告示令和6年10月29日

国土交通省告示第千二百四十号(一級河川事業認定)

本紙p.5 - p.6

出典:官報発行サイト(内閣府)の掲載情報をもとに整理しています。重要な確認は公式原文を基準にしてください。

公告概要

河川法第20条に基づく事業認定

発行機関国土交通省
省庁国土交通省
件名河川法第20条に基づく事業認定

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国土交通省告示第千二百四十号(一級河川事業認定)

令和6年10月29日|p.5-6

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○国土交通省告示第千二百四十号 河川法第三条第一項に規定する一級河川及びこれに伴う第二条の規定に基づき、国土交通大臣が、法第二十條の要件を充足すると判断されるので、認定する。 なお、昭和三十八年四月一日から現在に至るまで、法第三十二条の規定に基づく道路管理者の同意を得ていない旨を告示する。 令和六年十月二十二日 国土交通大臣 斉藤 鉄夫
第1 起業者の名称 国土交通大臣 第2 事業の種類 一級河川江の川水系江の川及び田津谷川改修工事(川越堤防)並びにこれに伴う県道及び市道付替工事
第3 起業地
1 収用の部分 島根県江津市桜江町田津及び川越地内 2 使用の部分 島根県江津市桜江町田津及び川越地内
第4 事業の認定をした理由
申請に係る事業は、以下のとおり、法第20条各号の要件を全て充足すると判断されるため、事業の認定をしたものである。
1 法第20条第1号の要件への適合性 「一級河川江の川水系江の川及び田津谷川改修工事(川越堤防)並びにこれに伴う県道及び市道付替工事」(以下「本件事業」という。)は、島根県江津市桜江町田津地内から同市桜江町川越地内までの一級河川江の川水系江の川(以下単に「江の川」という。)左岸の延長2.4kmの区間(以下「本川区間」という。)及び同地内の一級河川江の川水系田津谷川(以下単に「田津谷川」という。)左右岸の延長560mの区間(以下「支川区間」という。)を全体計画区間とする河川改修工事並びにこれに伴う県道及び市道付替工事であり、申請に係る事業は、本件事業のうち、上記の起業地に係る部分である。
本件事業のうち、「一級河川江の川水系江の川及び田津谷川改修工事(川越堤防)」(以下「本体事業」という。)は、河川法(昭和39年法律第167号)第3条第1項に規定する河川のうち一級河川に関する事業であり、法第3条第2号に掲げる河川法が適用される河川に関する事業に該当する。また、本体事業の施行により遮断される県道及び市道の従来の機能を維持するための付替工事は、それぞれ道路法(昭和27年法律第180号)第3条第3号に掲げる県道及び同条第4号に掲げる市町村道に関する事業であり、いずれも法第3条第1号に掲げる道路法による道路に関する事業に該当する(以下これらを「関連事業」という。)。
したがって、本件事業は、法第20条第1号の要件を充足すると判断される。
2 法第20条第2号の要件への適合性 起業者である国土交通大臣は、河川法第9条第1項の規定に基づき本体事業を行うこととされており、また、関連事業の施行に際し必要な道路管理者の同意を得ているほか、既に本件事業を開始していることなどの理由から、本件事業を遂行する充分な意思と能力を有すると認められる。 したがって、本件事業は、法第20条第2号の要件を充足すると判断される。
3 法第20条第3号の要件への適合性
(1) 得られる公共の利益
江の川は、その源を広島県山県郡北広島町に位置する阿佐山に発し、小支川を合わせながら北東に流れ、途中三次市において馬洗川、西城川、神野瀬川を三方より合流し、流路を西に転じて先行性の渓谷をつくって流れ、島根県美郷町において大きく屈曲して西南に向かい、河口に近づくにしたがって徐々に流れを北に向け、江津市において日本海に注ぐ、幹川流路延長194km、流域面積3,900k㎡の河川である。
江の川はその流域が広島県及び島根県の2県にまたがり、江津市や川本町など8市7町を擁する治水上重要な河川であるが、江の川本川とほぼ同規模の流域を抱える馬洗川及び西城川とが合流する典型的な放射状流域の形態を成し、この2支川と江の川の3川合流後は急激な水位上昇等、江の川本川への影響が著しく、過去より幾多の洪水による災害が発生している。昭和47年7月の梅雨前線豪雨では、江の川流域全体で死者・行方不明者28名、家屋全半壊・一部破損3,960戸、床上浸水家屋6,202戸、床下浸水家屋7,861戸に及ぶ甚大な被害が発生したほか、平成30年7月豪雨による洪水では、川越地区において床上浸水家屋57戸、床下浸水家屋2戸、浸水面積36.1haの甚大な被害が発生した。
江の川の治水対策は、平成19年11月に策定された江の川水系河川整備基本方針に沿って、平成28年2月に策定された江の川水系河川整備計画【国管理区間】に基づき、戦後最大の被害をもたらした昭和47年7月洪水と同規模の洪水に対応し、尾関山基準地点における河道への配分流量6,800㎥/秒及び江津基準地点における河道への配分流量10,400㎥/秒を流下させることとする河川改修が順次実施されてきたところである。
本件事業は、堤防が未整備であることから現況流下能力は最小5,792㎥/秒と著しく劣っており、浸水被害の危険性が極めて高い本川区間及び本川区間の改修工事に伴
