告示令和6年8月8日

外務省告示第二百二十一号(映画共同製作に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の効力発生)

本紙p.2 - p.4

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公告概要

映画共同製作に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定

発行機関外務省
省庁外務省
件名映画共同製作に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定

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外務省告示第二百二十一号(映画共同製作に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の効力発生)

令和6年8月8日|p.2-4

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○外務省告示第二百二十一号 令和五年六月二十八日に東京で、映画共同製作に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の 協定の署名が行われ、同協定は、令和六年八月九日に効力を生ずる。 令和六年八月八日 外務大臣上川陽子 映画共同製作に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定 日本国政府及びイタリア共和国政府(以下個別に「締約国政府」といい、両締約国政府」と総称す る)は、 日本国及びイタリア共和国の映画産業が、映画製作における一層緊密な相互協力から利益を得ること を考慮し、 映画製作の分野における両国間の協力に立脚し、及びこれを拡大することを求め、 両国の映画産業並びに文化的及び経済的な交流の発展に資する映画共同製作を促進し、及び円滑に することを希望し、 これらの交流が両国間の関係の強化に寄与することを確信して、 次のとおり協定した。
第一条目的
この協定は、両国の映画製作者間の交流を強化し、及び両国間の映画共同製作を拡大することを目 的とする。
第二条定義
この協定の適用上、
(a) 「共同製作団体」とは、それぞれの国において効力を有する国内法令に定める日本国又はイタ リア共和国の映画製作会社又は映画製作団体であって、共同製作映画の製作に参加するものをい う。
(b) 「共同製作映画」とは、一又は二以上の日本国の共同製作団体と一又は二以上のイタリア共和 国の共同製作団体とが製作する映画をいい、第九条の規定が適用される多数国間の共同製作映画 を含む。
(c) 「映画」とは、何らかの素材に収録されたあらゆる長さの映像又は映像及び音声の総体(少な くとも、フィクション映画、記録映画及びアニメーション映画を含む。)であって、主として劇場 での上映を目的とするものをいう。
(d) 「権限のある当局」とは、締約国政府におけるこの協定の適用及び実施について責任を負う当 局をいう。
第三条権限のある当局
権限のある当局については、この協定の附属書に記載する。第十四条の規定にかかわらず、一方の 締約国政府は、自国の権限のある当局として他の機関を指定する必要がある場合には、他方の締約国 政府に対し、外交上の経路を通じてその変更を書面により事前に通報する。
第四条
自国の作品としての認定及び特典を認められる権利
1 次条2に規定する最終的な承認を受けた共同製作映画は、自国の作品として特定され、また、そ れぞれの国において効力を有する国内法令に従って、日本国及びイタリア共和国のそれぞれにおい て、自国の作品に与えられており、又は与えられる可能性のある全ての特典を完全に享受すること が認められる。これらの特典は、当該特典を与える国の共同製作団体についてのみ与えられる。
2 1に規定する特典は、日本国の共同製作団体及びイタリア共和国の共同製作団体が共通の経営又 は支配による関係性を有する場合には、与えられない。この規定の例外は、権限のある当局の書面 による合意によってのみ認めることができる。
第五条
