8ヤ ( 日本 日本會) 日本會
b.地方債協議制度の下における審査に当たり、地方債の元利償還の状況、税収入確保
及び財源確保の状況等について留意することとされているほか、地方債の信用維持等
のため、「元利償還費」又は「決算収支の赤字」が一定水準以上となった地方公共団体
は、地方債の発行に許可を要することとする等の早期是正措置が講じられていること。
c.「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」(平成19年法律第94号)において、財
政指標が早期健全化基準に該当する地方公共団体については自主的な改善努力に基づ
く財政健全化が、財政再生基準に該当する地方公共団体については地方債の償還を含
め国等の関与による財政再生が、それぞれ行われること。
なお、当機構は「銀行法」(昭和56年法律第59号)及び「金融機能の再生のための緊急措
置に関する法律」(平成10年法律第132号)の適用を受けませんが、適切なリスク管理の観
点から、独自の規程に基づき自己査定を実施しております。
②市場取引に係る信用リスク
取引先金融機関の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少又は消失し、損失を被る
リスクがあります。
このため、取引先を格付等の基準を満たしている金融機関に限定しつつ、リスク分散を
図るため取引先ごとに定めた与信枠の範囲内で取引を行うとともに、財務状況等をモニタ
リングし、信用状況が悪化した場合は新規取引停止、解約等の措置を講ずることにより、
信用リスクを適切に管理しております。
また、デリバティブ取引の価値の変動に伴う信用リスクを抑制するため、全てのデリバ
ティブの取引先との間にISDAマスター契約及びCSA(Credit Support Annex)と
呼ばれる信用補完契約を締結しております。
[2]市場リスク
市場リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の市場のリスク・ファクターの変動に
より、資産・負債の価値が変動し、当機構が損失を被るリスク、又は資産・負債から生み出
される収益が変動し損失を被るリスクのことで、金利リスク、為替リスク、価格変動リスク
があります。
①金利リスク
金利リスクとは、金利変動に伴い利益が減少又は損失を被るリスクであり、当機構では
「借換えに伴う金利リスク」と「調達と貸付けの時期の不一致に伴う金利リスク」を負っ
ております。
a.借換えに伴う金利リスクへの対応
当機構は、地方公共団体に対して最長40年の長期の貸付けを行う一方で、その原資
は10年債を中心とした債券発行等により調達しており、貸付期間と資金調達期間との
間に大きな差異が生じていることから、債券等借換え時に金利が変動することで利益
が減少又は損失を被るリスクを負っております。
このような貸付けと資金調達のための債券等の資金調達期間の差異に伴う金利リス
クについて、当機構は、以下のとおり対応することとしております。
・貸付けと資金調達のための債券等の資金調達期間の差異に伴う金利リスクに適切
に備えるため、所要の金利変動準備金等を積み立てております。
・地方公共団体に対する貸付け、資金調達等を行うことにより資産・負債の拡大す
る一般勘定においては、リスク管理に万全を期すため、ALM分析を適時・適切
に実施するとともに、デュレーションギャップをおおむね2年以下とする令和5
年度から令和7年度までの中期の管理指標を設定しております。
・この管理指標を基準として、貸付けにおいては、資産(貸付)デュレーションの
抑制の観点から、一般勘定における貸付残高の4分の1程度を占める臨時財政対
策債について、5年又は10年ごとに利率を見直すこととしているほか、30年超の
貸付けの場合、最長でも30年経過時点では利率を見直すこととしております。ま
た、資金調達においては、その時々の金利環境や市場ニーズも踏まえ超長期債を
継続的に発行するほか、FLIP債やフレックス枠を活用して債券の発行年限を
きめ細かく調整するなど、負債(債券等)デュレーションの適切な管理に取り組
んでおります。
・なお、旧公庫が貸し付けた資金に係る債権の管理等を行う管理勘定の公庫債権金
利変動準備金においては、法附則第14条の規定に基づき、公庫債権金利変動準備
金の一部を国に帰属させることとされております。これは、当機構の経営状況を
踏まえ、当機構の業務が円滑に運営されていると認められる場合において、公庫
債権管理業務を将来にわたり円滑に運営するために必要な額を上回ると認められ
るときに国に帰属させるものです。
・令和6年度には、森林整備などの推進に係る森林環境譲与税の譲与額の増額のた
め、令和2年度から令和6年度までの5年間で総額2,300億円として定めた額の
内、最終年度分として300億円を国に帰属させました。
・同様に、令和6年度に地方交付税の総額確保のために予定していた公庫債権金利
変動準備金(2,000億円)を国に帰属させることについては,国の令和6年度補
正予算において、活用時期を見直し、地方の財源として後年度に活用することと
されました。
・令和7年度には、地方交付税の総額確保のため、2,000億円を国に帰属させる予
定となっております。
b.調達と貸付けの時期の不一致に伴う金利リスクへの対応
当機構は資金調達と地方公共団体に対する貸付けの時期の不一致により、その期間
に金利が変動することで利益が減少又は損失を被るリスク(パイプラインリスク)を
負っております。
このような調達と貸付けの時期の不一致に伴う金利リスクについては、原則金利ス
ワップ取引を活用し、調達から貸付けまでの金利変動リスクを回避するパイプライン
リスクヘッジに取り組むこととしております。
②為替リスク等
債券発行に伴う元利金について、外貨建債券における為替レートの変動に係るリスク、
変動利付債における金利変動に係るリスク等については、スワップ取引によってヘッジし
ております。
余裕資金の運用については、価格の下落により有価証券の売却損が発生するリスクや、
外国為替相場の変動による外貨預金解約時の実現損が発生するリスクを負っております。
このため、原則として満期保有とすることにより価格変動リスクを極小化するとともに、
為替予約により為替リスクをヘッジしております。
③市場リスクに係る定量的情報
当機構において、市場リスクのうちで主要なリスク変数である金利リスクの影響を受け
る主たる金融商品は、貸付金、債券及び長期借入金です。