その他令和6年11月8日
日本国とギリシャ共和国との間の租税に関する条約(第二十五条・第二十六条)
号外p.9 - p.10
号外p.9-p.10
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日本国とギリシャ共和国との間の租税に関する条約(第二十五条・第二十六条)
令和6年11月8日|p.9-10
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第二十五条
情報の交換
1 両締約国の権限のある当局は、この条約の規定の実施又は両締約国の地方政府若しくは地方公共団体が課する全ての種類の租税に関する両締約国の法令(当該法令に基づく課税がこの条約の規定に反しない場合に限る。)の運用若しくは執行に関連する情報を交換する。情報の交換は、第一条及び第二条の規定による制限を受けない。
2 1の規定と同様に一方の締約国が受領した情報は、当該一方の締約国がその法令に基づいて入手した情報と同様に秘密として取り扱うものとし、1に規定される租税の賦課若しくは徴収、当該租税に関する執行若しくは訴追、当該租税に関する不服申立てについての決定又はこれらの監督に関与する者又は当局(裁判所及び行政機関を含む。)に対してのみ開示される。これらの者又は当局は、当該情報をそのような目的のためにのみ使用する。これらの者又は当局は、当該情報を公開の法廷における審理又は司法上の決定において開示することができる。第一文から第三文までの規定にかかわらず、一方の締約国が受領した情報は、両締約国の法令に基づいて他の目的のために使用することができる場合において、当該情報を提供した他方の締約国の権限のある当局がそのような使用を許可するときは、他の目的のために使用することができる。
3 1及び2の規定は、いかなる場合にも、一方の締約国に対して、次のことを行う義務を課すものと解してはならない。
(a) 当該一方の締約国又は他方の締約国の法令及び行政上の慣行に抵触する行政上の措置をとること。
(b) 当該一方の締約国又は他方の締約国の法令の下において又は行政の通常の運営において入手することができない情報を提供すること。
(c) 営業上、事業上、産業上、商業上若しくは職業上の秘密若しくは取引の過程を明らかにすることとなる情報又は公開することが公の秩序に反することとなる情報を提供すること。
4 一方の締約国がこの条の規定に従って情報の提供を要請する場合には、他方の締約国は、当該情報が自己の課税目的のために必要でないときであっても、当該情報を入手するために必要な手段を用いる。第一文に規定する義務は、3に定める制限に従うが、その制限は、いかなる場合にも、当該情報が自己の課税目的のために必要でないことのみを理由として、締約国が情報の提供を拒否することを認めるものと解してはならない。
5 3の規定は、いかなる場合にも、提供を要請された情報が銀行その他の金融機関、名義人、代理人若しくは受託者が有する情報又はある者の所有に関する情報であることのみを理由として、締約国が情報の提供を拒否することを認めるものと解してはならない。
第二十六条
租税の徴収における支援
1 両締約国は、租税債権の徴収について相互に支援を行う。この支援は、第一条及び第二条の規定による制限を受けない。両締約国の権限のある当局は、この条の規定の実施方法を合意によって定めることができる。
2 この条において「租税債権」とは、次に掲げる租税(その課税がこの条約又は両締約国が当事国となっている他の取極の規定に反しない場合に限る。)の額並びに当該租税の額に関する利子、行政上の金銭罰及び徴収又は保全の費用をいう。
(a) ギリシャ共和国においては、
(i) 第二条3(a)に掲げる租税
(ii) 付加価値税
(iii) 相続税
(iv) 贈与税
(v) 不動産の移転に対する租税
(vi) 不動産に対する租税
(vii) 高価品に対する租税
(viii) 物品及びサービスに対する特別消費税
(ix) 自動車に対する道路税
(x) 日本国においては、
(i) 第二条3(b)(i)から(iv)までに掲げる租税
(ii) 復興特別法人税
(iii) 消費税
(iv) 地方消費税
(v) 相続税
(vi) 贈与税
(vii) その他租税で両締約国の政府が外交上の公文の交換によって随時合意するもの
(d)(a)から(c)までに掲げる租税に加えて又はこれらに代わってこの条約の署名の日の後に課される租税であって、これらの規定に掲げる租税と同一であるもの又は実質的に類似するもの
3 一方の締約国の租税債権が当該一方の締約国の法令に基づいて執行することができるものであり、かつ、その徴収における支援の要請の時において当該租税債権を負担する者が当該一方の締約国の法令に基づいて当該租税債権の徴収を停止させることができない場合には、当該租税債権は、当該一方の締約国の権限のある当局の要請に基づいて、他方の締約国の権限のある当局によって徴収のために引き受けられるものとする。当該租税債権は、この3の規定に基づいて当該他方の締約国が要請することができる条件を満たす当該他方の締約国の租税債権であるとした場合と同様に、当該他方の締約国により、当該他方の締約国の租税の執行及び徴収について適用される当該他方の締約国の法令に従って徴収される。