共同製作映画の承認 1 共同製作団体は、この協定に従って特典を享受するため、それぞれの権限のある当局による共同製作映画に関する承認を申請し、及び受ける。 2 共同製作団体は、最初に暫定的な承認を受けるため、及び共同製作映画の製作が完了した後に最終的な承認を受けるため、それぞれの権限のある当局に対して申請を行う。 3 イタリア共和国の共同製作団体は、イタリア共和国の権限のある当局による1及び2に規定する承認のための申請について責任を負う。日本国の共同製作団体は、日本国の権限のある当局による1及び2に規定する承認のための申請につい て責任を負う。 4 権限のある当局は、2に規定する暫定的な承認を与える前に、共同製作映画がこの協定及びそれぞれの国において効力を有する国内法令を遵守することを確保するため、相互に協議する。資金面でより貢献度の高い共同製作団体の権限のある当局は、他方の権限のある当局に対し、当該共同製作映画の製作の実現可能性についての評価を最初に通報する。 5 権限のある当局は、この協定の目的を達成するため、1及び2に規定する承認を与えるための条件を共同で決定することができる。 6 権限のある当局は、1及び2に規定する承認を与える又は与えない旨のそれぞれの決定が、それぞれの国において効力を有する国内法令及び5に規定する条件に従って行われることを確保する。 7 1及び2に規定する承認を受けるために行われた申請は、この協定の附属書に定める手続規則に規定する要件を満たすものとする。
第六条
撮影 1 スタジオにおける撮影は、日本国若しくはイタリア共和国に所在するスタジオ又は多数国間の共同製作映画の場合には第九条に規定するいずれかの第三国に所在するスタジオにおいて行われる。この規定の例外は、権限のある当局の書面による合意によってのみ認めることができる。 2 共同製作映画の製作に参加している共同製作団体の国以外の国又は地域における屋外又は屋内の現場(スタジオを除く。)における撮影は、当該共同製作映画をその台本又は主題に合致させて製作するために当該現場が必要である場合において、権限のある当局の書面による合意によってのみ認めることができる。
第七条
参加 1 著作者、脚本家、監督、出演者その他の創作、技術及び芸術の分野における要員並びに共同製作映画の製作に参加するその他の要員は、次のとおりとする。 (a) イタリア共和国については、 (i) イタリア共和国の国民 (ii) 欧州連合構成国の国民 (iii) イタリア共和国において効力を有する法令に基づく同国における長期居住者とされる外国人 (b) 日本国については、 (i) 日本国の国民 (ii) 日本国において効力を有する法令に基づく同国における永住者 2 1に定める要件を満たさない創作、技術及び芸術の分野における外国人の要員並びにその他の外国人の要員の参加は、共同製作映画を製作するためにこれらの要員の参加が必要である場合において、例外的に、権限のある当局の書面による合意があるときに限り認めることができる。
第八条
共同製作団体の貢献 1 それぞれの国の共同製作団体の資金面での貢献の割合は、全ての共同製作団体による資金面での貢献の合計のうち二十八パーセント以上八十八パーセント以下とする。共同製作団体の貢献は、原則として、創作、技術及び芸術の面での貢献を含み、各共同製作団体の資金面での貢献に比例した合理的な割合で行われるものとする。権限のある当局は、各共同製作団体の資金面での貢献を評価するに当たり、資金面での貢献の一部として、現物による貢献(スタジオ施設の提供等)を共同で考慮することができる。
2 1の規定の適用除外については、権限のある当局の書面による合意によって認める。ただし、各共同製作団体の資金面での貢献の割合は、全ての共同製作団体による資金面での貢献の合計のうち十八パーセント以上九十一パーセント以下とすることを条件とする。 3 日本国の共同製作団体又はイタリア共和国の共同製作団体が二以上の製作会社又は製作団体となる場合には、各製作会社又は各製作団体の資金面での貢献の割合は、全ての共同製作団体による資金面での貢献の合計のうち五パーセント以上とする。
第九条
