その他令和7年2月18日
大規模災害時における災害廃棄物対策に関するガイドライン(抜粋)
掲載日
令和7年2月18日
号種
号外
原文ページ
p.43
号外p.43
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(3 国の役割
国は、大規模災害時に発生する災害廃棄物の処理や、その処理に向けた事前の備えにおいて、
司令塔機能を果たすものとする。 事前の備えとしては、 全国及び地域ブロック単位において、
国、地方公共団体、事業者及び専門家等の関係者の連携体制の整備を図るものとする。特に、
地域ブロック単位での連携・協力体制を強化するため、大規模災害発生時における災害廃棄物
対策行動指針を策定するとともに、環境省地方環境事務所が中心となり、地域ブロック単位で
の大規模災害への備えとしての大規模災害発生時における災害廃棄物対策行動計画の策定等を
進めるものとする。 さらに、 複数の地域ブロックにまたがる広域的連携体制を構築するなど、
地域ブロック間の連携も促進する。非常災害発生時には、地方環境事務所が地域の要となり、
災害廃棄物対策について被災自治体等の支援等を行うものとする。また、大規模災害発生時に
は、災害対策基本法に基づき速やかに処理指針を策定し、全体の進捗管理を行うとともに、必
要に応じて廃棄物処理特例地域を指定し、廃棄物処理特例基準を定めるものとする。さらに、
地方公共団体の連携・協力のみでは円滑かつ迅速に災害廃棄物処理を行うことが困難な場合で
あり災害対策基本法に規定する要件に該当する場合には、国による代行処理を実施するものと
する。
(44 事業者及び専門家の役割
イ事業者及び技術専門家の役割
災害廃棄物処理に関連する事業者及び技術専門家は、平時から、災害廃棄物処理に係る技
術の集約、検証及び継承に努め、地方公共団体等における計画策定等や国民への情報発信等
に重要な役割を果たすとともに、、非常災害発生時においては、それぞれの役割に応じた対応
を行い、適正かつ円滑・迅速な災害廃棄物処理を促進するよう努めるものとする。大量の災
害廃棄物を排出する可能性がある事業者や、非常災害時に危険物、有害物質等を含む廃棄物
を排出する可能性のある事業者は、その所有する施設等から発生する災害廃棄物を、主体的
に処理するよう努めるものとする。また、事業者は災害発生時における有害物質等の漏えい
を未然に防止するため、平時から必要な措置を講ずるとともに、地方公共団体に適切な情報
の提供を行うよう努めるものとする。
ロ大学・研究機関等専門家の役割
廃棄物処理分野に携わる大学・研究機関や民間コンサルタント等の専門家は、災害廃棄物
処理に係る最新の科学的・技術的知見や過去の経験が効果的かつ継続的に集積され、それら
が十分活用されるよう、 国及び地方公共団体に対して必要な協力を行うものとする。 また、
発災後に重要となる廃棄物量の推計に係る方法論や、 被災した市町村への支援の在り方等の
検討の精緻化・深化に関して、平時から継続的に重要な役割を果たすよう努めるものとする。
3災害廃棄物対策としての処理施設の整備及び災害時の運用
地方公共団体は、平時の備えとして地域ブロック単位で廃棄物処理施設の余力や中期的な計画
を共有し、焼却施設や最終処分場等を整備し、災害廃棄物を保管するための仮置場を確保するな
ど、非常災害時にも適正かつ円滑・迅速な廃棄物処理が行われるよう努めるものとする。特に大
規模災害発生時には、大容量の最終処分場が必要となることから、廃棄物処理センター等の公共
関与による処理施設や海面処分場の活用を検討するものとする。地方公共団体は、域内における
災害廃棄物処理が可能な産業廃棄物の処理施設や処理業者等(建設事業者を含む。)の情報把握に
努めるとともに、、地方公共団体の有する廃棄物処理施設について、処理能力にあらかじめ余裕を
持たせておく等の先行投資的な視点、極力域内での処理を行うべく自らが保有する施設を最大限
活用する等の主体的な取組の視点、 さらには地域ブロック単位及び地域ブロック間における地域
間協調に向けて一定枠の処分容量を大規模災害時における備えとして共有するといった視点も踏
まえた整備に努めるものとする。
大規模災害時には、通常どおりの廃棄物処理が困難となるとともに、膨大な災害廃棄物が発生
