その他令和7年7月1日
国家公務員の給与制度・人事評価に関する提言
号外p.44
号外p.44
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アウ B B BIBLALALIALALIN
外部労働市場と比較して見劣りしない報酬水準
職務基準の給与制度・運用は、ボスト間の相対的なランク付けの妥当性の検証に
資するだけでなく、実際に支給されている給与水準が外部労働市場で競争力のある
ものとなっているかどうかの検証(ポストごとの給与水準の妥当性の検証)にも有
効である。
○外部労働市場を考慮したポストごとの給与水準設定
・職務分析・評価
【特定の職務・職域を対象/本提言から5年以内を目途】
給与水準などが外部労働市場と比較して大きく乖離していると考えられる幹
部・管理職員の給与は、職務基準の人事運営を行っていくことを前提に、職務
分析・評価をベースとし外部労働市場と比較して見劣りしない水準に引き上げ
るべきである。その際、国民の理解を得ていくためには、職務内容をできるだ
け明示的に開示し、メリハリのある客観的な評価を前提とした人事運用の結果、
職務に見合った報酬を受けることとしなければならない。
また、将来的には、民間企業の動向や幹部・管理職員の職務基準の人事運営
の定着状況も踏まえつつ、幹部・管理職員への育成期間でもある課長補佐等の
給与も、職務の難易度・責任を基準とする度合いを強めていくことを考えてい
く必要がある。
・官民給与比較手法の見直し【全職員を対象/来年度目途】
公務全体の人材確保のためには、国家公務員全体の給与水準の在り方、特に
現行の官民給与比較手法も見直す必要がある。昨年の公務員人事管理に関する
報告でも言及があるように、官民給与の比較対象を見直すべきである。
具体的には、現在50人以上とされている官民給与の比較対象となる企業規模
について、少なくとも従前の100人以上に戻すべきである。特に、政策の企画
立案や高度な調整等に関わる本府省職員については、その業務の困難性や特殊
性、採用において競合する企業規模などを詳細に分析・評価した上で、それら
の職務と類似する職責を担う民間企業の職種・職位を特定し、より実質的な比
較が可能となる手法を構築すべきであり、それに向けて、少なくとも1,000人
以上の企業と比較すべきである。
・現行の給与体系の抜本的見直し
【全職員を対象/本提言から5年以内を目途】
社会経済情勢の変化に対応して諸手当の体系を抜本的に見直す必要がある。
また、人材確保が非常に困難な高度の専門性を有する人材(高度専門人材)
は、現在よりも高い俸給水準が設定可能となるよう、法令の見直しなどが必要
である。
こうした国家公務員の報酬水準については、専門家からの意見等も聴取しなが
ら、その課題解決に取り組むべきである。
当面の課題対応(室長級昇任時の給与、役職段階と職務の級の対応)
【全職員を対象/来年度目途】
ここまで述べてきた職務基準の給与制度・運用は、職務分析・評価の研究に相応
の時間を要するため、これと並行して,喫緊に解決しなければならない当面の課題
への対応を速やかに進める必要がある。
具体的には、
(a)課長補佐級から室長級に昇任・昇格した際に年収ベースで給与が下がるケー
スが少なくないこと(初任管理職の給与水準の問題)
(b)上位の役職段階に昇任したにもかかわらず、給与等級がそれまでの役職段階
のままといった運用があること(職務の級の決定における職能的運用の問題)
といった足下の問題の解消が挙げられる。まずは、在級期間表を廃止するなど、現
行の給与制度の枠組みで可能な限り早急に対応する必要がある。その際、予算制約
を前提としつつ、各府省の裁量による級別定数の柔軟な運用を確保する必要がある。
なお、(a)の課題への対応としては、職務給原則との整合性を確保することを前提
として、実労働時間だけではなく職務の重要性や業務の特性をメルクマールとして
妥当性のある給与水準とすることが求められる。
②納得感があり成長へとつながる評価
i人事評価制度と運用の現状把握
【全職員を対象/本提言から3年以内を目途】
職務基準の給与制度・運用を推進していくためには、能力・実績に基づく人事管
理の原則を徹底させることが不可欠である。その前提として、人事評価結果が登用
や給与処遇の根拠や納得性を十分担保し得るだけの精度を備えることが必要であ
る。
令和3年3月に人事評価の改善に向けた有識者検討会(内閣人事局)から出され
た報告書によると、「人事評価においては、人事評価が人材育成やマネジメントに活
用されている実感に乏しい」、「一部の評語が大きな塊となり、識別性が弱く活用し
にくい」、「人材育成やパフォーマンス向上につながらない傾雑・非効率な作業や人
事管理への使いにくさ」といった課題が示され、令和4年10月にはこれまで5段階
だった評語区分を6段階にするなど、制度的な改善が図られた。一方で、人事評価
を実際に運用していく主体は各府省であり、その運用が改善されなければ、人事評
価結果が登用や給与処遇の根拠や納得性を十分担保し得るだけの精度を備えるもの
とはならない。まずは、内閣人事局で評語の分布状況等を調査し、人事評価制度の
見直しの効果検証を行うことが求められる。
昇任時における評価の実効性向上
【特定の職務・職域を対象/本提言から3年以内を目途】
実力本位の人事管理を徹底するためには、最適な人材をタイムリーに配置できる
仕組みの整備が不可欠である。このような配置を実現するため、登用候補者を適切
に確保できるようにすることが必要である。
また、登用された者がそのポストで能力を発揮できなかったような場合に、元の
役職段階へと戻すことができる柔軟な運用をしていくことも必要である。現行制度
でも、原則として昇任後の6か月間は条件付きでの昇任期間となり、その後の人事
評価結果により正式な昇任の可否が判断されるが、その際に昇任不可となるのは極
めて稀である。今後、実力本位の人事管理を定着させていく上では、条件付昇任期
間を現在よりも長くするなどして、昇任の可否の判断をより実効的に行えるように
していく必要がある。
評価運用の改善【人事院職員を対象/来年度目途】
納得感があり、職員が働きがいと成長実感を得られる人事評価の実現は喫緊の課
題である。そこで、現行制度下でも実施できるものは、幹部・管理職員への更なる
マネジメントトレーニングと併せて、上記1の効果検証の結果を待つことなく、ま
ずは人事院において試行すべきである。
具体的には、
(a)評価期間の期首における目標設定の明確化と期末評価前の評価事実の事前確
記録
(b)同じ部局の評価者同士が評価結果の意見交換と調整を行う評価者会議の開催
(c)評価者が評価業務を適切に行えるよう被評価者数を適正化
(d)評価者の多面観察(マネジメントサーベイ)の状況を可視化し幹部・管理職
員のマネジメントスキル向上に活用
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