4 一方の締約国の租税債権が当該一方の締約国の法令に基づきその徴収を確保するために当該一方の締約国が保全の措置をとることができるものである場合には、当該租税債権は、当該一方の締約国の権限のある当局の要請に基づいて、他方の締約国の権限のある当局によって保全の措置のために引き受けられるものとする。当該他方の締約国は、その保全の措置をとる時において当該租税債権が当該一方の締約国において執行することができないものである場合又は当該租税債権を負担する者がその徴収を停止させる権利を有する場合であっても、当該租税債権が当該他方の締約国の租税債権であるとした場合と同様に、当該租税債権について、当該他方の締約国の法令に従って当該保全の措置をとる。
5 3及び4の規定にかかわらず、3又は4に規定する徴収又は保全の措置のために一方の締約国の権限のある当局によって引き受けられた租税債権は、当該一方の締約国において、当該一方の締約国の法令の下において租税債権であるとの理由によって適用される徴収の対象とされず、また、その理由によって適用される優先権を与えられない。3又は4に規定する徴収又は保全の措置のため一方の締約国の権限のある当局によって引き受けられた租税債権は、当該一方の締約国において、他方の締約国の法令の下において当該租税債権について適用される優先権を有するものではない。
6 3又は4に規定する徴収又は保全の措置のために一方の締約国の権限のある当局によって引き受けられた租税債権の徴収に当たって当該一方の締約国がとった措置は、当該措置が他方の締約国によってとられたならば当該他方の締約国の法令に従い当該租税債権について適用される時効を停止し、又は中断する効果を有することとなる場合には、当該他方の締約国の法令の下において同様の効果を有する。当該一方の締約国の権限のある当局は、当該一方の締約国が当該租税債権の徴収についてとった措置について当該他方の締約国の権限のある当局に通知する。
7 一方の締約国の租税債権の存在、有効性又は金額に関する争訟の手続は、他方の締約国の裁判所又は行政機関に提起されない。
8 一方の締約国の権限のある当局が3又は4の規定に基づいて要請した後、他方の締約国が関連する租税債権を徴収し、当該一方の締約国に送金するまでの間に、当該租税債権が次の(a)又は(b)の規定に該当しなくなった場合には、当該一方の締約国の権限のある当局は、当該他方の締約国の権限のある当局に対してその事実を速やかに通知し、当該他方の締約国の権限のある当局の選択により、当該一方の締約国の権限のある当局は、その要請を停止し、又は撤回する。
(a) 3の規定に基づく要請については、当該租税債権が、当該一方の締約国の法令に基づいて執行することができるものであり、かつ、当該租税債権を負担する者が当該一方の締約国の法令に基づいて当該租税債権の徴収を停止させることができないものであること。
(b) 4の規定に基づく要請については、当該租税債権が、当該一方の締約国がその法令に基づきその徴収を確保するために保全の措置をとることができるものであること。
9 この条の規定は、いかなる場合にも、一方の締約国に対して、次のことを行う義務を課するものと解してはならない。
(a) 当該一方の締約国又は他方の締約国の法令及び行政上の慣行に抵触する行政上の措置をとること。
(b) 公の秩序に反することとなる措置をとること。
(c) 他方の締約国がその法令又は行政上の慣行に基づいて徴収又は保全のために全て の妥当な措置をとっていない場合に支援を行うこと。
(d) 当該一方の締約国の行政上の負担が他方の締約国が得る利益に比して明らかに不均衡である場合に支援を行うこと。
第二十七条 外交使節団及び領事機関の構成員
この条約のいかなる規定も、国際法の一般原則又は特別の協定に基づく外交使節団又は領事機関の構成員の租税上の特権に影響を及ぼすものではない。
第二十八条 特典を受ける権利
1 一方の締約国の居住者が取得する所得について、この条約の規定に基づいて他方の締約国において租税が軽減され、又は免除される場合において、当該一方の締約国の法令に基づき、当該一方の締約国の居住者が、当該所得の全額についてではなく当該所得のうち当該一方の締約国内に送金され、又は当該一方の締約国内において受領した部分について租税を課されることとされているときは、この条約に基づいて当該他方の締約国において与えられる租税の軽減又は免除は、当該所得のうち当該一方の締約国において租税を課される所得についてのみ適用する。
2 (a)(i) 一方の締約国の企業が他方の締約国内において所得を取得し、かつ、当該一方の締約国において当該所得が両締約国以外の国又は地域の内に存在する当該企業の恒久的施設に帰せられるものとして取り扱われ、かつ、
(ii) 当該一方の締約国において当該恒久的施設に帰せられる利得について租税が免除される場合において、