するため、平時より災害廃棄物処理の広域的な連携体制を構築する。国は、これらの地方公共団
体の取組を技術的に支援するとともに、強靱な廃棄物処理体制としての施設整備が図られ地域間
協調が促進される財政支援のあり方を検討し、効果的な支援を行うものとする。
地方公共団体は、非常災害発生時においては、整備した処理施設とともに、協力の得られる民
間の処理施設を最大限活用し処理を円滑かつ迅速に行うとともに、、必要に応じて適切な仮設施設
の設置を含め、処理体制を確保するものとする。
4災害廃棄物対策に関する技術開発と情報発信
国は、事業者や専門家等と連携し、災害廃棄物処理に係る技術的・システム的課題を体系的に
整理し、その知見を今後の対策に活用するとともに、災害廃棄物の発生量の推計手法や処理困難
物の処理技術、再生利用の促進等の災害廃棄物処理に必要な技術開発を行い、得られた成果をわ
かりやすく周知する。また、地方公共団体による情報発信を支援することとし、大規模災害時に
は、 処理方針を示すとともに、 広域的な連携等の災害廃棄物の処理体制の確保が円滑に行えるよ
う積極的な情報発信を行う。
地方公共団体は、平時から、災害廃棄物の処理に関して地域住民等に対して積極的に情報発信・
情報共有を行い、災害廃棄物処理10関する住民理解の促進に努めるものとする。非常災害時には、
災害廃棄物の分別方法や仮置場の運用情報、処理の方針等に関する情報発信を積極的に実施する
とともに、非常災害時の廃棄物処理に係る住民理解の確保等に努めるものとする。
六その他廃棄物の減量その他その適正な処理に関し必要な事項
1廃棄物処理に関する技術開発及び調査研究の推進
廃棄物は、その種類に応じ種々の形状及び性質を有し、また、新たな製品開発等に伴い、これ
まで自然界に存在しない化学物質等を含む廃棄物も排出されてくることとなる。 こうした中で、
廃棄物の排出の抑制、再生利用等による廃棄物の減量化を進めるとともに、多様な廃棄物を生活
環境の保全上支障が生じないよう適正に処理するためには、事業者が自ら、製品の製造工程にお
い.て、製品の長寿命化や素材別に分離が容易な構造、材料の工夫、材質の表示等の推進、残さ物
の発生量の少ない製造技術の開発等、廃棄物の排出の抑制、再利用、再生利用を考慮した取組を
一層進めることが必要である。また、多様な性状を有し、多種類の化学物質を含む廃棄物を適正
に再生及び処分できるようにするための処理技術の研究や技術開発及び循環型社会に、ふさわしい
最適な廃棄物処理システムに関する調査研究の一層の推進が重要である。
このため、現在、再生利用がほとんど進められていない廃棄物の再生利用を可能にする技術は
もとより、すでに実用化されている技術についても、技術の効果的な組み合わせを考慮した上で、
選別技術の向上や再生品の品質の安定化、高品質化及び低コスト化を図り、再生品の利用を促進
するための技術開発が必要である。また、資源生産性や有害物質対策の観点から早期の技術開発
が期待されている廃棄物からの1/アメタル等有用金属の回収技術に関する研究について、更なる
促進を行うとともに、脱炭素社会との統合の観点から、脱炭素な再生技術や持続可能な航空燃料
(SAF:Sustainable Aviation Fuel)等の再生可能な有機資源由来の素材の製造技術、廃棄物
からのエネルギー回収の高効率化、廃棄物系バイオマスの利活用について、先進的・先導的な技
術開発及び調査研究をより一層推進していく必要がある。さらに、地方公共団体の施策と連携し
つつ、廃棄物処理に係る地域独自の課題についての調査研究を行う必要がある。
さらに、再使用や再生利用、熱回収されて残る廃棄物の処分を行う場合の適正処理を確保する
ためには、処理の安全性、安定性及び確実性を高めるための研究及び技術開発を一層推進するこ
とが必要である。特に、ポリ塩化ビフェニルや石綿とい.った有害な性状を有する特別管理廃棄物
の無害化技術の開発を推進するとともに、より的確な施設の運転管理技術や管理指標等の研究開
発を行うことが必要である。また、条約により国際的取組が見込まれている残留性有機汚染物質
については、処理基準の調査検討及び処理技術の開発が必要である
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