外務省告示第三百十五号(ドミニカ共和国政府との間の円借款の供与に関する書簡の交換)
令和6年10月16日|p.5
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○外務省告示第三百十五号
令和三年十月六日にサントドミンゴで、円借款の供与に関する次の書簡の交換がドミニカ共和国政府との間に行われた。
この交換公文は、令和六年六月十一日に効力を生じた。
令和六年十月十六日
外務大臣 岩屋毅
(日本側書簡)
書簡をもって啓上いたします。本使は、ドミニカ共和国の経済の安定及び開発努力を促進する意図をもって、両政府間の協力の一環として供与される日本国の借款に関して日本国政府の代表者とドミニカ共和国政府の代表者との間で最近到達した次の了解を確認する光栄を有します。
1 三十八億八千八百万円(三・八八八、〇〇〇、〇〇〇円)の額までの円貨による借款(以下「借款」という。)が、独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」という。)及び米州開発銀行によって作成された「再生可能エネルギー」及び「エネルギー効率のための協調融資計画」の下でのエネルギー効率化計画(以下「計画」という。)を実施することを目的として、JICAにより、日本国の関係法令に従って、ドミニカ共和国政府に供与されることになる。借款は、米州開発銀行との協調融資として特徴付けられる。
2 (1) 借款は、ドミニカ共和国政府とJICAとの間で締結される借款契約(以下「借款契約」という。)に基づいて使用に供される。借款の条件及び使用に関する手続は、この了解の範囲内で、特に次に原則を含むことになる借款契約によって規律される。(a)償還期間は、十二年の据置期間の後二十八年とする。(b)年間の利子率は、借款契約に別段の定めがある場合を除くほか、円貨による六箇月の貸出しに適用される適用可能なロンドン銀行間取引金利に一・〇五パーセントを加えたものとする。(c)(b)の規定にかかわらず、(b)に規定する利子率が〇・一パーセントよりも低い場合には、年間の利子率は〇・一パーセントとする。(d)支出期間は、借款契約の発効の日の後五年とする。(2)借款契約は、JICAが計画の実行可能性(環境に対する配慮を含む。)を確認した後に締結される。(3)(1)(d)に規定する支出期間は、両政府の関係当局の同意を得て延長することができる。
3 (1) 借款は、ドミニカ共和国の実施機関が調達適格国の供給者、請負業者又はコンサルタントに対して行う支払であって、計画の実施に必要な生産物又は役務の購入のために当該実施機関と当該供給者、請負業者又はコンサルタントとの間で締結されることのある契約に基づくものを対象として使用に供される。ただし、当該購入は、当該調達適格国において、当該調達適格国で生産される生産物又は当該調達適格国から供給される役務について行われる。(2)(1)に規定する調達適格国の範囲は、供給される役務に関し付帯される。(3)借款の一部は、計画の実施のための適格な現地通貨の需要に充てるために使用することができる。
4 ドミニカ共和国政府は、3(1)に規定する生産物又は役務がJICAと米州開発銀行との間で作成された枠組協定に従って調達されることを確保する。
5 ドミニカ共和国政府は、借款に基づいて購入される生産物の海上輸送及び海上保険に関し、海運会社及び海上保険会社の間の公正かつ自由な競争を妨げることのあるいかなる制限を課することも差し控える。
6 3(1)に規定する生産物又は役務の供給に関連してドミニカ共和国においてその役務が必要とされる日本国民は、作業の遂行のためドミニカ共和国への入国及び同国における滞在に必要な便宜を与えられる。
7 ドミニカ共和国政府は、次のものを免除する。(a) JICAについて、借款及びそれから生ずる利子に対して又はそれらに関連してドミニカ共和国において課される全ての財政課徴金及び租税(b)供給者、請負業者又はコンサルタントとして活動する日本国の会社について、借款に基づいて行われる生産物又は役務の供給から生ずる所得に関してドミニカ共和国において課される全ての財政課徴金及び租税(c)供給者、請負業者又はコンサルタントとして活動する日本国の会社について、計画の実施に必要な自己の資材及び設備の輸入及び再輸出に関してドミニカ共和国において課される全ての関税及び関連の財政課徴金(d)計画の実施に従事する日本国民である被用者について、計画の実施のため供給者、請負業者又はコンサルタントとして活動する日本国の会社から取得する個人所得に対してドミニカ共和国において課される全ての財政課徴金及び租税(e)供給者、請負業者又はコンサルタントとして活動する日本国の会社について、借款に基づいて行われる生産物又は役務の購入に関してドミニカ共和国において課される全ての付加価値税
8 ドミニカ共和国政府は、次のことに必要な措置をとる。(a)借款が適正、かつ、専ら計画のために使用されることを確保すること。(b)借款に基づく施設の建設及び当該施設の使用に当たり、計画の実施に従事する者及びドミニカ共和国の一般公衆の安全を確保し、及び維持すること。(c)借款に基づいて建設される施設がこの了解に定める目的のために適正かつ効果的に維持され、及び使用されることを確保すること。
9 ドミニカ共和国政府は、要請に応じ、日本国政府及びJICAに対して次のものを提供する。(a)計画の実施の進捗状況についての情報及び資料(b)計画に関連するその他の情報
10 両政府は、この了解から又はこの了解に関連して生ずることのありいかなる事項についても相互に協議する。
本使は、更に、この書簡及びドミニカ共和国政府に代わって前記の了解を確認される閣下の返簡が両政府間の合意を構成し、その合意がその効力発生のために必要な国内手続を完了した旨のドミニカ共和国政府からの書面による通告を日本国政府が受領した日に効力を生ずるものとすることを提案する光栄を有します。
この書簡は、ひとしく正文である日本語、スペイン語及び英語により作成され、解釈に相違がある場合には、英語の本文によるものとします。
本使は、以上を申し進めるに際し、ここに閣下に向かって敬意を表します。
二千二十一年十月六日にサントドミンゴで
ドミニカ共和国
外務大臣 ロベルト・アルバレス閣下
ドミニカ共和国駐在日本国特命全権大使 牧内博幸