多数国間の共同製作映画 1 権限のある当局は、日本国及びイタリア共和国の共同製作団体と一方又は双方の締約国政府が映画共同製作に関する協定を締結したいずれかの第三国の共同製作団体との間で、多数国間の共同製作映画を製作することを共同で承認する可能性を好意的に考慮する。 2 第三国の共同製作団体は、当該第三国と日本国、イタリア共和国又はその双方との間で締結され、及び効力を有する映画共同製作に関する協定に基づく共同製作としての位置付けに関する全ての条件を満たすものとする。 3 多数国間の共同製作映画については、それぞれの国の共同製作団体の資金面での貢献の割合は、全ての共同製作団体による資金面での貢献の合計のうち十八パーセント以上七十八パーセント以下とする。第三国の共同製作団体が二以上の製作会社又は製作団体となる場合には、各製作会社又は各製作団体の資金面での貢献の割合は、全ての共同製作団体による資金面での貢献の合計のうち五パーセント以上とする。
第十条
機器の輸入 両締約国政府は、それぞれの国において効力を有する国内法令に従い、共同製作映画の製作及び商業化に必要な映画用の機器を一時的に輸入することを容易にする。
第十一条
映画の素材及び言語 1 各共同製作団体は、当該各共同製作団体が使用することができる共同で決定する現像所において共同名で保管する原盤について、その資金面での貢献度に比例して所有するものとする。当該現像所は、日本国又はイタリア共和国に所在するものとする。第三国に所在する現像所の使用は、例外的な場合には、権限のある当局の書面による合意によってのみ認めることができる。 2 原盤は、日本版、イタリア共和国又はその双方において作成するものとし、少なくとも日本語版及びイタリア語版を有するものとする。日本語版の吹替え制作又は字幕制作の工程は日本国において行うものとし、イタリア語版の当該工程はイタリア共和国において行うものとする。この規定の例外は、権限のある当局の書面による合意によってのみ認めることができる。
第十二条
公開の許可 第五条1及び2に規定する権限のある当局による共同製作映画の承認は、当該共同製作映画の自国における公開を許可することについて、いずれの締約国政府の関係当局も拘束しない。
第十三条
合同委員会 1 両締約国政府は、この協定の実施を検証するため、それぞれの政府の職員、専門家(監督及び製作者を含む。)及び取扱機関の職員によって構成される合同委員会を設置する。 2 合同委員会は、特に一方又は双方の権限のある当局がこの協定の実施において重大な困難を有する場合を含め、一方又は双方の権限のある当局の要請がある場合には、電子的手段によって開催することができる。 3 合同委員会は、映画の数、共同製作団体の資金面での貢献並びに創作、技術及び芸術の分野における参加(共同製作映画の製作のための機器の提供を含む。)の適当な均衡を包括的に検証する。当該均衡が適当でないと認める場合には、合同委員会は、その均衡を確立するための必要な措置について決定し、権限のある当局の是認を受ける。
第十四条
附属書の地位
1 この協定の附属書は、この協定の不可分の一部を成す。
2 権限のある当局は、附属書の修正を共同で提案することができる。附属書は、外交上の公文の交換を通じ、両締約国政府の書面による合意によって修正することができる。その修正は、遅い方の公文の受領の日に効力を生ずる。
第十五条
実施
1 この協定は、適用可能な国際法及びイタリア共和国政府については欧州連合構成国であることによって生ずる義務に従って実施される。
2 この協定の実施は、利用可能な予算に従うことを条件とする。
3 この協定は、他の国際協定に基づく両締約国政府の権利及び義務に影響を及ぼすものではない。
第十六条
見出し
この協定中の条の見出しは、引用上の便宜のためにのみ付されたものであって、この協定の解釈に影響を及ぼすものではない。
第十七条
紛争解決
1 この協定の解釈及び実施に関する紛争は、両締約国政府間の協議により友好的に解決する。
2 共同製作団体間の紛争は、この協定の附属書B3(xi)の規定により規律される。
第十八条
効力発生、有効期間及び改正
1 この協定は、両締約国政府がその効力発生に必要なそれぞれの国内手続が完了したことを相互に通告する双方の通告のうち遅い方の通告の受領の後三十日で効力を生ずる。
2 この協定は、五年間効力を有し、また、いずれか一方の締約国政府が他方の締約国政府に対し、期間の満了が予定される日の六箇月前までに外交上の経路を通じてこの協定を終了させる意思を通告しない限り、自動的に更に五年間ずつ更新される。
3 この協定が終了する場合においても、この協定の規定は、第五条2に規定する権限のある当局による最終的な承認を受けた共同製作映画及びこの協定が終了する時に当該最終的な承認のための手続が進行中の共同製作映画について引き続き適用する。この3の規定は、共同製作映画による収入の配分についても適用する。