い背水の影響を受ける支川区間について、整備計画に基づき河川改修工事を行うことにより、本川区間については流下能力の向上が図られることで浸水被害が軽減され、支川区間については背水による浸水被害が防止されることから、流域住民の生命及び財産の保全に寄与することが認められる。 したがって、本件事業の施行により得られる公共の利益は、相当程度存すると認められる。
(2) 失われる利益
本件事業が生活環境等に与える影響については、本件事業は、環境影響評価法(平成9年法律第81号)等に基づく環境影響評価の実施対象外の事業であるが、起業者が令和4年8月等に、同法等に準じて任意で工事実施に伴う騒音、振動等による影響を調査しており、その結果によると、振動については、法令により定められた基準を満足するとされており、騒音については法令により定められた基準を超える値が見られるものの、仮設の遮音壁等を設置することにより法令により定められた基準を満足するとされていることから、起業者は本件事業の施行に当たり、当該措置を講ずることとしている。
また、上記の調査によると、本件区間内及びその周辺の土地において、動物については、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号)における国内希少野生動植物種であるクマタカ、ハヤブサ等、環境省レッドリストに絶滅危惧IB類として掲載されているニホンウナギ、インドジョウ等、絶滅危惧Ⅱ類として掲載されているアカガザ、サンショウクイ等、準絶滅危惧として掲載されているトノサマガエル等その他これらの分類に該当しない学術上又は希少性等の観点から重要な種が、植物については、環境省レッドリストに絶滅危惧Ⅱ類として掲載されているオキナグサ、ミズマツバ等、準絶滅危惧として掲載されているシラン等その他これらの分類に該当しない学術上又は希少性等の観点から重要な種がそれぞれ確認されている。本件事業がこれらの動植物に及ぼす影響の程度は、周辺に同様の生息又は生息環境が広く残されることなどから影響は極めて小さいと予測されている。加えて、起
(3) 事業計画の合理性
本件事業は、本川区間及び本川区間の改修工事に伴い背水の影響を受ける支川区間に新たに堤防を整備する事業であり、その事業計画は、河川管理施設等構造令(昭和51年政令第199号)等に定める規格に適合していると認められる。
また、本体事業の施行方法は、本川区間については、申請案である築堤案、併用方式案(築堤及び宅地嵩上げ)並びに河道掘削案の3案による検討が行われており、申請案と他の2案を比較すると、申請案は、用地取得必要面積及び支障物件数が最も少なく、築堤工事のみであるため、施工期間も最も短く早期に公益を発揮できること、加えて事業費が最も低く抑えられることなどから、社会的、技術的及び経済的な面を総合的に勘案すると、申請案が最も合理的であると認められる。支川区間については、申請案であるバック堤案、本川締切堤防+併用方式(宅地嵩上げ)案の2案による検討が行われており、両案を比較すると、申請案は、取得必要面積は多いものの、築堤工事のみの施工であるため、施工期間が短く早期に公益を発揮できること、加えて事業費も低く抑えられることなどから、社会的、技術的及び経済的な面を総合的に勘案すると、申請案が合理的であると認められる。
さらに、関連事業の事業計画についても、施設の位置、構造形式等を総合的に勘案すると適切なものと認められる。
したがって、本件事業の事業計画については、合理的であると認められる。
以上のことから、本件事業の事業計画に基づき施行することにより得られる公共の利益と失われる利益とを比較衡量すると、得られる公共の利益は失われる利益に優越すると認められる。したがって、本件事業の事業計画は、土地の適正かつ合理的な利用に寄与するものと認められるため、法第20条第3号の要件を充足すると判断される。
4 法第20条第4号の要件への適合性
(1) 事業を早期に施行する必要性
3(1)で述べたように、堤防が未整備であることから現況流下能力の最小が5,792m³/秒と著しく劣っており、浸水被害の危険性が極めて高い本川区間及び本川区間の改修工事に伴い背水の影響を受ける支川区間について、流域住民の生命及び財産を保全するため、本件事業を早期に施行する必要があると認められる。
また、江津市長を会長とする江の川下流域治水期成同盟会より、上記の理由から、本件事業の早期完成に関する強い要望がある。
したがって、本件事業を早期に施行する公益上の必要性は高いものと認められる。
(2) 起業地の範囲及び収用又は使用の別の合理性
本件事業に係る起業地の範囲は、本件事業の事業計画に必要な範囲であると認められる。
また、収用の範囲は、全て本件事業の用に恒久的に供される範囲にとどめられ、それ以外の範囲は使用としていることから、収用又は使用の範囲の別についても合理的であると認められる。
したがって、本件事業は、土地を収用し、又は使用する公益上の必要があると認められるため、法第20条第4号の要件を充足すると判断される。
5 結論
以上のとおり、本件事業は、法第20条各号の要件を全て充足すると判断される。
第5 法第26条の2第2項の規定による図面の縦覧場所 島根県江津市役所
第6 収用又は使用の手続が保留される起業地 島根県江津市桜江町田津及び川越地内
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