両締約国以外の国又は地域において当該所得に対して課される租税の額が、当該恒久的施設が当該一方の締約国内に存在したならば当該一方の締約国において当該所得に対して課されたであろう租税の額の六十パーセントに満たないときは、当該所得について、この条約に基づく特典は、与えられない。この場合には、この2の規定が適用される所得に対しては、この条約の他の規定にかかわらず、当該他方の締約国の法令に従って租税を課することができる。
(b) (a)の規定は、(a)に規定する他方の締約国内において取得される所得が恒久的施設を通じて行われる事業の活動から生じ、又は当該活動に付随するものである場合には、適用しない。ただし、当該事業には、企業が自己の勘定のために投資を行い、管理し、又は単に保有するもの(銀行が行う銀行業、保険会社が行う保険業又は登録された証券会社が行う証券業を除く。)を含まない。
(c) 一方の締約国の居住者が取得する所得について(a)の規定に基づいてこの条約に基づく特典が与えられない場合においても、他方の締約国の権限のある当局は、当該居住者からの要請に応じて、当該居住者が(a)及び(b)の要件を満たさなかった理由(例えば、損失の存在)を考慮した上で、当該特典を与えることが正当であると判断するには、当該所得について当該特典を与えることができる。一方の締約国の居住者から第一文に規定する要請を受けた他方の締約国の権限のある当局は、当該要請を認め、又は拒否する前に、当該一方の締約国の権限のある当局と協議する。
3 この条約の他の規定にかかわらず、全ての関連する事実及び状況を考慮して、この条約に基づく特典を受けることが当該特典を直接又は間接に得ることとなる仕組み又は取引の主たる目的の一つであったと判断することが妥当である場合には、そのような場合においても当該特典を与えることがこの条約の関連する規定の目的に適合することが立証されるときを除くほか、その所得については、当該特典は、与えられない。
第二十九条 効力発生
1 この条約は、両締約国のそれぞれの法令上の手続に従って承認されるものとし、その承認を通知する外交上の公文の交換の日の後三十日目の日に効力を生ずる。
2 この条約は、次のものについて適用する。
(a) ギリシャ共和国においては、
(i) 源泉徴収される租税に関しては、この条約が効力を生ずる年の翌年の一月一日以後に支払われ、又は貸記される額
(ii) その他の租税に関しては、この条約が効力を生ずる年の翌年の一月一日以後に開始する各期間について課される租税
(b) 日本国においては、
(i) 課税年度に基づいて課される租税に関しては、この条約が効力を生ずる年の翌年の一月一日以後に開始する各課税年度の租税
(ii) 課税年度に基づかないで課される租税に関しては、この条約が効力を生ずる年の翌年の一月一日以後に課される租税
3 2の規定にかかわらず、第二十五条及び第二十六条の規定は、これらの規定の対象となる租税が課される日又は当該租税に係る課税年度にかかわらず、この条約の効力発生の日から適用する。
第三十条 終了
この条約は、一方の締約国によって終了させられる時まで効力を有する。いずれの一方の締約国も、この条約の効力発生の日から五年の期間が満了した後に開始する各暦年の末日の六箇月前までに外交上の経路を通じて他方の締約国に対して終了の通告を行うことによって、この条約を終了させることができる。この場合には、この条約は、次のものについて適用されなくなる。
(a) ギリシャ共和国においては、
(i) 源泉徴収される租税に関しては、当該通告が行われた年の翌年の一月一日以後に支払われ、又は貸記される額
(ii) その他の租税に関しては、当該通告が行われた年の翌年の一月一日以後に開始する各期間について課される租税
(b) 日本国においては、
(i) 課税年度に基づいて課される租税に関しては、当該通告が行われた年の翌年の一月一日以後に開始する各課税年度の租税
(ii) 課税年度に基づかないで課される租税に関しては、当該通告が行われた年の翌年の一月一日以後に課される租税
以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けてこの条約に署名した。
二千二十三年十一月一日にアテネで、英語により本書二通を作成した。
日本国のために
ギリシャ共和国駐在日本国特命全権大使
中山泰則
ギリシャ共和国のために
国家経済財務大臣
K・I・ハジダキス
議定書
所得税に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とギリシャ共和国との間の条約(以下「条約」という。)の署名に当たり、日本国及びギリシャ共和国は、条約の不可分の一部を成す次の規定を協定した。
1 条約の適用上、「船舶」には、小型船を含むことが了解される。
2 条約第十三条4の規定の適用上「公認の有価証券市場」とは、次の有価証券市場をいう。
(a) いずれかの締約国の法令に基づいて設立され、かつ、規制される有価証券市場
(b) 両締約国の権限のある当局が合意するその他の有価証券市場
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