者となり得るという自覚を持ち、それぞれが公務のブランディングを担うという意識で日々行動して
いく必要がある。
そのためには、当然ながら、魅力の発信手法のみに注力するのではなく、各府省の職員一人一人が
公務職場の魅力を実感し、魅力を発信したいと思えるような職場環境の整備が必要となる。
人事院としては,公務職場の魅力向上及び魅力発信の取組を再輸として進める公務のブランディン
グを継続的に実施することで、公務に優秀で志のある人材を安定的に確保するとともに、質の高い行
政サービスの提供を通じて国民生活の一層の向上を図っていくこととする。