その他令和7年2月13日

海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力の推進に関する基本的な方針(まえがき及び第1章)

掲載日
令和7年2月13日
号種
本紙
原文ページ
p.3
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海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力の推進に関する基本的な方針(まえがき及び第1章)

令和7年2月13日|p.3

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海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力
の推進に関する基本的な方針
まえがき
平成18年6月、海外の文化遺産の保護に係る国
際的な協力の推進に関する法律(平成18年法律第
97号)が施行された。それとあわせて、海外の文
化遺産保護に関する国内における連携及び協力の
推進を図るため、文部科学省、外務省その他関係
省庁、文化遺産国際協力に係る大学その他の教育
研究機関(以下「教育研究機関」という。)、独立
行政法人(独立行政法人国立文化財機構、独立行
政法人国際交流基金及び独立行政法人国際協力機
構等)及び民間団体等により構成される「文化遺
産国際協力コンソーシアム」(以下「コンソーシア
ム」という。)が発足し、関係機関が連携して海外
の文化遺産の保護に係る国際的な協力(以下「文
化遺産国際協力という。)に取り組む体制が整っ
た。
さらに、同法第6条第1項の規定に基づき、平
成19年12月には「海外の文化遺産の保護に係る国
際的な協力の推進に関する基本的な方針」が定め
られ、その後平成26年2月に改訂された同方針(以
下「第二次基本方針」という。)を踏まえて、我が
国の文化遺産国際協力は推進されてきた。
本基本方針は、第二次基本方針策定後における、
国際的な諸情勢の変化及び我が国の文化道産国際
協力の推進に関する施策の実施の状況並びに文化
芸術基本法(平成13年法律第148号)第7条第1
項の規定に基づき令和5年3月24日に閣議決定さ
れた「文化芸術推進基本計画(第2期)」を踏まえ、
我が国の高度な知識、技術、経験等を活用した国
際協力の推進を図るべく、第二次基本方針を見直
し、今後おおむね5年間を見通して、策定するも
のである。
本基本方針の第1においては、文化遺産国際協
力の推進の基本的方向として、国等の役割を明ら
かにするとともに、特に重視すべき方向性と留意
すべき事項について定めている。第2においては、
第1の基本的方向を踏まえて講ずべき基本的施策
について定めている。
なお、本基本方針は、国際的な諸情勢の変化や
我が国の文化遺産国際協力に関する施策の実施の
状況等を踏まえ、柔軟かつ適切に見直しを行うこ
ととする。
第1文化遺産国際協力の基本的方向
1.文化遺産国際協力の推進の必要性
(1)我が国の重要な使命としての文化遺産国
際協力
文化遺産は、人類共通の貴重な財産であ
り、国・地域を越えて、国際的な協力によ
り、これを保護し、後の世代に確実に継承
していく必要がある。特に、我が国は、豊
かな歴史・文化を有する国として、これま
で長年にわたって、史跡、名勝、建造物、
絵画、彫刻、工芸品等の有形の文化遺産及
び伝統芸能、工芸技術、風俗・慣習や民俗
芸能等の無形の文化遺産の保護に関する知
識、技術、経験等を蓄積してきた。これら
を活用して、有形、無形の別を問わず、海
外の文化遺産であって、武力紛争、自然災
害、あるいは経済開発等に伴い、損傷し、
衰退し、消滅し、若しくは破壊され、又は
それらのおそれのあるものを保護するため
の協力を推進し、もって世界各地の文化遺
産の保護に貢献することは、我が国の重要
な使命の一つである。
(2)諸情勢の変化を踏まえた文化遺産国際協
力の推進の必要性
第二次基本方針を策定して以降、社会の
国際化は更に進展し、経済や文化に関する
国際交流は一層活発化しており、経済発展
が進む国・地域においては、これまで以上
に、観光振興や経済及び社会の開発等と
有形、無形の文化遺産の保護及び活用との
両立が大きな課題となっている。また、武
力紛争や自然災害によって貴重な文化遺産
が失われる事例も増加し続けている。
その他、民間団体等がより一層参画する
等の文化遺産国際協力における主体の多様
化、多国間における国際協力の進展、また、
国際連合における持続可能な開発目標
(SDGs)の策定や、気候変動の影響、さ
らには新型コロナウイルス感染症の世界的
な流行下におけるデジタル技術の進展等
文化遺産国際協力をめぐる環境も変化して
いる。
こうした様々な情勢が変化し続ける中
で、経済及び社会の開発等との調和のとれ
た文化遺産保護を進めてきている我が国が
世界各地の文化遺産の保護に貢献する重要
性はさらに増しており、持続可能な開発と
文化遺産保護の先進国として、その知見等
を積極的に生かし、文化遺産国際協力を推
進することへの国際社会の期待は大きい。
2.文化遺産国際協力の推進に当たっての基本
理念
(1)世界各地の文化の発展への積極的貢献
文化遺産が人類共通の貴重な財産である
ことにかんがみ、我が国が文化遺産国際協
力を行うに当たっては、我が国に蓄積され
た知識、技術、経験等を生かしてその保護
に積極的に取り組むことで、我が国の国際
的地位の向上にも資するよう文化遺産国際
協力の分野において主導的な役割を果たし
つつ、世界における多様な文化の発展に積
極的に貢献するとともに、我が国の国民の
異なる文化に対する理解の増進及び文化の
多様性を尊重する広やかな心の涵養並びに
国際社会における相互理解の増進が図られ
るように行うものとする。
(2)外国の政府及び関係機関等の自主性の尊
車車
文化遺産国際協力の推進に係る施策につ
いては、文化の多様性が損なわれることが
ないよう、世界各地の文化の特性に配慮す
るとともに、文化遺産の保護及び活用には、
地域住民をはじめとする地域コミュニティ
の参画が重要であることを踏まえ、文化遺
産が存在する外国の政府及び関係機関並び
に地域コミュニティの自主的な努力と協働
を尊重して支援することを旨として行うこ
ととする。
3.文化遺産国際協力の実施
文化遺産国際協力は、文化遺産を対象とし
て、個別の文化遺産の保護から、文化遺産保
護に関する法律の策定等といった政策に関す
る支援まで、多様な手法で実施されている。
我が国においては、海外における文化遺産保
護制度の整備状況や実施環境を踏まえ、緊急
性や必要とされる専門性及び地域コミュニ
ティとの関係等に留意して、多様な人材やデ
ジタル技術等の新技術も積極的に活用しつ
つ、次のような協力を実施する。
①文化遺産の確認調査及び記録や目録の作
成並びにそれらに伴う体制整備
②文化遺産の保存管理計画の策定・実施
③有形文化遺産の保存修復や無形文化遺産
の保存伝承
④文化遺産の活用に関する取組の実施・支
十七
⑤文化遺産保護に携わる人材の養成
⑥文化遺産保護に関する意識の普及・啓発
⑦文化遺産保護に関する法制の整備その他
の政策に関する支援(観光振興や経済及び
社会の開発等との調和のとれた文化遺産の
適切な保護及び活用の推進に係る支援)
⑧文化財防災対策等
読み込み中...
海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力の推進に関する基本的な方針(まえがき及び第1章) - 第3頁
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