所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とギリシャ共和国との間の条約
令和6年11月8日|p.3
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条約
所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とギリシャ共和国との間の条約をここに公布する。
御名御璽
令和六年十一月八日
内閣総理大臣石破茂
条約第九号
所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とギリシャ共和国との間の条約
日本国及びギリシャ共和国は、
両国間の経済関係の一層の発展を図ること及び租税に関する両国間の協力を強化することを希望し、
所得に対する租税に関して、脱税又は租税回避を通じた非課税又は租税の軽減(第三国の居住者の間接的な利益のためにこの条約において与えられる租税の免除又は軽減を得ることを目的とする条約漁りくわんの仕組みを通じたものを含む。)の機会を生じさせることなく、二重課税を除去するための条約を締結することを意図して、
次のとおり協定した。
第一条
1 この条約は、一方又は双方の締約国の居住者である者について適用する。
2 この条約の適用上、いずれかの締約国の租税に関する法令の下において全面的若しくは部分的に課税上存在しないものとして取り扱われる団体若しくは仕組みにおいて又はそのような団体若しくは仕組みを通じて取得される所得は、一方の締約国における課税上当該一方の締約国の居住者の所得として取り扱われる限りにおいて、当該一方の締約国の居住者の所得とみなす。
3 この条約は、第九条2、第十八条、第十九条、第二十二条から第二十四条まで及び第二十七条の規定に基づいて認められる特典に関する場合を除くほか、一方の締約国の居住者に対する当該一方の締約国における課税に影響を及ぼすものではない。
第二条
1 この条約は、一方の締約国又は一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体が課する所得に対する租税(課税方法のいかんを問わない。)について適用する。
2 総所得又は所得の要素に対する全ての租税(財産の譲渡から生ずる収益に対する租税及び資産の価値の上昇に対する租税を含む。)は、所得に対する租税とされる。
3 この条約が適用される現行の租税は、次のものとする。
(a) ギリシャ共和国においては、
(i) 自然人に対する所得税
(ii) 法人その他法律上の団体に対する所得税
(以下「ギリシャの租税」という。)
(b) 日本国においては、
(i) 所得税
(ii) 法人税
(iii) 復興特別所得税
(iv) 地方法人税
(v) 住民税
(以下「日本国の租税」という。)
4 この条約は、現行の租税に加えて又はこれに代わってこの条約の署名の日の後に課される租税であって、現行の租税と同一であるもの又は実質的に類似するものについても、適用する。両締約国の権限のある当局は、各締約国の租税に関する法令について行われた重要な改正を相互に通知する。
第三条
1 この条約の適用上、文脈により別に解釈すべき場合を除くほか、
(a) 「一方の締約国」及び「他方の締約国」とは、文脈により、日本国又はギリシャ共和国をいう。
(b) 「ギリシャ共和国」とは、地理的意味で用いる場合には、ギリシャ共和国の領域(領海及び空域を含む。)及びギリシャ共和国が国際法に基づいて主権的権利又は管轄権を行使する海域をいう。
(c) 「日本国」とは、地理的意味で用いる場合には、日本国の租税に関する法令が施行されている全ての領域(領海を含む。)及びその領海の外側に位置する区域であって、日本国が国際法に基づいて主権的権利を有し、かつ、日本国の租税に関する法令が施行されている全ての区域(海底及びその下を含む。)をいう。
(d) 「者」には、個人、法人及び法人以外の団体を含む。
(e) 「法人」とは、法人格を有する団体又は租税に関し法人格を有する団体として取り扱われる団体をいう。
(f) 「企業」は、あらゆる事業の遂行について用いる。「一方の締約国の企業」及び「他方の締約国の企業」とは、それぞれ一方の締約国の居住者が営む企業及び他方の締約国の居住者が営む企業をいう。