4 この協定は、両締約国政府間の書面による合意によって改正することができる。その改正は、1に規定する手続と同一の手続に従って効力を生ずる。
以上の証拠として、下名は、正当に委任を受けてこの協定に署名した。
二千二十三年六月二十八日に東京で、ひとしく正文である日本語、イタリア語及び英語により本書二通を作成した。解釈に相違がある場合には、英語の本文による。
日本国政府のために
林芳正
イタリア共和国政府のために
ジェンナーロ・サンジュリアーノ
附属書 手続規則
A 権限のある当局
映画共同製作に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定(以下「協定」という。)の実施における権限のある当局については、次のとおりとする。
イタリア共和国については、文化省映画・視聴覚総局
日本国については、外務省、文化庁及び経済産業省。日本国の権限のある当局は、日本国の取扱機関を指定し、イタリア共和国の権限のある当局に通報する。
B 共同製作映画に適用される規則
権限のある当局は、それぞれの国において効力を有する国内法令に従い、この附属書に定める規則が協定に基づく共同製作映画に適用されることを確保する。
協定第五条の規定に基づく暫定的な承認のための申請は、撮影又はアニメーション制作における主たる作業の開始前に、可能な場合には同時に、それぞれの権限のある当局に対して行う。
協定第五条の規定に基づく最終的な承認のための申請は、全ての裏付けとなる文書を付してそれぞれの権限のある当局に対して行う。
権限のある当局は、共同製作映画の要件を満たすプロジェクトについて協定第五条の規定に従って承認書を発給する。
申請書類には、次に掲げるものを含める。
1 映画の全ての台本
2 製作に関する著作権をそれぞれの国において適法に取得したことを証明する文書
3 権限のある当局による承認の対象となる共同製作団体が署名した共同製作の契約書の写しであって、次の全ての事項を含むもの
(i) 共同製作映画の題名
(ii) 製作者の氏名
(iii) 台本の著作者の氏名又は文学作品から作成される場合には脚色者の氏名
(iv) 監督の氏名(必要な場合には、その交代を許可する代替条項)
(v) 予算(資金調達に関する計画を含む。)
(vi) 予算を上回り、又は下回るいかなる費用も、共同製作団体がそれぞれの資金面での貢献度に比例して負担する旨の約束
(vii) 協定に基づき特典を認められる権利を与えることが、共同製作映画の公開を許可することについていずれの締約国政府の関係当局も拘束しないことを認める条項
(viii) 撮影が開始される予定日
(ix) 共同製作の契約書に定める条件をいずれかの共同製作団体が部分的に満たさない場合に採用する措置に関する条項
(x) 資金面でより貢献度の高い共同製作団体が、少なくとも製作に係る全てのリスク及び原盤作成に係る全てのリスクを対象とする保険を付することを定める条項
(xi) 友好的に解決することができない共同製作団体間の紛争の解決に適用される手続を定める条項
(xii) 共同製作団体が共同製作映画についての著作権を共有し、及び各共同製作団体が共同製作映画のタイトル・シークエンスに製作者のクレジットを付することを規定する条項
さらに、共同製作団体間の契約は、次のとおりとする。
(a) 製作に使用した最終的な素材の十分な数のコピーを全ての共同製作団体のために作成することを定める。各共同製作団体は、保護をかけた複製のための素材のコピーの所有団体であるものとし、必要な複製を作成するために当該素材を使用する権利を認められる。また、各共同製作団体は、共同で決定する条件に従って制作素材を使用することができる。当該条件は、少なくとも、各共同製作団体が共同製作映画の有形の要素の共同保有団体である旨の条項を含むものとし、全ての素材が著作権で保護され、及び共同製作団体の合意によってのみ使用することができることを保証するものとする。
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外務省告示第二百二十一号(映画共同製作に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の効力発生) - 第2頁
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